
葬儀での喪主の焼香のやり方は?宗派別の焼香の回数も解説!
みなさんは、正確な葬儀における喪主の焼香のやり方をご存知でしょうか?おそらく多くの方が、周りと同様に焼香を行っているだけで、正確なやり方を学んだことはないかと思います。そこで、今回は葬儀の喪主の焼香のやり方,そして宗派別の焼香の回数について解説していきます。
最終更新日: 2020年03月07日
葬儀での喪主の焼香について

喪主とは葬儀の際の当主であり、多くの役割を担うこととなります。
当然の事ながら、葬儀の際に焼香をする機会があります。
みなさんは、喪主の焼香のやり方についてご存知でしょうか?
幼いころに葬儀に参列した時は、焼香は見よう見まねで周囲の方と同様の動きをしてきたかと思います。
しかし大人になってから、焼香を行う意味や正しいやり方を学んだことはあるでしょうか?
葬儀には多くの儀式があり、その意味するものや、正確な方法について知っている方は少ないかと思います。
そこで、特に喪主に関しては、焼香をはじめ、多くの葬儀に関係する知識を持っているべきでしょう。
今回は、喪主の焼香のやり方について詳しく紹介していきます。
焼香とは
葬儀での喪主の焼香の仕方
宗派別の焼香の回数
葬儀での喪主の焼香まとめ
今回「終活ねっと」では、以上の項目を軸に詳しい解説をしていきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
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焼香とは

焼香とは、簡単に言うと、香を焚くことです。
焼香に使われる香には、いくつかの種類があり、日本では数種類を混ぜて使っています。
仏事で必ず行われる焼香は、逝去した方への弔いや仏へ敬意、自身を浄化し邪気を払うという意味があります。
葬儀の中でも、故人を弔う上で、重要な儀式であるため、適切な仕方について理解しておく必要があります。
葬儀での喪主の焼香の仕方

葬儀において喪主とは、葬儀内容全般のとりまとめ、会葬者や僧侶への対応などと、非常に多くの役割を担います。
もちろん焼香も、喪主は代表的な立場ですから、一番先に行います。
普通の参列者であれば、焼香は一番先にすることがないため、もしやり方がわからなくとも、前の人のやり方を真似すればなんとかなると思われています。
しかし喪主の場合ですと、そうはいきません。
そのため、焼香の正しい仕方をきちんと理解していないといけません。
喪主になった時のために、事前に正確な焼香の知識を身に着けておきましょう。
焼香の仕方は、立礼焼香・座礼焼香・回し焼香があります。
以下で詳しく紹介していきます。
立礼焼香
立礼焼香とは、椅子席の式場で多く用いられる方法です。
流れとしては、以下の通りです。
弔問客に一礼してから祭壇へ向かう。
焼香台(祭壇)の前で遺影を仰いで一礼し、合掌する。
香を右手の親指、人差し指、中指で軽くつまみ、目線の高さまで持ち上げ、静かに香炉にくべる。
再度遺影を仰いで合掌する。
祭壇の前から一歩さがり、僧侶、弔問客に一礼する。
喪主席に戻る。
以上が立礼焼香の流れとなります。
ちなみに、3番目の過程として紹介した、香を右手の親指,人差し指,中指の3本で軽くつまみ、目の高さまで持ち上げる動作を「おしいだく」と呼びます。
このおしいだく回数は、宗派によって異なるので、気を付けましょう。
宗派による焼香のやり方の違いは、後にご紹介します。
座礼焼香
座礼焼香とは、畳の式場や、自宅の和室で正座する際に多く用いられる方法です。
流れは、基本的に上記の立礼焼香と同じですが、異なる点は、立ち上がらずに膝をついたまま、にじり寄って移動する点です。
立膝でにじり出てから弔問客に一礼する。
祭壇の手前に正座をした状態で一礼する。
祭壇の前に膝をつけた状態で進み、正座する。
遺影に向かって一礼する。
香を右手の親指、人差し指、中指で軽くつまみ、目線の高さまで持ち上げ、静かに香炉にくべる。
再度遺影を仰いで合掌する。
膝をついた状態で後ろに下がり、僧侶と弔問客に一礼する。
立膝で喪主席に戻る。
以上が喪主の座礼焼香のやり方になります。
立ち上がらずに膝をつきながら移動するという点に注意してください。
回し焼香
回し焼香とは、座敷に正座した状態で香炉を順に回して焼香をする方法です。
自宅等の狭い会場で葬儀が行われる際にこの形式が採用されることが多くなっています。
回し焼香は、直接手を用いて香炉を回すため、順番に回す際は、香炉の熱さに細心の注意を払う必要があります。
基本的な流れは以下の通りです。
喪主が一番初めに香炉を受け取る。
正座した状態で膝頭の正面に香炉を置き、合掌する。
香を少しつまみ、目線の高さにあげてから香炉にくべる。
祭壇の遺影を仰いで合掌する。
焼香が終わったら両手を用いて次の人に渡す。
以上が回し焼香の流れとなります。
立礼焼香と比較すると、回し焼香をする機会は少ないかと思いますが、いざという時のためにしっかりと覚えておきましょう。
宗派別の焼香の回数

焼香をする際、回数を気にしたことはありますか?
一見、決まりがないかのように見える焼香の回数ですが、実は宗派によって回数が決まっています。
日本の葬儀形式は9割が仏式であるといわれています。
しかし、仏教には多くの宗派が存在しているため、宗派ごとの葬儀の特徴を理解しておく必要があります。
焼香において、周囲のまねをして行うと、不適切な回数で行ってしまいかねないので、気を付けなければなりません。
葬儀の際は、宗派を確認して、適切な焼香の回数を覚えましょう。
以下で様々な宗派の焼香の回数を紹介していきます。
浄土真宗
鎌倉時代に誕生した浄土真宗は浄土教の一種であり、阿弥陀仏による万人救済が信じられていました。
特徴として、絶対他力の教えがあります。
浄土真宗の焼香の回数は1回です。
さらに、普段の焼香で行う、香をつまんでから目の高さに掲げる動作は行いません。
浄土真宗においては、焼香は「香をお供えする」という意味をもつようです。
臨済宗
臨済宗は、禅宗の一つであり、鎌倉時代に伝わったといわれている宗教です。
臨済宗の焼香は基本的に1回です。
また、この際、香を目線の高さにかかげる動作はしません。
この動作が禁止されているというわけではありませんが、臨済宗において焼香は1回のみ行うということを覚えておけば良いでしょう。
曹洞宗
曹洞宗とは禅宗の一派であり、鎌倉時代に道元が中国から日本に伝えた仏教です。
曹洞宗の焼香は2回です。
1回目は香を目線の高さにかかげて焼香をし、2回目はその動作はしません。
また、この1回目の焼香を主香,2回目の焼香を従香と呼びます。
日蓮宗
日蓮宗は鎌倉時代に日蓮によってひらかれ、法華経をよりどころにした宗教です。
日蓮宗の焼香は1回とされています。
僧侶は3回で参列者は1回であるという考えもあるようです。
天台宗
天台宗とは、鎌倉時代に最澄が比叡山延暦寺を拠点として始めた宗派です。
また、法華経を経典としています。
天台宗においては、焼香の回数に明確な決まりはないため、多くの場合は1回~3回焼香をします。
香を目線の高さに掲げる動作は、してもしなくてもよいとされています。
浄土宗
浄土宗は、鎌倉時代に法然によってはじまり、浄土信仰を基礎とする宗派です。
浄土宗の焼香も、明確な決まりはありませんが、一般的には3回行います。
また、香を右手につまみ、左手を添えて目線の高さに掲げる動作をすることが多いです。
葬儀での喪主の焼香まとめ

ここまで、葬儀での喪主の焼香、宗派別の焼香の回数について詳しく解説をしてきましたが、おわかりいただけたでしょうか?
焼香とは、逝去した方への弔い、仏へ敬意、自身を浄化し、邪気を払うという意味がある。
葬儀での喪主の焼香の仕方は、立礼焼香、座礼焼香、回し焼香がある。
立礼焼香は椅子席の式場で、座礼焼香は畳の式場や自宅の和室で正座する際、回し焼香も同様に座席に正座する際、または会場が狭い際に行われる焼香である。
焼香の回数は、宗派によって異なる。
浄土真宗の焼香は1回、臨済宗も1回、曹洞宗は2回、日蓮宗は1回、天台宗は1~3回、浄土宗は3回である。
また、これらの回数に明確な規定はないが、基本的に上記の回数であると覚えておくべきである。
今回の「終活ねっと」では、以上の内容について紹介してきました。
基本的に焼香の回数などの細かい葬儀における所作について誰かから習うことはないため、現代は正確な知識を持っている人は少数でしょう。
しかし、葬儀の際には必ず行われる焼香に関する知識を身に着ける事は非常に大切です。
以前まではぼんやりとしたやり方で行っていた焼香を、正確な仕方を知る事で、喪主になった際も臆せずに故人を弔う事ができるでしょう。
また、焼香の適切な仕方について知らない方や家族に教えてあげましょう。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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