南無阿弥陀仏の意味は?浄土真宗のお経を解説

南無阿弥陀仏の意味は?浄土真宗のお経を解説

浄土宗系、浄土真宗系で、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……」と、僧侶のあげるお経に合わせ、仏壇の前で、お念仏を唱えている方も多いと思います。子供のころから聞き、親しんでいるだけで、その意味をご存知の方は少ないでしょう。浄土真宗とお経からその意味を解説します。

最終更新日: 2020年03月11日

お釈迦様の説かれたお経とは何か

葬儀

法事などでお坊さんがあげられるお経を聞かれたことはあるでしょうか。
意味を知りたいと思いつつ、聞き耳を立てても意味不明かもしれません。
お経は中国を経て日本に入ってきたため、すべて漢字で書かれています。
それを音読みされますので、音から意味をダイレクトに捉えるのは難しいものです。

お釈迦様は、悟りを開かれた35歳から、亡くなられる80歳までの45年間に、広く仏法を説かれました。
しかし、その間の教えを記録されることはありませんでした。
お釈迦様には高い悟りを開いた500人の弟子がおられ、お釈迦様が亡くなられた後、その教えを記録することにしました。
それが、お経です。

間違いを記録してはいけませんので、誰かが「このように聞きました」と言えば、500人全員で協議して、全員一致した時だけ記録するという方法で作成したということです。
「お経」「経典」「仏典」というような呼び方がありますが、その始まりの語句が、「このように聞きました」となっているのは、そのためです。

意外にも多いお経の数

葬儀

お釈迦様が45年もの間に説かれた教えは、お経として書き残されました。
それは巻物の形であるため、1巻2巻と数えられます。
全部で約7000巻という膨大な量です。
約7000巻ものお経を全部読まなければ、仏教を知ることができないかというと、そうではありません。
お経を貫いている教え「因果の道理」を理解することで、仏教の教えを理解することはできます。
原因と結果についての、いつに時代でも、どこの国でも変わらない道理のことです。
そうでなければ、これだけの膨大なお経を読んで、さらに後人に教えを広めるということは難しいでしょう。

親鸞聖人の浄土真宗

仏壇

親鸞聖人は門徒数1000万人以上の日本最大の仏教宗派浄土真宗の開祖として知られていますが、親鸞自体は浄土宗の法然に師事しており、親鸞の没後、明治に至って浄土真宗と名付けられています。

それも法然の「浄土を顕かにする真実の教え」に由来しています。
戦国時代や江戸時代には、「一向宗」「門徒宗」などと呼ばれていました。

浄土真宗とお経

仏壇

浄土真宗の開祖親鸞聖人は、約7000巻のお経の中でも、特に大事なお経が3つあるとされています。
「大無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」です。
この3つを浄土三部経といい、阿弥陀仏について説かれています。
阿弥陀仏とは、浄土真宗のご本尊阿弥陀如来のことです。
その中でも「大無量寿経」こそが真実の教えが説かれている唯一の経典であると断言しています。

大無量寿経

上下二巻があり、阿弥陀仏の本願が説かれています。
この中に、お釈迦様の次のような言葉も書かれています。
「私がこの世に生まれてきたのは、阿弥陀仏の本願を説き、人々を本当の幸せに導くためだ。
阿弥陀如来の本願の説かれている『大無量寿経』は未来永遠に残り、多くの人を幸せにするであろう」
このような言葉が書かれているのが、この経だけであるため、親鸞が重要視したのです。

観無量寿経

マガダ国の王・ビンバシャラ王の妃韋提希(いだいけ)夫人が、我が子阿闍世(あじゃせ)に七重の牢に閉じ込められた時、阿弥陀仏の本願を説いた、そのお釈迦さまの説法が記されています。

阿弥陀経

阿弥陀仏と極楽浄土の様子が説かれています。
他のお経は、質問に答えられる形で説かれていますが、『阿弥陀経』だけは、お釈迦さまの問わず語りの形式となっており、「無問自説の経」といわれています。

浄土真宗のお経ではないお経

浄土真宗のお経として知られているものとして、『正信偈(正信念仏偈;しょうしんねんぶつげ)』『領解文(りょうげもん)』などがあります。
『正信偈』は親鸞聖人、『領解文』は親鸞聖人の子孫蓮如が書いたものです。
これらはお釈迦様が説かれたものではありませんので、本来はお経とは呼ばないものです。

しかし、あまりにも有名になりすぎて、訂正のしようがないようです。

先進性の浄土真宗

仏壇

在家仏教徒

他の宗派の先を走る浄土真宗は、僧侶が肉食や妻帯ができる唯一の宗派でした。
しかも、戒律もありません。
一般には、僧侶は世俗を捨て、出家し、修行するものと考えられていました。
人々を救済するのが本願念仏であると、親鸞自ら妻帯し、子供をもうけています。

合理性を重視

宗教儀式や習俗にとらわれず、作法や教えも簡潔に、分かりやすくし、加持祈祷などは行いませんでした。

南無阿弥陀仏の意味

困った人々

南無阿弥陀仏とは、阿弥陀仏様に帰依します、阿弥陀仏様を信じますという意味です。
南無は、namas(礼拝・あいさつ・お辞儀)が変化してnamoとなったもので、意味も礼拝が転じて、帰依するという意味に捉えられています。
阿弥陀は、別名のアミターバ(無量の光明)とアミターユス(無量の寿命)の無量の部分アミターを漢字に置き換えたものです。
阿弥陀仏は、自分の名を称える者を浄土に往生させるという本願を誓って、人々が積むべき功徳を完成したうえで、自分の名前を呼ぶものを浄土に行かせるということです。

仏様にあげるお経ですから、安らかにお眠りくださいというような意味にとられていた方も多いのではないでしょうか。

南無阿弥陀仏のまとめ

仏壇

いかがでしょうか。
お経や南無阿弥陀仏というお念仏は知っているようで知らなかったのではないでしょうか。
ご自分の宗派も見てみると、意外なことが分かるかもしれません。

また、下記の記事では浄土真宗の葬儀について詳しく紹介しています。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。

関連する記事

こんな記事も読まれています

  • 浄土真宗大谷派の教えとは?|歴史・お仏壇・おつとめ・お墓のサムネイル画像
    浄土真宗大谷派の教えとは?|歴史・お仏壇・おつとめ・お墓

    浄土真宗は親鸞によって開かれ、阿弥陀如来を本尊とします。関が原の戦いを経て、現在の浄土真宗本願寺派と真宗大谷派に分かれました。真宗大谷派は京都の東本願寺を本山とします。真宗大谷派の教えと歴史、お仏壇、おつとめの作法やお墓について調べてみました。

  • 法華経は正しくは「妙法蓮華経」というお経です。のサムネイル画像
    法華経は正しくは「妙法蓮華経」というお経です。

    法華経といえば「日蓮」と頭に浮かぶほど、法華経といえば「日蓮」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、法華経すなわち「妙法蓮華経」はお釈迦様が説かれたお経です。南無妙法蓮華経のお題目は、日蓮宗の日蓮によって知られるようになり、日蓮宗で唱えられているお経です。

  • 真言宗の弘法大師空海が唐から持ち帰ったとされるお経とは?のサムネイル画像
    真言宗の弘法大師空海が唐から持ち帰ったとされるお経とは?

    真言宗・高野山といえば、弘法大師空海で有名なお山です。平安時代に、時を同じくして「比叡山の最澄」と当時の中国の唐の時代に海を渡り、僅かな年月で「真言密教」の全てのお経を持ち帰ったとされる天才僧の空海。その空海が持ち帰ったとされる真言宗のお経とは?

  • お経にはどんな種類がある?宗派によってお経が異なる?のサムネイル画像
    お経にはどんな種類がある?宗派によってお経が異なる?

    お葬式や結婚式、あるいは初詣や厄除け、法事など、私たちの生活の中で自然と溶け込んでいるお経。でも、正直何を言っているのかよく分かりませんよね。数え切れないほどあるお経の種類、ここではその主な種類とその教えについてご紹介いたします。

  • 真言宗の大切なお経【般若心経】の意味とは!?のサムネイル画像
    真言宗の大切なお経【般若心経】の意味とは!?

    ほとんどの宗派で【般若心経】が読まれていますが、真言宗もその一つです。このお経はとても有名で、短くてなじみのあるものですが、この数百数十文字のお経にはどのようなことが書かれ、どんな意味があるのでしょうか?真言宗のことと共に、お経の意味も見てみましょう

  • 栄西が開いた臨済宗とはどんな宗派?お経の内容は?のサムネイル画像
    栄西が開いた臨済宗とはどんな宗派?お経の内容は?

    臨済宗は曹洞宗と並ぶ禅宗です。また曹洞宗を開いた道元は臨済宗の開祖である栄西の弟子として建仁て寺で修行しました。その臨済宗ではどういったお経を読むのでしょう。臨済宗で読むお経について調べて見ました。

  • 天台宗で大切にされているお経について調べてみました。のサムネイル画像
    天台宗で大切にされているお経について調べてみました。

    平安時代、遣唐使船で海を渡り、当時の唐に新しいお経を求めて渡った最澄、その最澄が唐から持ち帰った天台宗のお経にはどのようなお経があるのでしょう。今回「終活ねっと」では天台宗で唱えられるお経について徹底解説していきます!

  • 真宗大谷派のお勤めではどんな【お経】を唱えるの?お経の意味は?のサムネイル画像
    真宗大谷派のお勤めではどんな【お経】を唱えるの?お経の意味は?

    家にお仏壇があって、毎朝お水を替えている、手も合わせている。けれど毎日のお勤めは家族の誰かに任せている、そんなこともありますよね。ここでは真宗大谷派のお経とお勤めの作法についてご紹介します。真宗大谷派の日常のお勤めに読まれるお経、どんなものがあるのでしょうか。

  • お盆に行う棚経ってなに?棚経の断り方やお布施の相場を解説します!のサムネイル画像
    お盆に行う棚経ってなに?棚経の断り方やお布施の相場を解説します!

    お盆に行う棚経についてご存知でしょうか。棚経を行う機会は多くないですから、その内容や断り方、御布施の相場について知らないとお困りの方は多いかもしれません。そこで今回はお盆に行う棚経について、棚経の断り方やお布施の相場も合わせて解説していきます。

  • 浄土真宗のお盆の考え方とは?お供えやお布施についても解説しますのサムネイル画像
    浄土真宗のお盆の考え方とは?お供えやお布施についても解説します

    お盆は先祖の霊が帰ってくると言われています。しかし各宗派によってお盆に対する考え方・過ごし方は様々です。浄土真宗のお盆では、盆飾りの飾り方やお布施の金額などにどのような特徴があるのでしょうか?浄土真宗の、他の宗派とは大きく異なる点を解説していきます。

よく読まれている記事一覧

  • 2020年お盆の期間はいつからいつまで、来年のお盆休みは?のサムネイル画像 1
    2020年お盆の期間はいつからいつまで、来年のお盆休みは?

    お盆の時期は正しくはいつからいつまでなのかご存知でしょうか。実は日本全国で一律なわけではなく、地域によってお盆を迎える時期に違いがあります。お盆がいつからいつまでなのか、その理由や、お盆がどのような行事なのかについても解説していますので、どうぞご覧ください。

  • 2020年のお盆はいつからいつ?東京のお盆休みは違う日なの?のサムネイル画像 2
    2020年のお盆はいつからいつ?東京のお盆休みは違う日なの?

    お盆というと8月の中旬というイメージが強いですが、関東の一部など7月の中旬にお盆を行う地域もあることをご存知ですか?特に東京では7月13日~16日にお盆を行うお宅が多いです。今回は東京のお盆に焦点をあて、お盆の過ごし方や穴場スポットなどもご紹介いたします。

  • 僧侶派遣サービスの費用・口コミを一括比較!お坊さん手配は終活ねっとのサムネイル画像 3
    僧侶派遣サービスの費用・口コミを一括比較!お坊さん手配は終活ねっと

    近年では特定の職業の方を必要に応じて派遣できる派遣サービスが発達しています。そして、中にはお坊さんの派遣サービスというのもあり、最近でもAmazonなどが手がけていることで話題です。お坊さん派遣サービスとは一体どのようなものか、業界各社の比較をご紹介します。

  • 四十九日の香典の金額相場っていくら?香典のマナー・書き方も解説!のサムネイル画像 4
    四十九日の香典の金額相場っていくら?香典のマナー・書き方も解説!

    四十九日法要が行われる際には、香典を準備する必要がありますよね。では、四十九日法要に包む香典の金額の相場とはいくらなのでしょうか?今回は、四十九日の香典の相場についてと、香典のマナーから書き方まで解説したいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

  • 一周忌のお悔やみの手紙の書き方について、例文やマナーを紹介しますのサムネイル画像 5
    一周忌のお悔やみの手紙の書き方について、例文やマナーを紹介します

    お世話になった方の一周忌などの法事に参列できないときは、お悔やみの手紙に香典を添えて送ります。いざという時に慌てないよう、例文があると心強いですよね。そこで今回の終活ねっとでは、例文をご紹介しながら、一周忌のお悔やみの手紙について解説いたします。

  • 33回忌法要への香典の金額はいくら?香典の書き方や水引きも解説のサムネイル画像 6
    33回忌法要への香典の金額はいくら?香典の書き方や水引きも解説

    年忌法要はお住いの地域や宗旨により方法はそれぞれ異なりますが、33回忌の法要は節目に当たる大きな法要ですよね。法要の際、恥をかかないように基本的な香典マナーはきちんと知っておきたいものです。この記事では、33回忌の香典の相場やマナーについて説明していきます。

  • 13回忌の香典の金額相場はいくら?故人との関係別に紹介しますのサムネイル画像 7
    13回忌の香典の金額相場はいくら?故人との関係別に紹介します

    13回忌法要に参列するにあたり、香典はどのくらい包めばいいんだろうと悩んでいる方はいませんか?久しぶりに親族が一同に会する中で、香典のマナーを知らないことで恥をかきたくないですよね。今回は、13回忌法要における香典の金額相場について詳しく説明します。

この記事に関するキーワード

カテゴリーから記事を探す

人気のキーワードの記事一覧

関連する記事

よく読まれている記事一覧

関連する記事