キリスト教に法事はあるの?儀式の内容や香典の表書きを解説!

キリスト教に法事はあるの?儀式の内容や香典の表書きを解説!

キリスト教でお葬式を希望する方が少しずつ増えていると言われていますが、その後のことはまだまだ知られていません。そもそもキリスト教に法事ってあるのでしょうか?仏教の法事にあたるキリスト教の儀式やその内容、また香典の表書きなどについて詳しく解説します。

最終更新日: 2020年09月10日

キリスト教の法事について

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キリスト教は世界で一番信者数の多い宗教であり、その数は全世界で約21億人もいます。
ですが、日本ではかつて弾圧された歴史もあり、人口の約4%にも満たない極少数派にすぎません。

葬儀の形も多様化したとはいえ、キリスト教式の葬儀も数にすれば圧倒的に少なく、家族全員がキリスト教信者であるという家庭も少ないのが現状です。

そのために葬儀後の法事などをどのようにすればいいのか、キリスト教で葬儀を行った後のことも悩むところでしょう。

そこで今回「終活ねっと」では、キリスト教の法事について以下の順番で解説していきます。

  • キリスト教とはどのような宗教であるか

  • キリスト教に法事はあるのか

  • キリスト教の法事の種類について

  • キリスト教の法事に参加するときの服装について

  • キリスト教の法事で渡す香典について

  • キリスト教の法事にお供え物は必要かどうか

  • キリスト教の葬儀・葬式をご紹介

キリスト教の法事についてよくわかる内容になっています。
どうぞ最後までお付き合いください。
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キリスト教とはどのような宗教?

困った人々

キリスト教をひとことで表現するなら、イエスキリストを救い主であると信じる宗教といえます。

元はユダヤ教の一派として始まったとされ、イエスキリストの死後に直弟子(使徒)たちによってイエスキリストの教えをローマ世界に広めていったのが布教活動であり、現在のキリスト教につながっています。

キリスト教は長い歴史の中で多くの宗派に分かれましたが、日本では大別してカトリックとプロテスタントの2派が主流です。
宗派が違っても「主はひとり信仰はひとつ」という考え方は同じであり、思想の根底には必ず「愛」があります。

キリスト教では、神が支配する神の国(天国)に入る時には、人の体は復活して永遠の命に与るとされています。
死後は神の国に迎え入れられ、死を終焉とは考えません。
死は新たな命への出発点であり通過点でもあるので、帰天や召天と呼ばれています。

そのため仏教のように「成仏する」という考え方も、その為の追善供養をする中陰期間も設けられていません。
キリスト教では亡くなった後も人は人であり、絶対に神にはならないので、即身成仏という考え方もありません。

キリスト教に法事はある?

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キリスト教の法事ですが、仏教でいうところの追善供養に相当する法事は存在しません

キリスト教では、死後は地獄に行くか天国に行くかしかないのです。

ですが、カトリックでは信仰や愛があってもそれが不完全であれば、天国に入れず「煉獄(れんごく)」に行くと考えられています。
煉獄で罪の償いを行った後に天国に入ることを許されるのですが、煉獄にいる魂は自分ではどうすることもできません。
そのために煉獄にいる死者の魂が早く浄化されて天国に行けるように、生きている信者が死者の代わりとなって神に祈りを捧げることはあります。

かつてカトリック教会が罪の許しを得るための贖宥状(しょくゆうじょう/免罪符)を乱発したことにより、宗教改革が起こり新しいキリスト教としてのプロテスタントが生まれました。
なので、プロテスタントでは「煉獄」という考え方はありません。

キリスト教では亡くなった全ての方の魂が永遠に安らかであるようにと、常に礼拝やミサの中で神に祈りを捧げています。
それは教会という共同体においては死者も生者も同じ神の子(兄弟姉妹)であり、死者も尊い存在であると敬愛をもって接しているからです。

時に、先に神の国に入った兄弟姉妹に対して、自分たちが死んだ時も神の国に入れるように神への執り成しを願って祈ることもあります。

ですが、キリスト教では洗礼を受けて神の子となり、神のみ旨にしたがって生きてきた者は、天国である神の国に入ることが約束されています。
遺族が「死者に代わって徳を積むのでなんとか神の国に入れてください」とお願いする必要はありませんので、追善供養は存在しないのです。

しかし、遺族の方々は大切な方を亡くしたことによって、深い悲しみに包まれることでしょう。
そのため、キリスト教でも仏教でいうところの法事に似た儀式があります。
それは残された遺族の方々の悲しみを少しでも和らげるためのグリーフケアの役割があり、故人のために必ずしなければならないというものではありません。

キリスト教の法事の種類

葬儀

キリスト教でも、亡くなった日を命日と呼んでいます。
ただしキリスト教では、命日は復活の命に生まれる日と考えられています。

現世からみると、命日は人が亡くなった日ですから、その日に故人を偲ぶことは間違いではありません。
ですが、キリスト教においては必ず命日が悲しみの日になるというわけではありません。

悲しみの日ではないことを念頭に置いて、これからキリスト教の儀式を見ていくことにしましょう。

カトリックの場合

日本でいうカトリックとは、バチカン市国にあるローマ法王庁を頂点とするローマカトリックのキリスト教です。
カトリックでは祭儀書に基づいた祭儀を重んじ、内容は世界共通になっています。

ですが、全世界に広がる信者を考慮して、現在ではそれぞれの国の歴史的な慣習も尊重して祭儀を執り行っているようです。

いつ行う?

カトリックの祭儀書では、古代ローマの祭儀の伝統にしたがって3日、7日、30日に感謝の祭儀(ミサ)または祈念の集会を行って命日祭をするように書かれています。

日本では、日本の長い間の慣習に従い、初七日や四十九日などに命日祭を行なっても構わないとされています。

また、基本的にミサは毎日行われていますから、故人のためだけに法事の位置づけとしての特別なミサをたてるということはほとんどありません。

命日祭も通常に行われているミサのなかで行われることが多く、追悼ミサと呼ばれています。

儀式の流れ

追悼ミサは普段のミサと同じ流れで教会で行われます。
ミサを特定の故人のために捧げる場合は、司祭が開祭や記念唱で故人の名前を読み上げます。

ご遺族の方が希望すれば、祭壇手前に棚を用意して写真を飾ることもできますが、必ず飾らなければならないというものではありません。

  • 開祭

    入祭・回心など

  • ことばの典礼

    聖書朗読・説教など

  • 感謝の典礼

    奉納・記念唱など

  • 交わりの儀

    祈り・聖体拝領など

  • 閉祭

万霊節とは?

カトリックでは11月を「死者の月」と定めています。
1日は帰天したすべての聖人を祝う「諸聖人の日」。
2日が「死者の日」で万霊節とも呼ばれています。

この日は、諸聖人に神への執り成しを願いながら死者のためにミサを捧げます。
そして、その後一か月の間は死者のために祈り続けます。

これは先述した煉獄の考え方からきています。
少しでも煉獄にいる期間が短くなるように、特定の故人のためにではなく、亡くなった兄弟姉妹全ての死者のために祈ります。

亡くなられてから初めて死者の日を迎える場合には、死者の日のミサの案内が教会から送られてきます。

プロテスタントの場合

煉獄の思想がないプロテスタントでは、カトリックとは違って儀式よりも聖書(御言葉/みことば)に重きをおきます。

カトリックでの命日祭は、プロテスタントでは記念集会と呼ばれています。
プロテスタントは多くの宗派に分かれていますので、記念集会も教会によって多少の違いがあります。

記念集会を兼ねた礼拝では、ご家族の希望があれば祭壇の前か横に写真を飾ることができます。

いつ行う?

プロテスタントは、召天した日から7日、10日、1カ月目に教会または自宅で記念集会を行います。
その後は1年、3年、7年目の命日に記念集会を行うようですが、年数は宗派により違いがありますので所属する教会で確認するとよいでしょう。

また、プロテスタントでは、多くの教会で年に1度「召天者記念礼拝」の日を設けています。
この場合も故人のためだけでなく、亡くなった全ての兄弟姉妹のために祈りを捧げます。

儀式の流れ

カトリックのように決められた儀式はありません。
故人は既に天に召されていますので、故人に対しての礼拝ではなく、残された家族のための礼拝ととらえた方がよいかもしれません。

また、プロテスタントの宗派により、礼拝の細かな内容は違ってきます。

  • 頌栄

    讃美歌・お祈りなど

  • 聖書朗読

  • 牧師説教

  • 献金

    讃美歌など

  • 頌栄

    讃美歌・お祈りなど

キリスト教の法事に参加する服装

困った人々

キリスト教での法事は、一般の信者の方も参加するミサや礼拝の中で行われます。

世間一般で行われる法事とは全く違い、一般の信者の方は普段着でミサや礼拝に参加します。
招待客はなく、信者・未信者に関わらず親族が集まってミサや礼拝に参加されているケースがほとんどです。

キリスト教では法事の決まり事なども特にありませんので、服装は自由です。
それでも遺族や親戚の方は礼儀を重んじ、日本の慣例に従った装い=正装をされています。

男性の場合

ご遺族の方の多くは喪服またはブラックスーツを着用されていますが、落ち着いた色合いのスーツでも問題はありません。

女性の場合

ご遺族の方の多くは喪服またはブラックフォーマルを着用されていますが、落ち着いた色合いのワンピースかツーピースでも問題はありません。

アクセサリ―などは必要ありませんが、つけるならシンプルなものにしておきましょう。

キリスト教の法事で渡す香典

葬儀

教会でおこなわれる儀式には、基本的に費用は一切かかりません。

信者は教会維持費や月定献金などを納めている共同体の一員なので、儀式を行うときに必要なのは神父や牧師へのお礼(献金)だけになります。

実際には神父や牧師にお礼としてお渡ししても、実際には個人的にいただかないで教会への献金になることが多いようです。

追悼ミサや記念礼拝の後に、世間一般の法事のように親族で会食をする場合には、会食の費用分をお支払いすると考えて香典を用意するとよいでしょう。

宗派問わず使える表書きは「お花料」

キリスト教では教会で行うミサや礼拝には費用はかかりませんと先述しました。

ミサや礼拝には、お金を支払っておこなってもらう意味合いはないのです。
なので「御ミサ料」という表書きは、信者の方でもほとんどと言っていいほど使用していません。

教会にお礼としてお渡しするなら「献金」、ご遺族の方に香典としてお渡しするならお花料としておきます。

香典の相場は?

先述した通り、ご遺族にお渡しする香典は会食費用と考えましょう。

教会内で歓談しながら軽食などをいただくなら5千円、場所を移して日本の慣習にしたがって精進料理をいただくなら1万円が相場です。

教会に献金としてお渡しするなら、お気持ちに添った金額でよいので相場はありません。

キリスト教の法事にお供え物は必要?

仏壇

キリスト教の場合は仏壇に相当するものがありませんので、お供えは不要です。

カトリックや聖公会に所属する方などで家庭祭壇を置いている方もいますが、家庭祭壇は神に向き合うためのアイテムです。
そこには神がいるわけではなく、故人の魂もないのでお供えをするという考え方はありません。

故人への思いが強い方など、仏壇代わりに家庭祭壇を置いて故人の写真やお花を飾っている方もいないわけではありません。
家庭祭壇が遺族の方のグリーフケアの役割を果たしている場合も、実際にはあります。

もしお供えをお持ちするなら、故人の好きだった食べ物などいわゆる消え物と呼ばれるものを用意しましょう。
お供えする場所に困るかもしれませんが、おそらく故人の写真の前などに置かれることと思います。
ご遺族の方が喜ばれるようなお菓子など、お供えとしてお持ちしても良いかもしれません。

もし、追悼ミサや記念礼拝で故人の写真を飾ってもらうことになっているのでしたら、その横に添える小さなアレンジメントを供花としてお渡しするのも良いでしょう。

その場合は、ご遺族の方にその旨を伝えて確認を取ってからにします。

キリスト教の葬儀・葬式をご紹介

葬儀

キリスト教の葬儀では、仏教のような読経やお焼香がありません。

キリスト教式では、宗派に関わらず聖歌や讃美歌など音楽や歌に包まれ、悲しさの中にもどこか希望を感じることのできるお葬式です。

最近ではキリスト教の葬儀についても知られるようになってきており、キリスト教式でお葬式を希望する方も少しずつ増えてきているようです。

キリスト教のお葬式について詳しくお知りになりたい方は、どうぞこちらの記事をご覧ください。

キリスト教の法事のまとめ

St.Maria

キリスト教での法事を見てきましたが、いかがでしたか?

今回「終活ねっと」では、キリスト教の法事について以下のことをご紹介してきました。

  • キリスト教は、イエスキリストを神の子と信じる宗教である

  • キリスト教には仏教でいうところの追善供養などの法事はない

  • カトリックでは煉獄という考え方がある

  • キリスト教では、常に死者のために祈りを捧げている

  • カトリックでは死後3日、7日、30日に命日祭(感謝の祭儀または祈念の集会)を行う

  • プロテスタントでは死後7日、10日、1カ月目に記念集会を行う

  • カトリックでは11月2日が死者の日とされている

  • プロテスタントでは、教会毎に年に1度、召天者記念礼拝の日がある

  • キリスト教での法事(追悼ミサ・記念集会)では、遺族は正装をする

  • キリスト教では、法事のお供えは必要ない

日本ではキリスト教の信者自体が少数派であるため、お葬式やその後の儀式についてほとんど知られていません。

亡くなった本人だけが信者であることも珍しくなく、残された家族の方がキリスト教での葬儀やその後の法事について、どうしていいのか戸惑うことが多いのが実情です。

そのため亡くなった本人がキリスト教でも、家族の方が葬儀や法事を仏式で行っているケースも実際にはあるようです。

もしご自身がキリスト教の信者で、死後の儀式についての希望があれば、ぜひ終活としてエンディングノートなどに残し、家族にわかるようにしておきましょう。

家族の方が未信者であれば、キリスト教では亡くなれば神のみもとに招かれるのですから、無理に法事としての儀式を行う必要はないようです。
多くの教会では、葬儀を終えたら、安心して神にすべてをゆだねるので構わないとされています。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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