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納骨堂にかかる費用や永代供養墓・樹木葬・お墓との決定的なちがい

納骨堂とは、ご遺骨を埋葬せずに骨壺のまま収納するスペース及び建物のことです。

納骨堂へご遺骨を納骨すると、原則として寺院や霊園がご遺族の代わりに永代にわたって管理・供養してもらえるメリットがあります。

しかし、納骨堂には、

といったデメリットがあります。

納骨堂を選んで失敗したと後悔しないように、この記事では納骨堂にかかる費用やデメリット・メリット、永代供養墓・樹木葬・お墓とのちがいを解説します。

納骨堂と永代供養墓・樹木葬・お墓のちがい

納骨堂とは、ご遺骨を埋葬せずに骨壺のまま収納するスペース及び建物のことです。

納骨堂と永代供養墓・お墓・樹木葬は、ご遺骨の安置場所、管理・供養する方法にちがいがあります。

ご遺骨の安置場所は屋内と屋外にわけられて、納骨堂は屋内永代供養墓・お墓・樹木葬は屋外となります。

お墓はご遺族が主体となってご遺骨を管理・供養するのに対して、納骨堂は原則として寺院や霊園がご遺族の代わりに永代にわたって管理・供養してくれます。

永代供養はご遺族の代わりに寺院・霊園がご遺骨を管理する供養方法

永代供養とは、ご遺族の代わりに寺院や霊園が永代にわたってご遺骨を管理・供養する方法です。ご遺骨の管理場所には納骨堂・永代供養墓・樹木葬があります。

永代供養をすると、寺院・霊園が春秋のお彼岸法要・年忌法要・回忌法要・月命日法要をおこなってくれるため、 ご遺族がおこなう必要はありません。どの法要をいつおこなうかは寺院・霊園によってちがいます。

永代供養には、ご遺骨を骨壺から取り出して、他の方のご遺骨と一緒に安置・埋葬する方法(合祀)と、3回忌・7回忌・13回忌・17回忌・33回忌など指定された法要期間のみ個別に安置・埋葬して、そのあと合祀する方法があります。

個別に安置・埋葬する期間は寺院・霊園との契約によってちがいます。

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納骨堂 3万円〜150万円
お墓 170万円
永代供養墓 3万円〜150万円
樹木葬 5万円〜150万円

納骨堂

納骨堂は、ご遺骨を埋葬せずに骨壺のまま収納するスペース及び建物のことです。

納骨堂の種類にはロッカー式・棚式・自動搬送式・位牌式があって、それぞれ費用がちがいます。相場は3万円〜150万円となっています。

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お墓

お墓は、墓石代と墓石を建てる土地を借りるための永代使用料が必要で、墓石の相場は120万円〜180万円、永代使用料の相場は60万円〜80万円です。

墓石を購入せずに利用できる納骨堂・永代供養墓・樹木葬よりも、お墓の費用は高めになります。また、法要を行う際はお坊さんへの依頼が必要でその都度費用がかかります。

ただし、他の方のご遺骨と合わせて納骨されないため、ご遺骨を家族単位で供養することができます

また、永代供養ではお参りできる時間帯が決まっていたり、お供えものを制限されたりするのに対して、お墓は好きな時間にお参りができて、お供えものも制限されません。

永代供養墓

永代供養墓には、お墓と同じく墓石を建てる個別墓、共同スペースで骨壺ごとに管理する集合墓、同じく共同スペースで骨壺からご遺骨を出してほかのご遺骨と一緒に埋葬する合祀墓があります。

個別墓は永代供養料のほかに墓石代が必要になる場合があって、相場は3万円〜150万円と高めです。集合墓の相場は10万円〜30万円、合祀墓の相場は3万円〜5万円となっています。

個人墓 30万円~150万円
集合墓 10万円~30万円
合祀墓 3万円~15万円

個別に安置・埋葬する期間が決められている個別墓・集合墓では、一定の法要期間を過ぎるとご遺骨が合祀墓に移動されることが多いです。合祀されるまでの期間は、管理施設や契約内容によって異なります。

一度合祀されると、ほかのご遺骨と一緒になるので、その後に故人のご遺骨だけ取り出すことはできなくなってしまいます。

樹木葬

樹木葬は、故人のご遺骨を永代に管理・供養する永代供養のひとつで、樹木(シンボルツリー)・お花が墓標(お墓のしるし)になります。

霊園のなかの区画を再整理してつくられた霊園型樹木葬と、自然の里山の樹木や草花を利用してつくられた里山型樹木葬があります。

ご遺骨を骨壺から取り出して、ほかのご遺骨と一緒に埋葬する合祀型樹木葬、共同区画のなかで埋葬する場所を分けて、ご遺骨を個別に埋葬する集合型樹木葬、故人それぞれに1本の樹木を植えて、ご遺骨を個別に埋葬する個別型樹木葬があります。

個人墓の相場は50万円〜150万円、集合墓の相場は20万円〜60万円、合葬墓の相場は5万円〜20万円です。

個人墓 50万円~150万円
集合墓 20万円~60万円
合葬墓 5万円~20万円

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納骨堂のデメリットとメリット

納骨堂のデメリット

お墓参りをしている実感がわきにくいという点が挙げられます。ロッカー式の納骨堂や自動搬送式のものは簡素で、手を合わせる場所が限られているため、お墓参りをしている感覚が得られない場合があります。

また、納骨堂自体がなくなってしまう可能性もあるため、遺骨の所在が分からなくなる心配があります。

災害や経年劣化により納骨堂が老朽化してしまって遺骨を取り出す必要がある場合、別の方法を模索する必要があります。

さらに、預けられる遺骨の数に制限があることが多く、遺骨を永久に保管することができない場合があるため、合葬された後は遺骨を取り出せなくなります。そのため、親族とのトラブルになる可能性があるとされています。

さらに、納骨堂のなかには、火のついたお線香を供えられない、食べ物やお酒を供えられないなど、お供えできるものに制限がある場所もあります。

火のついたお線香を供えられない場合、細かくした香を香炉に落として焚くタイプになります。

納骨堂は墓石が必要ないため費用は安く抑えられる場合もありますが、デメリットについて事前に理解しておくことが大切です。

納骨堂のメリット

屋内であるため、季節や天候を気にせずお参りができ、エアコンが完備されていたり、バリアフリー化されている場合も多いため、シニアに優しい施設です。

また、駅から近い、公共交通機関で行きやすい場所にあることが多く、交通アクセスが良いのも魅力の1つです。

さらに、費用が抑えられるため、一般的なお墓の場合にかかる数百万円の費用を数分の一に減らすことができます。お墓掃除などの手入れも必要なく、草むしりや掃除が不要です。

納骨堂に遺骨を納めた時点で管理が寺院等の管理者に移行され、無縁仏になる心配もなく、宗派・宗旨が不問であることが多いのもメリットの1つです。

納骨堂にかかる費用相場や内訳と種類ごとの費用の違い

納骨堂の相場は3万円〜150万円ほどです。永代供養をしてもらうための永代供養料や個別の安置場所を維持するための管理費のほかに、お布施(開眼法要代・納骨法要代・回忌法要代・戒名代)や位牌代・彫刻料など追加費用がかかるケースがあります。

お布施とはお坊さんに法要をもらう、戒名をもらうときに、お気持ちとしてお渡しするもので、金額に明確な決まりはありません。

納骨堂の費用の内訳

項目 費用
永代供養料 10万円~150万円
管理費 1万円~1.5万円
開眼法要代 3万円~5万円
納骨法要代 3万円~5万円
回忌法要代 3万円~5万円
戒名代 5万円~100万円
位牌代 1万円~10万円
銘板・彫刻料 2万円~5万円

永代供養料

永代供養料はご遺骨を管理・供養してもらうための料金で、10万円〜150万円ほどと幅が出ます。費用に幅が出るのは種類・経営主体・立地条件・安置方法・ご遺骨の数・設備によって納骨堂ごとに費用設定がちがうためです。

管理費

管理費は清掃・光熱費・施設のメンテナンス・管理人の人件費のために必要で、ご遺骨を個別に法要するスペースの契約期間中に発生します。費用は年に1万円〜1.5万円ほどとなっています。

個別の安置スペースを生前に購入した場合は、スペースを確保しておく必要があるため、契約者がはじめてのご遺骨を納骨するまで管理費が必要となることが多いです。

開眼法要代

開眼法要は、仏像・仏画・墓石や納骨堂の堂内・棚のなかへ仏様の魂を入れる儀式です。

f原則として、はじめてのご遺骨を納骨するときは、納骨するスペースを対象に開眼法要をおこないます。

ただし、完成ときに建物全体へ開眼法要をおこなう納骨堂や宗旨宗派不問でご遺骨を納骨できる納骨堂は、個別の開眼法要を不要としているケースがあります。

お布施の相場は3万円〜5万円ほどです。

納骨法要代

納骨法要代は、納骨するときにお坊さんに読経をあげてもらうと必要になります。お坊さんを呼ばずに家族だけで納骨をおこなうときは、納骨法要代は必要ありません。

はじめてのご遺骨を納骨するときは納骨法要・開眼法要を合わせておこなうことがほとんどです。開眼法要で仏様を安置場所へ招き入れて、別日に納骨法要をするのではなくて、開眼法要の読経をあげてもらい、その流れで納骨法要の読経をあげてもらいます。

2回目以降にご遺骨を納骨するときは、納骨法要の読経をあげてもらいます

   

お布施の相場は3万円〜5万円ほどです。

回忌法要代

回忌法要代は、1周忌・3回忌・7回忌などの節目の法要をするときにかかる費用です。納骨堂では永代供養料に含まれていることがほとんどです。回忌法要を個別に依頼することもできます。

お布施の相場は3万円〜5万円ほどです。

戒名代

戒名は仏の世界における故人の名前のことで、仏教の形式で葬儀をおこない、寺院墓地でご遺骨を納骨してもらうときに必要になります。

仏教以外の宗教を信仰しているかた・無宗教のかた・葬儀を仏教形式でおこなったのち、寺院墓地でご遺骨を納骨しないかたは戒名をつけなくてよいことがあります。

仏教の形式で葬儀をおこないたいものの、戒名はつけたくないというかたは、宗旨宗派を問わない民営霊園・公営霊園がおすすめです。

戒名には位があって、お布施の相場は位の高低により5万円〜100万円ほどです。

位牌代

位牌は故人のお名前・戒名・没年月日・行年が記された木の板のことです。故人の霊は位牌に宿るとされているため、礼拝の対象として使用されます。

位牌は使用する素材のちがいによって、塗位牌・唐木位牌にわけられます

塗位牌は白木に漆を塗り重ねた位牌で、さらに本漆と合成漆の2種類にわけられます。本漆は合成漆よりも完成までに手間がかかるため費用がかかります。本漆の相場は4万円~10万円程度、合成漆の相場は1万円前後です。

唐木位牌は、硬質な木材である唐木を使用した位牌です。使用される唐木のランクによって費用がことなります。木目・色合いがきれいなものほど高額になって、相場は2万円〜7万円程度です。なかには30万円を超える高級な唐木位牌があります。

そのほかに、デザイン性に優れたモダン位牌があります。モダン位牌は、従来の位牌に比べて色・形にバリエーションが多いです。モダン位牌のなかには、漆・唐木を素材とするものもありますが、デザインの観点から別の種類と考えられることが多いです。

素材も豊富で、塗・唐木以外に、天然石・ガラス・クリスタルを使用するものがあります。相場は3万円〜5万円程度です。なかには20万円を超える本漆を使ったモダン位牌があります。

銘板・彫刻料

銘板というプレートに故人のお名前・戒名・没年月日・行年を彫刻する場合は彫刻料が必要になります。相場は2万円〜5万円ほどです。

納骨堂の費用の相場

納骨堂の相場は3万円〜150万円です。安置方法・種類によって相場は大きくことなります。

種類 安置方法 費用相場
合祀型 合祀 10万円
ロッカー式納骨堂 個別 20万円~80万円
棚式納骨堂 個別 3万円~10万円
自動搬送式納骨堂 個別 80万円~150万円
仏壇式納骨堂 個別 50万円~150万円
位牌式納骨堂 個別 10万円~20万円

個別のスペースを必要としない合祀型は費用を安く抑えられます。ただし、合祀するとご遺骨を取り出せません。

ご遺骨を個別に安置するタイプのなかでは、棚式納骨堂が費用を安く抑えられます。ただし、個別の参拝スペースがない・必ずしも家族や夫婦のご遺骨をとなりどうしで安置できないというデメリットがあります。

安置方法・種類以外にも、経営主体・立地条件・安置方法・ご遺骨の数・設備によって費用はちがいます。

納骨堂の種類ごとで違う費用・仕組み・外観と上限人数

納骨堂は5種類にわかれていて、仕組みと外観、上限人数にちがいがあります。

ロッカー式納骨堂

ロッカー式納骨堂はコインロッカーのように区切られたスペースのなかでご遺骨を管理する方法です。上限人数は4人ほどで、相場は20万円〜80万円です。

骨壺を取り出して共有の参拝スペースへ移動してお参りできるタイプもありますが、骨壺の取り出しが認められず、扉を開いて骨壺に向けてお参りするタイプがあります。

棚式納骨堂

棚式納骨堂は上下の列にわかれた棚へご遺骨を納骨します。上限人数は棚のスペースごとにちがって、相場は3万円〜10万円です。シンプルなつくりで、個別にお参りするスペースはありません

自動搬送式納骨堂

自動搬送式は高層マンションのような外観をしていて、「マンション型」や「ビル型」と呼ばれることがあります。上限人数は8人ほどで、相場は80万円〜150万円です。

参拝口の裏側にご遺骨の入った厨子という箱を管理する収納棚があります。参拝者がICカードを機械に読み込ませると、区切られた参拝スペースに自動で厨子が到着する仕組みになっていて、個別にお参りすることができます

仏壇式納骨堂

仏壇式は一区画ごとに仏壇が収納された納骨堂で、大きなものであれば10名ほど納骨できて、お墓のように代々継承できます。相場は50万円〜150万円です。仏壇は上下にわかれていて、上の段に位牌を置くスペースがあり、下の段に遺骨を納骨します。

個別の仏壇にお参りすることができます

位牌式納骨堂

位牌式は段上の棚に同じ規格の位牌を家単位で並べる納骨堂です。上限人数は1人で、相場は10万円〜20万円です。

位牌式には位牌を置いた棚の下にご遺骨を納骨するタイプと、位牌とは離れた場所で納骨するタイプがあります。離れた場所で納骨するタイプは、ご遺骨を合祀墓へ納骨します。

納骨堂の費用は誰が払うのか

納骨堂の費用は、原則として納骨堂の名義人が支払います。自分が名義人で親族・遺族に費用を負担してもらいたいときは、相談をして同意をもらって名義人になってもらうか、あるいは、あらかじめ納骨堂の費用の負担について決めておくことをおすすめします。

もし、自分が祭祀継承者で親族・遺族に費用負担をしてもらいたいときは、相談をして同意をもらって承継者になってもらうか、あるいは、生前に墓じまい費用の負担について決めておくことをおすすめします。

支払いが滞ると電話やハガキで納骨先から連絡が入ります。連絡後も支払えない状況が続くと合祀墓への移行となるので注意しましょう。

納骨堂の費用はいつ支払うのか

永代供養料は原則として契約時に一括で支払います。分割払いできる寺院・霊園もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

年間管理費は、毎年支払う必要があります。ご遺骨を個別に安置する期間が決まっている場合は、一括で支払える寺院・霊園があります。

開眼法要代・納骨法要代・回忌法要代・戒名代のお布施は法要・葬儀が終わってお坊さんとお話するタイミングでお渡しするのがおすすめです。

法要・葬儀が終わったあとでお渡しするのが難しければ、法要・葬儀のまえに、お坊さんに挨拶するタイミングでお渡ししましょう。

一括支払いが難しい場合の永代供養料の支払い方法

永代供養料は、どのような納骨堂を選ぶかによって相場が大きくちがいます。例えば、立地条件のよい民営墓地の自動搬送式納骨堂は150万ほどかかるケースがあります。

永代供養料は原則として一括で支払いますが、一部の納骨堂では分割で支払える、カードローン・メモリアルローンを組めることがあります。

メモリアルローンは祀事(お墓・葬儀・仏壇仏具・永代供養)に特化したローンです。銀行や消費者金融のカードローンの金利が9~14.5%なのに対して、メモリアルローンの金利は6~10%なので、負担を少なくできる可能性があります。

納骨堂の費用を安く抑える方法

種類・埋葬方法・経営主体・埋葬期間によって納骨堂の費用を安く抑えられます。費用を安く抑える方法と注意点を紹介します。

費用を抑えられる納骨堂の種類を選ぶ

棚式納骨堂はロッカー式・自動搬送式納骨堂・仏壇式納骨堂・位牌式納骨堂と比べて相場が低いので費用を安く抑えられます。

ただし、棚式納骨堂は個別の参拝スペースがないため、お供えものを置けません。また、必ずしも家族や夫婦のご遺骨をとなりどうしで安置できないというデメリットがあります。

はじめから合祀する

納骨堂の埋葬方法にはご遺骨をはじめから合祀するか、ご遺骨を3回忌・7回忌・13回忌・17回忌・33回忌など指定された期間中のみ個別に安置・埋葬しに安置したあとで合祀するか、ご遺骨を個別で安置しつづけるかの3つがあります。

ご遺骨をはじめから合祀する埋葬方法は、ご遺骨を一定期間個別に安置したあとで合祀する埋葬方法とご遺骨を個別で安置しつづける埋葬方法より相場が低いので費用を抑えられます。

ただし、合祀するとご遺骨を取り出せないので注意が必要です。

粉骨・再火葬でご遺骨のかさを減らす

ご遺骨をパウダー状に細かく粉骨すること・納骨しているご遺骨をもう一度火葬することでご遺骨のかさを減らすことができます。

原則として納骨できるスペースが広いほど費用がかかります。ご遺骨のかさを減らすことで納骨するスペースが少なくなるので費用が抑えられます。

費用を抑えられる公営霊園を選ぶ

公営霊園は、寺院墓地と民営霊園より相場が低いので費用を抑えられます。

ただし、公営霊園は寺院墓地・民営霊園に比べて数が少ない、一定期間の自治体への居住・親族の遺骨の所持・期限内での墓標の設置といった細かな利用条件と応募できる期間が自治体ごとに定められているので注意が必要です。

また、公営霊園を運営していない市町村もあります。

個別の埋葬期間

ご遺骨を一定期間個別に安定したあと合祀する埋葬方法は、骨壺を管理する期間が3回忌・7回忌・13回忌・17回忌・33回忌などで指定されていて、個別に管理する期間が短いほど費用を安く抑えられます。

納骨堂の選び方・注意点

選ぶポイントとして費用・アクセス・宗旨宗派・ご遺骨の安置期間・納骨できる人数・参拝しやすさ・設備があげられます。

費用

種類・経営主体・立地条件・安置方法・ご遺骨の数・設備によって費用相場が3万円〜150万円まで幅があります。また、ご遺骨を個別に安置する法要期間を設ける場合は、年間の管理費が1万円〜1.5万円ほどかかることが多いです。

ご希望の条件と照らし合わせて、予算内に収まるように家族とよく話し合って決めることが大切です。

アクセス

車のある方は駐車場がついているか・ついていないか、車のない方は最寄り駅から徒歩で足を運べるかをあらかじめイメージしておくと安心です。

納骨堂には原則として駐車場がついていますが、なかには駐車場がついていない納骨堂もあります。駐車場がついていない場合は、近隣にあるコインパーキングの場所を確認しておきましょう。

納骨堂の場所は原則として最寄り駅から徒歩で足を運べる場所が多いですが、なかには駅から離れた場所に立地している納骨堂もあります。その場合は、駅からバス・タクシーを利用できるかを確認しておきましょう。

宗旨宗派

宗旨宗派に制限のないものがほとんどですが、一部の寺院墓地は制限があるので注意が必要です。

宗旨宗派に制限がある場合は、お寺の檀家になります。檀家とは寺に所属する家のことで、お寺をお布施などで経済的に支える見返りに、葬儀・法要をおこなってもらえます。

檀家になると、檀家になるときに必要な入壇料のほか、寺院の運営のための護持会費・法要のときのお布施・お寺を修繕するときの檀家負担金がかかります。

ご遺骨の安置期間

ご遺骨をはじめから合祀するか、ご遺骨を3回忌・7回忌・13回忌・17回忌・33回忌など指定された法要期間のみ個別に安置したあとで合祀するか、ご遺骨を個別で安置しつづけるかの3つがあります。

ご遺骨を指定された法要期間のみ個別に安置する場合は、33回忌を目安に合祀するのが通例でしたが、現在は17回忌に合祀するケースが増えています。

ただし、短ければ3回忌で合祀する、長ければ50回忌で合祀するなど、個別に安置する期間の長さは納骨堂ごと、寺院・霊園との契約によってちがいます。

納骨できるご遺骨の数

ご遺骨を安置するスペースはどの種類の納骨堂を選ぶかによってちがいます。

安置できるスペースがいっぱいになった場合は、ご遺骨をパウダー状に細かく粉骨してかさを減らして、小さな骨壺へ移し替えることで、納骨するご遺骨の数を増やせます。

再火葬でも、ご遺骨のかさを減らして、納骨するご遺骨の数を増やせます。納骨堂へ納骨しているご遺骨をもう一度火葬することです。

お参りのしやすさ

お供え物やお線香や記念品、香炉等を置くスペースがあるかないか、スペースがあるなら個別に置けるスペースがあるか、共同スペースがあるかがことなります。

納骨堂内の清潔を保つためにお花や食べ物、飲み物など生もののお供えが禁止、線香・ろうそくなど火気使用禁止、アルコールの持ち込み禁止、お経を読み上げ禁止など、納骨堂によって規則はちがいます。

納骨堂のお参りは予約不要なところがほとんどですが、夜間は施錠されていることが多いので、事前に受付時間を確認しておきましょう。

週末やお盆・お彼岸、連休や、法要がおこなわれていると混み合う可能性が高いので、事前に管理事務所に問い合わせしておくのがおすすめです。

設備

多くの納骨堂は冷暖房が完備されていて、バリアフリー(手すり・スロープ・エレベーター・点字表示・音声案内)になっています。

空調設備の整った納骨堂は、法要スペースに雨や湿気によるカビ・コケが発生しにくいです。

納骨堂ごとに設備はちがうので実際に足を運んでみたり、パンフレットを取り寄せたりして確認することをおすすめします。

ペットのご遺骨を納骨できるか

ペットの納骨を考えているかたは、ペットのご遺骨を受け入れてくれる納骨堂であるかどうかを確認しましょう。

ペットの納骨堂には、人間のご遺骨と一緒に納骨できるタイプ(個別墓)・納骨堂内に設置されたペット専用の供養墓へ人間とは別々に納骨するタイプ(合祀墓)・ペット霊園に併設されている納骨堂へ納骨するタイプ(個人墓・合祀墓)があります。

人間のご遺骨と一緒に納骨できるタイプは、個別に仏壇が用意されている仏壇式が多いです。仏壇式の相場は50万円〜150万円で、ほかの種類の納骨堂に比べて高額になっています。そのほか、年単位の管理費が1万円〜1.5万円ほど必要です。

納骨堂内に設置されたペット専用の供養墓へ人間とは別々に納骨するタイプの相場は1万円~3万円です。費用を抑えられて、管理費はかからないことが多いです。

ペット霊園に併設されている納骨堂のなかで個別墓の相場は1万円〜33万円ほどです。年単位の管理費が5千円〜3万円かかることがあります。2年ごとに更新料が4万円~9万円かかるケースなど、管理・更新に必要となる費用はペット霊園ごとにちがいます。

ペット霊園に併設されている納骨堂のなかで合祀墓の相場は5千5百円~3万3千円ほどです。年単位の管理費が不要な納骨堂・1万5千円ほど必要な納骨堂があります。

納骨堂にご遺骨を納骨する時期と納骨式の手続き・流れ・方法

納骨堂にご遺骨を納骨する時期

納骨堂にご遺骨を納骨する時期は明確に決まっているわけではありません。

ただし、納骨式と法要を別日に設定すると参列のために二度足を運ぶ必要が出るので、納骨式と法要をいっしょにおこなう場合が多いです。目安となる5つの時期の特徴について説明していきます。

四十九日法要

四十九日とは、故人の亡くなった日を1日目として数えて49日目にあたる日のことで、49日目に四十九日法要が営まれます。四十九日法要に合わせて納骨するケースがもっとも多いです。

49日目に納骨を行うのは、故人が現世からあの世の定められた場所へ旅立つのと同じ時期に、死後の家であるお墓にご遺骨を移動させるためです。

仏教では死後7日ごとに生前のおこないに対する審判があります。結果によって死後の行先が決まるとされていて、最終的な審判が下るのが49日目です。以前は審判のある7日後ごとに法要を行っていましたが、現在は四十九日のみに行うことが多くなりました。

百箇日法要

百箇日は、故人の亡くなった日を1日目として100日目にあたる日のことで、100日目に百箇日法要が営まれます。

百箇日の別名は卒哭忌で、哭には「大声を上げて泣く」という意味があるため、百箇日は故人とお別れした悲しみから卒業して新たな一歩を踏み出す区切りの日とされています。故人の形見やご遺品の整理もこの時期までに済ませることが多いです。

また、宗派によってちがいはあるものの、49日目の審判で極楽浄土へいけなかったとき、100日目に法要をおこなうことで、もう一度審判を受けられるとされています。

納骨する時期として適当といえますが、現在では百箇日法要を行わないことがほとんどです。

一周忌

一周忌は、故人が亡くなってから一年後におこなう法要です。年忌法要という定められた年の命日に行う法要の一回目になります。

年忌法要は1年目の一周忌からはじまって、3回忌・7回忌・13回忌・17回忌というように3と7つく年度に行います。33回忌をおこなっておこなって、弔い上げとするケースが通例でしたが、現在は17回忌に弔い上げとするケースが増えています。

弔い上げとは、最後の年忌法要をおこない故人が極楽浄土へたどり着いたとすることです。回忌ごとに、故人は極楽浄土へいくための追試を受けているとされています。

四十九日法要で納骨できなかったかたは、一周忌のタイミングで納骨するかたが多いです。

三回忌

3回忌は故人が亡くなってから2回目の命日です。故人の没年月日を1回忌、没年月日から一年後を2回忌と数えるため、2回目の命日が3回忌となります。

納骨の時期に明確な決まりはありませんが、三回忌までには納骨するのがよいとされています。

3回忌は、一周忌に続き2度目の年忌法要を行う時期です。一周忌の時点で納骨先を決められなかったり、心の整理がつけられなかったかたは、三回忌のタイミングで納骨を検討してみましょう。

新盆

新盆とは故人の没年月日から四十九日を経てはじめて迎えるお盆のことです。新盆には親族が集まって法要をおこなうことが多いため、納骨するにはいいタイミングです。

その他

納骨の時期には明確な決まりがないため、火葬後や葬儀後に行っても問題はありません。家族とよく話し合って納骨の時期を決めましょう。

納骨式の手続き・流れ・方法

納骨式は頻繁に開かれるわけではないため、いざ必要に迫られたときに手続き・流れ・方法がわからなくて困ってしまうかたが多いです。

納骨は定められた手続きを踏まなければ、法律違反となってしまうかもしれません。不安なく納骨式を実行できるように、死亡から納骨までの流れ・納骨式の流れを抑えておきましょう。

死亡から納骨までの流れ

医師に死亡診断書を書いてもらう

人が亡くなったときは医師に死亡診断書を書いてもらう必要があります。死亡診断書は死亡を事実として証明する効力のある重要な書類です。

故人を診断した医師のみが発行できて、費用は病院ごとに設定されていますが、おおよそ3千円〜1万円ほどです。

死亡診断書と一緒に死亡届に記入する必要があります。死亡届は死亡診断書と一体になっていることが多いです。一体になっていない場合は、役所の戸籍係から取得可能です。また、多くの市区町村のホームページからダウンロードすることができます。

死亡届へ記入するのは同居しているご遺族であることがほとんどです。親族がいないときは、病院の院長・老人ホームの施設長といった公設所の長や住んでいたアパート・マンションの管理人などでも手続きは可能です。

死亡届は7日以内に役所へ提出しなければいけません

死亡診断書を添付した火葬許可申請書を役所へ提出する

役所の窓口から受け取ることができる火葬申請書へ、死亡届・死亡診断書を添付して役所へ提出すると、火葬許可証が交付されます。

役所から交付された火葬許可証を火葬場へ提出する

火葬場と火葬日時を決めて、火葬許可証を火葬場へ提出します。火葬後に、火葬場から埋葬許可証が交付されます。火葬場の職員のかたが、火葬許可証の必要事項に記入して押印したものが埋葬許可証となります。

埋葬許可証は、火葬場職員が骨壺の入った白木の箱へ入れてくれる場合が多いです。

火葬場から交付された埋葬許可証を墓地の管理者へ提出する

埋葬許可証を墓地の管理者へ提出します。墓地の管理者は埋葬許可証を元にご遺骨の管理を行っています。

埋葬許可証を管理者に提出せずに納骨してしまうと、「墓地、埋葬等に関する法律」に抵触することになって、場合によっては刑法代190条の「死体破壊・遺棄罪」に問われることもあります。

火葬後すぐにご遺骨を埋葬せずに、ご自宅で安置しておくのであれば、埋葬許可証を紛失しないように管理しましょう。

万が一、埋葬許可証を紛失してしまった場合は、再発行の手続きが必要です。埋葬許可証の発行から5年未満であれば、役所で手続きを行うと再発行してもらえます。

埋葬許可証の交付から5年以上経過している場合は、火葬を行った火葬場で火葬証明書を再発行してもらう必要があります。火葬してから、公営の火葬場は30年ほど、民営の火葬場は5年ほど保管してくれます。

埋葬許可証の交付から5年以上が経過しているときは、火葬場で火葬証明書を再発行してもらったあとに、役所で埋葬許可証を交付してもらう流れになります。

納骨式の手続き

施主の決定

施主とはお葬式・法要を主導する人です。葬儀・告別式で喪主を務めた人が施主となることが多いです。

納骨式の費用を支払うのは施主であることが多いです。施主は葬儀社とやりとりして、お葬式の流れ・見積りから契約・供花の順番・席順などを調整していきます。

日時の決定

参列者の負担を減らすため、四十九日や一周忌といった法要と合わせて納骨式をおこなう場合が多いです。ご遺族間の話し合いだけではなくて、お坊さんとの相談も必要です。

納骨式に必要なものをそろえる

埋葬許可証と押印するための印鑑のほか、ご遺骨・遺影・位牌・お供えもの・お布施・喪服・お参り用品(ろうそく・数珠・線香)といった納骨式に必要なものをそろえましょう。

持参物に不安がある場合は、墓地の管理事務所に連絡しておくと安心です。

会食の手配

納骨式のあとに会食を予定しているのであれば、会場を抑えて食事を用意しなければいけません。会食後にお渡しする引き出物も用意しましょう。

参列者の決定、連絡、出欠の確認

納骨式の参列者を決めて、参列していただく方へ日程・時間・場所を案内します。会食を手配するのであれば、出欠を明確にしておきましょう。

ご遺族・親族を中心に故人が生前親しかったかたが参列者の対象となります。

参列者への連絡は、出席者が親族のみの場合はメールでのやりとりで問題ありませんが、出席者が多い場合は往復ハガキでやりとりすることが多いです。

納骨式の流れ

納骨式の日は、寺院・霊園の管理者へ埋葬許可証を提出して、費用・お布施の支払いをしましょう。

納骨する場所に移動したあとは、施主挨拶、ご遺骨の納骨、お坊さんによる読経をおこなって、会食へ移ります。

民営霊園・公営霊園の場合、お坊さんによる読経を希望するなら、事前に読経をしてもらえるのか、いくらかかるかを確認しましょう。

納骨式に持っていくもの

納骨堂のお参り方法やお供え物・お布施のマナー

お墓参りをしたことがあっても、納骨堂へのお参りは初めてでお供え物・お布施・マナーに不慣れなかたがいるかもしれません。

納骨堂へのお参り・お供え物・お布施・マナーについて解説します。

納骨堂へのお参り

9〜18時など開館時間を定めている納骨堂、24時間お参りできる納骨堂など参拝時間は寺院・霊園によってちがいます。

休館日は納骨堂ごとにことなります。自動搬送式納骨堂は機械のメンテナンスのために休館日を設けることがあります。事前に確認してお参りしましょう。

納骨堂は、故人の友人・知人などご遺族以外のかたもお参りできます。ご遺骨の場所がわからないときは、寺院・霊園のかたに管理場所を聞きましょう。

自動搬送式納骨堂は、ICカードの貸し出しをおこなっている場合、友人・知人のみでお参りできます。貸出料として数百円程度かかる場合があります。

お参りのマナー

到着後に寺院・霊園の方へあいさつをしましょう。

納骨堂は他家のかたも利用するので、会話は控えめに、お経は周囲に配慮しながら唱えましょう。

お参りのときの服装のマナー

服装に決まりはありません。ただし、故人の冥福を祈るための場所なので、露出の多い服装・華美な服装は不適切です。

49日までは喪服での参拝が望ましく、平服を着用する場合は黒・紺・茶色・グレーの色合いのスーツが好ましいです。

納骨堂へのお供え物

お供え物は仏様や故人へ感謝の気持ちを示す贈り物です。仏教では香・花・浄水・灯濁・飲食は5供と呼ばれていて、5供をお供えするのが慣例となっています。

納骨堂内の清潔を保つためにお花や食べ物、飲み物など生もののお供えが禁止、線香・ろうそくなど火気使用禁止、アルコールの持ち込み禁止、お経の読み上げ禁止など、納骨堂によって規則はちがいます。

お供え物を置くスペースがあるかないか、ある場合は共同なのか個別なのかは納骨堂によってちがいます

棚式納骨堂は個別のスペースがなくて・位牌式納骨堂は個別のスペースがない場合があるので、個別にお供え物をあげたいのであればロッカー式納骨堂・仏壇式納骨堂・自動搬送式納骨堂を選びましょう。

個別のスペースがある場合は、寺院・霊園のルール内でお供え物を置けますが、お供えした物は持ち帰るのが基本です。お花・食べ物を置いたままにすると悪臭が立ち、他家のかたや寺院・霊園に迷惑をかけてしまうからです。

ただし、ご本尊へのお供え物はお布施とおなじ扱いになるため、持ち帰らずに置いておくことが多いです。

納骨堂のお布施

お布施は必ずしも必要ではない

永代供養料のなかにお布施が含まれているかどうかは、納骨堂ごとにちがいます。

どの法要をいつおこなうかは寺院・霊園によってちがいますが、永代供養をすると、寺院・霊園が春秋のお彼岸法要・年忌法要・回忌法要・月命日法要をおこなってくれるため、原則としてご遺族がおこなう必要はありません。

お布施が必要になるのはお坊さんに依頼して読経をあげてもらう場合で、お布施の相場は、法要が3〜5万円・お車代が5千円〜1万円となっています。

お布施を渡すタイミング

お布施は法要・葬儀が終わってお坊さんとお話するタイミングでお渡しするのがおすすめです。

法要・葬儀が終わったあとでお渡しするのが難しければ、法要・葬儀のまえに、お坊さんに挨拶するタイミングでお渡ししましょう。

お布施を入れる封筒

お布施をいれる封筒は白の無地のものがよくて、できるだけ新札を入れるのがマナーです。お金を入れた封筒はそのまま持ち歩かずに、袱紗(ふくさ)と呼ばれる絹でできた布に包みましょう。

袱紗は色の種類が豊富ですが、弔事では寒色系の紫・緑・紺・藍色・灰色を使用するのがエチケットです。

納骨堂をやめるときにかかる費用と移動の手順

納骨堂をやめる納骨堂じまいでかかる費用

納骨堂じまいに必要な費用は、ご遺骨を安置していた納骨堂へ支払う費用・行政へ支払う費用・新しい納骨先へ支払う費用の3つがあります。

ご遺骨を安置していた納骨堂へ支払う費用

納骨堂はお墓とちがって墓石を撤去するための費用はかかりません。ただし、寺院の納骨堂の場合は閉眼供養料と離檀料が必要になる場合があります。

閉眼供養料は、納骨堂じまいで骨壺を取り出すときに、納骨スペースに宿る故人の魂を抜き取るための儀式です。閉眼供養料の相場は3万円〜5万円です。

離檀家料とは、これまでの感謝の気持ちを示すため、寺院へお布施としてお渡しするものです。金額は明確に決まっていませんが、法要のときにお渡ししてきたお布施の1〜3回分が相場となっています。

行政の手続きにかかる費用

納骨堂からご遺骨の管理先を変える場合は、複数の書類(受入証明書・埋葬証明書・改葬許可申請書)が必要です。

受入証明書は、移転先の寺院・霊園から発行してもらう書類です。無料配布していることが多いですが、寺院・霊園によっては1500円ほど必要になります。

埋葬証明書は、ご遺骨を納骨している寺院・霊園から、現時点でご遺骨が埋葬されていることの証明に発行してもらう書類です。自治体ごとに費用はちがいますが、300円〜1500円ほど必要になります。

改葬許可申請書は、ご遺骨を納骨している納骨堂がある市区町村の窓口で受け取ることができて、受入証明書・埋葬証明書とともに、お住まいの市区町村の窓口へ提出する書類です。

市区町村ごとに費用はちがって、無料配布しているケースもある一方で、1000円ほど必要になる場合もあります。

改葬許可申請書はご遺骨一体につき一枚が必要なので、人数分用意しましょう。

新しい納骨先のための費用

新しい納骨先のための費用は、移動する先(納骨堂・永代供養墓・お墓・樹木葬)によってちがいます。

それぞれの費用相場は納骨堂3万円〜150万円、永代供養墓3万円〜150万円、お墓180万円~260万円、樹木葬5万円〜150万円となっています。

費用相場に幅がでるのは、種類・安置方法・経営主体・立地条件・埋葬方法・納骨数・設備等でちがいがでるためです。

永代供養でご遺骨を個別に安置する期間を設けるのであれば、ほとんどの場合は年間の管理費が1万円〜1.5万円程度必要になります。

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納骨堂をやめる・納骨する前にやめるときの注意点

納骨堂をやめるときの注意点

契約書に中途解約可能という内容の記述があればやめられますが、契約書に記載がない・そもそも契約書がない場合は寺院・霊園の管理者と話し合いになります。

永代供養料についても、原則として契約書の内容に従う形となります。納骨堂の契約書には、中途解約しても永代供養料や管理費を返還しないこと、中途解約するときに違約金を支払う必要がある旨を記載していることが多いです。

寺院・霊園によって、中途解約できる・できない、永代供養料が返金される・されないはちがうので、事前に契約内容・運営方針を確認しておきましょう。

納骨堂を納骨する前にやめるときの注意点

契約書に納骨する前に解約可能という内容の記述があればスムーズにやめられますが、契約書に記載がない・そもそも契約書がない場合は寺院・霊園へ事情を説明したほうがいいでしょう。

永代供養料を支払ったあとにやめたい場合は、永代供養料が返金されるのか否かという問題が生じます。永代供養料の返金についても、原則として契約書の内容に従う形となります。

寺院・霊園によって、永代供養料が返金される・されないはちがうので、事前に契約内容を確認しておきましょう。

納骨堂を移動する手続き

新しい納骨先を決める

納骨堂はご遺骨を埋葬せずに安置するため、改葬することができます。新たな納骨先(納骨堂・永代供養墓・お墓・樹木葬)を決めましょう。

閉眼法要をおこなう

閉眼法要は、納骨堂じまいで骨壺を取り出すときに、納骨スペースに宿る故人の魂を抜き取るための儀式です。必ずしも必要ではありませんが、寺院の納骨堂を利用する場合はおこなうことが多いです。

受入証明書をもらう

受入証明書は移動先の寺院・霊園からもらうもので、申請者の住所・氏名・死亡者との続柄・納骨先の住所・管理者の名前等が記載されています。

納骨証明書をもらう

納骨証明書はご遺骨を安置していた寺院・霊園からもらうもので、だれのご遺骨を安置していたかを証明する書類になります。納骨堂使用者・管理者の署名と捺印のほか、安置していた故人の名前等が記載されています。

改葬許可証申請書を準備する

改葬許可申請書は、納骨先の市区町村の窓口・ホームページからダウンロードで入手できて、故人の本籍・住所・氏名・性別・死亡年月日・埋葬または火葬の場所・埋葬または火葬の年月日・改葬の理由・改葬の場所等を記載します。

改葬許可証はご遺骨一体につき、一枚準備する必要があります。

改葬許可証をもらう

受入証明書・納骨証明書・改葬許可申請書を改葬先の自治体へ提出すると、改葬許可証をもらえます。改葬許可証が交付されることで、ご遺骨の改葬が可能となります。

ご遺骨を納骨・埋葬

移動先へ改葬許可証を提出して、管理者へご遺骨を渡します。

移動先へご遺骨を埋葬・納骨するときは、納骨スペースへ仏様のよりどころへ、魂を入れる儀式である開眼法要をおこないます。必ずしも必要ではありませんが、寺院の納骨堂を利用する場合はおこなうことが多いです。

納骨堂でよくある質問

納骨堂とお墓はどちらがいい?

納骨堂は原則として寺院・霊園が管理・供養してくれて、故人が無縁仏にならないので、後継者がいない方におすすめできます。多くの納骨堂はアクセスのよい場所にあるので、お墓が遠方にあって足を運びにくいかたにはメリットです。

永代供養と納骨堂の違いは?

納骨堂とは、ご遺骨を埋葬せずに骨壺のまま収納するスペース及び建物のことです。永代供養とは、ご遺族の代わりに寺院や霊園が永代にわたってご遺骨を管理・供養する方法です。納骨堂はご遺骨の安置場所・永代供養はご遺骨の管理方法になります。

納骨堂のお布施はいくら?

納骨堂のお布施の相場は、開眼法要代・納骨法要代・回忌法要代が3万円〜5万円、戒名代が5万円〜100万円です。お布施はお坊さんに法要をもらう、戒名をもらうときに、お気持ちとしてお渡しするもので、金額に明確な決まりはありません。

納骨堂には何人入れる?

納骨堂へご遺骨を納骨できる上限人数は、納骨堂の種類によってちがいます。位牌式納骨堂1人・ロッカー式納骨堂4人・自動搬送式納骨堂8人・仏壇式納骨堂10人程度です。棚式納骨堂の上限人数は、棚のスペースごとに差があります。。

納骨堂っていくらくらい?

納骨堂の相場は3万円〜150万円です。種類によって相場はちがい、ロッカー式納骨堂20万円~80万円・棚式納骨堂3万円~10万円・自走搬送式納骨堂80万円~150万円・仏壇式納骨堂50万円~150万円・位牌式納骨堂10万円~20万円程度です。

納骨堂の納骨の仕方は?

納骨堂へご遺骨を納骨するときは、原則として納骨式をおこないます。納骨式の日は、寺院・霊園の管理者へ埋葬許可証を提出して、費用・お布施の支払いをしましょう。納骨する場所に移動したあとは、施主挨拶、ご遺骨の納骨、お坊さんによる読経をおこなって、会食へ移ります。

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