
海外の喪服のマナーとは?帽子・スーツのマナーや葬式のマナーも解説
日本では、葬式に参列する際、参列者も遺族も喪服を着用するのが一般的です。では、海外の葬式でも喪服は着用するべきなのでしょうか。他に着るべき正装があるのでしょうか。今回終活ねっとでは、海外で喪服を着用する時のマナーについて紹介していきます。ぜひお読みください。
最終更新日: 2020年02月09日
海外の喪服のマナーとは?

訃報があると、日本では基本的に喪服を着用して参列します。
喪服や身だしなみには様々なマナーがある日本ですが、海外でも同じようにマナーがあるのでしょうか。
今回「終活ねっと」では、海外で喪服を着用するときのマナーについて下記の内容でご紹介していきます。
海外の女性の喪服のマナーについて
海外の男性の喪服のマナーについて
海外のお葬式のマナーについて
英語での喪服の言い方について
突然の訃報を受けてお葬式に参列して故人を偲ぶのは、万国共通です。
ですが、その国によってしきたりが異なりるため、海外で葬式に参列する際にはその国のしきたりに従い、失礼のないようにしましょう。
今回ご紹介する内容が皆さんのお役に立てれば幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
レディースの喪服マナー

日本では女性が葬式に参列する際には喪服を着るのがマナーです。
では、海外ではどうなのでしょうか。
実は、海外では女性が喪服を着るという概念がないようです。
また、遺族はブラックフォーマルかダーク系のスーツやワンピースを着ますが、一般の会葬者が全身黒の服装やブラックフォーマルを着ることも少ないようです。
一般的に海外では会葬者は、派手な色を控えて紺やグレー、または普段着で参列することが一般的のようです。
日本よりも、服装に関してはルールが緩い印象を受けます。
もし、海外で葬式に参列する機会があっても、自身の持っている服で清潔感があり暗めの色を着ていけば失礼にはあたらないので安心してください。
黒いドレスを着るの?
海外では葬式に参列する際、特にルールがなく、普段着で参列する国も多いです。
そのため、特に色を気にする必要はありません。
逆に、黒のみを着用していくと、まわりと比べて浮いてしまうこともあります。
イギリスの場合
遺族の方は黒のスーツやワンピースを着用し、目立たなければ柄や模様が入っていても構いません。
以前は黒色のドレスを着用していたこともあったようですが、現在は遺族の方でもドレスを着ている方はほとんど見かけなくなったようです。
イギリスの場合も厳しいルールは特にないのですが、イギリス人は一般的に黒やグレーなどの暗い色を着用するのが主流になっています。
日本ほど厳しくはないですが、故人を偲ぶ場ということで、あまり派手過ぎるのは相応しくないというのが理由のようです。
普段着で参列する国は多い
日本人からすると葬式に普段着で参列することは考えられないことです。
ですが同じく、海外の人からすると喪服に対してもルールが厳しい日本人のことを不思議に思っているのです。
ここでは、葬儀に普段着で参列する国を一部紹介します。
スペイン
ドイツ
コンビア
台湾
フィリピン
インドネシア
帽子はかぶるの?
洋装で遺族の第一礼服にあたるのがトーク帽子と黒い手袋のセットです。
以下でそれぞれ解説していきます。
トークハットについて
トークハットとはお葬式などに被る帽子のことで、小さめのサイズで頭に軽く載せて被っているつばが浅いものです。
基本的にトーク帽を被っているのは遺族だけですので、会葬者が被るとマナー違反に当たります。
ベールについて
トークハットに黒いベールがついているものを見たことがある方も、少なからずいるのではないでしょうか。
見た目がおしゃれで素敵に見えるのでつい身につけてみたくなりますが、こちらはファッションではなくカトリックの信者のみが身につけるものなのです。
他宗教の場合は、ベールがついたトークハットは被らないようにしましょう。
海外のお葬式で着物を着ることについて
日本のお葬式で、喪服として着物を着ることはありますが、その際着ることができるのは喪主やご遺族の方になります。
日本では一般の会葬者は喪主やご遺族より格式が高くなってはいけないため、着物で参列することはほとんどありません。
海外には特に厳しいルールがないようなので着物を着ても問題はないかと思われますが、会葬者が格式高い着物で参列することはその場の雰囲気には向いてないので、着物は控えた方がよいと言えます。
メンズの喪服マナー

日本とは違い、海外では男性用の喪服というのは特にありません。
黒やダーク系のスーツを着用するのが一般的で、日本と違い特に細かい決まりはありません。
ブラックスーツを着用するの?
その国によって違いはありますが、基本は遺族や葬儀業者がブラックスーツを着用します。
会葬者はブラックスーツでなくても構わないようです。
海外では黒を持ち合わせてなくても紺やグレーなど暗めの色を着用すれば間違いはないでしょう。
イギリスの場合
イギリスでは基本は暗い色を着る人が多いようです。
紺やグレーなどのダークカラーのビジネススーツが一般的で、遺族の方は黒を着るのが一般的のようです。
スーツであればなんでもいい国も多い
海外は日本に比べて服装や持ち物のルールが緩いので、持ち前のスーツや普段着でお葬式に参列することは特に珍しいことではありません。
女性と同じく、スペインやドイツなどが、普段着でも問題ない国にあたります。
靴やベルトなどに決まりはあるの?
海外から見ると参列する人全員が黒一色の喪服で、さらに身につける物にも厳しいルールがあるのは不思議に思われているようです。
その一つに日本では靴やベルトも派手目の装飾がついているものは控えるのがマナーですが、海外では服以外の靴やベルトには特にルールはありませんので多少装飾があっても構いません。
海外のお葬式のマナーとは?

日本と海外では服装以外でもお葬式でのマナーが異なります。
例えば、お通夜の違いや香典の風習の違いなどがあげられます。
日本人としてこれまで常識と思っていたことが、海外に出た時にこんなにも文化が違うことにカルチャーショックを受ける方もいるのではないでしょうか。
日本には「郷に入っては郷に従え」という諺があります。
自身が海外に居てお葬式などに参列する際は、その国の風習に従いましょう。
お通夜はないところが多い
海外ではお通夜はなく、葬儀を行う国が多いようです。
ただ、アメリカではビューイングというものがあり、故人へお別れを告げるお通夜にあたるものがあります。
葬儀場で行われるそうですが、亡くなってからの流れは各州や行政によって変わるようです。
宗教による葬儀の違い
宗教によって葬儀の風習はかなり違いがあります。
一番の違いは埋葬方法ではないでしょうか。
日本では火葬が主流ですが、世界ではまだ火葬ではなく土葬の国も多いようです。
なぜ火葬ではなく土葬なのでしょうか。
アメリカやヨーロッパなどキリスト教やイスラム教の多い国では土葬が主流です。
宗教的な思想として、死者の復活が信じられているため、肉体がなければ蘇ることができないからとされています。
また、イスラム教では火は地獄を意味しているとされ、火葬は死者を地獄へ送り出すことになってしまうため、火葬は禁止されています。
日本特有の、火葬することで魂が昇華し浄土へ導かれるという思想とはまったく異なっているのです。
香典は必要なの?
海外では香典を渡すという風習はないようです。
海外では訃報を受けたらお花とカードを贈るのが主流です。
アメリカでは訃報は新聞広告の死亡欄に記載されます。
死亡欄には、葬儀場の場所や日程とともに故人や遺族の意向が載せてあります。
国によってかなり違うので下調べを
日本のお葬式では全体的に黒一色で、故人を偲んでしんみりと静寂の中で儀式が執り行われるのが一般的です。
しかし、海外では、故人を偲ぶということは同じですが葬式の雰囲気が日本とは大きく違います。
海外では生前の故人の生き方を称えたり、友人が故人との楽しかった思い出話を紹介するなどし、楽しい雰囲気で天国へ送り出すという考え方のようです。
「終活ねっと」では、海外の葬儀費用に関する記事も掲載しています。
ぜひそちらもご覧ください。
喪服を英語で表現するには?

海外には喪中という表現がないようで、そのため喪服を英語で直訳することが出来ません。
あえて表現するとするなら、「mourning」という単語が悲嘆や哀悼や喪を意味するのでmourning dressと表現するのが最も適当だと言えます。
海外の喪服のマナーまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回「終活ねっと」では、海外の喪服のマナーや葬式のマナーについて紹介してきました。
今回紹介した内容をまとめると、以下のようになります。
海外のレディースがお葬式に参列する時は特にルールが決まっていないので、比較的暗めの色の服を着用すれば問題ない。
目立たなければ柄や模様が入っていてもよい。
現在は黒いドレスを着用する人はほとんどいない。
トークハットの着用は遺族だけで、ベールはカトリック信者のみがする格好です。遺族や葬儀社はブラックスーツを着用するのが一般的で、会葬者はダークカラーのスーツであれば特に問題ない。
男女ともに、海外では普段着でお葬式に参列する人もいる。
靴やベルトも特に決まりがないため、装飾があっても特に気にしなくてもよい。海外と日本のお葬式ではかなり違いがあり、お通夜は行わない国が多い。
香典の風習がなく、代わりにお花とカードを贈るのが一般的。
海外では新聞の死亡広告欄で訃報を伝えることが多い。
埋葬方法は宗教によって土葬と火葬に分かれるが、キリスト教やイスラム教などは土葬がほとんどである。海外では日本のように喪服という概念がないので、英語で直訳するのが難しいが「mourning dress」で通じる。
お葬式は日本だけでなく海外でもありますが、なかなか日本に住んでいると分かりませんよね。
海外で現地のお葬式に参列する方も少なくはないと思いますが、日本の常識が海外でも通用するのでしょうか。
もし海外に居る時に参列することになった場合には、その国の風習を知っておくと慌てることもないですね。
今回紹介した内容が少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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