
葬儀で使うご愁傷様の意味は?返事の仕方や他の挨拶についても紹介
葬儀などではさまざまな言葉が交わされますが、その中でも非常によく聞くのが「ご愁傷様」です。参列するときは何気なく使いますが、その意味はと聞かれると答えづらい方も多いでしょう。今回は葬儀でよく使われるご愁傷様の意味やそれに対する返事などについて見ていきます。
最終更新日: 2020年12月17日
葬儀のご愁傷様という挨拶について

葬儀に参列していると、ご遺族などに言葉をかける機会が頻繁にありますよね。
さまざまな言葉が交わされますが、中でも非常に多くかわされやすい言葉に「ご愁傷様です」があります。
葬儀に参列したときに何気なくご愁傷さまという言葉を使っているものの、その意味について聞かれるとなかなか答えづらいのではないでしょうか。
そこで今回「終活ねっと」では、葬儀でよくかわされるご愁傷様という言葉の意味やそれに対する返事になどついていろいろと見ていきます。
ご愁傷様にはどのような意味があるのか?
ご愁傷様に対する適切な返事とは?
ご愁傷様以外に葬儀の場で使われる挨拶には何がある?
宗教別の葬儀での挨拶とは?
ご愁傷様の意味が気になる方や葬儀の挨拶を多く知りたい方にとって、大変役立つ内容となっています。
ぜひとも最後まで読んでいただければ幸いです。
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ご愁傷様とはどんな意味なのか?

普段あまり気にすることのない「ご愁傷様」という言葉ですが、いったいどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「ご愁傷様」が持つ意味や使うべき場について詳しく解説します。
二つの意味が存在する
実はご愁傷様という言葉には、主に2つの意味があります。
1つは葬儀でおなじみの故人のご遺族に対してお悔やみの気持ちを込めた意味ですが、もう1つは相手への冷やかしや皮肉を込めた意味です。
お悔やみを込めた意味
ご愁傷様という言葉からイメージされる意味合いといえば、葬儀でお悔やみの気持ちを伝える意味のある方でしょう。
もともと「愁傷」には、「相手が心に傷を負ったことを悲しく思う」意味があります。
葬儀の場合であれば、故人が亡くなって悲しみのあまり心が傷ついた相手を気遣うために使われる言葉です。
このため相手に対して故人を失ったお悔やみを伝えるとともに、「お気の落としないように」という思いを伝える意味もあると見てよいでしょう。
冷やかしを込めた意味
ご愁傷様は本来は葬儀の場で相手のことを気の毒に思う意味で使われる言葉ですが、もう1つの意味として本来の意味をもじって皮肉や冷やかしを込めた意味でも使われます。
例えば普通であれば早く帰れるはずなのに、残業を頼まれた同僚に対して皮肉を込めて使う場合です。
使う側からすれば悪気はそれほどありませんが、冷やかしを込めた意味もあるだけに葬儀の場でご愁傷様を使ってよいかどうか悩む場合もあります。
どの状況で使うのが適切か
ご愁傷様という表現はどんな場で用いるのが適切でしょうか。
次にご愁傷様を使うのに適した状況についてご説明します。
親族・身内のみで使うという説
一般的には親族や身内に対してのみ使うのが常識とされています。
別の言い方をすれば親族や身内以外の人物に対して言うのは失礼であるという考え方ですが、実際のところは相手が社内の同僚やビジネスパートナーであっても使って問題はありません。
もちろん、上司など目上の方に対して使ってもマナーに適しています。
遠い関係でのみ使うという説
一方でご愁傷様という言葉は、相手に対して伝える言葉にしては非常に儀礼的であるため、逆に遠い関係や目上の方に対して使うという説もあります。
その代わりに親族や身内に対しては、よりくだけた言葉でお悔やみを伝えるのが適切という考え方です。
ご愁傷様に対する返事は?

もしご遺族の立場として「ご愁傷様です」と言葉を掛けられた場合、適切な返事の言葉がなかなか出てこなくて困った経験がある方もいるでしょう。
この段落では、ご愁傷様に対する適切な返事の仕方を見ていきます。
明確な決まりはない
とはいえご愁傷様に対して、必ずこの言葉で返さなければいけないという決まりはありません。
最悪の場合は静かに一礼するという返し方でも誠意が伝わるでしょう。
もしどうしても言葉という形で伝えたいのであれば、以下にご紹介する「お心遣いありがとうございます」などのような伝え方をするとよいです。
「お心遣いありがとうございます」
ご愁傷様に対する返事の仕方でよく使われるものに、まず「お心遣いありがとうございます」が挙げられます。
つまり故人のご不幸を悲しむ気持ちを気遣ったことに対して感謝する意味で使われる言葉です。
ただ、この言葉には「ありがとうございます」という葬儀の場に似つかわしくない表現が使われているために縁起が悪いと思われる方もいます。
このため使ってよいかどうかは、人により考えの分かれるものと考えるとよいでしょう。
「恐れ入ります」「痛み入ります」
あるいは「恐れ入ります」や「痛み入ります」といった、短めの言葉で返事する方法もあります。
どちらも相手の配慮に対してかしこまったニュアンスのある言葉です。
ただ先ほどの「お心遣いありがとうございます」に比べると使ううえでは無難な言葉といえるでしょう。
黙礼をする
もしどうしても返事として掛ける言葉が出てこないようであれば、何も言わずに黙礼するという方法でもよいです。
1度お辞儀をするだけでもお悔やみを伝えた側には誠意が伝わるため、ご自身の状況によっては使ってもよいでしょう。
ご愁傷様以外の挨拶の種類

お悔やみの言葉には「ご愁傷様です」以外にもいくつか挙げられます。
ここでは「ご愁傷様です」以外のお悔やみの言葉も一緒に見ておきましょう。
「お悔やみ申し上げます」
「お悔やみ申し上げます」は「ご愁傷様です」をより分かりやすく、かつ伝わりやすい表現に言い換えたものです。
文面で伝えても相手に対して心からのお悔やみを伝える気持ちが届くため、「ご愁傷様です」が出てこない時のためにこの言葉を覚えておくとよいでしょう。
なお目上の方だけではなく身内の方に対しても適した言葉といえます。
「ご冥福をお祈りいたします」
「ご冥福をお祈りいたします」も葬儀の場ではよく聞かれる言葉であるほか、テレビなどで有名人の訃報を伝える際によく使われます。
ただ「ご冥福」という言葉はご遺族ではなく故人に対する言葉であるため、使うときは「○○様の」を頭につけるのが正しい使い方です。
加えて「冥福」は仏教用語であるため、神式やキリスト教式の葬儀では使わない方が無難でしょう。
「哀悼の意を表します」
「ご愁傷様です」と同じようにお悔やみを伝える言葉では格式ばった言い方です。
このため、「哀悼の意を表します」は目上の方に対して使うのが適切でしょう。
「大変でしたね」
「大変でしたね」は主に親しい間柄で使うお悔やみの言葉です。
逆に目上の方やビジネス関係でつながりのある方に対しては慎みがないように聞こえる言葉ですので、親しい間柄に限って使うとよいでしょう。
葬儀での挨拶については、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
宗教ごとの葬儀挨拶

葬儀で挨拶に使われる言葉は宗教別でも存在します。
最後にここでは、宗教別に葬儀で使われる挨拶について見ておきましょう。
仏式葬儀の場合
仏式の場合は普通に使われるような「冥福」や「成仏」、「往生」といった言葉を使って問題ありません。
このため主な挨拶の仕方として、先ほども挙げた「ご冥福をお祈りいたします」や「心よりお悔やみ申し上げます」といった一般的な表現になります。
神式葬儀の場合
神式葬儀の場合は、仏式葬儀で使われるようなお悔やみの言葉は不適切です。
神式で使って無難な挨拶として、「○○様の御霊(みたま)のご平安をお祈りいたします」や「御霊が安らかならんことをお祈り申し上げます」といったものがよいでしょう。
神式の葬儀での挨拶については、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
キリスト式葬儀の場合
キリスト教式の場合はお悔やみの言葉というよりも、故人の霊が安らかであることを祈る意味の挨拶が一般的です。
このため「○○様の安息をお祈りいたします」、「○○様が神の身許で安らかならんことをお祈りいたします」などがよいでしょう。
葬儀の「ご愁傷様」についてのまとめ

今回「終活ねっと」では、葬儀でよく使われるご愁傷様の意味について、ほかのお悔やみの言葉とともに見てきました。
内容をまとめますと、以下の各ポイントの通りです。
ご愁傷様には故人のご不幸で悲しみに暮れている相手を気遣う意味と、嫌なことがあった相手に対して皮肉屋や冷やかしで使う意味がある。
ご愁傷様を使う状況として親しい間柄のみで使うという説と、遠い関係や目上の方に対して使うという説がある。ご愁傷様に対する返事については、特にきちんとした決まりはない。
言葉で返す際に使われる表現に「お心遣いありがとうございます」や「恐れ入ります」、「痛み入ります」が挙げられる。
ただし言葉が出てこない場合は黙礼だけでもよい。ご愁傷様以外の挨拶として、「お悔やみ申し上げます」や「ご冥福をお祈りいたします」などがある。
ただし相手の立場や宗教によって適していない場合もあるので、使い分けた方がよい。宗教ごとにお悔やみの挨拶が決まっている場合もある。
たとえば「ご冥福をお祈りします」という表現は、仏教以外では不適切である。
そして神式やキリスト教式でも独特の適切なお悔やみの挨拶が存在する。
ご愁傷様は葬儀の場合、故人のご不幸で悲しみに暮れている相手に対して使われるものです。
ただ大切なのは相手を気遣う気持ちであるため、そちらを言葉以上に大切にしましょう。
葬儀で大きなテーマになりやすいものとして葬儀費用が挙げられます。
以下の記事では、葬儀費用の一般的な相場や極力安くする方法についていろいろと解説していますので、ぜひともお役立てください。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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