
直葬で初七日法要は必要なの?服装などの注意すべきポイントも紹介!
最近の葬儀では、通夜・告別式を行わずに故人を見送る「直葬」というシンプルな形態が多く見られるようになってきました。今回はこのシンプルな葬儀方法である直葬において初七日法要は必要なのか?また初七日法要での服装などの注意点について解説します。
最終更新日: 2020年02月20日
直葬の初七日法要について

最近の葬儀では、直葬と呼ばれる方法で故人を見送ることが多く見られるようになってきました。
直葬とは、通常の葬儀である「お通夜・告別式」を行わずに、直接火葬のみを行う葬儀です。
そのため、ご遺族の方や近い親族、故人と深い関係であった友人のみで行うことが多く、とてもシンプルな葬儀形態となります。
この直葬が多くなってきた主な理由は、ご遺族の方の葬儀費用負担の経済的理由や葬儀を行う時間的負担といった理由によるところが多いようです。
確かに、ご遺族の方にとって葬儀を行うことは、相当の負担になります。
経済的理由などから、やむを得ず直葬を行わなければならなかったご遺族の方の中には、故人の魂があの世へと旅立つ四十九日法要までの間、「初七日法要」を行って供養したいと思われる方もいらっしゃると思います。
そこで今回「終活ねっと」では、直葬での初七日法要について
初七日法要の意味・重要性と内容
直葬での初七日の必要性
直葬での初七日法要を行う時期
繰り上げ初七日法要・繰り下げ初七日法要
初七日法要での注意点(服装、香典、お布施)
以上の内容に焦点を当てて解説していきます。
ぜひ最後までご覧頂き、直葬で「初七日法要」を行うかどうかの判断のご参考にして下さい。
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初七日法要とは?

まずは、初七日法要にはどのような意味があり、どのような内容と流れで行われるもなのかを解説します。
意味
初めに、初七日法要の意味について見ていきしょう。
初七日法要は、故人が亡くなった日から数えて七日目に行う供養です。
関西などでは、この七日目の数え方を亡くなる前日から数える地域もあるようです。
仏教では人は亡くなった後、四十九日を経て仏様となり極楽浄土を目指して旅立つとされています。
そして、この四十九日間を「中陰」と呼び、閻魔大王が七日ごとに故人の現世での行いを裁き極楽浄土へ行けるか否かを判断するとされています。
故人の魂は亡くなると極楽浄土を目指して四十九日間歩き続けます。
そして、歩き始めた最初の七日目に「三途の川」に到着すると言われ、この三途の川を歩いて渡るにあたり、初七日法要の供養によって三途の川の流れが緩やかになり渡りやすくなると言われています。
初七日法要は、故人が極楽浄土へ行くための最初の試練を無難に乗り切れるようにと願い行うとても重要な供養なのです。
内容・流れ
続いて、初七日法要の内容と流れについて見ていきましょう。
初七日法要は、自宅に僧侶を招いて行う方法とお寺に遺骨・位牌・遺影を持参して行う方法があります。
いずれの方法でも、一般的に法要にかかる時間は概ね1時間程度で、僧侶による読経と参列者の焼香が行われます。
そして法要後には、忌明けとなる四十九日に通常の食事に戻す精進落としを行って解散となるのが一般的ですので、会食の手配準備も必要となります。
また、僧侶へのお布施と、自宅で行った場合は僧侶へのお車代も忘れずに準備しておきましょう。
直葬では初七日法要は必要?

さて初七日法要を行う意味については、仏教上、故人が極楽浄土へ旅立てるように祈念して供養する大切なものであることはわかりました。
では、そもそも故人が亡くなった時に最初に行われる法要である、お通夜・告別式での供養を省略したシンプルな葬儀形態である直葬において、亡くなって七日目に行う初七日法要は果たして必要あるのでしょうか?
ここでは、直葬での初七日法要を行う必要性について解説します。
一般的には、直葬を行った人の場合、初七日法要を行わないことが多いようです。
仏教での法要という儀式は故人を見送る上で重要なものですが、この儀式を行うことは親族にとって、経済的にも、時間的にも、体力的にも大きな負担となります。
直葬は、これらの負担を軽減するために生まれた葬儀形態と言えます。
直葬において初七日法要は必要なのか必要ではないのかは、一概にどちらが良いということはありません。
一番大切なのは、故人を偲び、故人の冥福を祈る気持ちです。
その自身の気持ちから、故人を思いせめて初七日法要だけでもと考えたならば、行うのが良いと思います。
直葬の初七日法要はいつ行うのか

直葬の初七日法要はいつ行うのが良いのでしょうか?
直葬ではない通常の葬儀では、お通夜・告別式の葬儀当日に繰り上げて初七日法要を行うことが多くなってきました。
しかし直葬では、そもそも、お通夜・告別式は行われません。
ですので、本来の初七日法要の考えに基づき、亡くなってから七日目に初七日法要を行うこととなります。
ただ、直葬でも火葬場で最後のお別れをした日に合わせ、初七日法要を行うこともできなくはありません。
所要時間
初七日法要の所要時間は、一般的に僧侶の読経と参列者の焼香が行われ、概ね1時間程度が目安となります。
その後「精落とし」の会席も行うのであれば更に1時間程度を見ておくと良いでしょう。
繰り上げ・繰り下げ初七日法要とは
初七日法要を行うにあたり、繰り上げて行う場合の「繰り上げ初七日法要」と、繰り下げて行う場合の「繰り下げ初七日法要」というものも存在します。
ここでは、繰り上げ・繰り下げ初七日法要について詳しく見ていきましょう。
繰り上げ初七日法要
まず繰り上げ初七日法要については、参列者への配慮や法要を営むご遺族の方への負担等を考慮し、葬儀の当日に繰り上げて「初七日法要」を行うもののことを指します。
また、この繰り上げ初七日法要には次の二つの方法があります。
戻り初七日法要
戻り初七日法要とは、お通夜・告別式の後に葬儀会場から火葬場へ移動し、故人と最後のお別れをした後に、もう一度葬儀会場へ戻って法要を行う事を指します。
式中初七日法要(繰り込み初七日法要)
式中初七日法要(繰り込み初七日法要)とは、お通夜・告別式に続いて、そのまま葬儀会場で法要を行った後に、火葬場へ移動して故人と最後のお別れをする法要のことを指します。
どちらの方法で行うのかは、法要をお願いするお寺・僧侶の事情によることもありますので、事前にお寺に確認や相談をするようにしましょう。
繰り下げ初七日法要
次に、繰り下げ初七日法要についてです。
繰り上げ初七日法要とは逆に故人が亡くなってから七日目の後に到来する法要、例えば四十九日法要に合わせて初七日法要を行うことを指します。
これも初七日法要と四十九日法要の両方に参列する参列者への配慮やご遺族の方への負担を考慮するという意味では良いように思えます。
しかし、仏教では「法要の意義は追善供養にある」という考えから、繰り下げ法要は良くないこととされています。
それは、故人が亡くなって極楽浄土へ行けるか否かが裁かれる日(七日ごと)の前に、法要という善行で供養をすることで故人が極楽浄土へ行けることを願うことが重要であるという「追善供養」という考えによります。
裁きが行われた後に法要で願ってもまったく意味がないですよね。
真に故人を思うならば、繰り下げ初七日法要は行わないようにしましょう。
初七日法要で注意すべきポイント

初七日法要には注意点もあります。
ここでは、初七日法要で注意すべき点として、「服装」、「香典・供物」、「お布施」について解説します。
服装について
まず初めの注意点として服装についてみていきましょう。
初七日法要をお通夜・告別式の葬儀と同日に行う場合は、喪主・ご遺族の方、参列者ともに喪服を着用します。
また、初七日法要を葬儀とは別に行う場合は、喪主・ご遺族の方は喪服を着用しますが、参列者は喪服もしくは略式喪服でも問題ありません。

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略式喪服とは
男性の場合は、黒色のスーツ、白色のワイシャツ、黒色のネクタイ、黒色の靴下・靴を着用します。
女性の場合は、黒色のスーツもしくはワンピースを着用します。アクセサリーは結婚指輪と真珠以外のものは避けるようにします。(派手なものは厳禁です)
香典・供物について
次の注意点は、香典・供物についてです。
初七日法要での「香典」の金額はいくら包むのがよいのでしょうか?
一般的には、お通夜・告別式の葬儀の半分の金額が目安とされています。
また、お通夜・告別式での香典の値段は故人との付き合いや自分の年齢で変わってきます。
概ね20代では3~5000円程度、30代以上では1万円〜5万円程度が目安とされていますので、この半額くらいを目安として考えましょう。
直葬での初七日法要の場合は、お通夜。
告別式が行われずに最初の葬儀となりますので、お通夜・告別式での香典の金額を目安にするとよいでしょう。
次に「供物」についてですが、一般的にお通夜・告別式でお供えしたものをそのまま初七日法要でお供えすることになります。
しかし、お通夜・告別式の葬儀と別に初七日法要を行う場合は、日にちが開きますので多少日持ちするものがよいでしょう。
また供物としてふさわしいものとしては、使いきれて残らない食べ物で、故人の好物だったものやご遺族の方が困らないもので、「果物、和菓子、洋菓子」などがよいでしょう。
さらに地域によっては、供物を参列者に分けて配る習慣もありますので、軽いものやお菓子であれば個々に包装されているものが好ましいでしょう。
お布施について
最後の注意点はお布施についてです。
お布施は、戒名などの謝礼として僧侶へ渡す金品です。
では、いくら渡すのがよいのか気になるところですね。
一般的な相場は3万円~5万円を目安とされていることもあるようです。
しかし、お布施はあくまでも「気持ち」として僧侶へお渡しするものですので、一概に決まった金額というものではありません。
しかし「気持ち」と言われても困りますよね。
そこでこのような時は、実際に初七日法要を行ったことのある親戚や知人に聞くか、お寺に「皆さんどれくらいされていますか?」と聞くのがよいでしょう。
お寺にこのようなことを聞くのは失礼ではないか?と気にされるかもしれませんが、そのようなことはありませんのでご心配いりません。
また、お布施を渡す際は半紙に包むか白い封筒に入れて「御布施」と表書きをし、直接手渡すのではなくお盆に乗せてお渡しするのが好ましいです。
直葬での初七日法要のまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回、「終活ねっと」では、直葬での初七日法要について以下のことを解説してきました。
初七日法要は故人が極楽浄土へ辿り着くための重要な供養である。
初七日法要を行うか行わないかで一番大切なのは故人を思う自身の気持ちである。
その気持ちがあれば、葬儀を省略した直葬でも初七日法要を行ったほうが良い。
仏教上、繰り上げ初七日法要は問題ないが、繰り下げ初七日法要は厳禁である。
初七日法要では、服装、香典・供物、お布施などについて注意しましょう。
仏教では、初七日法要はとても重要な故人への供養であることがわかりました。
直葬は、ご遺族の方の経済的理由や様々な理由から葬儀を省略する形態ですが、初七日法要を行うかどうかは、初七日法要の意味・重要性を考え、今一度、自身の故人への思い・気持ちを見つめ直して決めてみてはいかがでしょうか。
「終活ねっと」では、他にも法事・法要に関する記事を多数掲載しております。
是非、そちらもご覧下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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