神社の地図記号ってどんなの?由来や遍歴を徹底的に解説します!

神社の地図記号ってどんなの?由来や遍歴を徹底的に解説します!

小学校の社会科の時間で学習する神社の地図記号はご記憶にありますか?施設や建物の特徴をデザイン化して、地図の中で記号として表現したものが、地図記号です。今回はその中のひとつ、神社の地図記号について、由来や遍歴・歴史的な背景などを詳しく解説していきます。

最終更新日: 2018年09月19日

神社の地図記号について

人々

地図記号には、たくさんの種類があります。
その中で、神社を表す地図記号はすごくわかりやすいと思いませんか?
しかし、改めて理由や由来を聞かれると、確信をもって答えられないかもしれません。

また、いつ頃から使われているのか、昔からあのデザインだったのかも気になるところです。
そこで、今回「終活ねっと」では神社の地図記号について、以下のことを解説していきます。

  • なぜ鳥居が神社を表すための記号に選ばれた?

    神社の地図記号になぜ鳥居のデザインが選ばれたのかを解説します。

  • 神社の地図記号はいつごろから使われている?

    神社の地図記号がいつごろから地図に登場するのかを解説します。

  • 鳥居のデザインが変わることはなかったのか?

    神社の地図記号が現在まで変わることがなかったのかを解説します。

  • 寺院の地図記号との違いは?

    神社の地図記号と寺院の地図記号の違いを解説します。

では、神社の地図記号の疑問について、ひとつずつ説明していきます。
最後までお読みください。

神社とは?

鳥居

神社とは神様をお祀りしているところのことをいいます。

ただし、地図記号との関連でいうと、主に有名な神社や地図上の目印として適切なものに、地図記号の神社マークが用いられます。

神社の地図記号って?

神社

神社の地図記号とはどのようなものなのでしょうか?
神社の地図記号の由来や遍歴などに触れながらご紹介します。

神社の地図記号

上の図が地図上で神社の場所を表します。
二本の柱の上を笠木(かさぎ)でわたし、その下を貫(ぬき)とよばれる横木でつないでいます。
鳥居としてはスタンダードな形です。

ほとんどの神社にある鳥居を具象化したもので、すごくわかりやすいデザインになっています。
直感的にピンとくるデザインは、地図記号として非常に大切なところです。

江戸時代からあった鳥居の印

では、少し歴史をさかのぼってみましょう。
地図記号と思われる記号は、すでに江戸時代の地図に登場しています。

19世紀に伊能忠敬が制作したいわゆる「伊能図」にも、実は地図記号が描かれており、神社はこの頃から鳥居の形を具象化したものでした。

伊能忠敬は江戸時代に、日本の地図測量の近代的基礎を築いたといわれる人物です。
意外に歴史は古いのです。

国立国会図書館デジタルコレクションにアクセスすると、デジタルデータ化された「伊能図」を見ることが可能です。
小さく赤色で描かれた鳥居が確認できるかと思います。

江戸時代から神社を表すものといえば、現在の鳥居の印でした。

鳥居についての詳しい解説はこちらの記事でもしていますので、ぜひご覧ください。

神社の地図記号の由来

では、なぜこの形が選ばれたのでしょうか。

多くの神社の参道には、鳥居があります。
宮島の厳島神社や京都にある伏見稲荷大社の千本鳥居、あるいは奈良の春日大社の大鳥居などがよく知られています。

大きさや色・形・材質にはさまざまなバリエーションがありますが、基本的には同じ構造をしてます。
見たものを素直に簡略化したデザインは、シンプルさと説得力を兼ね備えた点で、優れたものだといえるでしょう。

神社のイメージが集約された、ふさわしいデザインと考えられたのにはこうした理由があります。

神社の地図記号の遍歴

地図記号はその時代時代で少しずつデザインが変化していますが、神社の場合、基本の形をあまり変えていないのがすごいところです。

江戸時代に制作された伊能図では、線の始めと終わりがいかにも筆で書かれた感じで味があります。

ただ、現在の地図記号ほど一般化されていたわけではなく、細かい部分でいくつかのバリエーションが存在したようです。
横棒が一番上の一本だけだったり、一本目と二本目の間に縦棒が入っていたり、鳥居の足の部分が少し八の字に開いていたりと、微妙な違いがあります。

明治に入ると、海外のものをお手本に、地図が制作されました。
しかし、神社を表す地図記号は、やはり鳥居の形をしています。
明治39年の地図に付されている凡例には、現在とほとんど変わらない記号がはっきり示されています。

最近では平成26年から「外国人にわかりやすい地図表現検討会」が数回開かれ、地図記号の一部見直しが行われましたが、神社は現在のままのデザインを続けることになりました。
いかにわかりやすいデザインだったか、そしてどれだけ世の中に浸透していたかがわかるでしょう。

寺院の地図記号は?

寺院

中国の仏書では「万」の代わりに使われたため「まんじ」と読みます。仏様の手足に表れる吉祥の相といわれています。

次に寺院との違いについて見ていきましょう。
寺院、つまりお寺とは本来、出家した僧侶が仏教の修行をするところです。
ですから、神社とは本質的に違う存在です。

寺院の地図記号はどんな形?

地図記号も神社の鳥居マークとは別物の、卍マークが使われています。
しかし、地図記号との関連でいえば、こちらも主に有名なお寺や地図上の目印として適切なものに寺院マークが用いられることになっています。

仏教の象徴が卍の形になった

卍(まんじ)が表しているのは、仏教では吉祥の相です。

吉祥の相とは、仏様の胸・手・足などに現れるもので、幸福や功徳を示すと言われています。
この吉祥の相が、仏教のイメージとしてふさわしいとされたわけです。

つまり、神社の場合は鳥居という建造物の見た目をそのままデザイン化したものでした。
寺院の場合はそうではなく、仏教という目に見えないものを象徴するデザインとして卍が選択されたということになります。

神社の地図記号についてのまとめ

鳥居

いかがでしたか?
神社の地図記号ひとつにも、意外な物語がありました。
今回「終活ねっと」では、神社の地図記号について以下のことについて解説してきました。

  • 神社の地図記号は、神社のイメージを象徴するデザインであり、直感的なわかりやすさを求めたものである。

  • 江戸時代の地図ではすでに、鳥居の形で神社を表現していた。

  • 明治以降もほぼ形を変えず、現在に続いている。

  • 寺院の地図記号とは性格も成り立ちも違うものだった。

例えば母国語が日本語ではない人たちが、漢字・平仮名・カタカナだらけの地図を理解するのは困難です。
文化を超えたわかりやすさを備えた地図記号があれば、地図を見る時にすごく便利です。

神社のイメージと直結する鳥居マークは、今後も有用な目印として機能することになるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

神社に参拝する際のマナーについてはこちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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