社葬の費用の相場はどのくらい?費用の内訳や勘定科目についても解説

社葬とは、故人が所属していた企業(法人)が主催して執り行う葬儀のことです。社葬にはいろいろと準備も必要ですが、皆さんが一番気になるのはどのくらい費用がかかるのかということではないでしょうか?今回は社葬の費用について、税法上の捉え方も含め詳しく解説します。

目次

  1. 社葬の費用について
  2. 社葬とは
  3. 社葬の費用相場はどれくらい?
  4. 社葬の費用内訳
  5. 社葬費用の税務上の取扱い方
  6. 社葬費用の勘定科目は福利厚生費となる
  7. 合同葬の費用は誰が負担するの?
  8. 社葬の香典について
  9. 社葬の費用についてまとめ

社葬の費用について

葬儀

社葬の費用と言われても、すぐにわかる人はほとんどいないのではないでしょうか。

しかし、おおよその費用がわからないまま開催するのは不安ですよね。
社葬を行うには取締役会での承認が必要ですから、費用相場がわからないと葬儀を執り行うのも苦労してしまいます。

そこで今回終活ねっとでは、

  • そもそも社葬とは?

  • 社葬の費用相場はどれくらい?

  • 社葬の費用内訳

  • 社葬費用の税務上の取扱い方

  • 社葬費用の勘定科目は?

  • 合同葬の費用は誰が負担するの?

  • 社葬の香典について

以上のポイントを中心に、社葬の費用について詳しく解説します。

ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

社葬とは

葬儀

葬儀といってもいろいろな種類があります。
大きく分けると、「一般葬」・「社葬」・「合同葬」・「家族葬」・「密葬」・「一日葬」・「直葬」などがあります。

社葬とは、会社が主体となって行う葬儀のことです。
とりわけ会社の社長などの代表者や、会社に大きく貢献した人が亡くなった際に行います。

社葬を行う場合は遺族の代表者が喪主を務め、葬儀委員長などは企業の代表者が担当します。

社葬は個人葬と比べ、取引先の代表者などが参列することも多いです。
一般的には、人数が多く集まるため大規模な葬儀となる場合が多いようです。

社葬の費用相場はどれくらい?

葬儀

社葬の費用は、参列者数や規模によって大きく異なります。
500人規模の葬儀では、大体5百万~2千万円と大きく幅があります。

寺院やホテルなど開催場所にもよりますが、社葬の費用相場は以下のとおりです。

  • 参列者300名

    3百万~9百万円

  • 参列者500名

    5百万~1千万円

  • 参列者1,000名

    1千5百万~3千万円

一般的にホテルで行うよりも、寺院などで社葬を開催する方が費用が高くなるようです。

上記の金額はあくまでも一例です。
条件によって実際の金額は様々なものになるため、費用の相場には大きな幅があります。

会場の大きさやスタッフの増員、クラシックの生演奏などの音楽演出、ビデオ撮影等のオプションが増えると高額となる傾向があるようです。
費用をなるべく抑えたい場合は、葬儀社に相談してみましょう。

社葬の費用内訳

お金

社葬の費用は、飲食接待費、葬儀一式費用、宗教者への謝礼の大きく3つで分けられます。
次に、社葬の費用の内訳を一緒に確認していきましょう。

企業側が支払うもの

企業側が支払うものは以下のとおりです。

飲食費用

通夜や告別式などでの飲食費用は、会社側で負担します。

葬儀一式費用

葬儀一式費用とは、寺院やホテルなどの式場費用や祭壇費用、棺、備品料、サービス料などの葬儀に執り行うのに必要となる費用のことです。

人件費などの運営費用や、音響・照明設備などの設備費用、音楽の生演奏や故人の生前の功績などのメモリアルコーナーの設置などの演出費用なども会社側の負担です。

また、新聞に掲載する死亡広告費用や、ご案内状などの印刷費用も企業が支払います。

お布施

読経料としてのお布施は、会社側が負担します。

読経料としてのお布施は、領収証がないものでも金額が明確であれば経費として認められます。
必ずメモをするなど、しっかり控えをとっておきましょう。

ご遺族側が支払うもの

ご遺族側が支払うものは、以下のとおりです。

香典返しの費用

香典返しの費用は、遺族の負担となります。
また、香典返しはご遺族から喪主の名前で贈ります。

一般的に、社葬では香典を辞退することが多いです。
しかし辞退しているにも関わらず、参列者が香典をお持ちになられる場合もあります。
その場合は、受付担当の社員が香典を受け取り、遺族へ取り次ぎます。

香典返しの費用を企業が負担すると、遺族への贈与とみなされてしまいます。
贈与としてみなされた際には、贈与税が発生しますので注意が必要です。

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戒名料

戒名料(かいみょうりょう)とは、僧侶に戒名をつけてもらう代わりに支払うお金のことです。

一般葬ではお布施に含むという考え方もあるようです。
しかし社葬では、戒名料はご遺族負担となるため読経料とは分ける必要があります。

また、戒名にはランクがあります。
上位の戒名を付けてもらう場合は、戒名料が高くなるということも把握しておきましょう。

墓地や仏壇の購入費

墓地や仏壇の購入費用については、当然ご遺族の負担になります。

お葬式後の法要費用

社葬終了後に行われる法要についても、費用はご遺族が支払います。
法要の際に発生した飲食代も、社葬は終了していますからご遺族の負担となります。

社葬費用の税務上の取扱い方

税金

法人税基本通達9-7-19には、
「法人が、その役員又は使用人が死亡したため社葬を行い、その費用を負担した場合において、その社葬を行うことが社会通念上相当と認められるときは、その負担した金額のうち社葬のために通常要すると認められる部分の金額は、その支出した日に属する事業年度の損金の額に参入することができる」
とされています。

「社葬を行うことが社会通念上相当である場合」というのは、故人の会社への貢献度や死亡事由によって判断されます。

「社葬のために通常要すると認められる部分の金額」とは、一般的に葬儀にかかる費用の範囲内で損金算入が認められるということです。

以下、損金参入が認められる場合と認められない場合に分けてご紹介します。

社葬費用の経費として認められるもの

  • 会場使用料

    寺院・ホテル・セレモニーホール・講堂などの使用料

  • 会場設営費

  • 生花・祭壇費

  • 飲食費用

    会場での飲食費用

  • お布施

  • 印刷費用

    ご案内状や会葬礼状など

  • 広告費用

    新聞掲載費用など

  • 車両費用

    役員・遺族・僧侶のタクシー代など

  • 人件費

    アルバイト日当など

社葬費用の経費として認められないもの

  • 香典返しの費用

  • 戒名料、社葬以外の読経料

  • 墓地・仏壇の購入費用

  • 社葬後の法要費用

ご遺族が支払う費用を企業が負担した場合、損金算入をすることはできません。

社葬費用として認められない費用は、ご遺族が役員の場合は役員賞与とします。
ご遺族が企業関係者ではない場合は、寄付金として処理します。

また、ご遺族が負担することが困難な場合は、慰謝料として取り扱われることもあるようです。

社葬費用の勘定科目は福利厚生費となる

お金

社葬費用として認められる費用の勘定科目は、福利厚生費となります。

福利厚生費として損金に算入することで、法人税を計算する際に費用の一部として計上できます。
そして企業収益から差し引くことで、税金の負担を減少することができます。

仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方
福利厚生費 〇〇〇 現金預金 〇〇〇

社葬で損金算入する場合は、必ず領収証等を保管しておきましょう。

社葬費用を経費として計上するためには、取締役会の議事録が必要となります。

合同葬の費用は誰が負担するの?

葬儀

合同葬とは、複数の企業が主体となって行う葬儀のことを指します。

関係会社が費用を負担するには、費用を負担することに相当の理由が求められます。
また、葬儀を執り行う金額が適正である必要があります。

合同葬については、法令や通達などの具体的な基準があるわけではありません。
故人の貢献度や職位、企業規模などを見て、総合的に判断します。

高額な費用を負担した場合は、関係する会社からの寄付金や遺族への賞与とみなされる場合があるので注意しましょう。

社葬の香典について

葬儀

社葬において企業が香典を収受した場合は、雑収入として計上されます。

近年では香典を辞退するケースも多いですが、社葬の香典はいくら包めばいいのか迷いますよね。

基本的に、香典袋の書き方や袱紗(ふくさ)の包み方は個人葬のときと変わりません。

しかし会社として参列する場合、香典袋の名前は代表者名となります。
失礼にあたらないよう、金額の相場を一緒に確認しておきましょう。

社葬の香典の費用相場は?

社葬の香典は、企業の付き合いの深さや売上にもよります。

一般的には、最低でも1万円以上とされています。
香典費用として用いられるのは3~5万円が最も多く、最高額でも通常20万円までとされています。

社内規則等で金額が決まっている場合は、会社の慣例に従いましょう。
規則等がない場合も、社葬に出席したときの金額を記録しておくと参考になるでしょう。

社葬の香典は税務上どう扱われる?

企業として香典を出す場合は、接待交際費となります。
ちなみに、消費税の課税区分は「不課税」となりますので注意しましょう。

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社葬の費用についてまとめ

葬儀

いかがでしたか?

今回終活ねっとでは、社葬の費用について詳しく解説しました。

  • 社葬とは?

    社葬とは、会社の会長や社長などの代表者や、会社に大きく貢献した人が亡くなった際に、会社が主体となって行う葬儀のこと。

  • 社葬の費用相場はどれくらい?

    社葬の費用は、参列者数や規模により大きく幅がある。

  • 社葬の費用内訳

    社葬の費用は飲食接待費、葬儀一式費用、宗教者への謝礼の大きく3つで分けられる。

  • 社葬費用の税務上の取扱い方

    社葬費用は、損金参入が認められる場合と認められない場合がある。一般的に法要費など社葬終了後の費用は遺族が支払う。

  • 社葬費用の勘定科目は?

    社葬費用として認められる費用の勘定科目は福利厚生費となる。

  • 合同葬の費用は誰が負担するの?

    合同葬の費用を関係会社が負担するには、費用を負担することに相当の理由があり、金額が適正であることが必要となる。

  • 社葬の香典について

    一般的には最低でも1万円以上で3~5万円が最も多い。勘定科目は接待交際費。

社葬の費用は、葬儀に関係あるからという理由だけで、すべての費用を経費として参入できるわけではないため注意が必要です。

最近は個人葬を先に済ませ、後日「お別れの会」・「偲ぶ会」などを行うことも多いです。
このような葬儀の経費も、すべてを経費に算入できるわけではなく基本的に社葬と同じです。

場所によって大きく金額も変動します。
こだわらずに様々な形式で葬儀を行う場合を想定して、費用を見積もりしてみるのも良いかもしれませんね。

また社葬終了後は、できるだけ早く会葬礼状の発送を行うということも忘れないようにしましょう。

一般的に社葬というと、大企業のイメージがあります。
しかし、社葬はご遺族の経費の負担を軽減できますし、故人の功績を振り返りこれからどのような経営をしていくのか取引先へアピールもできます。
また、会社としてイメージアップにも繋がるなど多くのメリットもありますので、ぜひ社葬について検討してみてはいかがでしょうか。

また、社葬については様々な葬儀の知識が必要です。
終活ねっとでは社葬以外にも葬儀の流れや香典、服装についてのマナーも詳しく掲載しておりますので、ご参考にご覧いただけると幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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