葬儀の日程を決めるために知っておきたいこと

身近な人が亡くなった時、多くの日本人は仏教の作法に則って葬儀を執り行うことと思います。実際に葬儀を行うことになったとき、どう日程を決めればよいのでしょう。この記事では、葬儀日程を決めるうえで押さえておくべき項目を紹介しております。

目次

  1. 準備から告別式までにかかる時間
  2. 日程は何を基準に誰が決めるのか
  3. 葬儀日程のお知らせ
  4. 年末年始の葬儀日程
  5. 六曜と葬儀日程に関係はあるのか
  6. 葬儀日程のまとめ

準備から告別式までにかかる時間

最近は生前葬も見かけるようになりましたが、基本的に葬儀の準備は亡くなられた後から始めることになると思います。親しい人を失ったあとでは辛い作業になるでしょうが、葬儀の日程の決め方について見ていきたいと思います。

はじめに、原則死後24時間は遺体を火葬することが法律で禁じられています。これは死亡診断技術が未熟であった140年前に制定されたもので、誤診を受けた人が火葬中に蘇生してしまうのを避けるためと言われています。死後15時間も経過すると皮膚に死斑と呼ばれる痣状の変化がはっきりと生じるため、誰が見てもその人が死亡していると分かるのです。このことから、火葬までは早くとも一日はかかると考えましょう。
また、火葬場の予約は火葬許可証がなければできません。火葬許可証は死亡届を役所へ提出した際に受け取ることができます。これは一般的に葬儀社が代行してくれるようですが、日程をスムーズに決めるためにも故人のご逝去ののちすぐに手配してもらうべきでしょう。

一般葬の場合、亡くなられた日を一日目とすると以下のような流れで葬儀を行います。
(一日目)仮通夜 → (二日目)本通夜 → (三日目)告別式・火葬

仮通夜は身内だけで行われるもの、本通夜は参列者が加わるものです。
実際に決める場合には様々な要因が重なって、この通りには進まない場合があります。可能な限りスムーズに進めるため、できることを以下にまとめていきます。

日程は何を基準に誰が決めるのか

カレンダー

日程を決める前に確認したいことが二つあります。

①宗教者の都合

まず一つ目は、宗教者の都合です。葬儀は宗教的な儀式になりますので、執り行う際に宗教者(お寺など)の存在を無視することはできません。いま付き合いがある宗教者がいらっしゃるならばその人に、いなければ葬儀社にその旨を伝えることによって適当な宗教者を紹介してもらい、都合を確認しましょう。
また菩提寺(先祖の位牌を預けているお寺)があるならば、まずそちらに一報入れる必要があります。菩提寺の住職に無断で葬儀を行うと納骨を断られてしまう場合があるそうです。これは、たとえ葬儀を行いたい場所が菩提寺の住所から遠くともやっておくべきことです。

②火葬場の空き状況

二つ目に、火葬場の空き状況です。近年(2017年現在)の傾向として、特に都市部の火葬場はどこも予約が混みあっており、一週間以上空きがないこともあるそうです。特に年末年始に差し掛かると大抵の火葬場は12/30~1/3までの間休業しています。長期間火葬場の予約が取れない場合、一度密葬を済ませ、後日改めて本葬を行うことを考えてもよいでしょう。

近親者および葬儀社と話し合い、上記の二つが合う所で斉場を予約することで日程が整います。
したがって、日程を決める基準は『宗教者と火葬場の都合』、決めるのは『近親者と葬儀社』ということになります。

葬儀日程のお知らせ

パソコン

葬儀日程が決まったら、次に親族や関係者に知らせなければなりません。遠方から来なければならない方もいるでしょうから、可能な限り葬儀の一日前には連絡が行き届くようにしましょう。最近は情報伝達の速さを重視して、メール、LINEやSNSで通知することが多くなっているようです。

誰に知らせればよいのか

まず、連絡をする相手を分類することで当日の混乱を防ぎましょう。予算や場所の関係で、本通夜や葬儀に参列してほしい人、訃報だけお知らせしたい人などが出てくるはずです。大まかに、以下のような分け方ができるでしょう。

・ご臨終後、すぐに知らせて仮通夜に来てもらいたい人
・通夜や葬儀に参列してもらいたい人
・訃報だけお知らせしたい人

このうち、上二つは葬儀前の連絡が必要ですが、三つ目は必ずしもそうではありません。混乱を避けるためにも訃報だけ知らせたい場合は葬儀の後でもよいでしょう。
また、これらの分類(特に仕事関係の知人)は本人でなければ判断しづらいことが多いです。終活の一環としてあらかじめ関係者リストを作り、近親者に渡しておくとよいかもしれません。

訃報のお知らせに必要な情報

可能な限り端的に、間違いがないように伝えましょう。葬儀日程を決める前、取り急ぎ訃報を伝えたい人に対しては以下の内容を押さえます。

・故人の氏名
・死亡日時
・死因(簡単に)
・故人と自分の関係性

次に、葬儀日程が決まったあと連絡する人に対しては以下のような内容でお知らせします。

・故人の氏名
・死亡日時
・喪主の氏名と個人との間柄
・通夜、葬儀の日時、場所および様式
・連絡先(斉場や葬儀社)

様式というのは一般葬、家族葬など葬儀の種類の事です。これを記載しておくことによって家族葬に近親者以外の方が来る、といった問題を未然に防ぐことができます。メールの場合であれば斉場の地図やそのアドレスを記載すると親切でしょう。

年末年始の葬儀日程

上でも少し触れましたが、年末年始は火葬場が休業中なのも相まって葬儀日程がずれがちになります。一般的には1/4から年始の葬儀は行われますが、他の方達の予約状況によっては更に遅れることも考えられるでしょう。
また、年始のお祝いムードの中葬儀に人を呼ぶのは憚られると感じる方もおられるかもしれません。そういった場合、密葬を先に行って後から葬儀や告別式を開くという選択肢もあります。そのような方法をとるときは、松の内を避けて1/8以降に葬儀を開くのが一般的なようです。

遺体の長期保存

日程が延びれば延びるほど遺体の状態は悪くなっていきます。年始の様に寒い時期であれば2~3日程度はドライアイスなどの保冷材のみで対応可能ですが、それよりも長くなる場合は追加の処置が必要なことがありますので葬儀社に確認しましょう。
有効な方法の一つとしてエンバーミングと呼ばれる遺体衛生保全があります。これを行うことで遺体をきれいに保つと同時に感染症を防ぐことも出来ます。ただ、日本ではまだまだ認知度が低く、エンバーミンぐをしてくれる人(エンバーマー)がいる葬儀社も限られています。

六曜と葬儀日程に関係はあるのか

皆さん、「友引に葬式をしてはいけない」「仏滅にすべき」などと言われているのを聞いたことはないでしょうか。カレンダーをみると大抵の場合日付の傍に”先勝”、”友引”、”先負”、”仏滅”、”大安”、”赤口”のいずれかが書いてあります。

六曜の考え方は平安時代の大陰陽師である安倍晴明が中国から日本へ持ち帰ったとされており、昔の人はこれと十二直と呼ばれる日柄を合わせて吉兆占いをしていたようです。
しかし、仏教や神道の立場から六曜を見たとき、大抵の場合これは俗習であると断ぜられています。つまり、仏教徒として故人を弔うのであれば、葬儀の日が友引であろうとも気にする必要はないのです。

友引に葬儀を執り行うこと

上でも触れましたが、仏教の観点から言って友引に葬儀を行うことは凶事ではありません。
しかし、六曜の考え方が民間信仰として広まった結果、地域によっては友引を休みにしている火葬場が散見されます。そのために火葬場の予約は友引の次の日が混みあうことも多いのだそうです。
したがって、もしも友引に葬儀を行いたい場合はまず、火葬場の予約が取れるかどうかを確認した方がよいでしょう。休業日であれば、お住まいの地方の人口密度が高ければ高いほど、その翌日の予約が取りにくいことも視野に入れておくべきです。

葬儀日程のまとめ

葬儀

以上が葬儀日程のまとめになります。
人が亡くなるタイミングはいつか分からないものですから、いざという時でも対応できるように色んな状況に備えておきたいですね。

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