
先負に法事をしてもいいの?六曜の他の日も含めて解説します!
大安や仏滅なら縁起の良し悪しも分かりますが、先負は縁起がいいのか悪いのか分かりますか?先負の法事は問題ないのか、躊躇しますよね?六曜についても聞いた事はあっても詳しく知らない方が多いでしょう。今回は、法事と六曜にまつわる疑問を分かりやすく解説します。
最終更新日: 2020年11月26日
先負に法事を行うことについて

法事を先負に行うことは「縁起が悪い」のかどうか、ご存知ですか?
命日に法事が出来ればそれに越した事はないのですが、参列者やお寺のご事情で実際には難しい事も多いと思います。
ご親戚の中にはしきたりを重んじ、六曜をとても気にされる方もおられるかもしれませんね。
そうなると、日取りを決める上で「先負」「仏滅」などは避けた方が無難なのでは?と思われる方も多いと思います。
今回「終活ねっと」では、そんな法事と先負の疑問について以下のことについて分かりやすく解説いたします。
先負とは何かについて
そもそも先負とはどういった日なのかについて解説します。
先負に法事をしてもいいのかについて
先負に法事をしてもいいのかという本題について解説します。
仏滅・大安・友引は法事をしてもいいのかについて
先負以外の日に法事を行ってもいいのかについて解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、法事を行う際の参考になさってください。
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先負とは何?

先負(せんぶ・さきまけ・せんまけ)とは、太陰太陽暦という吉凶占いの基準となる六曜のうちの一つです。
先に負けると書く事から、簡単に言えば午前は縁起が悪いが、午後からの運気は上がるという意味合いです。
午前の用事や勝負事は極力避けて平静を保つ事で、午後は物事が良い方向に進むという事から、結婚式などお祝い事に向く日と言えるかもしれません。
「負」と付くのに縁起が悪い日ではないとは、なんだか意外ですね。
先負に法事をしてもいいの?

六曜は、冠婚葬祭などの祭祀に深く結びついているとされているものです。
では六曜の一つ、先負に法事をしても良いのでしょうか?
法事に六曜を気にしなくても良い
まずはじめに、結婚式などお祝い事の日取り選びとは違って法事なので、法事に六曜を気にしなくても良いという考え方もあります。
そして、基本的には法事の日取り選びにタブーはないとされています。
しかし、ご親戚などには縁起などを気にする方がおられる場合は、いくらタブーはないと言っても気を遣わざるを得ないケースも多く、日取りを決める上で苦労される方も多いようです。
先負など吉凶を特に気にするご親戚がおられないのであれば、参列者が集まりやすい日取りを選ばれるのが良いと思います。
では、日取りの繰り上げや繰り下げはどうなのでしょう?
法要事ですから、六曜などを考慮し、繰り上げて法事を執り行う事は可能です。
しかし、決して”先送りにはしない”という事はお守りいただく事が大切です。
曜日に関してですが、土日でも平日でも問題はありません。
そして「先負」に関しても法事を執り行う事に問題はありませんので、あまり堅苦しく考える必要はないのです。
午後の運勢は悪くない
先ほども書きましたが、先負とは午前は「凶」・午後は「吉」を意味する吉凶占い上での六曜です。
つまり、「先急げば負ける」という意味合いで、午後の運勢は悪くないということです。
急ぎの用があっても決して慌てず備える事により、午後の運気が上がり物事が良い方向へ向かうという運勢なのですから、決して悪い運勢というわけではないのです。
ですから、法事の日取りとしては何も問題がありません。
ちなみにですが、「先勝」とは文字通り「先負」の逆の意味となります。
六曜は仏教や神道とは関係がない
六曜で仏滅や大安と聞くと、「仏」という字が入っていることもあって、いかにも仏教との関わりが深そうな気がしますよね?
神道では、お参りを熱心にされる方が特に六曜を気にされる傾向にあり、仏滅のお参りを避ける方が目に見えて多い、そんな事も多く見受けられるそうです。
多くのカレンダーには六曜が載っていますし、結婚式や引っ越しをするなら大安吉日だと多くの人が頭に浮かべるくらい日本人には浸透しているわけですから、関わりがあると思うのも自然な事だと思います。
ですが実際のところ、六曜は仏教や神道とは関係がなく、六曜は単なる俗習・慣習です。
多くの神社では祭事の日取りを決める際、六曜を取り入れてはいないのだそうです。
仏滅・大安・友引は法事をしてもいいの?

法事では縁起の良し悪しを気にする必要はない為、大安はもちろん仏滅や友引に法事を行っても大丈夫です
。
とは言えご自身が気になる場合や、縁起を気にする身内がおられる場合は、六曜と日にちの調整をされると良いでしょう。
以下に他の六曜についてまとめました。
大安
(たいあん・だいあん)
結婚・引越・商売など新しい事を始めるなど、万事において吉仏滅
(ぶつめつ)
何をするにも凶友引
(ともびき)
禍(わざわい)が友人にも及ぶ
何をしても勝負がつかない日先勝
(せんしょう・せんかち)
すぐ行動を移す事で良い運気が舞い込む赤口
(しゃっこう・しゃっく・じゃっこう)
何事においても不吉な凶日
火元・刃物には注意が必要
先負に法事を行うことについてまとめ

いかがでしたか?
今回「終活ねっと」では、法事と六曜にまつわる事について解説させていただきました。
法事では縁起の良し悪しは関係なく、先負に法事を行っても問題ない
六曜とは、中国から伝来した吉凶占いのこと
先負は、午後に運勢が上がる日である
六曜は単なる慣習で、仏教や神道とは関係がない
大安・仏滅・友引に法事を行うことも問題ない
日本の多くの行事などに深く馴染のある六曜が、単なる吉凶占いであり、実は仏教とも神道とも関わりがなかったというのは意外でしたね。
「大安=何事も吉」「仏滅=縁起が悪い」という古くからの習わしから、いつしか法事を執り行うにおいて、仏滅は縁起が悪く避けるべき、先負は午前の運気が凶だから不向き、などという俗習が受け継がれて今に至っていたのでした。
縁起の良し悪しを考慮して日取りを決める必要はありません。
ただ、もし六曜にこだわる参列者がおられて日取り選びに困った場合、繰り上げて執り行う事は可能です。
ただし、法事の日取りを先送りする事はできませんので、お気を付け下さい。
この記事が皆さまのお役に立てると幸いです。
最後までお読みいただき、有難うございました。