御霊前・御仏前・御香典の違いと正しい書き方|金額相場・入れ方・渡し方

お通夜や告別式、法要に参列する場合には、香典を持参することになります。香典には表書きをする必要があるのですが、御霊前・御仏前・御香典どれが正しい書き方になるのでしょうか。今回の記事では、御霊前・御仏前・御香典の違いや正しい書き方について解説していきます。

最終更新日: 2020年03月16日

御霊前・御仏前・御香典の違いについて

葬儀

お通夜や告別式、法要に参列する場合、香典を遺族の方にお渡しすることになります。
また香典をお渡しする場合は、表書きをした香典袋に現金を包んでお渡しなければいけません。

今回「終活ねっと」では、香典袋の表書きに記載する御霊前・御仏前・御香典の違いと正しい書き方について、以下の内容を中心に解説をしていきます。

  • 香典に関する基礎知識

  • 御霊前・御仏前・御香典の違いと使い分けについて

  • 香典袋の正しい書き方は?

弔辞に参列する機会はほとんどの場合そこまで多くは無いため、中には香典を用意したことがないという方もいらっしゃるかと思います。

いざという時に正しく香典を包むことができるように、ぜひ今回の記事を最後まで読んで参考にしてみてください。

香典に関する基礎知識

葬儀

そもそも香典とは、どういったものになるのでしょうか。

香典は故人への金銭的なお供え物になります。
また、お供え物の意味だけでなく葬儀などにより金銭的負担がある遺族の方を補助する意味も込めて香典をお渡しします。

金額相場

香典に包む金額に関しては、故人との関係性や自分の年齢により相場が変わると言われています
故人が親族である場合は、1万円〜10万円友人や会社の同僚である場合は、5000円〜1万円程度が相場になります。

ただ香典はあくまで気持ちなので、金額が相場より少ないからといって問題があるわけではありません。
無理にならない程度の金額を香典に包んで、弔意をお伝えするようにしておきましょう。

入れ方・お札の向き

香典にお金を入れる際にも様々なマナーがあります。
最低限気をつけるべき点として、以下のことに注意して入れましょう。

  • 新札やピン札を使用せず、旧札を使用する。新札しか手元にない場合は、1回だけ折ってから包むようにする。

  • お札の枚数は、奇数、特に1・3・5枚が望ましい。
    偶数は割り切れる数字で、故人とご遺族の縁が切れてしまうとされ、4枚や9枚も「死」や「苦」を連想させる忌み数とされているため、避けたほうが無難。

  • 人物の肖像の面を伏せて裏面が上にし、肖像が印字されている側が底の方に来るように入れる。
    また複数枚ある場合は、お札の向きが一緒になるように揃える。

渡し方

一般的にはお通夜や告別式、法事に参列する際に会場でお渡ししますが、参列ができなかった場合には、後日香典を郵送してお渡しすることも可能です。

連名の場合

香典は、個人ではなく連名として出す場合もあります。
具体的には、学校や会社、夫婦の連名で出すことが多く、連名で渡す場合は香典袋の書き方や金額も異なります

以下の記事では、香典の基礎知識をかなり細かく解説しています。
連名の場合のマナーや金額相場、包み方などについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

御霊前と御仏前の違いと使いわけ

葬儀

香典を包む場合には香典袋を使用するのですが、香典袋には表書きをしておかなければいけません。

表書きにはいくつか種類があるのですが、仏教の場合には「御霊前」や「御仏前」、「御香典」といった表書きを使用します。
読み方はそれぞれ「ごれいぜん」「ごぶつぜん」「おこうでん」と読みます。

ただ、「御香典」は「ごこうでん」と読む人も多く、こちらの読み方でも間違いではありません。
「おこうでん」と読んでおけば問題ありませんが、他の人の読み方に合わせ、柔軟に対応しましょう。

御霊前と書く場合

仏教のお通夜や告別式に参列する場合、一般的には「御霊前」と表書きを使用するのが正しいです。
仏教の考えでは、四十九日までの間は故人の方は御霊の状態であると考えられています。

香典は故人の御霊にお供えをするもの、ということになるので、御霊前と表書きをします。
四十九日を超えてしまうと御霊前は使用できなくなりますので、注意が必要です
また、浄土真宗では四十九日以前でも御霊前は使用できません

御仏前と書く場合

では「御仏前」はどういった場合に使用する表書きになるのでしょうか。
仏教では故人の方は四十九日を過ぎると成仏し、仏になると考えられています。

そのため四十九日以降は御霊に供える意味である御霊前ではなく、仏に供える意味になる御仏前を使用するようになるのです。

浄土真宗の場合には、故人の方は亡くなってすぐに仏となり、極楽浄土に旅立つと考えられています
そのためお通夜や告別式に持参する香典であっても、御仏前と表書きをします

御香典と書く場合

御香典は、御霊前や御仏前といったお供え物全体を含んでいる表書きになります。
そのため仏教の場合、御香典は宗派を問わず使用することができる表書きです

故人の方の宗派が分からない場合には、御香典と表書きをしておくと無難です

宗教による違い

ここまでは、仏教における御霊前・御仏前・御香典の使い分けについてご紹介をしてきましたが、表書きの種類は宗派だけでなく、宗教によっても違いがあります。

ここでは宗教ごとに使用する表書きをご紹介していきます。
表書きをする際には、参考にしてみてください。

キリスト教の場合

キリスト教の場合には、香を焚くということがありませんので御香典という表書きは使用できません

また故人の方が仏になるという考えではありませんので、御仏前という表書きも使用しないようにしておきましょう
キリスト教の場合にはどういった表書きを使用するのか以下にご紹介していきます。

  • 御花料

  • 献花料

  • 弔慰料

  • 御ミサ料(カトリック)

以上の他に、カトリックの場合には御霊前という表書きを使用できるのですが、プロテスタントの場合には御霊前は不適切な表書きになってしまいます
相手の方がカトリックなのかプロテスタントなのか、事前に確認をしておくといいでしょう。

神道の場合

神道の場合にも、御霊前という表書きは使用することができます

しかし仏教とは考え方が違いますので、御香典や御仏前といった表書きは使用できないので注意が必要です
以下に神道で使用する表書きをいくつかご紹介していきますので、参考にしてください。

  • 御榊料

  • 御玉串料

  • 神饌料

香典袋の正しい書き方について

葬儀

ここまでは香典袋の表書きについて解説をしてきました。
香典袋には、表書き以外にも記入しなければいけないことがいくつかあります。

これらの書き方が間違っていると、表書きが正しかったとしてもマナー違反になってしまいます。
ここでは香典袋の正しい書き方についてご紹介をしていきます。
正しく香典が用意できるように、書き方を覚えておきましょう。

外袋の書き方

外袋には表書き以外に、自分の名前を書きます。
こちらでは外袋の名前の書き方をご紹介します。
表書きは水引きの上側の中央に、名前に関しては、水引きの下側の中央に書くようにしてください。

個人で香典を包んでいるのであれば、自分一人の名前を書くだけでOKです。
2~3名の連名で香典を包んでいる場合にも、全員分の名前を書くことができます。
この場合には目上の方の名前を中央に書くようにし、残りの方は左に順に名前を書きましょう。

3名を超える連名の場合には、全員分の名前を書くことはできません
こういった場合には、「一同」を使って書くようにしておきましょう。
例えば会社の部署で包むのであれば「○○株式会社 ○○部一同」、友人と包むのであれば「友人一同」となります。

夫婦で香典を包んでいる場合には、旦那の名前のみを書くようにしておきましょう
夫婦2人の名前を書いてしまうと、別居状態や離婚していることを表してしまいます。

中袋の書き方

香典袋にお金を包む場合、外袋の更に内側の中袋にお金を入れます。
中袋には、香典に包んでいる金額や自分の名前、住所を記入しておく必要があります。

金額を書く場合には大字を使用するというルールがあります
また、数字の前には「金」をつけて「円」の代わりに「圓」と書かなければいけません
例えば一万円を包んでいるのであれば、「金壱万圓」と書くようになります。

市販されている中袋によっては、金額を横書きで書くように記入欄が設けられていることがあります。
この場合にはアラビア数字などを使用して金額を書くようになるので注意しておきましょう。

中袋の裏側には自分の名前と住所を記入します
3名を超える連名で包んでいる場合には、こちらに全員分の名前と住所を記入することはできません。

こういった場合には、別紙を用意してそちらに全員分の名前と住所を記入し同封するようにしておきましょう。

外袋と中袋の両方薄墨で書くの?

お通夜や告別式などの際の香典は、薄墨を使用して文字を書くことで悲しみを伝えることができるといわれています。
外袋と中袋の両方を薄墨で書く必要があるのでしょうか。

外袋に関しては薄墨を使用して表書きなどをすることがマナーとされています。
薄墨が用意できない場合には、薄墨タイプの筆ペンなどを用いて書くようにしておきましょう。

中袋に関しては受付の方や喪主の方が読みやすいように、普通の濃さの墨で書くことが一般的とされています。
墨が無い場合には筆ペンや黒インクのペンなどで書くようにしておきましょう。

尚、四十九日を過ぎると、外袋に関しても普通の濃さの墨を使用して書くようになります
四十九日を過ぎているのに薄墨を使用することがないように気をつけておきましょう。

香典の書き方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

御霊前・御仏前・御香典の違いについてまとめ

葬儀

いかがでしたでしょうか?
今回「終活ねっと」では、御霊前・御仏前・御香典の違いと正しい書き方についてご紹介をしてきました。

以下に今回の記事の内容をまとめていきます。

  • 香典は故人への金銭的お供え物である。
    お供え物という意味だけでなく、遺族の方を補助する意味も込められている。

  • 仏教の場合四十九日までは御霊前、四十九日以降は御仏前と表書きをするようになる。
    浄土真宗の場合には四十九日以前であっても御仏前を使用する。
    御香典は仏教の場合、宗派を問わず使用できる。

  • 外袋の中央上部へは表書きを、中央下部へは名前を記入する。
    3名を超える連名の場合には、「一同」を使用して書く。
    中袋の表面には香典に包んでいる金額を、裏面には自分の名前と住所を書く。
    3名を超える連名の際には、別紙に名前を住所を書いて同封する。

御霊前・御仏前・御香典の正しい使い分けがお分かりいただけましたでしょうか。
香典を用意する場合、表書きは重要なポイントになりますので間違えないように正しい書き方を覚えておきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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