浦島太郎の真実 この物語は一体何を伝えたいのか

浦島太郎の物語は有名で、桃太郎や金太郎などとCMでのキャラクターとして使われるほど、一般に知られています。このお話の真実はどうでしょうか。浦島太郎の話は不思議が一杯詰まっています。その不思議な謎の真実に迫ってみたいと思います。

目次

  1. 浦島太郎の話 真実はどれか
  2. 浦島太郎の真実 
  3. その後の浦島太郎、その真実の姿とは
  4. 浦島太郎の真実 教訓としての話
  5. まとめ

浦島太郎の話 真実はどれか

浦島太郎は昔話の中でも、一般的によく知られた話です。「助けた亀に連れられて海の中の竜宮城に行ったところ、この世の物とは思えぬ美しさで、そこで美しい乙姫に接待をうけて、お土産に開けてはならない玉手箱を貰い、浜に戻ってみれば長い年月が経っており、禁を破って玉手箱を開けると、中から白煙が上がって老人になった」という内容です。

困った人々

竜宮城は神の世界

竜宮城はいったいどこなのか、いろいろな説がありますが、一般的に言われているのは「竜宮城は神の世界で時間の流れがとても遅い」というものです。それゆえに竜宮城でほんの少しの時間を過ごしただけのはずなのに、地上に戻ってみれば長い年月が過ぎていたというのです。玉手箱の中に実際に太郎が過ごした時間が詰まっていたため、それを開けたことで一気に白髪の老人となったというのです。

竜宮城は宇宙のどこかの惑星

これもよく聞く話ですが、浦島太郎が助けたのは、亀ではなく異星人で、円盤型宇宙船に乗って遠い高度に文明の発達した惑星に連れていかれて、歓待されたというものです。浦島太郎が年を取らなかった理由は相対性理論の光速で移動すると時間の進み方が遅くなるということで証明ができます。

異民族との国際結婚の話

そこまでSFばりの、荒唐無稽な話でなくとも、意外と真実はシンプルなものかもしれません。漁師だった浦島太郎が漁に出て、難破して漂流し、異民族が住む、とある場所に流れ着いたとしましょう。その場所でそこに住む女の人と結婚して、幸せに暮らしていたが、故郷への思いが断ち切れず、自分の育った浜に戻ったところ、長い年月が経ちすぎて、太郎のことを知るものもいない、ということがあったのかもしれません。

浦島太郎の真実 

何の話でもそうですが、話は時代や治世者の都合によって解釈が変わります。桃太郎が軍国主義の高揚のために利用されたように、この浦島太郎の話も、真実を上手く書き換えた、都合の良い解釈がなされているかもしれません。

浦島太郎

治世者の都合

古代から、海に囲まれたている我が国は様々な国から渡来人が来ていました。国というものの概念が曖昧で、はっきりしていなかった時は、別の土地に流れ着いて、住み着いたリ、そこの土地の人と交流を持つのも取りたてて、珍しいことではなかったと思われます。ただし、時代が過ぎて国という概念や、治世者らしきものが現れてくると、海外への渡航や異民族との結婚を制限しだしました。その戒めの物語としてあるのが、浦島太郎の話ではないかとする説です。

善行をしたのに報われない不条理さ

いじめられている亀を助ける浦島太郎の善行は、束の間の楽しいことを浦島を太郎に与えたのみで、真実を知ることもなく、結果的に自分自身が不幸になることを招き、お伽噺として不条理な結末を迎えることになります。そこにもし教訓があるとしたら、後味が悪いイソップ童話のお話めいた教訓しか浮かびません。共同体から逸脱したものの、末路という形で書いたものだとしたら、納得がいきます。

その後の浦島太郎、その真実の姿とは

浦島太郎が故郷に戻ってきて、玉手箱を開け、白髪の老人になった後はいったいどうなるのでしょうか。定説はなく、浦島太郎のその後については文献や地方によって諸説あります。

「日本書紀」に見られる浦島太郎

浦島太郎が初めて文献に登場するは、8世紀の初めに成立した『日本書紀』「雄略紀」の雄略天皇22年(478年)秋7月の条の記述です。丹波国餘社郡(現・京都府与謝郡)の住んでいた浦島太郎が舟に乗って釣りに出ましたが、捕らえたのは大亀でした。するとこの大亀は女人に化け、浦島太郎は妻としています。二人は海中に入って蓬莱山へ赴き、各地を遍歴して仙人たちに会ってまわったとされています。

「丹後国風土記」に見られる浦島太郎

與謝郡日置里、容姿が優れて美しく雅やかな浦島太郎という者がおりました。ある時一人で船を浮かべて、三日三晩釣りに興じていたとき、一匹の魚も捕れませんでしたが、五色の美しい亀を捕ることができました。船に上げたところ、亀が見目麗しい乙女になったので、自分のお嫁さんにしました。この後、この亀の娘との約束を破って、玉手箱を開けてしまう話がつづきます。

「万葉集」巻9に見られる浦島太郎

水の江の浦島の子が7日ほど鯛や鰹を釣り帰って来ると、海と陸の境で海神(わたつみ)の娘(亀姫)と出会いました。二人は意気投合して歓談して、結婚することになり、常世にある海神の宮で暮らすことにしました。3年ほど暮らし、父母にこの事を知らせたいと、海神の娘に言ったところ「これを開けてはなりません」と玉手箱を渡され、水江に帰ってきました。海神の宮で過ごした3年の間に家や里は無くなり、見る影もなくなっていました。箱を開ければ元の家などが戻ると思い、開けたところ常世との間に白い雲がわき起こり、浦島の子は白髪の老人の様になり、ついには息絶えてしまいます。

「御伽草子」に見られる浦島太郎

丹後の国に浦島太郎という、年の頃24、5の男がいました。太郎は漁師をして両親を養っていたのですが、ある日、釣りで亀がかかったを、逃がしてやりました。数日後、女人が舟でやってきて、自分は召し使いで、姫が亀を逃がしてくれた礼をしたがっていることを伝え、太郎はその女人と舟に乗り大きな宮殿に迎えられます。ここでも姫=助けた亀という図式になっていて、玉手箱を開けて老人になるまでは一緒ですが、そのあと鶴になった浦島太郎と、亀の乙姫が蓬莱山に各々で向かい、夫婦の神仙になるということで締めくくられています。

浦島太郎の真実 教訓としての話

こうして見てみると、玉手箱を開ける下りは、まだ話の途中だと分かります。では、どうして後半の部分がない形のものが、こんなに広く知られる形となったのでしょうか。真実はいかに。

古代中国から続く神仙思想

一般的な玉手箱の下りで終る浦島太郎の話は、明治四十三年から昭和二十四年までの国定教科書「尋常小学読本」の「ウラシマノハナシ」により広まったのが原因でしょう。各地に伝わる民話の1つだった浦島太郎物語が、今の話の形になったルーツは室町時代の「御伽草子」です。物語が形成された過程で、この不老不死の神仙に対する憧れやそれを理想とする神仙思想も絡まり、物語は善行を行えば、鶴と亀という目出度い生き物になって、不老不死を手に入れ、神様として祀られる、ハッピーエンドで締めくくられています。

真実は?

教科書に採用された時点で、後半の蓬莱山(5つある仙境の1つ。東方にあるとされていた)で夫婦の神仙になって祀られる、という部分がない話として掲載されたようです。「約束を破っていけない」という教訓譚にしたかったようですが、それが本当に真実の浦島太郎ではないことは明らかです。それゆえに、この話を聞いたとき感じる、後味の悪さのようなものが残るのだと思われます。

まとめ

海

浦島太郎の真実は本当のところ、時代によって変遷してきたことが、お分かりいただけたかと思います。世の治世者達の思惑で都合よく解釈され利用されてきたお話は、こればかりではありませんが、歴史の流れや様々な背景を考えながら読むと、また違った真実を発見するかもしれません。

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