独身高齢者の現状

厚生労働省による調査によると平成27年で65歳以上の独身者は約5000万人と言われています。内訳は男性約1800万人、女性約3700万人となっており女性の方が独身数で言えば圧倒的に多い傾向にあります。平均寿命も女性の方が長いことから、今後は男女共に独身高齢者数は増加していくことが予測されます。
そして2020年には老夫婦数よりも独身高齢者世帯の方が上回るともされています。これは離婚数の増加や、パートナーが病気による死別したり、施設へ転居となるといった背景があり独身高齢者数が増えると考えられます。
独身高齢者は不幸?

独身高齢者のワードを聞くと「孤独死」「1人では生活できない」といったまるで不幸と言いたいような答えを出したがる人がいます。1人身というだけで苦労する、さて本当にそうでしょうか。
寂しいだろうから結婚する、病気の時に助けがないのは困る、誰にも看取られず死ぬのは寂しい、迷惑を掛けたくないといった何かを防ぐ予防的考えとは逆に、身元引受人や家財処理業者の契約を生前に済ませ、あとは自己責任のもと生涯を全うしようという安楽的な考えもできます。前者の考えをする人が多い中、後者を選べないのは、人脈の貧しさや自身の健康状態への不安、経済的な問題、過度な依存感情が大きく関与していると考えられます。これらをクリアしている独身高齢者は少なからずおり、悠々自適に独身の余生を楽しんでいるようです。
ちなみに幸福度には健康、趣味やスポーツなど活動レベル、経済状況が密に関係しているといわれています。独身でも健康でそれなりに友達が居て、趣味もある。そして経済的にも自立しており1人で暮らすには困らない程度のお金もある。さてこれは不幸でしょうか。安楽・予防的どちらの考え方にせよ、おひとり様生活が孤独で悲しいものという方程式が当てはまらなくなります。
先ほどにも触れたとおり、何かあった時の不安を基に人生設計している人は孤独死に対し危機感を感じ、頭を抱える人が多いかと思います。考えを変えればそれは寂しい生き方ではないでしょうか。おひとり様という生き方ができることは案外幸せなことなのかもしれません。
孤独死とは
「孤独死」と聞くとネガティブであってはならないような感覚を感じる方も少なくないかと思います。
この言葉を聞くと、突然死によって1人で静かに死ぬことや死後の始末で他人に迷惑をかけることを心配して、ますます孤独死を避けたいと思うかと思います。また誰にも看取られず死んでしまうことが寂しいと思う人も少なくないかと思います。
孤独死しないためには?
孤独死を避けるには、今からできることから始めておくことが大事で、いくつか書いていきたいと思います。
資産形成術を勉強する
勤労している時から経済的に自立しておくことは非常に大事です。貯蓄だけでなく、投資方法についても学ぶことは将来役に立つことでしょう。金利を理解し、世界と日本の関係や動向を理解・行動に移せるセンスを養っておくことは必要です。
自炊する
今は外食している方でも、定年後は今までの資産を切り崩す、資産を使って殖やす生活になり資産が底をつかないように生きることになります。下手な出費はできないですから毎日外食何ていう生活も難しくなります。今のうちから自分のご飯は自分で作れるようにしておいたほうがいいでしょう。
コミュニティや趣味をつくる
ソーシャルメディアを使い知人をつくることは難しくなくなりました。また顔を見せずに雑談もできますから積極的にコミュニケーションできる場を確立させておくと将来活きた人脈もできてくるかとおもいます。そうした中で1人でできる趣味や、友人とできる趣味を作っておくと余生も良いものになるかとおもいます。
健康に気をつける
健康はお金で買えないものです。また日頃の生活の成績表であり、病気にかかって良いことはありません。自分で予防できる病気にならずに生き抜くことは経済的、精神的に将来必要です。
独身高齢者でも幸せに生きるには
ここまで独身高齢者の現状と考え方、孤独死しないためにできることを書いてきました。生涯独身がいいと思っているけど、まだ不安がある人はぜひ参考にしてみてください。