
お盆に海に入ってはいけないのは本当?その理由を解説します!
お盆になると亡くなった方がこの世に帰ってくるという言い伝えがあります。そんなお盆になると「海に入ってはいけない」という話を聞いたことがありませんか?なぜ海に入ってはいけないのでしょうか?今回はお盆に海に入ってはいけない理由を紹介します。
目次
最終更新日: 2020年08月26日
お盆とは?

お盆とは、先祖や亡くなった人たちの霊を供養する一連の行事のことです。
現在は8月13日から16日までの4日間のことを指すことが多いです。

「終活ねっと」運営スタッフ
今回「終活ねっと」では、お盆に海に入ってはいけない理由について以下の項目を解説していきます。
- お盆に海に入ってはいけないことにまつわる言い伝えや迷信のとは?
- お盆に水難事故が多発するのはなぜ?
- お盆の時期に発生する土用波とは?
- なぜクラゲがお盆に増えるのか?
時間がないという方やお急ぎの方も、知りたい情報をピックアップしてお読みいただけます。
ぜひ最後までお読みください。
お盆の伝統行事
お盆にはさまざまな伝統行事があります。
先祖をお迎えする迎え火や先祖をお見送りする送り火、お墓参りなどがあります。
お盆は先祖たちの霊を祀る行事ですので、きちんとお墓参りをしましょう。
お盆の基礎知識について詳しく知りたいという方は「終活ねっと」の下記の記事をぜひご覧ください。
お盆に海に入ったらダメ?

「お盆に海に入ってはいけないという」言葉を耳にしたことがある人は多いのでないでしょうか。
しかし実際にその理由については意外と知られていないものです。
ここではなぜお盆に海に行ってはいけないと言われているのかについて解説していきます。
理由1:お盆の海にまつわる迷信や言い伝え

お盆に海に入ってはいけない理由には、さまざまな言い伝えや迷信が関係しています。
ここでは、その言い伝えや迷信について説明します。
先祖の霊が帰ってくるといわれている
お盆は先祖の霊が帰ってくる時期だといわれています。
沖縄県では、「帰ってきた先祖の霊は海に帰っていく」と言い伝えられています。
そのため、海に行くと道ずれにされてしまうと考えられており、沖縄でお盆の時期に海に入ると地元の方から怒られてしまうこともあるようです。
海には霊が集まりやすいといわれている
海には、水難事故にあった人たちが悪い霊になって集まってくるといわれています。
そして楽しそうに泳いでいる人を引き込もうとしているともいわれています。
なぜ水辺に集まるといわれているのか
今際の際には強烈な喉の渇きを感じるそうです。
そのため、死に瀕した方々は水をとても欲しがるといわれています。
お通夜の際に亡くなった方の口に水を含んだ脱脂綿を割り箸などで口に運ぶ習慣があるのですが、それはこの喉の渇きを潤すためであり、「死に水」と呼ばれています。
しかし不慮の事故などで成仏していない霊はこの「死に水」を満足に取らせてもらっていません。
そのため強烈な喉の渇きを覚え、水辺に集まるといわれています。
理由2:お盆に水難事故が多発している

夏になると海や川、プールなどでの水難事故が後を絶たず、中でも特に海での海難事故は毎年多発しています。
特にお盆での水難事故はとても多いです。
理由としては以下の理由が原因であると言われています。
海流の流れが変わりやすいため
波が高くなりやすいため
水草が増える時期だから(水草が増えると足にからまりやすいため)
急に荒波になることがあるため
水温が急に冷たくなることがあるため
天候が変わりやすく急な雨や雷に遭遇することがあるため
これらの理由により、お盆のシーズンには水難事故が起こりやすくなっているのです。
理由3:お盆の海は土用波が発生しやすい

土用波(どようなみ)とは、夏の土用の時期に発生する高く、大きな波のことです。
古くから漁師たちはこの土用波が来ることをとても恐れていました。
土用波を簡単に説明すると、遠洋にある台風の影響で巨大化したことによる大きな波のことです。
大きいタイプになると通常の波の3倍になることもあります。
独特のうねりもあるため、非常に危険な波となっています。
また、土用波の最高潮はちょうど大潮とも重なります。
大潮の満潮時にこの土用波がくると大変危険です。
理由4:お盆の海は離岸流が発生しやすい

離岸流とは、波が沖に向かって戻ろうとするときに発生する強い流れのことです。
土用波の影響もあり、お盆の海には離岸流が発生しやすくなっています。
離岸流の速さは、速いところで最大秒速2mほどです。
離岸流に巻き込まれると知らず知らずのうちに沖に流されていたり、波に足をさらわれて戻れなくなったりするようです。
これがお盆に海に入ると、足を引っ張られるといわれている所以ではないでしょうか。
理由5:お盆の海にはクラゲが出る

お盆に海に入ってはいけない理由として、このクラゲが出るからという理由が大きいです。
基本的にお盆は一年中海の中で生息しています。
しかしお盆の時期になるとクラゲを多く発見します。
なぜお盆の時期になるとクラゲが増えるのでしょうか?
なぜお盆の時期にクラゲが出るのか
クラゲの成長過程において、ポリプ期というイソギンチャクのようになる形態期があります。
その後、ポリプから浮遊して海中を漂い、やがて成体へと姿を変えるのです。
このポリプ期がちょうどお盆にあたるのです。
そのため海中を漂うクラゲの姿をよく目にするのです。
また、水温も関係しているといわれています。
クラゲにとっての最適温度は20度~30度です。
お盆の時期になると水温が下がる時期なのでクラゲが発生しやすくなるといわれています。
クラゲの危険性
クラゲの中には強い毒性を持つクラゲもいます。
よく海水浴場などで見ることの多いミズクラゲには強い毒性はありません。
しかしアンドンクラゲは毒性が強いので注意が必要です。
触手が長いので、クラゲに気づかず泳いでいると刺されてしまいます。
また、稀に毒性がとても強い危険なアカクラゲがいることもあります。
アカクラゲはたとえ死骸であっても強い毒性をもっているので触らないようにしてください。
お盆に海に入ってはいけない理由のまとめ

いかがでしたでしょうか。
今回「終活ねっと」ではお盆に海に入ってはいけないといわれていることに関して、以下の点を中心に解説しました。
お盆とは、先祖や亡くなった人たちの霊を祀る行事のことで、一般的に8月13日~16日
の4日間を指すことが多い。お盆に海に入ってはいけないと言われている理由には、言い伝えや地域の風習などのあやふやな理由も絡んできている。
現実的な理由には、お盆に水難事故が多発している、土用波や離岸流が発生しやすくなっている、特にお盆の時期にクラゲが増えるなどが挙げられる。
お盆に海に入ってはいけないという迷信には、さまざまな現実的な理由が関連しているようです。
実際にお盆の時期には水難事故やクラゲの被害が多発しているので、お盆の海には十分に注意が必要です。