
墓地と霊園は何が違うのか?費用や管理の面から解説します!
お墓がたくさん建っている敷地のことを私たちは墓地と呼んでいます。一方で似たような言葉として霊園というものもあります。この2つの言葉はどこに違いがあるのでしょうか?今回は、墓地と霊園というに通った言葉の違いについて見ていきましょう。
最終更新日: 2018年10月26日
墓地と霊園の違いについて

私たちはお盆やお彼岸といったお墓参りの時期によく先祖代々のお墓のある墓地に出かけます。
そして、私たちはよく墓地について、お墓がいくつも建っている場所のことをイメージします。
しかし、複数のお墓のある場所を指す言葉といえば墓地のほかにも霊園というものもあります。
この墓地と霊園という2つの言葉ですが、私たちは普段特に区別することなく使っています。
果たして、この2つの言葉にはどこか違いというものがあるのでしょうか?
今回は私たちが何気なく使っている墓地と霊園、この2つの言葉の違いがどこにあるかについて見ていきます。
この記事では特に以下のポイントに注目していきます。
実は墓地と霊園は経営主体が違うが、具体的にはどのようなものか?
墓地と霊園のそれぞれが持つメリットとは?
墓地と霊園とでは値段がどのくらい変わってくるか?
これらのポイントを軸に墓地と霊園との違いについて見ていきますので、ぜひとも終活の一環として参考にしてみて下さい。
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霊園・墓地について更に詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
墓地と霊園は経営主体が違う

まず、墓地と霊園とは用語としてどのような違いがあるのか、あるいはたいして変わりはないのかどうかについて見ていきましょう。
墓地とは
まず、墓地について見てみますと、国語辞典にはお墓のある場所や土地を意味するとあります。
ただ、お墓がたくさん並んでいる場所としての墓地となると、より具体的には寺院に付属する墓地、つまり寺院墓地を指すことが多いです。
寺院墓地は文字通り管理者がその敷地を管理する寺院ということになるため、この墓地に入ることができるのはその寺院の檀家(寺院の運営を主に経済面から支える家のこと)や、その寺院が奉じる仏教の宗派の信徒です。
そのため、宗教や宗派の面から考えると、墓地に入ることができる人々というのはかなり限られてくるともいえます。
ただし、その分定期的な供養や法要、お墓の管理についてはその寺院の援助を受けることができます。
霊園とは
一方、霊園については、国語辞典によれば区画をきちんと設定して整えた、広めの共同墓地を意味します。
ここから考えると、普通の墓地(寺院墓地)に比べるとかなり広めの面積をほこる施設というニュアンスがあります。
ただし、霊園という言葉について、より専門的に見ていくとさらに深い意味があります。
それは寺院墓地と違って、どこの寺院にも所属していない墓地という意味になってくるのです。
このため、寺院墓地に見られるような檀家制度の影響は特に受けておらず、寺院墓地に比べて宗教や宗派に関係なく多くの人が利用しやすいというのが特徴です。
なお、霊園には大きく分けて民営霊園と公営霊園とがあります。
民営霊園
民営霊園は、都道府県や市区町村といった地方自治体が墓埋法(墓地、埋葬に関する法律)に基づいて許認可を与えた管理者(経営主体)が運営・管理している霊園のことです。
経営主体で特に多くみられるのが石材店(複数の石材店が共同出資する場合も含む)や公益法人(公益財団法人)で、中長期的に安定した運営や経営ができると認められたところです。
宗教や宗派が不問というところが多いことに加えて、申込者の住んでいる場所等も不問であるため、宗教的にもまた居住地の点でも比較的多様な人々が利用する傾向にあります。
公営霊園
公営霊園とは地方自治体が運営・管理している霊園を指します。
地方自治体が住民の納めた税金を元手に運営しているため、その自治体が財政破たんを起こさない限り、よほどのことでは倒産しないという経営面での強みがあります。
このため、お墓の購入後に経営主体が倒産するという心配はほとんどないうえ、永代使用料(お墓用の土地使用料)や管理費も比較的安く設定されています。
こちらも役所による運営であるため、申し込みには宗教や宗派は不問です。
ただし、地方自治体による運営であるため、基本的にはその自治体のある市区町村や都道府県に住民票を置いている住民が利用者の中心となってきます。
また、人気のある公営霊園では競争率が高いため、抽選になることも少なくありません。
墓地と霊園、それぞれのメリット

墓地と霊園の用語上の違いが理解していただけたところで、次にこの項では墓地と霊園がそれぞれ持つメリットについて見ていきます。
終活の一環としてお墓を建てるべき墓地もしくは霊園を探している方は、この点を参考材料の1つにしてみて下さい。
墓地を選ぶメリット
先ほども触れたように墓地は基本的に寺院墓地を指します。
このため、墓地ではそこを管理する寺院との付き合いが不可欠な要素となり、多くの場合、その墓地にお墓を建てる際にその寺院の檀家になる必要が出てきます。
ただし、檀家にさえなれば、お墓の管理やそこに眠る故人の定期的な供養や法要について、寺院から様々な援助を受けることができます。
例えば、法要の準備をするうえで分からないことがあれば、寺院の住職に気軽に相談することもできるのです。
ほかにも墓地を持つ寺院は基本的に交通の便が良いところにあるうえ、法要などを一ヶ所(墓地を管理している寺院の本堂など)で、しかも手厚い供養という形で執り行うこともできるため寺院墓地も実は非常に人気のある墓地といえます。
霊園を選ぶメリット
一方、公営でも民営でも霊園では申込者の信仰や思想信条などは特に問われることはありません。
そのため、仏教以外の宗教の信徒や無宗教の方に対しても広く門戸が開かれている点がメリットとしてまず挙げられます。
また、立地条件において風光明媚な場所に設けられていることが多いため、故人を自然豊かな場所や景色のよい場所に眠らせたいと考えている場合は大変適しているというメリットもあります。
さらに寺院墓地に比べて、交通の便の点ではそれほど良いとはいえませんが、その分送迎バスなどが充実していることが多いため、最寄駅などと霊園との間の送迎についてはさほど悩む必要がありません。
最後に、これは特に公営霊園に関して言えることですが、お墓の土地使用料(永代使用料)や管理費が安く抑えられているケースも多いというのが魅力的でもあります。
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墓地と霊園、値段はどのくらい違うのか

お墓を墓地もしくは霊園に建てるにしても、やはり先立つもの(つまりお金)の問題は考えざるを得ない課題といえます。
そこでここでは、墓地を利用する場合と霊園を利用する場合のそれぞれにおける費用の相場について見ていきます。
墓地を利用する場合の費用相場
まずは寺院に付属する墓地の費用の相場について見ていきます。
寺院墓地において必要な費用の細目として、永代使用料(お墓の土地代)や墓石工事費(墓石そのものの彫刻費なども含む)、入壇料、護持会費・維持費(いわゆる管理費)、寺院の行事や法要の際のお布施、檀家負担金になります。
永代使用料
まず、寺院墓地における永代使用料は地域によって異なりますが、土地代である以上地価に影響されるため、都心に近くなるほど高く、郊外の方に行くほど安くなる傾向が一般的です。
東京23区で100万円以上、東京の多摩地域や神奈川県で60万円前後、千葉県や埼玉県で30万円前後となっています。
墓石工事費
次に墓石工事費に関しては石材店によるものであるため、管理者が寺院であっても公営・民営の霊園であってもさして変わりはありません。
墓石代も含めてだいたい全国平均で130万円ほどと考えておけばよいでしょう。
もちろん、墓石の工事費についても地域により値段は大きく変わってくることは留意しておく必要があります。
護持会費・維持費(管理費)
さて、お墓の管理費についてですが、寺院墓地については護持会費や維持費といった呼び方をします。
この中にはお墓の清掃管理のほか、墓地の運営のための費用も含まれており、年間でだいたい5000円から2万円が相場とされています。
入壇料
寺院墓地の場合は、基本的にお墓を建てる際に檀家になる必要があります。
実は檀家になる際に、入壇料と呼ばれる料金が発生します。
いわば、檀家として寺院と付き合っていく際の初期費用といえるものです。
入壇料の相場は地域や宗派にもよりますが、おおむね10万円から30万円の間であることが一般的です。
寺院の行事・法要の際のお布施
寺院では年に何度かの恒例行事があります。
春や秋の彼岸会や夏の盂蘭盆会(お盆の際の合同の法要のこと)などがその代表例です。
これらの行事に参加する際には寺院に納めるお布施が必要となってきます。
そして、その額は3000円から1万円が相場です。
なお、この費用には読経料や説話料などが含まれていますが、どこまで含むかは宗派や寺院の考え方により異なってきます。
檀家負担金
これはいわば寺院の建物のメンテナンスに必要な費用のことです。
寺院は檀家にとって共有の財産であるため、寺院の運営を援助する檀家が檀家負担金を出しあうことは、寺院が継続していくようにする取り組みの一環といえます。
ただし、あくまでも寄付や気持ちというものなので、必ずしも支払いをしないといけないというわけではありません。
普段の法要や供養の際のお布施
定期的なお墓への供養や法要の際に僧侶に手渡すお布施も必要となってきます。
だいたいの目安として葬儀で15万円から50万円、周忌の法要で3万円から10万円、月命日の際の読経で5000円から1万円が一般的です。
寺院墓地の費用のまとめ
寺院墓地ではここまで見てきたように、お墓を建てるための墓地を使ううえで檀家になることが必須という場合も多く、そのために寺院との付き合いの中で様々な費用や必要となってきます。
このため、非常にお金が必要となってきますが、その分一生ぐるみでお墓のことについていつでも寺院の住職などに相談したり、援助してもらったりできるという強みもあるといえます。
霊園を利用する場合の費用相場
次に霊園を利用する場合の費用の相場について見ていきます。
檀家制度と無関係な分、必要な費用の細目もだいぶ簡潔になってきます。
民営にしても公営にしても土地利用料と墓石工事費、管理費が必要となってきます。
ただし、民営と公営とでは、土地利用料と管理費に若干違いが出てきます。
民営霊園の場合
民営霊園の場合でも、土地利用料の相場は地域によって大きく異なってきますが、だいたい寺院墓地と同じくらいと考えておくとよいでしょう。
管理費については年間平均で5000円から1万4000円が相場です。
この点においては寺院墓地に比べると若干安いといえます。
公営霊園の場合
公営霊園の場合は税金で運営や管理がされている分、土地利用料も管理費も民営霊園や寺院墓地に比べて安くなる傾向にあります。
土地利用料について考えても、公営霊園は割安に設定されています。
が、公営の霊園であってもやはり地域によって土地利用料にばらつきがあり、特に東京都心ではかなり高めになるという点は注意が必要です。
管理費については年間4000円から1万円が相場で、民営霊園に比べても非常に安く設定されています。
霊園の費用まとめ
民営霊園も公営霊園も寺院墓地に比べると檀家になる必要がないため、その分費用をある程度節減することができます。
加えて、民営霊園と公営霊園を比較すると、公営霊園の方が税金で運営されている分、比較的安い費用で利用できるといえます。
墓地と霊園の違いまとめ

墓地と霊園の違いについていろいろな面から見てきましたが、いかがでしたか?
今回の記事の内容をまとめると以下のようになります。
墓地と霊園の違いは、墓地は主に寺院が管理するもので、霊園は民間業者や地方自治体が管理するものという違いがある。
墓地のメリットとして、管理する寺院の檀家になることによってお墓の管理や供養のことで住職に相談したり、援助を受けたりしやすいという点がある。一方で霊園のメリットは檀家にならなくてもよいうえに、宗教や宗派に関係なく申し込みができるという点がある。
墓地については檀家になることが前提になる場合が多い分、寺院に対して支払うべき費用が多くなりやすい。これに対して、霊園については檀家にならなくてよい分、費用の面で節減できる。なお、民営霊園よりも公営霊園の方がより費用の節減が可能。
墓地と霊園との違いは、単に管理者が違うだけにとどまらず、それぞれのメリットや必要な費用にも大きく影響してきます。
このため、終活の一環としてお墓を建てる場所を検討する際には、両者の違いをよく理解したうえで検討することが大切といえます。
「終活ねっと」では「墓地・霊園の違い」についての記事以外にも、様々な終活にまつわる記事を掲載しています。
ぜひそちらもご覧ください。
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