お坊さんの正しい呼び方は?宗派や地域による違いも解説!

法要や法事の際など、人生の中でしばしばお世話になるお坊さんですが、お坊さんのことをなんて呼べばいいのか分からなかったことはありませんか。今回は、そんなお坊さんの宗教や地域別の正しい呼び方、言わない方がいいNGな呼び方などについてご紹介します。

目次

  1. お坊さんの呼び方について
  2. 宗派別お坊さんの呼び方
  3. 場面別お坊さんの呼び方
  4. NGな呼び方
  5. 階級による呼び方の違い
  6. 地域による呼び方の違い
  7. 女性のお坊さんの呼び方
  8. お坊さんの呼び方についてまとめ

お坊さんの呼び方について

困った人々

法要や法事の際など、私たちがお坊さんのお世話になることは人生の中でしばしばあります。
法事で家にお坊さんを招くこともあるのではないでしょうか。

しかし、いざ家にお坊さんを招いたとき、お坊さんのことをなんて呼べばいいのか分からなかったことはありませんか。
お坊さんという呼び方が、なんとなくぶっきらぼうに感じるような方もいらっしゃるかもしれません。

お坊さんはお坊さんでも、宗派などの違いによって、呼び方が色々あります。
宗派は数多くあるので、すべて把握するのは難しいですが、自身の檀家が信仰している宗派に沿って、呼び方を知っておく必要があるかと思います。

お坊さんも人間ですので、やはり調べられたうえで的確な呼称で呼ばれた方が、多少なりとも嬉しくなるのではないでしょうか。

そこで今回終活ねっとでは、お坊さんの呼び方について

  • 宗派別のお坊さんの呼び方
  • 場面別のお坊さんの呼び方
  • お坊さんに対してNGな呼び方
  • 階級による呼び方の違い
  • 地域による呼び方の違い
  • 女性のお坊さんの呼び方

以上について、順次ご紹介させていただきます。
最後までお読みいただければ幸いです。

宗派別お坊さんの呼び方

葬儀

坊主、住職、お寺さんなど、お坊さんには数々の呼び名があります。
それは宗派や場面、地域によって異なり、独特の呼び方をするところも中にはあります。

以下では、そんなお坊さんの宗派別の呼び方をご紹介します。

浄土真宗

親鸞が開祖である浄土真宗では、「ご住職さん」と呼ぶことが一般的です。

この「ご住職さん」という呼び方は、基本的にどの宗教や場面でも使える無難な呼び方なのですが、住職という言葉はある1人に対して使う言葉であるため、お坊さんが複数おられる時は、きちんと対象を把握する必要があるでしょう。

住職という呼び名は住持(すみもち)ともいい、お寺を実際に持っている人、つまりはお寺の代表者である僧侶1人のことを指します。
ご住職さんというのはその代表であるお坊さん1人のことを指し、他のお坊さんは厳密にはご住職さんではありません。

そのため、ご住職さん以外のお坊さんがいる場合は、その方々は「副住職さん」という呼称になります。
ささいなことですが、覚えておくといいかもしれません。

臨済宗

栄西が開祖である臨済宗では、一番一般的な読み方の「和尚(おしょう)」さま、和尚さんと呼ぶことが多いです。

「方丈(ほうじょう)」と呼ぶこともあります。

曹洞宗

道元が開祖である曹洞宗(そうとうしゅう)では、「方丈(ほうじょう)」さま、方丈さんと呼ぶことが多いです。

ちなみに方丈とは、禅宗などの建築様式における、住職や住持の居所のことを意味しています。

なお、臨済宗と曹洞宗はそれぞれ禅宗の一派であり、厳密な違いはないため、「和尚さん」、「方丈さん」、どちらを使ってもかまいません。

天台宗

最澄が開祖である天台宗では、一般的に「和尚(かしょう)」さま、和尚さんと呼びます。

そのまま和尚(おしょう)さんと呼ぶこともありますが、かしょうのほうがより使われています。

真言宗

空海が開祖である真言宗では、「和尚(わじょう)」さま、和尚さんと呼ぶことが一般的です。

読みでは同じですが、和上(わじょう)と表記されることもあります。

日蓮宗

日蓮を開祖とする日蓮宗では、「ご上人(しょうにん)」、または「ご聖人(しょうにん)」と呼ぶのが一般的です。

ちなみにご上人とは、学問と徳を重ね備えた僧のことを意味しています。

浄土宗

法然が開祖である浄土宗では、「和尚(おしょう)」さま、和尚さんと呼ぶことが多いです。

また、浄土宗や日蓮宗においては、由緒ある寺院の和尚さまだった場合、「御前様(ごぜんさま)」と呼ぶこともあります。

和尚といわれる理由

臨済宗、天台宗、真言宗、浄土宗は、呼び方はそれぞれ違えど、和尚という漢字が多く使われています。
では、和尚と言われる理由はどういうものなのでしょうか。

和尚は、梵語のupadhyaya(オッシャー)から、音の響きをもとに当てはめてできた俗語です。
宗派は違えど同じ仏教の一括りとして、和尚と呼ぶことが一般的なものとなっていきました。

場面別お坊さんの呼び方

仏壇

お坊さんの呼び方は、宗教による違いだけでなく、場面によっても呼び方が変わってくることがあります。

厳格な雰囲気のとき、少し柔らかな雰囲気のとき、場面や状況はなかなか想定通りにいくものではないので、場面別での呼び方を覚えていたほうが良いかと思います。

以下に、場面別のお坊さんの呼び方について、かしこまった呼び方や、少しラフでくだけた呼び方をご紹介します。
また、門徒の人が使う呼び方についてもご紹介します。

かしこまった呼び方

少しかたい、かしこまった呼び方として、「ご住職」さんがあります。
この呼び方が世間一般的で、宗派や場面によって様々な呼び方がありますが、ご住職さんという呼び方はどの宗派、場面で使っても大きな間違いはありません。

万が一、とっさにどう呼べば分からなくなったときは、この呼び方だけを覚えておけば大丈夫だと思います。

くだけた呼び方

少々くだけた呼び方では、「お寺さん(おてらさん)」という呼び方があります。
しかし、この呼び方には多少の注意が必要です。

お寺さんという言葉は、1人のお坊さんを指しているものではなく、不特定多数のお坊さんのことを指す言葉です。
そのため、1人のお坊さんに面と向かってお寺さんというのは、多少なり失礼にあたってしまいます。

この呼び方をする際は、場面や対象をよく考えて使いましょう。

門徒の人

門徒の人とは浄土真宗を信仰している人のことです。
門徒の人は主に「ご院家(ごいんげ)さん」と呼ぶことが一般的です。
ご院(ごいん)さん、院主(いんじゅ)さんと呼ぶこともあります。

また、そのご院家さんの息子のことを若院(じゃくいん)と呼びます。
あわせて覚えておくといいかもしれません。

NGな呼び方

困った人々

ここまで様々なお坊さんの呼び方をご紹介してきましたが、当然失礼にあたるNGな呼び方もあります。

例えば、お坊さんという呼び方。
この記事で度々お坊さんと記述していますが、対面で「お坊さん」と呼ぶのは失礼にあたります。
「坊主」や「坊さん」も同様に失礼に値します。

できる限り、使用しないようにしましょう。

また、浄土真宗では、「和尚さん」と呼ぶのがあまり一般的ではないため、できる限り避けるのが賢明です。

階級による呼び方の違い

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お坊さんの呼び方は、階級や役割によっても呼び方は異なります。
歴史の教科書で、○○法師や○○菩薩などと書かれた人物をみたことがあるでしょうか。
その法師や菩薩という名も、役割によるお坊さんの呼び方の1つです。

階級による呼び方の違いにおける代表的な呼び方について、以下にご紹介します。

高位の僧の人

高位の僧の人のことを、大師(だいし)と呼びます。
大師は朝廷から高僧に与えられる称号のことで、天台宗の開祖最澄が伝教大師の名を、円仁が慈党大師の名を与えられたことが最初だといわれています。

なおその後、各宗派の開祖の方はほとんどが、大師の称号を与えられています。

指導する立場の人

指導する立場の人のことを、阿闍梨(あじゃり)もしくは老師(ろうし)と呼びます。
阿闍梨は主に天台宗と真言宗で用いられる呼び名で、老師は臨済宗、曹洞宗などの禅宗系統の宗派で主に使われます。

老という漢字が使われていますが、年齢は関係ありません。
お歳を召した方でも、若い方でも、一括りに老師と呼びます。

修行している立場の人

修行している人のことを、菩薩(ぼさつ)と呼びます。
菩薩というと、すでに悟りを開いた人のことだというイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、本来の菩薩の意味は、仏の道に向かい、修行する人のことを意味します。

また、仏門に入った、天皇や昔の武士など位の高かった人たちのことを、入道(にゅうどう)と呼びます。

地域による呼び方の違い

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お坊さんのことを「ごえんじゅさん」と呼ぶ地域がありますが、これは、ご院主さんがなまってそう呼ばれるようになったと言われています。

このように、地域による呼び方の違いがあります。
これは地域特有の方言や、なまりなどが影響していることが考えられます。

おっさんと呼ぶ地域がある?

お坊さんのことをおっさんと呼ぶ地域があることをご存知ですか?

おっさんというと、中年男性を表す言葉というのが一般的なイメージですが、関西地方の一部では、お坊さんのことをおっさんと呼ぶことがあります。

なぜそう呼ぶようになったかというのは諸説あるため明確には分かりませんが、和尚(おしょう)さんという言葉がなまって、おっさんになったといわれています。

女性のお坊さんの呼び方

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では女性のお坊さんの呼び方はどのようなものがあるのでしょうか。

女性であれ男性であれ、同じ「住職さん」と呼ぶのが一般的ですが、女性のお坊さんを指す言葉として「比丘尼(びくに)」という言葉があります。

尼という呼び方をイメージした方もいらっしゃるかもしれませんが、尼は仏門に入った女性を指す言葉であるため、住職さんとは少しニュアンスが異なります。

また、女性僧侶だけの尼寺の住職さんである場合、「庵主(あんじゅ)」と呼ぶこともあります。

お坊さんの呼び方についてまとめ

お墓

いかがでしたでしょうか。

今回終活ねっとでは、お坊さんの呼び方について、

  • お坊さんの呼び方は宗派によって表記の仕方も呼び方も変わる
  • 「ご住職さん」という呼び方は、どの宗派や場面にも使える無難な呼び方である
  • お坊さん、坊主、坊さんという呼び方はNG
  • 大師、老師など、階級や役割によって呼び方も変わることがある
  • 「おっさん」という呼び方を初めとした、ユニークな地域による呼び方の違いも存在する
  • 男女関係なく「ご住職さん」と呼ぶのが一般的だが、比丘尼(びくに)と呼ばれることもある。

以上のことについて、ご紹介させていただきました。

法要や法事は、亡くなった大切な人を偲ぶ、非常に大切な儀式です。
その際、ご住職さんには大変お世話になります。

大切な人を偲ぶときに、その場にいる人を思いやることができなければ、その式はとても悲しいものになってしまいます。

お世話になるお坊さんの呼び方1つ覚えるだけでも、それはとても思いやりの心をもち、雰囲気の良い式を挙げられるのではないでしょうか。

この記事が、よりよい法要、法事を円滑に行うための少しの役に立てれれば幸いです。
なお、終活ねっとでは、法要、法事に関する記事も載っていますので、ぜひあわせて読んでみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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