お葬式もお墓もいらない 新しい供養の形をご紹介

子供に迷惑をかけたくない、後継者がいないなど様々な理由により、お墓をいらないと考える人が増えてきてる今、従来のお墓やお葬式といった制度にとらわれない自由な供養の形に注目が集まっています。お墓がいらないと思った時、どのような選択肢があるのかご紹介します。

目次

  1. 現代におけるお墓や仏壇の問題
  2. 葬式や墓はいらない 新しい逝き方
  3. 新しい逝き方についてのトラブル
  4. 先祖代々のお墓をどうするかについて
  5. お墓がいらないということについてのまとめ
  6. 終活の専門家に相談してみよう

現代におけるお墓や仏壇の問題

お墓

少子高齢化や結婚しない人が増えている昨今、お墓や仏壇はさまざまな問題を抱えています。
戦後の核家族化や都市部への人口の流出によって、なかなかお参りに来る人がいない、跡を継ぐ者がいないという“無縁墓”が年々増加傾向にあります。住宅事情等によって仏壇を家に置けない、置きたくないということも問題となっています。
伝統的な家制度が大きく変化した現在では、「お墓や仏壇を守る」といった従来からの制度は崩壊せざるを得なくなっているのです。

お墓はいらない?変化しつつある墓制度

現在、多くの人が自分の死後のことを考えた時に、子供にお墓のことで手間や迷惑をかけたくない、残された家族に金銭的な負担をかけたくないと考えているそうです。また、配偶者や子供がいないので自分が死んだあとはどうすればいいのか不安に思ったり、夫側の先祖代々のお墓には入りたくないと、お葬式をしたりお墓を作る経済的余裕がないなど、自分の死後に対する思いは様々です。また、そもそもお墓を作ることに意味を感じない、お墓はいらないと考える人もいます。

このように多くの人は今、自分の死後をどうするか、葬儀は?お墓は?という問題に直面していると言えます。そんな中、ここ数年話題となっているのが、従来の伝統的なお葬式やお墓はいらない、お墓を持たないという選択肢です。

葬式や墓はいらない 新しい逝き方

永代供養墓

お墓参りができない人に代わって、またお墓参りする人がいない場合に、お寺が責任を持って、数世代にわたる長い年月をかけて供養と管理をしてくれるお墓のことです。
お寺や霊園によって異なりますが、一般的に、他の方と共同のお墓、合祀墓(ごうしぼ)に納骨するケースと、一定期間個別に安置、その後合祀墓に入るケースがあります。仏壇式やロッカー式、自動搬送式など納骨堂の種類は様々です。

お墓

墓石代がいらない(個人墓の場合は必要)、墓地使用料が割安、維持管理費やお布施がいらない、宗旨・宗派に関係なく誰でも入れるというメリットがあります。お寺や立地条件、施設の設備等により様々ですが、費用は3万~100万円前後となります。

散骨

故人の遺体を火葬した後、骨を粉末状にし、海や空、山中などに遺骨や遺灰を撒く自然葬のひとつ。船で行う海洋散骨の他、飛行機から行う空葬散骨、バルーンで飛ばす宇宙散骨などもあります。

散骨

日本には古くから、人は死んだらの八百万の神々になり、海山川などの自然に還るという神道の考え方があります。命あるものはすべて大地の土となり自然に戻るという自然観・生死観というのは、我々にとって違和感のあるものではありません。そのような考えから散骨を望む人は多く、石原裕次郎や勝慎太郎、立川談志など、遺言や遺族の意思で散骨された著名人も数多くいます。

樹木葬

墓石の代わりに樹木を墓標とし、遺骨を土に還す自然葬のひとつ。以前よりペットの埋葬として用いられていましたが、1999年に初めて人の埋葬方法としても採用されました。
自然のそのまま生かした里山型や、霊園内に区画分けした公園型などがあり、遺骨ごとに苗木を植えたり、墓地の中央の大きな樹木を墓標として周りに合同で埋葬したりと形は様々です。

樹木葬の相場は30~70万円と言われており、お墓を購入するよりも低費用ですみます。また、ほとんどの場合で宗旨・宗派を問われず、後継者がいなくても永代供養で弔ってもらえます。血縁関係や婚姻関係がない人同士や、大切な家族の一員であるペットと一緒に入れるところもあります。

手元供養

故人の骨をお寺へ納骨するのではなく、全てもしくは一部を自宅に保管する供養の方法。
故人を身近に感じていたい、いつも近くで見守っていてほしいという思いから生まれた自由な供養の形です。逆縁(子供を亡くした)や、遺骨を手放す寂しさに耐えられない、嫁ぎ先でも両親を身近に置いておきたいと思う人達が行うケースが多いそうです。
また、お骨を埋葬や散骨する場合は分骨証明書というものが必要ですが、手元に置いておく分には手続等は必要ありません。

手元供養の形は様々です。遺骨を綺麗な容器やオブジェなどに入れて置いておいたり、持ち運べるようなペンダントタイプにすることもできます。また、遺骨から炭素を抽出して合成ダイヤモンドを作ってアクセサリーにして肌身離さず身に着けるという形もあります。

新しい逝き方についてのトラブル

遺族間のトラブル

人々

お墓がなく散骨などで遺骨もない場合、どこにお参りすればよいのか分からなくなる、心の拠り所がなくなると反対する遺族もいます。永代供養でも、一度埋葬すると遺骨が取り出せないというデメリットがあります。また、従来の墓制度を当たり前に受け入れてきた方などにとっては、お墓がいらないという考え自体に戸惑うことでしょう。そのためにも事前の話し合いや遺言等で自分の意思を明確に伝え、理解を得ておくことが必要です。

散骨をめぐるトラブル

散骨を行う際、公的機関への許可や申請などは必要ありません。現在の法律では散骨は合法とも違法ともされていない状態です。しかし、場所によっては周辺住民などとの間でトラブルを招くことがあります。海に撒く場合、漁場や養殖場、漁港のある場所は避けなくてはなりません。陸地では他人の私有地に無断で行うことはできません。自分の所有地であっても近隣から苦情が来る可能性がありますし、その土地を手放す際に買い手がつかなくなるかもしれません。また、「近隣で生産される農産物に風評被害が出る」として、2005年に北海道で散骨を規制するための条例が制定されたケースもありました。

先祖代々のお墓をどうするかについて

お墓

お墓はいらないけど、今あるお墓は?

自分のお墓はいらないと考えているけど先祖代々のお墓はある場合や、様々な問題で今あるお墓の継承が難しくなった場合、一体どうすればいいのでしょうか?そのままにしておけば荒れ果てて無縁墓となり、お寺や霊園管理者も困ってしまいますし、ご先祖様にも申し訳ありません。そうならないためには、お墓を事前に処分することをまず考えなければなりません。

墓じまい(廃墓)

墓じまいとは、おはかを解体・撤去・処分して無くしてしまうことを言います。お墓から取り出した遺骨は、永代供養や散骨、手元供養などにします。
まずはお墓があるお寺や霊園に、お墓の解約について申請しましょう。遺骨を改葬する場合には墓埋法で規定されて手続きや、お墓のある市区町村の改葬許可証などが必要となります。遺骨を取り出した後は、墓石の解体・撤去、墓所の整地をして管理者に返却します。自分で石材店に依頼する場合と、お寺や霊園から石材店を指定される場合とがあるようです。

なお、墓じまいを考えた時に大切なのは、お墓に納められている遺骨の血筋に当たる親類縁者には、必ず事前に墓じまいについて相談することです。後々トラブルにならないように理解を得ておきましょう。

お墓がいらないということについてのまとめ

人々

従来の形にとらわれない死のあり方、自分や遺族のライフスタイルにあった供養の方法を選択する考えが今広まりつつあります。家族や残される人たちと話し合い相談して、全ての人が後悔のない終い支度ができればと思います。

終活の専門家に相談してみよう

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