お墓に税金はかかる?生前の購入は節税になるのか調べてみました

購入あるいは相続、一生のうちにお墓を受け継ぐ機会は一度あるかないかです。お墓を購入した際に税金はかかるのか、かからないのか。お墓の生前購入は節税になるのか。なかなか知る機会のない、お墓と税金の気になる関係について調べてみました。

目次

  1. お墓にかかる税金について
  2. 税金がかかるもの
  3. 税金がかからないもの
  4. 相続税などはかからない?
  5. 生前購入が節税になる?
  6. お墓にまつわる税金まとめ

お墓にかかる税金について

保険・相続

所得税に相続税、消費税、固定資産税など、私たちの身近には、国税と地方税を合わせてさまざまな種類の税金があります。
では、お墓を建てたり相続する際には、これらの税金はかかるのでしょうか。
お墓を建てたり引き継ぐ機会は、一生のうち一度あるかないかです。

そもそもお墓にはどんな税金がかかるの?
墓地の生前購入が節税になるのは本当?

ここではお墓にまつわる税金についてご案内していきます。
この記事を読むと

  • お墓にかかる税金
  • お墓にかからない税金
  • 墓地を生前購入した場合の税金について

が分かります。
普段は知る機会がほとんどないお墓の税金について、正しい知識を、もしもの時に役立てましょう。

税金がかかるもの

お墓

お墓を新規に購入する場合にかかる費用は、墓地代(永代使用料)と墓石代および工事費です。
さらにお墓の購入後は、寺院または霊園に納める管理費用が必要となってきます。
お墓にまつわる費用で税金がかかるのは以下の3つです。

墓石代

税制上、墓石代は消費税の課税対象です。
石材店に払う墓石代には消費税がかかります。
これは一般的な買い物や家を建てるときと同様の考え方です。

墓標という言葉もある通り、墓石はお墓の標(しるし)として重要な役割を担っています。
石の種類やデザイン、大きさによって墓石代が決まります。
例えば、珍しい石材を用いた場合や石に凝った加工を施す場合は墓石代に上乗せがされます。

墓石の平均価格は約140万円ほどとなっています。
この平均価格を消費税8%で計算すると、約10万円ほどの消費税がかかることになります。

墓石の購入代金は各地域で相場に差はあるものの、高額な買物のひとつです。
従って、消費税額もある程度の額になります。
消費税が増税される時期には、墓石を建てる予定を増税前のタイミングに前倒しして増税分の費用を浮かせたという声も多く聞かれました。
今後も消費税率が10%に上昇するという話もでていますので、詳細な日付が決定したら、その前にお墓を買った方が良いのではないでしょうか?

工事にかかる費用

新たにお墓を建てるには、基礎工事と墓石の設置自体をする工事が必要です。
墓石を建てる工事費にも、税制上、消費税がかかります。

では、もし墓石の工事が消費税増税の時期に重なった場合は、工事費には増税前と後のどちらの税率が適用されるのでしょうか。
この場合は、墓石の工事が完了し施工主に墓石を引き渡した時点での消費税率が適用されます。
これは墓石の工事契約が請負契約に属するためです。

墓石の工事期間は平均すると約3か月です。
新しい墓石の引き渡し期日が消費税増税後になってしまった…というのは避けたいもの。
墓石を建てる際には、消費税増税の時期を念頭に置いて依頼するのがおすすめです。

管理費用

管理費用は、寺院、霊園を維持するために使う費用で、管理費用は墓地の購入後にかかってきます。
墓地の共用部分の管理料および掃除料とも呼ぶことができます。
税制上、管理費用にも消費税がかかります。

しかし、実際のところ、寺院や霊園では税込みで管理費用を提示している場合がほとんどです。
また、管理費用は一年間分あるいは数年分をまとめて納付することが多いので、私たちが管理費用を納める際に、消費税額について意識することはあまりないかもしれません。

また、寺院内にある墓地で、宗教法人が墓地の運営に関与している場合には、消費税がかからないケースがあるようです。

ちなみにこの管理費用は共用の部分を維持管理するためであって、個人が所有するお墓を管理するためのものではありません。
お墓参りとお墓の管理は、自分で責任をもって行なうことが大切です。

税金がかからないもの

お墓

お墓にまつわる費用の中には、税金がかからないものもあります。
それは「永代使用権」と呼ばれる土地の使用権です。

土地の使用権

一般に墓地を購入する場合は、お墓のある土地の所有権を取得するのではなく、土地の使用権を取得する形となります。
これは土地そのものを取得するのではなく、墓地を使用する権利「永代使用権」を取得するという意味です。
永代使用料は、いわば墓地としての土地を借りる使用料と言えます。

したがって、墓地には譲渡所得税と固定資産税、都市計画税はかかりません。
また、墓地を購入する際の永代使用料には消費税もかかりません。

では、もし自分が持っている土地にお墓を建てた場合はどうでしょうか。
この場合、不動産登記簿上の地目が何であるかに注目します。
地目が「墓地」である場合は、固定資産税はかかりません。
もし地目が「墓地」でない場合には、土地地目変更登記を行なう必要があります。

地方では墓地と登録されていない場所にお墓がある場合があります。
もし、不動産登記簿の地目を「墓地」に変更する手続きをする場合には都道府県庁の許可が必要となります。

相続税などはかからない?

お墓

新規の購入だけでなく、お墓は相続で受け継ぐケースが多いです。
そんなお墓を相続した場合に気になるのが相続税です。
お墓に相続税や贈与税はかかるのでしょうか?

ここでは、お墓を相続した場合の相続税や生前承継の場合の贈与税について見ていきましょう。

お墓は祭祀財産であり控除される

不動産や預貯金といった相続財産は、いったん相続人全員で受け継ぎ、それから遺産分割協議を経て各相続人が受け継ぐ財産を決めていきます。
それに対し祭祀財産であるお墓は、祭祀を行なう一人が受け継ぐもので、一般の財産とは扱いが異なります。

お墓は、相続税法第12条の規定する非課税財産にあたります。
税制上、祭祀財産(墓地や墓石、仏壇、仏具など)には相続税はかかりません。

ちなみに祭祀財産とは、ご先祖様を祀るために必要な財産を指します。
民法では、墓、祭壇、位牌などを祭祀財産と呼んでいます。

相続税がかからない財産については、国税庁のサイトで確認することができます。

名義変更は贈与税がかかる?

お墓は相続によって相続人のなかの一人が受け継ぐ場合がほとんどと言えますが、生前に名義変更の形でお墓を承継する場合はどうなるのでしょうか。

税制上、生前にお墓を名義変更して贈与した場合には、贈与税がかかります。
贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。

しかし、税法上、贈与税には年間110万円の基礎控除額が規定されています。
もらった人1人に対して年間110万円を超えない場合には、贈与税を納める必要はありません。
墓地の評価額は0円ですので、そう考えた場合に贈与税の対象になるケースはとても少ないと言えます。
ですので、生前に名義変更してお墓を承継する場合には税金の心配は必要ないといえるでしょう。

お墓の譲渡はできるのか

少子高齢化や核家族化の進行により、お墓の継承者がいない事例が増えています。
お墓を他人に譲渡することは可能でしょうか。

墓地やお墓の購入は、所有権の購入ではなく永代使用権の購入にあたります。
ほとんどの場合、永代使用権には譲渡禁止特約が付いています。
これは「他人に譲渡したり、売ることができない」という条件のことです。
従って、承継者の一存で墓地やお墓を他人に譲渡することはできません。

基本的には自分の子どもや血縁関係のある人だけに、お墓を譲渡することができます。
ただし、墓地管理者にきちんと話をして承諾を得ることができれば、血縁者以外への譲渡が可能です。

生前購入が節税になる?

保険・相続

お墓の生前購入が節税になるという話を耳にしたことはありませんか。
購入の時期によって節税ができるという話もあります。
では、お墓の購入時期はいつがよいのでしょうか?
ここではお墓の生前購入と税金の関係についてご説明していきます。

相続税がかからないということ

税制上、相続税がかからないとされるのは「墓所、霊廟および祭具並びにこれらに準ずるもの」に関してです。

祭祀財産である墓地や墓石は、相続財産の対象にならないため、相続税がかかりません。
従って、生前にお墓を建てておけば、墓地や墓石そのものは相続税の対象外となります。

一方、お墓の購入をしないで現金の形で相続すると、その額に応じて相続税がかかってきます。
また、すでに相続が発生してからお墓を建てて、遺族が遺産からその費用を支払う場合にも、遺産に対して相続税がかかります。

墓地や墓石の生前購入は、相続税対策となり、節税の効果があると言うことができます。
生前墓として建てたお墓をのちに家族が相続することで、相続税がかかりません。
墓地やお墓の購入を検討している場合は、相続人となる方々の負担を軽くするためにも、生前購入がおすすめです。

生前にお墓を建てることは縁起もいい

仏教では、生前にお墓を建てることを「寿陵(じゅりょう)」あるいは「生前墓」と呼び、縁起がよいとされています。

生きているうちにお墓を建てるのはよくないという説もありますが、それは全くの迷信です。
生前にお墓を建てることで、具体的には長寿や子孫繫栄、家内円満といった効果が期待できると言われています。

お墓を建てる時期は、原則として自由です。
生前墓ならお墓のデザインや墓石などを自分自身の意思で時間をかけて選ぶことができます。

ただし注意点がひとつあります。
それは、遺骨が既にあることを応募資格にしている公営墓地においては生前墓を建てることはできないという点です。
新たに公営墓地の購入を検討する際には気を付けましょう。

ちなみに生前墓の場合、墓石に刻む名前は朱色(赤色)にして、亡くなると白色にするしきたりがあります。
生前墓を建てることで、残された遺族への負担をかるくすることができ、いざという時にも安心感があります。
霊園によっては、申込者のほとんどが生前購入というケースもあるほどです。

先々にお墓を購入する予定でいるならば、自分のお墓の継承者に相談の上で、お墓の生前購入を検討してみてはいかがでしょうか?

お墓にまつわる税金まとめ

お墓

なかなか知る機会が少ない、お墓にまつわる税金について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

今回は、

  • お墓の購入の際に消費税がかかるのは、墓石代、工事代、管理費用
  • お墓には相続税や固定資産税はかからない
  • お墓の生前購入は相続税の節税になる

などの点がおわかりになったと思います。

税金の面だけでなく、残された遺族の精神的な負担の面からも、現在は生前墓を希望する人がとても増えています。
今回の記事を参考に、この機会に一度ご自身の家のお墓について考えてみてはいかがでしょうか?

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