仏壇に置く常花について|意味・生花・位置・素材・相場

仏壇には様々な種類の仏具や供え物を置きます。置く仏具や供え物には決まりがありますが、その中でも常花にはどのような決まりがあるのかご存知でしょうか。今回は、仏壇におく常花とはどういうものかについて、生け花との比較や価格相場、掃除方法も合わせて解説していきます。

目次

  1. 仏壇に置く常花ってどんなもの?
  2. 常花とは?
  3. 常花の特徴について
  4. 常花のメリットとデメリットについて
  5. 常花の価格相場は?
  6. 仏壇に置く常花ってなに?のまとめ

仏壇に置く常花ってどんなもの?

仏壇

日本のには仏壇が置いてある家庭も少なくないと思います。
仏壇には様々な仏具やお供え物を置いて故人の供養を行います。
仏具やお供え物には様々な決まりがありますが、その中でも常花にはどのような決まりがあるのか詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。

今回終活ねっとでは、仏壇に置く常花とはどういうものかについて、以下の項目を解説していきます。

  • 常花っていったい何?
  • 常花の特徴にはどんなことがある?
  • 常花のメリット・デメリットとは?
  • 常花の価格相場はどうなっているの?

最後までお読みいただければ幸いです。

常花とは?

仏壇

仏壇のご本尊と位牌にお供えする仏花としては「生花」と、造花である「常花」があります。
常花は花供養具で、仏具の一種です。
永遠に枯れない花いつも変わらずに咲いている花という意味で、万葉集の和歌では「とこはな」や「とこばな」という読みかたが当てられますが、仏具としての読みかたは「じょうか」です。

蓮の花がモチーフになっています。
仏壇に飾るすべての花と同じように、茎の数は必ず3本、5本、7本の奇数になっています。
それぞれ三本立て、五本立て、七本立てと呼ばれます。
そして通常は左右一対となっています。

常花をお供えするのは、天台宗・真言宗・浄土宗・臨済宗などの禅宗・日蓮宗などです。
浄土真宗ではお供えしません
常花と生花のどちらをお供えするかは地域によっても違います
両方お供えすることは仏壇の格を上げることにもなるので、そうする場合も多いようです。

常花の特徴について

仏壇

ここでは、常花の特徴について解説していきます。

仏壇に常花を置く意味

常花とは常に咲く花、つまり枯れることなく永遠に咲き続ける花を表現しています。
つまり、極楽浄土の世界で永遠の幸福に包まれて生きる仏教的概念を象徴したものと言えます。

常花を仏壇にお供えすることで、ご本尊に感謝し、ご先祖を供養し、心の安らぎを得ることができます。
さらに、生花と共に常花をお供えすることで、ご本尊やご先祖に喜んでいただけるという意味で、仏壇の品格が上がるという考え方もあります。

常花が蓮の花なのはなぜ?

仏教思想の中では、蓮の花はすべての花の中で最高の品格を持つ花とされています。
湿地帯の泥の中に根を張り、水の上に鮮やかに大輪の花を広げる蓮の花。
泥の中の根が現世を、水面の花が極楽浄土を象徴していると考えられます。

泥の中でもがき続けるような現世の苦しみの中でもご本尊にすがり、ご先祖の冥福を祈りつつ人生を全うすれば、極楽浄土で永遠の幸福を手に入れることができるという思想が、蓮の花には込められています。

本来であれば、毎日生花の蓮の花をお供えできればそれに越したことはありませんが、現実的には蓮の花を入手することは大変困難です。
そこで、枯れることのない造花に仕上げ常花としてお供えするのです。

どんな素材で出来ているの?

素材としては、アルミや真鍮などの金属・木・プラスチック・紙・絹などの布に金メッキが施されたきらびやかなものが多いようです。
また、その上に青や赤の鮮やかな色や淡いピンクなどの彩色で仕上げたものなどもあります。

さらに、生花から作られた長期保存可能な花でドライフラワーの一種のプリザーブドフラワーもあります。
アルミ製や真鍮製の花立とセットで販売されている場合が多いようです。

プリザーブドフラワーについてさらに詳しく知りたいという方は、以下のリンクもご覧ください。

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置く位置について

基本的には仏壇の最下段の左右両側に、花立に立てて置きます。
蓮の花やつぼみが向かい合うようにします。

さらに仏壇にお供えする花には、ご本尊がそれによってお参りする人の心を和ませるという意味もありますので、後ろ向き(仏壇側)ではなくお参りする人の方に向けます
基本的に一対ですが、もし片方だけの場合は左側に置きます。

生花と役割は異なるの?

常花をお供えしていれば、生花は全く必要ないというわけでもありません。
常花が極楽浄土での永遠の幸福を象徴しているとすれば、いずれ枯れていく生花は現世での諸行無常を表していると言われています。

生花をお供えし続けることは大変手のかかることです。
もし手に入れるのが難しいならば一輪でもよいでしょう。
生花店で買った花でも、自宅の庭やベランダで咲かせた花でも、野に咲いた草花でも、生花をお供えするということは素晴らしいお務めと言えます。

常花と生花には意味合い的には違いがありますが、ご本尊とご先祖にお供えし、安らぎをいただくという点では同じ役割を果たします。
飾り方も、一対であれば左右両端で花が向かい合うように、後ろ(仏壇側)向きではなくお参りする人の方に向くようにします。

常花のメリットとデメリットについて

仏壇

ここでは、仏壇に常花をお供えするにあたってのメリット・デメリットについて解説していきます。

メリット

仏壇にお花をお供えする場合、理想を言えば造花である常花をお供えするより生花をお供えするほうが、より心のこもった手厚いお祀りの仕方と言えるかもしれません。
そして、日々水を替えたり、新しい花とお取り換えることはご本尊やご先祖に対するお勤めとしては大変立派なものでしょう。

ただし、現実的には蓮の花を初めとして、生花を入手することは簡単ではありません。
もし入手できたとしても、それを枯らさないようにできるだけ長持ちさせるお世話も大変ですし、継続して定期的に生花を購入するなどして欠かさずお供えするのは困難なことでしょう。

生花をお供えするお努めが続かなくなることで、ご本尊やご先祖への申し訳なさを抱いたままの生活を余儀なくされたり、崇拝の念が衰えるようなことがあっては残念です。
そこで常花をお供えすることで、そのような懸念される心の中のトラブルを回避することができるかもしれません。

デメリット

生花がやがて枯れ、また新しい命を持った生花をお供えし、といったことの継続を体験することで仏教の中の大切な思想である諸行無常を感じ取るというお努めは、常花ではできないことになります。

単純に考えても、新鮮な花をお供えすることで感じるすがすがしい気持ちが味わえないということも言えます。
また、古くからのよき伝統が廃れていくと感じる人もいることでしょう。
そういう意味で仏壇にお供えするお花として、常花だけでは足りないという考え方もあるようです。

たとえ一輪だけでも良いし、365日毎日でなくてもよいので、できる範囲で生花もお供えするという考え方はあってもよいのではないでしょうか。

常花の価格相場は?

仏壇

常花の価格は、その素材やデザインなどによっても、地域や販売店によっても違っているようです。
常花の素材として代表的なアルミニウム製のものと真鍮製のものとに絞ってだいたいの相場を見てみます。

まずアルミニウム製常花の相場を三本立て、五本立て、七本立てを、一対(2本)の場合と1本の場合に分けて見ていきます。
花立とセットでの価格です。

  • アルミ製常花三本立て 一対4000円程度 一本2000円程度
  • アルミ製常花五本立て 一対6000円程度 一本3000円程度
  • アルミ製常花七本立て 一対7000円程度 一本4000円程度

次にアルミ製常花より高級となる真鍮製常花の相場を同じように見ていきます。
花立とセットでの価格です。

  • 真鍮製常花三本立て 一対8000円程度 一本4000円程度
  • 真鍮製常花五本立て 一対10000円程度 一本6000円程度
  • 真鍮製常花三本立て 一対15000円程度 一本7000円程度

仏壇に置く常花ってなに?のまとめ

仏壇

いかがでしたでしょうか。
今回終活ねっとでは、仏壇にお供えする常花について以下の項目を解説していきました。

  • 常花とは仏壇にお供えする造花で、蓮の花をモチーフにしており、金色を初め青・赤などの色彩のものがある。茎の数によって三本立て、五本立て、七本立があり、宗派によって常花を採用しない場合もある。
  • 常花の特徴としては、枯れない花が極楽浄土での永遠の幸福を表すこと、生花とともにお供えすることで仏壇の品格が上がること、蓮の花は仏教では最上位の花であること、アルミ・真鍮などの素材で作られていることなどが挙げられる。
  • 常花は、仏壇の最下段の左右両側に花立に立てて置き、蓮の花やつぼみが向かい合うようにします。さらに仏壇にお供えする花には、ご本尊がそれによってお参りする人の心を和ませるという意味もありますので、後ろ向き(仏壇側)ではなくお参りする人の方に向けます。基本的に一対ですが、もし片方だけの場合は左側に置きます。
  • 常花のメリットとして、枯れないことで仏壇への毎日の礼拝の際の負担が軽減されること、デメリットとして、生花をお供えすることが本来のお祀りの仕方と考える人は、不満を感じるであろうことが挙げられる。
  • 常花の価格は、素材やデザインなどによっても、地域や販売店によっても違っている。安いものは4000円ほどから、高いものでは1万5千円程度のものがある。

仏壇にお供え物をする中で、お花は極めて重要なものの一つです。
せっかくお供えするのであれば、その意味や特徴を理解しておいた方が、毎日のお参りをさらに一層充実した気持ちで行えるようになるのではないでしょうか。

今回の記事が、ご本尊やご先祖に感謝する日々のお参りに、何らかのお役に立てれば幸いです。

仏壇のお供え物についてさらに詳しく知りたいという方は、以下のリンクもご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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