座禅で得られる効果と正しい座り方

座禅と聞くと、少し敷居が高いイメージがありますが、実際は、ご家庭でも気軽にできるものです。
アップルの故スティーブ・ジョブズ氏が取り組んでいたことから、アメリカのビジネスマンの間でもブームとなった座禅。今回は座禅の座り方を紹介していきます。座布団一枚のスペースがあればできますので、是非、挑戦してみてください。
崩れがちな姿勢を座禅でリセット

普段、意識せずに生活しているとどうしても、姿勢がくずれてしまいがちです。姿勢が悪いと、見た目の印象も、良いとは言えません。姿勢の悪さが引き起こす問題と、座禅が姿勢を良くする理由についてお話します。
姿勢が悪さが引き起こす様々な悪影響
姿勢が悪いと太りやすくなってしまう!
最近では、肥満は女性だけが気にするものではなくなりました。メタボという言葉を良く耳にするようになり、体型の維持は、男性も気にする時代です。
姿勢が悪いと内臓に影響がでてしまいます。うつむいた姿勢を続けていると、内臓が圧迫されて、うまく機能しなくなってしまうことが原因となります。消化吸収に悪影響を与えてしまうことが肥満の原因になってしまいます。
それに加えて、血液の流れが悪くなり、基礎代謝の低下を招くことになります。基礎代謝が低下すると体脂肪の燃焼を妨げてしまいますので、二重に太りやすい体になっていきます。
これらのこと以外にも、肩こりなども引き起こす原因にもなり悪いことづくしです。
精神的な不安も引き起こす!
うつむいた姿勢は、腸などの消化・吸収の臓器を圧迫するだけではなく、呼吸にも影響を与えます。
呼吸をするために使われる、横隔膜の動きを制限してしまうためです。
つらいときでも、笑顔を作れば、ちょっと気が楽になったりするなど、心と体はお互いに密接に関わっています。ですから、呼吸が浅いと、心にも悪影響が出てしまいます。
例えば、緊張しているときなどは、呼吸が浅くなってしまいますよね?リラックスするのに深呼吸をして、体をコントロールして、心に良い影響を与えるためです。
姿勢が悪いと、逆のことが起こってしまい悪影響が出てしまいます。
どうして座禅で姿勢が良くなるの?
座禅を組むと、どうして姿勢が良くなるのでしょうか?それには、骨盤が関係しています。
姿勢が悪い人、簡単に言えば、座っているときに猫背になっている人は、骨盤が後ろに傾いてしまっています。その結果、頭を前の方に出して、バランスを取っているのです。
それに対して、座禅の座り方では、骨盤が地面に対して、垂直になるので前かがみな姿勢にならず、背筋が伸びてくれます。
とは言っても、座禅の座り方をマスターするのは大変なのでは?と思いますよね。
修行した、お坊さんのように骨盤を立てた座り方ができるように助けてくれるのが、座布団なのです。
座布団を使えば、上手に座禅が組める

どうして、座布団を使えば、上手に座禅が組めて、姿勢が良くなるのでしょうか?
その秘密は、もちろん骨盤にあります。先ほど、猫背になる原因は骨盤が後ろに傾いているということをお話しましたが、座布団が後ろに傾くのを防いでくれるのです。
座布団に普通に座るのではなく、お尻の下に敷くことで、腰の位置が高くなります。それに対して、足は床に着く形になるので、骨盤が後ろに傾かず、まっすぐ伸びた状態になるのを助けてくれます。
座布団の使い方をご紹介 おすすめは座蒲

座禅をするときに使う座布団の類を「座具」といいますが、丸い形をした座布団のことを「座蒲(ざぶ)」と呼びます。座禅をするのに、わざわざ座蒲を準備する必要はありません。もし、ご家庭に四角い一般的な座布団があれば、それで代用できますので、ご安心ください。
ただ、フローリングが一般的になってきているので、中には座布団がないというケースで、座禅のために座布団を購入しよう!というのであれば、座蒲をおすすめします。
ご自宅に、四角い座布団がある場合はこのように、座布団を折りたたんで、上に座ることで代用ができます。クッションでも代用ができそうに思えますが、クッションの場合はやわらかすぎて、上に座っても、あまり腰の位置を高くできませんので、座布団の方が適しています。
座禅の色々な足の組み方
あまり知られていないと思いますが、座禅の足の組み方にはいくつかの種類がありますので、ご紹介していきます。ちょっと、難しい組み方から簡単なものまでありますので、ご自身にあったもので試してみましょう。
両足の裏を太ももの上に載せる足の組み方を「結跏趺坐(けっかぶざ)」と言います。理想的な組み方とされているようですが、体の硬い人には難しい組み方になっています。
片足のみ太もものうえにのせる組み方を「半跏趺坐(はんかぶざ)」と言います。こちらの方がより実践しやすいですね。
普段、正座として、馴染みがある座り方のことは「日本坐」と言います。この座り方が最も簡単に実践できると思います。
3つの足の組み方を紹介してきましたが、ひとつだけ注意点がありまして、どの座り方であっても、「ひざがしっかりと地面についている」ということです。
ひざが浮いてしまうと、骨盤が後ろに傾いてしまいますので、この点には気をつけるようにしましょう。
座布団で快適な生活を!

以上、自宅でも簡単にできる座禅の方法をご紹介してまいりました。
スペースもとらず、座布団だけで、簡単に実践できますので、是非、挑戦してみて下さい。
一般的には、45分ほど行うものですが、慣れるまでは10分程度や、苦痛にならない程度から始めると良いでしょう。
それでは、座禅の心身ともにリフレッシュしてみて下さい。