日本の高齢者人口の現状を見る〜高齢化社会の現在と未来

高齢化社会の到来といわれて久しいですが、現状の高齢者人口はどうなっているでしょうか?そして将来はどうなるのでしょう?高齢者人口の統計数字を見て将来を予測し、今後の高齢化社会の有り方を考察します。

目次

  1. 日本の社会の今を知る
  2. 人口分布に見る高齢者の割合
  3. 現在の高齢者人口の推計
  4. 都道府県別高齢者人口ランキング
  5. これからの高齢者人口予測
  6. これからの社会をよりよくするために

日本の社会の今を知る

人々

日本の社会は、少子高齢化という構造的な問題が大きな課題となっています。
そのため、安部内閣は新・3本の矢として、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の取り組みを通じて、「一億総活躍社会」の実現を目指すとしています。
この1億総活躍社会とは、若者も、高齢者も、女性も、男性も、障害のある方も、いちど失敗を経験した方も、一人ひとりが家庭や地域や職場で自分の力を発揮し、生きがいをもてる社会の実現をめざすというものです。

一億総活躍社会実現のために

政府は、一億総活躍社会実現のために、働き方改革、子育ての環境支援、介護施設の環境整備、すべての子供が希望する教育を受ける環境の整備、「希望出⽣率1.8」に向けたその他取組み、「介護離職ゼロ」に向けたその他取組み、「戦後最⼤の名⽬GDP600兆円」に向けた取組みという方針を示し、現在、具体的な施策を推進しています。

人口分布に見る高齢者の割合

人々

総人口の分布

総人口に占める割合をみると、15歳未満人口が12.4%、15~64歳人口が60.3%、65歳以上人口いわゆる高齢者人口が27.3%、この27.3%のうち75歳以上の高齢者人口が13.3%となっています。

前年に比べると,15歳未満人口,15~64歳人口がそれぞれ0.1ポイント、0.5ポイント低下し、
65歳以上人口が0.7ポイント、75歳以上人口が0.5ポイント上昇しています。

総人口に占める割合の推移をみますと、15歳未満人口は、昭和50年(24.3%)以降一貫して低下を続けており、平成28年(12.4%)は過去最低となっています。

人口分布の傾向は?

総人口に対する割合の傾向について検証します。

生産人口といわれる15~64歳人口は、昭和57(67.5%)以降上昇していましたが、平成4年(69.8%)をピークに、その後は低下を続けています。

一方、高齢者人口の65歳以上は、昭和25年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、平成28年には27.3%と初めて27%を超えて過去最高となりました。

なお、75歳以上人口も昭和25年(1.3%)以降上昇を続け、平成28年は13.3%で過去最高となりまた。 つまり、昭和25年と平成28年の66年の間に、65歳以上人口割合は5.5倍、75歳以上人口割合では何と10倍にもなっています。

現在の高齢者人口の推計

人々

内閣府が発行している高齢化社会白書によりますと、平成27(2015)年10月1日現在、我が国の総人口は1億2,711万人となっていますが、そのうち65歳以上の高齢者人口は3,392万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は26.7%になったと発表しています。

また、65歳以上の高齢者人口を男女別にみると、男性は1,466万人、女性は1,926万人で、性別比(女性人口100人に対する男性人口)は76.1であり、男性対女性の比率では約3対4となっています。

また、高齢者人口のうち、「65~74歳の人口」は1,752万人(男性832万人、女性920万人、性別比90.4)で総人口に占める割合は13.8%、「75歳以上人口」は1,641万人(男性635万人、女性1,006万人、性別比63.1)で、総人口に占める割合は12.9%でとなっています。
ちょうど高齢者のうち、65~74歳と75歳以上と約半々という状況です。

都道府県別高齢者人口ランキング

人々

平成26(2014)年現在の都道府県別の高齢者人口のランキングを見ますと、総人口の多い大都市に集中します。

東京都301.1万人、神奈川県211.5万人、大阪府226.7万人、埼玉県173.7万人、愛知県172.8万人、あとは千葉県157.1万人、北海道151.9万人、兵庫県146.0万人、福岡県127.9万人と続きます。

では、高齢化の比率(高齢化率)ではどうでしょうか?この高齢化率で最も高い秋田県で32.6%、次に、高知県32.2%、島根県31.1%、山口県31.3%、和歌山県30.5%、徳島県30.1%と3割を超える県は6件、あとは20%後半の県がほとんどで、25%以上に該当する県は40にも上ります。
ちなみに最も人口の多い東京都でも22.5%で、この比率は2番目に低いものです。最も低い沖縄県で19.0%となっています。

これからの高齢者人口予測

人々

これからの高齢者人口はどにょうになるのでしょうか。総人口に対して高齢者の占める割合の高齢化率は、今後ともすべての都道府県において上昇し、平成52(2040)年には、最も高い秋田県では43.8%、最も低い沖縄県においても、30.3%に達すると見込まれ、47都道府県の単純平均でも37.3%と大幅な増加となっています。
特に、首都圏など三大都市圏では、今後の高齢化がより顕著となるようです。

例えば、神奈川県では平成26(2014)年の23.2%から平成52(2040)年には35.0%になり、11.8%の上昇が見込まれており、今後、我が国の高齢化は、大都市圏を中心に全国的な広がりをみせることとなり、47都道府県の単純平均でも9.7%の上昇が見込まれています。

一方、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この高齢者割合は今後も上昇を続け、平成47年には33.4%となり、3人に1人が高齢者になると見込まれています。

これからの社会をよりよくするために

人々

2015年時点では2.3人で1人の高齢者を支える計算で、さらに2060年の予想人口比率では1.3人にまで減少します。

つまり、大よそ4人で3人を支える計算となります。
このような状況下で、これからの社会をよりよくするために何をすれば良いのでしょうか。

国は、高齢者対策基本法を定め、その中で、就業及び所得、健康及び福祉、学習及び社会参加、生活環境などについて国が講ずべき基本的施策を規定しています。

その施策の中で、高齢者がその意欲と能力に応じて就業することができる多様な機会を確保することというものがありますが、現実は確保が困難で、まだまだ企業側も全くというほど高齢者を活用できていません。

ダイバーシティという雇用の多様化が叫ばれて久しいですが、更なる女性の活用や現在ほとんどなされていない65歳以上の活用を、積極的に推進していくべきだと考えます。

高齢者も、自主的な努力による資産の形成や自らの健康の保持増進による医療費等の負担を軽減するなど、全国民の負担軽減がなされるよう努力が必要です。

また、社会的活動やボランティア活動に参加するなど、積極的な社会参加による貢献をしていくべきではないでしょうか。

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