キリスト教の葬儀ってなに?葬儀費用や仏式との違いも解説します

キリスト教を信仰する方が亡くなったときには、キリスト教式の葬儀が執り行われます。しかし、キリスト教式の葬儀のマナーや、仏式の葬儀との違いを詳しくご存じの方は少ないはず。葬儀マナー等を中心に、キリスト教式の葬儀について詳しく説明していきいます。

目次

  1. キリスト教の葬儀について
  2. キリスト教式葬儀の費用相場
  3. キリスト教の通夜について
  4. キリスト教式葬儀の流れ
  5. キリスト教式葬儀のマナー
  6. キリスト教式葬儀の献花のやり方
  7. キリスト教式と仏式葬儀の違い
  8. キリスト教の葬儀についてまとめ

キリスト教の葬儀について

葬儀

キリスト教を信仰している方が亡くなった場合、葬儀はキリスト教式で執り行われます。
しかし、仏教式の葬儀が多いこの国では、キリスト教式の葬儀がどのようなものなのかをご存知の方は少ないのではないでしょうか。

もしも急にキリスト教式の葬儀に呼ばれた場合には、どのようにしていいのか困ってしまう場合もあるでしょう。

もしも実際に葬儀に呼ばれたときには、正しいマナーや手順で、故人をお見送りしたいものです。

そこで今回、終活ねっとでは以下のことを中心に、キリスト教式の葬儀について解説をしていきます。

  • キリスト教の葬儀について
  • キリスト教の通夜について
  • キリスト教式葬儀の流れ
  • キリスト教式葬儀の御花料マナー
  • キリスト教式葬儀の献花のやり方
  • キリスト教式葬儀のマナー
  • キリスト教式葬儀の費用相場
  • キリスト教式と仏式葬儀の違い

しっかりとマナーや手順についての知識をつけておけば、キリスト教式の葬儀であっても、焦ることなく、穏やかな気持ちで故人をお見送りすることができます。

キリスト教式と仏式の違いを今すぐ調べたいという方はこちらを押してください。

キリスト教式葬儀の費用相場

お金

キリスト教式の葬儀を執り行う場合に気にかかるのは、その費用の相場ではないでしょうか。
仏式の葬儀と金額が異なるのかも気にかかります。

ご説明をすると、キリスト教の葬儀の費用は、仏式の葬儀の費用にくらべると比較的安いと言われています。
理由としては、仏式の葬儀とは異なり、お坊さんの読経や戒名の必要がなく、神父や牧師に対する謝礼の額もそこまで高額ではないからです。

一般的なキリスト教式の葬儀の相場は70万円~80万円ほどと言われています。
教会の場所やこだわりの演出などをしても、120万円前後が相場といえるようです。
また、家族だけで密葬を行う際には、20万円ほどで葬儀を執り行うことも可能です。

また、主に必要な費用としては、

  • 牧師・神父への謝礼
  • 式場利用料
  • 教会への献金
  • 生花代
  • オルガン奏者など演奏者への御礼
  • 埋葬にかかる費用

が挙げられます。

これらの費用を合計しても、かかる費用は仏式の葬儀の3分の1です。

キリスト教の通夜について

葬儀

本来、キリスト教では通夜を行うことはありません
しかし、日本でキリスト教式の葬儀を執り行うときには、日本の通夜の慣習にならって前夜祭という体裁をとって行われます。

キリスト教には「カトリック」と「プロテスタント」という2つの宗派が存在していて、宗派ごとに前夜祭の様相は少しばかり違うものとなります。

カトリックの「通夜の祈り」

カトリックの通夜の祈りでは、一同で聖歌を合唱します。
また、献花の際には、喪主から順番に裁断に花を捧げていきます。
カトリックの通夜の祈りは、基本的に神父を中心に行われますが、献花の際などは喪主が先導を務めるのが一般的となっているのです。

プロテスタントの「前夜式・前夜祭」

プロテスタントの前夜式・前夜祭では、一同で賛美歌を合唱します。
また、献花の際はまずは牧師が花を手向け、その次に喪主から順に花を手向けていきます。
伝統を重んじるプロテスタントの通夜の祈りでは、聖書の朗読も前夜式・前夜際に行われます。

キリスト教式葬儀の流れ

葬儀

キリスト教の葬儀は、仏式の葬儀とは異なる部分が多いです。
しかも、カトリックとプロテスタントというふたつの宗派によって、葬儀の進め方も異なってきます。
これは、それぞれの宗派で葬儀を行う「意義」の部分において、違いがあるためです。

カトリックの葬儀では、亡くなった者の罪を神に詫び、赦しをもらって永遠の命を得ることができるように祈ります。
一方のプロテスタントの葬儀では、亡くなった者は神のもとで安らかに眠るという考え方から、神に祈りを捧げることが中心として葬儀が進んでいきます。

急にキリスト教葬儀に招かれた際には、混乱してしまうかもしれません。
そこで、キリスト教葬儀の流れを、宗派別で詳しくみていきましょう。

カトリックの場合

まずは、カトリックの場合の葬儀の進め方を解説していきましょう。
通常、葬儀とは人が亡くなった後に行われるものですが、キリスト教では少々異なります。
家族や親族が危篤の状態に陥った場合、神父を呼び、臨終に立ち会ってもらうのです。

  • 終油の秘跡

    カトリックの場合、許しを請う秘跡の一つとして、終油の秘跡が行われます。
    これは病人に対して行われるもので、すなわちまだ臨終を迎えていない状態にて行われるのです。
    亡くなったあと、旅立ちが順調で安らかであるように祈り、顔や額に油を塗ります。

  • 聖体拝領

    この儀式でパンとワインを与えるもので、その後に臨終の祈りが神父によって与えられます。
    これは、キリストの最後の晩餐に基づいた儀とされているのです。

  • 納棺式

    亡くなった者を棺に収める、納棺の儀です。
    カトリックでは、これといって手順やしきたりは決められていないのが一般的とされます。

  • 通夜の集い・通夜の祈り

    納棺の儀に続いて、こちらも特に厳密な決まりが定められているわけではありません。
    聖書を朗読する形を取るところが多いですが、神父による説教を拝聴する場面もあります。

  • 葬儀・告別式

    葬儀には、明確な順序が定められています。
    入堂聖歌、開式の辞、葬儀のミサという順序で行われ、葬儀のミサでは「言葉の典礼」と「感謝の典礼」が行われるのです。

    その後に行われる告別式は、入堂聖歌、聖歌斉唱、弔辞、献花、遺族の挨拶という順で進んでいきます。

  • 出棺式

    亡くなった人に最後の別れを告げる出棺式。
    ここで献花をすることとなります。

  • 火葬

    キリスト教の葬儀においては、基本が土葬となりますが、日本で葬儀を行う際には火葬となります。
    最後の祈りに見送られるようにしながら、火葬が行われます。

以上が、カトリック式の葬儀の流れとなります。
なお葬儀後には、「召天記念日」という亡くなって1ヶ月後となる日に、埋葬をするというケースが一般的とされています。

プロテスタントの場合

ここでは、プロテスタント式の葬儀の流れを説明していきます。
カトリックの葬儀の流れとの大きな違いとしては、神父ではなく牧師のもとで進めていくという点が挙げられます。

  • 聖餐式

    亡くなる前に牧師を呼び、病人にパンとワインを与えてもらいます。
    臨終となった後は、脱脂綿やガーゼに水を含ませ、故人の唇を濡らす儀式を行うのです。

  • 納棺式

    祈りを捧げたのち、牧師に立ち会ってもらいながら、ご遺体を棺に収めます。

  • 前夜祭

    牧師を呼び、賛美歌を歌ったり聖書の朗読をしたりします。
    仏式でいう、通夜の儀にあたる部分です。

  • 葬儀・告別式

    開式、聖書朗読、祈祷、讃美歌の斉唱、説教、オルガン演奏などが行われます。

  • 出棺の祈り・献花

    参列者が多い場合には、献花が黙祷に変更される場合もあります。

  • 火葬

    火葬場に到着したのち、牧師が聖書を朗読し、讃美歌の斉唱を行ったのちに、火葬となります。

火葬までの儀が終わると、故人を偲ぶための会食が開かれることが多いです。
これは、仏式の葬儀と通ずる点でもあります。

キリスト教式葬儀のマナー

葬儀

実は、キリスト教式の葬儀と仏教式の葬儀では、マナーに関する部分も大きく異なります。
仏教式の葬儀で当たり前のように行ってきたことでも、キリスト教式の葬儀で行うことで、失礼にあたってしまうものもありますから、十分に注意して臨みましょう。

ここでは、喪主側と参列者側に分けて、そのマナーについて解説していきます。

喪主側のマナー

まずは、喪主側のマナーについてご紹介していきます。
仏教式の葬儀とは異なる部分も多いですから、ひとつずつ丁寧に見ていきましょう。

お布施は必要?

キリスト教式の葬儀を行う際には、献金という形で教会へ謝礼をお渡しします。
仏式の葬儀の「お布施」とは少し違いますが、葬儀の際に教会をお借りすることとなるので、それに対するお礼という位置づけとなります。

また教会を貸してくれて、司式してくださった神父さんや牧師さんの他に、オルガンを演奏してくれたオルガン奏者に対しても渡すことがありますので、心に留め置いてもらえれば幸いですよ。

金額については定められていませんから、牧師さんや神父さんに尋ねてみるのが良いでしょう。
また、表書きは「御礼」と「ご自身のお名前」を書き記せば問題ありません。

香典返しは必要?

キリスト教における葬儀には、香典返しの慣習はありません
ただし、カトリックとプロテスタントでそれぞれご挨拶の贈り物をする文化があります。

カトリックでは亡くなってから30日目の追悼ミサで、プロテスタントでは亡くなってから1ヶ月後の召天記念式で、それぞれ贈り物をします。
贈り物には、黒白結びの熨斗に、「志」「偲び草」「粗品」などと表書きをすることが一般的とされています。

参列者側のマナー

次に、参列者側のマナーについてのご紹介です。
招かれる側ですから、マナーについてはしっかりと心得ておきましょう。

聖歌・讃美歌のマナー

参列者として、聖歌や讃美歌を歌うことがあります。
しかしこれは、強制的に歌わなくてはならないものではありません
もちろん歌わないことによって、咎められることもありません。

できることならば参加をする、という意識でいていただくことが良いでしょう。

お悔やみの言葉は使わない

キリスト教式の葬儀では、お悔やみの言葉は用いません
たしかに亡くなったことは悲しいことではありますが、不幸なことではない、という共通の認識がキリスト共通の昔からあるからです。
後述しますが、キリスト教の葬儀は仏教の葬儀とは違い、永遠の命の始まりの儀に過ぎないのです。

供花・弔電は送ってもいいの?

キリスト教式の葬儀では、基本的には線香やその他の供物を送る習慣はありません
ただし、供花(くげ)や弔電は送っても問題ありません。

供花を送る際には白い花を用いるようにしましょう。

御花料のマナー

実際にキリスト教式の葬儀に参加するとなれば、御霊前に供えるお金の金額等も気になるところです。

仏式の葬儀であれば、「御香典」など聞き覚えがありますが、キリスト教式の葬儀においては、お香を仏前に供えるという考え方がありません。
香典という概念がありませんから、一体どのようにしたらいいのか疑問に思われることもあるでしょう。

キリスト教式の葬儀では、香典にあたるものを「弔慰金」と呼びます。
ただし、表書きや金額の相場、また渡すときにどのような形式にすればいいのかという疑問にお答えするために、ここからご説明をしてまいりますね。

表書きは?

キリスト教式の葬儀に参加する場合には、その表書きには注意が必要です。
仏式とキリスト教式では異なるのはもちろんなのですが、その上で「カトリック」と「プロテスタント」でも表書きは異なってきます。

カトリックでは、「御ミサ料」と表書きに書くのが一般的であり、プロテスタントでは「御花料」や「献花料」と記すのが一般的となっています。

キリスト教でもふたつの宗派によって分かれる部分であるため、お収めをする際には十分に注意するように心がけましょう。

金額相場は?

キリスト教式の御花料を収める際の金額相場は、仏式のものとあまり大きくは変わらないとされています。
亡くなった人との関係によって、金額も異なってきますが、基本的には仏式の葬儀と同じ相場という認識で問題ありません。

また、おおよその相場を、以下に表としてまとめさせて頂きました。
もしも困ったときには、参考になさってください。

20代 30代 40代
両親 3万~10万円 5万~10万円 5万~10万円
祖父母 1万円 1万~3万円 3万~5万円
会社関係者 5千円 5千~1万円 1万円以上
友人・知人 5千円 5千~1万円 5千~1万円

不祝儀袋に包むの?

御花料を包むときには、可能ならばキリスト教式の袋を用意して、それに包む形にしましょう。
キリスト教式の袋は、白い封筒に十字架やゆりの花が書いてあるものが一般的です。
大きな百貨店等では、キリスト教式の袋を用意していることもありますから、買い求めるときにはそういったお店にいってみてください。

ただやはり、葬儀はお祝いごとではありませんから、こういったものを事前に用意しているということに違和感を感じてしまうこともあります。

そのため、どうしてもキリスト教式の袋が調達できなかった場合には、御霊前の袋を使っても問題な
いとされています。

薄墨で書くの?

キリスト教式の御花料の袋には、薄墨を用いて文字を書くことにしましょう。
悲しみで涙がこぼれて、墨が薄くなってしまった、という意味を込めて、薄墨を使います。
濃く黒い墨を使っても問題はありませんが、その際には結婚式のご祝儀袋のように、太く堂々とした文字で書かないように気をつけましょう。

何よりも、亡くなった人を悼む気持ちが大切です。

服装は喪服でいいの?

キリスト教式の葬儀に参列する際には、仏式と同じ喪服を着用すれば問題ありません
男性は喪服、あるいはダークスーツを着用しましょう。
女性であれば、黒のスーツやアンサンブル、ワンピースを着用しましょう。

そのときに、派手な時計やアクセサリーは避けるようにするのが一般的であり、無難です。

葬儀後に弔問してもいいの?

キリスト教の信者の方が亡くなった最、葬儀後に弔問を行っても問題はありません
その際には、白いお花などを携えていくとなお良いです。

ただし、弔問の際に気をつけるべきことがあります。
それは、亡くなった方に手を合わせることはしない、ということです。
あくまで手を合わせて祈りを捧げるのは、聖書の神様であるということを忘れないよう臨みましょう。

キリスト教式葬儀の献花のやり方

葬儀

キリスト教の葬儀が仏式の葬儀と大きく異なる点としては、やはり献花を行うという点が挙げられるでしょう。
実際にやったことがある人も、日本では少ないのではないでしょうか。

そこで、以下にキリスト教式の葬儀で行う献花の手順をまとめました。
ぜひ、ご参考になさってください。

  • 花を受け取る

    このとき、花びらの方が右手側になるように、両手で受け取りましょう。

  • 祭壇の前に立ち、献花台の上に置く

    両手で花を持ったまま献花台の前に進み、祭壇に向けて一礼をしましょう。
    献花台の上に置くときには、花の根元の方が祭壇に向くように持ち替えて、左手を下から花に添えて置きます。

  • 手を合わせて黙祷をするか、深く一礼をする

    ここまで終わったら、遺族にも一礼をして、席に戻りましょう。

なお、黙祷をする際には、カトリックでは十字を切り、プロテスタントでは胸の前で手を組みます。
しかしこの方法は、あくまで信者であった場合です。

あなたが仏教徒である場合には、手を合わせて一礼をすれば大丈夫です。

仏式の葬儀では見かけない光景ですから、不安になってしまうこともあるかもしれません。
焦らずに一つひとつ行えば大丈夫ですから、落ち着いて献花に臨みましょう。

キリスト教式と仏式葬儀の違い

困った人々

キリスト教式と仏教式では、マナーや金額に至るまで大きな違いがあります。
それは、主に死生観の違いによって生じるものです。

キリスト教では、「死」は人間の原罪に対する罰という意味合いにおいて用いられます。
原罪とは、人間の起源であるアダムが、禁じられた知識の実であるりんごを食べた罪。
その罪が、生きとし生けるすべての人間に及ぶ、という考えからくるものなのです。

また、最後の審判という考え方も、キリスト教式の葬儀と深く関わるものです。
罪を洗い流し復活すれば、永遠の命を得ることができるという死生観こそが、仏式の葬儀とキリスト教式の葬儀を大きく隔てるものといえるでしょう。

キリスト教の葬儀についてまとめ

お墓

いかがでしたでしょうか?
キリスト教式の葬儀について、終活ねっとでは以下のように解説を行ってまいりました。

  • キリスト教の葬儀について
  • キリスト教の通夜について
  • キリスト教式葬儀の流れ
  • キリスト教式葬儀の御花料マナー
  • キリスト教式葬儀の献花のやり方
  • キリスト教式葬儀のマナー
  • キリスト教式葬儀の費用相場
  • キリスト教式と仏式葬儀の違い

国や考え方も違えば、当然死生観も違う。
そうなれば、葬儀の手順やマナーにも、大きな違いがあるのは当然です。

しかし、国際化が進む現代、いつどのタイミングで、異教の方をお見送りすることになるかはわかりません。

備えあれば憂いなし、といいます。
知識をつけて備えておくことは、いざというときに慌てないためにも大切なことと言えます。

そしてもちろん、いちばん大切なことは、旅立つ方への想い。
真摯な想いを持ちながらも、マナーを忘れずに参りましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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