【法隆寺地域の仏教建造物】が世界遺産になった理由はこれだ!

世界遺産の法隆寺はちょっと地味で、詳しくない人は登録理由を疑問に思うかもしれません。でも、法隆寺は日本で最も古い世界遺産でもあるんです。法隆寺が世界遺産になった理由や価値を紹介します。

目次

  1. 世界遺産【法隆寺地域の仏教建造物】
  2. 国内最古の世界遺産登録日
  3. 法隆寺の世界遺産登録理由
  4. 【法隆寺地域の仏教建造物】構成資産
  5. 世界遺産・法隆寺のまとめ

世界遺産【法隆寺地域の仏教建造物】

聖徳太子創建と伝わる法隆寺は、日本が誇る世界遺産の1つです。より正確には「法隆寺地域の仏教建造物」として、法隆寺の北東にある法起寺とともに登録されています。

法隆寺は、人であったにも関わらず仏様のように信仰され多くの伝説を残している聖徳太子の創建であること、世界最古の木造建築であること、多くの飛鳥時代の貴重な仏像を有していることなど、色々な価値があるのですが、この記事では、法隆寺を世界遺産という観点から紹介したいと思います。

国内最古の世界遺産登録日

日本が世界遺産条約を批准したのが1992年6月で、翌年の1993年12月に文化遺産2件、自然遺産2件、合計4件登録されたのが、日本初の世界遺産でした。このうちの1つが「法隆寺地域の仏教建造物」なのです。
つまり、同時に登録された3つの世界遺産(姫路城、白神山地、屋久島)と並び、法隆寺地域の仏教建造物は日本で最も古い世界遺産なのです。

法隆寺の世界遺産登録理由

世界遺産の登録基準は10あり、世界遺産に登録されるには最低1つをクリアしなければいけません。この10のうち、文化遺産の基準は6つで、法隆寺は4つを満たしています。
世界遺産の登録基準に照らし合わせ、法隆寺地域の仏教建築物の価値を見ていきましょう。

建築物としての価値

法隆寺の建築物自体とその配置の芸術的価値が認められました。

法隆寺の建築物は全体だけでなく細部に至るまで計算しつくされたデザインを持ち、卓越した美しさがあります。例えば、中央がふくらんだエンタシスの柱、雲をイメージした肘木や斗があげられます。
そして、伽藍配置においては、仏教上重要な五重塔と金堂を中央に配置しつつ、面積の小さな五重塔と面積の大きな金堂のバランスが取れるよう、廻廊が絶妙に計算されていることが知られています。

日本の仏教の黎明期

法隆寺は日本の初期仏教の建築物で、その後の日本の仏教建築に大きな影響を与えました。

日本に仏教が伝わったのが6世紀半ば、法隆寺の創建が7世紀初頭です。その後一度火災で伽藍が失われ、現存する法隆寺の建築物は7世紀後半のものだということがわかっていますが、それでも日本の仏教の黎明期の建築物として、後の時代の手本になったことに変わりはありません。

遣隋使がもたらしたもの

法隆寺は遣隋使がもたらした中国の技術を使って建てた寺です。それと同時に日本独自の解釈も加えられており、後の日本の仏教建築の発展へとつながっていきました。

法隆寺は世界最古の木造建築物です。ということは、日本に仏教を伝えてくれた隋や周辺諸国の建築は残っていないのです。しかし、中国の絵画や書物から、法隆寺と隋の建築の共通点は明らかになっています。
そして、法隆寺の次の時代に創られた建築物には、既に次の王朝・唐の影響が見え、隋の文化を伝えるものとして法隆寺の建築は貴重なのです。

仏教奨励の政策

日本に仏教を広めたのは、法隆寺を建てた聖徳太子です。この出来事が、現代に至る日本の伝統や信仰にもつながっています。

顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。

世界遺産の基準の6つめにあたります。

聖徳太子の時代、日本は仏教を受け入れるか否かで揺れていました。聖徳太子や周囲の人物が仏教奨励を選択し、法隆寺やその他の寺院を建てたことが、日本に仏教が広まる契機となったのです。

【法隆寺地域の仏教建造物】構成資産

世界遺産・法隆寺地域の仏教建築物を構成する資産は2つの寺院にまたがります。

法隆寺

飛鳥(現・明日香)から斑鳩(いかるが)に居を移した聖徳太子が住まいのそばに建てた寺で、四天王寺や飛鳥寺と並ぶ日本初の本格寺院です。
創建当時の若草伽藍は失われ、白鳳期頃に建て直された西院伽藍が現存で最も古いものです。東院伽藍は聖徳太子の死後、8世紀に聖徳太子の住居の跡地に建てたものです。

法起(ほうき)寺

古い伽藍で残っているのは、706年完成という記録が残る三重塔だけで、これが法隆寺の47棟の建築物に加えて世界遺産に登録されました。

世界遺産・法隆寺のまとめ

法隆寺

いかがでしたか?
世界遺産・法隆寺地域の仏教建造物を紹介しました。法隆寺は文化や信仰の異なる世界の人々にも認められています。しかも、今では日本の世界遺産の数が20に達しましたが(2017年2月現在)、法隆寺は最初の4つに入っているのです。改めて法隆寺の貴重さがわかりますね。
また、忘れられがちですが、今は三重塔を残すのみの法起寺も世界遺産です。法隆寺に行く際には、忘れずに寄ってください。

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