浄土真宗の法事はどんなものがある?準備の仕方やマナーなどを解説!

浄土真宗の法事はどんなものがある?準備の仕方やマナーなどを解説!

浄土真宗は仏教の中でも変わった存在であり、法事も他から見ると独特なものとなりやすいです。浄土真宗の中での宗派も多いので、作法も一概にはいえず複雑です。今回の記事では浄土真宗の法事について、準備の手順やお布施・服装に至るまで全容を細かく解説します。

最終更新日: 2020年09月08日

浄土真宗の法事について

お墓

日本には多くの仏教の宗派がありますが、その中でも浄土真宗は他と違うところがたくさんある風変わりな存在です。
その割に信徒の数が多いので、作法やマナーの点で他宗派の方が混乱することがしばしばあります。

思想や解釈が違っても、人情として無意識のまま失礼にあたることはなるべくしたくないものです。
今回、「終活ねっと」では浄土真宗の法事について、以下の点を記事にまとめてみました。

  • 浄土真宗とはどんな宗教なのか?

  • 浄土真宗の法事の種類について

  • 浄土真宗の法事の流れについて

  • 法事の準備の手はずについて

  • 法事で用意するものは?

  • 浄土真宗特有のお作法について

  • 浄土真宗のお布施について

  • 法事に参列する際の服装は?

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浄土真宗はどんな宗教?

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まず、浄土真宗の大まかな考え方について解説しておきます。

日本においてほとんどの人が仏教として捉えている大乗仏教では、「六道」という世界の解釈があります。
生前の功徳や悪行によって、ふさわしい転生先へ輪廻するという考え方が基本となっています。

「地獄に落ちる」や「ご冥福をお祈りします」といった表現はこの思想に則ったものですが、浄土真宗においてはこういった生前の行いの是非によって決まるといった因果の考え方をしません。
どんな悪人でも阿弥陀如来が絶対的な仏の力で救うという、「他力本願」「悪人正機」という考え方をしています。

浄土真宗のこの思想の根本には、「全ての衆生を救おうとする仏以外に善悪を区別できる者はおらず、人間が断じること自体に無理がある」という徹底した姿勢があります。
そのため、厳しい戒律が必要なく庶民に広く普及したものの、他宗派と衝突することも多かった経緯をもっています。

阿弥陀如来の力によって、どんな自覚のない悪人でもすぐに救われて浄土に往生できるので、葬礼や言葉遣いの点で他宗派とかなり違いが出てくるのも浄土真宗の特徴です。

浄土真宗における法要の意味

浄土真宗は上記のような考え方をしているので、他の仏教のように閻魔大王が最後の裁きを下すまでの日程で、関係者が功徳を積むというようなこともしません。

一般的な仏教の解釈では、初七日は最初の裁きを受ける日で三途の川の行き先が決まり、四十九日は最後の裁判で輪廻転生の先が決まる日です。
浄土真宗では亡くなったらすぐに往生するので、これらの解釈もありません。

では、浄土真宗でこういった法要がどういう扱いになっているかというと、故人の生前の姿に思いを馳せつつ、信心を深める日と位置付けられています。
これらの理由から、実際の葬礼も他宗派と印象が随分違うものとなっていきます。

浄土真宗の法事の種類

お墓

次は、浄土真宗における法事の種類を詳しく見ていきましょう。

浄土真宗の年間法要

教義の観点から浄土真宗は厳しい戒律をもっていませんが、年間法要も全くないわけではありません。
それぞれの法要について、内容も含めて挙げていきます。

  • 元旦会

    1年のはじめに決意を新たにし、お念仏とともに生きることを誓いつつ新年を祝う行事です。
    世間一般と同じような新年のご挨拶の意味合いが強く、行っていない浄土真宗の寺もあります。

  • 報恩講

    報恩講は浄土真宗において重要な意義をもつ法要で、宗祖である親鸞の命日前後に営まれる報恩謝徳の法要です。
    浄土真宗は多くの分派をもっていますが、報恩講はどの分派においても盛大に行われており、一般の方の参加も特に多いものです。

  • 涅槃会

    涅槃会はお釈迦様が入滅(亡くなられた)された日を機縁として行う法要です。
    浄土真宗は他宗と比べると記念の法要は少ない傾向にありますが、宗祖のさらに祖であられるお釈迦様の涅槃会は、しっかりと行うところが多いです。

  • 花まつり

    浄土真宗では、お釈迦様の誕生日を祝う花まつりも力を入れて行われます。
    正確には灌仏会(かんぶつえ)と呼ばれるものがもとですが、浄土真宗の僧侶が花まつりを提唱したという説があります。
    現在では、他の仏教でも開催されるほどの広がりを見せています。

  • 彼岸会

    彼岸会はほとんどの仏教では祖先の追善供養をする法要ですが、浄土真宗では追善供養がないので、彼岸=浄土に対する理解を深めて身を正す日となっています。
    念仏の生活にあるという自覚を新たにし、いつも通りに過ごすことを推奨しているところがほとんどです。

  • 宗祖降誕会

    宗祖降誕会は文字通り、親鸞の誕生を祝う法要です。
    これも重要な法要ですが、親鸞の誕生日は不明瞭なため、寺によって行う日程が違うことに注意が必要です。

  • 盂蘭盆会

    浄土真宗では盂蘭盆会、つまりお盆の行事においてもご先祖様が帰ってくるという解釈はありません。
    故人は全員浄土で仏となっていますので、盂蘭盆会も報恩謝徳の念を深めるための法要となります。

  • 永代経法要

    浄土真宗では人間による救済はできないので、死者のために追善供養を行うということもしません。
    他の仏教でご先祖様に対して行う永代供養とは異なります。

    浄土真宗の永代経法要は特定の故人に対してではなく、仏と仏縁をつなぎ、お念仏が永代に伝わるように願って行われるものとなります。
    そのため、故人のいない方でも参加できる法要です。

  • 除夜会

    除夜会は大晦日に行われる法要で、特別な意義があるというよりは、その年の締めくくりとして行われることが多いものです。
    仏前で反省と感謝に思いを馳せて、次の年を迎えます。

浄土真宗の年忌法要

浄土真宗にも年忌法要はあります。
それぞれの法要について順に記載しますので、何回忌まで行うかの目安にご活用ください。

  • 一回忌

    故人が亡くなられてちょうど一年となる日に行われる法要です。
    重要な節目と考えている人も多いので、規模も大きくなりやすいです。

  • 3回忌

    亡くなられて二年を迎える日に行われる年忌法要です。
    三周忌以降は一年ほど引いた数で周忌を数えます。

  • 7回忌

    命日から六年となる年忌法要です。
    この段階で知人といった血縁関係の全くない人の参列がなくなり、規模が縮小されていきます。

  • 13回忌

    十二年目になる年忌法要です。
    二桁の年数が経過しているので、身内や親族のみであることが一般的です。

  • 17回忌

    十六年目の命日を迎える法要です。
    一般的に行われるのはここまでで、以降は地域や菩提寺によって差があったり、年忌法要自体を省略するケースも増えてきます。

  • 25回忌

    二十五周忌は地域によって差があり、二十三周忌や二十七周忌に分かれる場合があります。

  • 33回忌

    他宗派においては弔い上げといって、どんな罪人でも極楽浄土に行ける期間とされていますが、浄土真宗においては関係なく通常の年忌法要となります。

  • 五十周忌

    年忌法要の中でも最終的な意味合いの強い法要で、以降は五十年毎となります。

浄土真宗の法事の流れ

葬儀

浄土真宗で行う法事の流れを大まかに解説していきます。

  • 僧侶の入場

    まず最初に、家に迎え入れる準備を整えた後に施主が僧侶をお迎えします。
    事前に送迎に何を利用するのか伺っておき、寒暖の激しいときには体を休めていただけるものを用意しておくといいでしょう。

    開式の時間になる前に、段取りを確認しておきます。

  • 施主による挨拶

    参列者の確認が全て終わると、施主の挨拶によって式が始まります。
    葬式やお盆など、法要の種類によって挨拶の内容に少し違いがあります。
    メモを持参してもかまいませんので、困ることのないようにして手短に行いましょう。

  • 読経・ご焼香

    挨拶が終わると、いよいよ法要のメインとなる読経と焼香に移ります。
    追善供養は行いませんが、浄土真宗は念仏を特に重んじている宗派ですので失礼のないように振舞いましょう。

    浄土真宗は戒律がなくやや自由な教義であることで有名ですが、焼香が省略されるということも一般的にはありません。

  • 法話

    読経と焼香を終えると、法話の時間となります。
    浄土真宗では聴聞も重要視されており、古いものから現代にあるたとえを用いたものまで、僧侶の方によって様々な法話が展開されます。

  • 僧侶の退場

    浄土真宗の法要は以上でほぼ済みますので、ほとんどの場合は僧侶の方がお帰りになります。
    礼を述べつつ、お布施とお車代・御膳代などを渡しましょう。

  • お墓参り

    浄土真宗では故人に対して供養する解釈がないといえども、良い機会なのでお墓参りを同時に行うことも多いです。
    仏道に触れて親しむ意味合いでも推奨されていますので、僧侶の方と相談して行うと気持ちのいい法要になるでしょう。

浄土真宗の法事の準備

人々

浄土真宗での法事の準備についても知っておきましょう。
合理的な面の強い宗派ですので、準備も比較的簡素なものに収まります。

お寺との連絡・日程の決定

法事を行う際には、必ず事前に菩提寺やお世話になる僧侶の方に連絡をとって日程を決めておきます
浄土真宗といっても、これらの手続きについて特別変わったところはありません。

浄土真宗は柔軟で広く開かれているだけでなく、関わる人も多い宗教ですので、無宗派の方でも気兼ねなく連絡をつけることができます。
その分僧侶の方が忙しくなるケースも見受けられるので、都合をつけるときは配慮を忘れないようにしましょう。

お斎の予約

法事は自宅に親族以外の方も集まったりするので、長時間の予定になることが多々あります。
法事の際の食事となるお斎の予約も、忘れてはいけないもののひとつです。

他の仏教では故人に杯を捧げるので「献杯」という言葉を皮切りにお斎をいただきますが、浄土真宗では故人に捧げませんので、一般と同じように「いただきます」となります。
僧侶の方が音頭をとってくれることが多いですが、段取りの際に確認しておきましょう。

浄土真宗では肉食が許されており、普段から食べるような精進料理が存在しませんが、法要・法事の際には気を引き締めるために精進料理を選ぶことも多いです。
様々な命と仏の力に支えられて生きている、という実感を尊ぶことが重要なのです。

仏壇の飾り付け

仏壇の飾り方自体は他宗派と大きく変わりませんが、ろうそくの色について少し注意点があります。

浄土真宗では赤いろうそくが使われることが多いです。
法要・法事用に白のろうそくはよく売られていますが、赤のものはそこまで多くありません。
仏具店や通販でなら確実に手に入れることができます。

明確な規定はありませんが、浄土真宗では赤のろうそくが親鸞聖人の報恩講や年忌法要といった重要な行事で使われることが大半です。
一方で、お盆や永代経法要といった他宗派の一般的な法事と似通ったものには白のろうそくというように、使い分けがなされやすいのです。

寺によってその度合いも異なり、本願寺派は三回忌まで白を使って七回忌以降は赤を、真宗大谷派は49日を過ぎると赤、真宗興正派は一周忌以降で赤を使うという差もあります。
仏前結婚式や慶讃会といった大きな慶事では金を、葬儀には銀のろうそくを使うことがありますが、これらは自前で用意するというより僧侶の方から使用を勧められる場合が多いです。

昔は白以外のろうそくは貴重であり、気持ちを切り替えて節目とする意味で使われていた経緯がそのまま現代にも継がれているようです。

引き出物の用意

法事では参列やご香典のお礼として、引き出物の準備もしておく必要があります。
事情によっては斎場で渡すことも考えられるので、早めに予約をとっておいて損はないでしょう。

浄土真宗は食べ物に関する決まりも優しめで、法事も今生きている人に対しての意義が大きいものです。
そのため、相手を慮って選ぶ引き出物の選択肢も他宗に比べると多いといえます。

引き出物に関してさらに詳しく検討したい方は、下記の記事を参考になさってください。

浄土真宗の法事で用意するもの

仏壇

次は、浄土真宗の法事で独自に用意するものを解説していきます。

御本尊や掛け軸

浄土真宗の御本尊は「阿弥陀如来(阿弥陀仏とも)」となります。
細かい分派による差はなく、他の仏を安置することもないので非常にわかりやすいです。
御本尊には後光が差していて、分派によって後光の本数に違いがあります。

寺によっては掛け軸が必要となることがあります。
中央となる御本尊はもちろん阿弥陀如来で、分派によりますが左右には蓮如上人・親鸞聖人・お経が描かれることが大半です。
仏壇のサイズを考えて、僧侶の方と相談しながら検討しましょう。

また、浄土真宗では位牌を祀らず、代わりとして過去帳を供えることがあります。
魂の入る拝む対象ではなく、家系図としての意味合いが強いものです。
過去帳は家族の方なら任意で記入することができ、普段は別の場所に保管しておいて法事の際に取り出して供えることが多いです。

お供え物(お餅や落雁)

供物の用意にも、浄土真宗の特色があります。

お餅はお供え物の中でも上位に位置するものであり、浄土真宗でも仏と命の恵みに感謝するものとして尊重されています。
あんこなどの余分なものの入っていない、純粋なお餅を使いましょう。

供笥(くげ)や高杯を使ってお供えしますが、供笥は高田派のものや本願寺派のものというように分派によって専用のものがあります。
どの派でも左右対称に同じ数となるようにお供えします。

色とりどりの落雁もお供え物としてよく使われます。
落雁も基本的には供笥を使って供えますが、供える台が一緒になっている商品もあります。

人数分のお経本

浄土真宗の法事に積極的に参加したいなら、お経本も大いに役立つでしょう。
宗派によってわずかながら内容に差がありますので、直接お世話になっている寺の方にお求めになるのが確実です。

利益ではなく布教を目的としているので、ほとんど数百円で手に入ります。
僧侶の方にお経の唱え方を教えてもらえれば、自ら法事を執り行い、より仏道に専念することもできるでしょう。

自分の宗派を深く理解したいなら、法式規範や勤式集の購入を考えてもいいでしょう。
数千円の書籍となってきますが、何年でも活用できるものですし、聞き伝では得られない詳細な事例を知ることができます。

浄土真宗の法事での作法

葬儀

浄土真宗における法事でのお作法も知っておきましょう。

香典袋(のし袋)の書き方

浄土真宗は、亡くなるとすぐに仏となるという考えなので、幽体となって現世に留まっていることを示す「御霊前」は使いません。
全ての法事において「御仏前」か「御香典」でOKとなり、簡潔です。

他の表書きの書き方は他の仏教と変わりません。
御仏前か御香典を上部に書いた後は、下部に名前をフルネームで書きます。

香典袋の水引の色は、用途と地域によって変化します。
お墓の新設や結婚といった慶事では赤白や金のものが使われます。
葬儀や通夜の弔事では銀が使えますが、関西では黄白、関東では黒白が多くなる傾向にあります。

水引の形は慶事には花結び、弔事には結び切りのものを使うのも他の仏教と同じです。
慶事用と弔事用の区別を見ておくと問題はないでしょう。

香典の書き方についてより詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。

焼香のやり方

浄土真宗のご焼香の作法も解説していきます。
まず、御本尊に対しての一礼から始まります。

次にお香をつまみますが、お香を目より上の額の位置にもってくるいわゆる「おしいただく」という動作はしません。
これは、浄土真宗とされるどの宗派においても同じです。

香炉にくべる回数は宗派によって異なります。
以下に詳細な表を記しておきます。

宗派 回数
本願寺派 1回
真宗大谷派 2回
真宗興正派 2回
真宗高田派 3回
真宗佛光寺派 2回
真宗木辺派 1回
真宗出雲路派 2回
真宗三門徒派 2回
真宗誠照寺派 2回
真宗山元派 2回

お香をくべ終えたら、静かに合掌して礼拝します。
最後に御本尊に軽く一礼して、ご焼香は一通り完了となります。

挨拶に使う言葉

弔事の場では、重なる意味の言葉や直接的な不幸を示す言葉は、忌み言葉として避けられます。
浄土真宗でもこれは同じですが、解釈の違いから他にも避けるべき表現がいくつかあります。

NGとなる表現 理由
冥土、冥福 阿弥陀如来の力ですぐに仏となるので、霊魂の行き先があるような表現は合わない
天に召される 天国はキリスト教の概念、仏教にも「天」はあるがお浄土ではない
草葉の陰 お浄土にすぐ行くので留まっているような表現はNG
御霊、御霊前 浄土真宗では霊体となることはない
安らかにお眠りください 故人は仏となって現世の人に働きかけており、眠っているわけではないため
供養 阿弥陀如来の力によってのみ成仏し、人間の力の供養で成仏はしない

つい使ってしまいそうな言葉がありますので、くれぐれも注意なさってください。

浄土真宗の法事のお布施

お金

浄土真宗でのお布施についても解説いたします。

お布施の金額相場

法事・法要別の金額相場を早見表にしておきます。
浄土真宗は庶民的な仏教として広まっているので、かかる費用も仏教の中では低額な部類となります。

法事・法要 費用相場
お葬式(一式) 10~30万円
忌日法要 初七日や四十九日にまとめる場合は1~5万円、1つの忌日については3~5千円が目安
年忌法要 一周忌は3~5万円、他は1~5万円ほど
お盆 初盆は1~5万円、普通のお盆は5千円~1万円程度
報恩講 3千円~1万円

浄土真宗では霊魂に対して法要を営むということがありませんので、法事の意義も仏道に親しんだり仏と自然の恵みに感謝したりといったことに絞られてきます。
死後に授かる意味をもつようになった戒名も存在せず、冥福を祈るために関係者が徳を積むということもありませんので、お葬式全体にかかる費用も低くなります。

お金の包み方

次にお金の包み方について解説していきます。

お金を包む熨斗袋には奉書紙を使うのが一番丁寧ですが、市販の香典袋や無地の白い封筒を使っても問題ありません。
そもそも浄土真宗は阿弥陀如来による絶対的な救済を旨としているため、俗世間で認識されているようなマナーや善行などの価値観に沿ってもあまり意味をなしません。

しかし、実際問題として僧侶の方にお渡しするものなので、弔事用の包みには二重のものを避けるなどの最低限の配慮は必要でしょう。
お車代やお膳代についても同様です。

わざわざ不躾に行う理由もありませんので、特に節目とする機会でなければ、一般的な熨斗袋と仏式の包み方でお渡ししておくといいでしょう。
事前に袱紗や風呂敷で包んでおくことも忘れないでください。

浄土真宗の法事に参列する際の服装

お墓

浄土真宗の法事に参列するときの服装は、一般的には略喪服でOKです。
理由としては故人に対しての追善供養は行わないこと、教義上正喪服など格の高い服装の意義が薄いことなどが挙げられます。

仏事の臨む礼儀として、華美であったり煩悩を刺激するような服装は避けるようにしましょう。
平服でいいと言われた場合でも、制服や落ち着いた色の服でまとめるのが基本です。

浄土真宗の方なら正装として、本願寺派の方なら門徒式章を、真宗大谷派の方なら略肩衣を着用することが推奨されます。
これはそれぞれの門徒であることを証明すると同時に、最上の敬意を示せる便利な法具です。

落ち着いた普段着の上から着用するだけで、浄土真宗においては略喪服より望ましい格好となります。
人の足がつくところに直接置かない、専用の袋に数珠と一緒に仕舞う、トイレに行くときは外すなどの丁重な扱いが必要です。

念珠とも呼ばれる数珠は、蓮如上人が「念珠をもたずにお参りするのは、仏様を手づかみするのと同じ」というくらいに浄土真宗においては大切です。
必ず持参するようにしましょう。

繰ることによって煩悩を消すというような使い方はしないので、形は自由で好きなものを選べます。
擦り合わせるという使い方もなく、拝むときに両手にかけるだけです。
門徒式章や略肩衣と同じように、数珠も大事に扱いましょう。

浄土真宗の法事に関するまとめ

寺

いかがでしたでしょうか?
今回、「終活ねっと」がご紹介した浄土真宗の法事についての記事内容を簡潔に挙げると以下となります。

  • 浄土真宗は、阿弥陀如来の絶対的な力でどんな悪人でもすぐに成仏できる、「他力本願」「悪人正機」の考え方の宗派である。
    法要は故人に対して行うものではなく、仏道を思い起こして信心を深める意義が強い。

  • 年間法要は、親鸞聖人の命日前後の報恩講や釈迦が入滅された涅槃会が有名。
    他には元旦会・花まつり・彼岸会・宗祖降誕会・盂蘭盆会・永代経法要・除夜会などがある。

  • 年忌法要は一周忌・三周忌・七周忌・十三周忌・十七周忌までが行われやすい。
    二十五周忌は前後に二年ズレることがあり、以降は三十三周忌・五十周忌となる。

  • 法事の流れは僧侶の入場・施主の挨拶・読経とご焼香・法話・僧侶の退場となる形が一般的。
    お墓参りが入ることもある。

  • 法事の準備でお寺に連絡し、日程の都合をつけるのは他と同じ。
    お斎では「いただきます」となり、仏壇の飾り付けでは赤のろうそくが使われる場面がある。

  • 法事において、御本尊は阿弥陀如来であり、掛け軸や過去帳を用意する場合もある。
    宗派専用の供笥を使うこともある、自主的にお勤めしたいのであればお経本の準備も考えられる。

  • 熨斗袋の表書きには「御仏前」か「御香典」
    水引の色には地域性などがあるが、他の仏教と特に変わらない一般的なものでいい。
    ご焼香ではおしいただかず、霊魂やその行き先があるような表現は使わないこと。

  • お布施の金額相場はお葬式全てで10~30万円、他の法事でも3千円~5万円ほど。
    お金の包み方も他の仏教と同じで、市販のものでもかまわないが慶事弔事の区別をしっかりつけておくこと。

  • 参列するときの服装は略喪服でOK。
    浄土真宗の門徒であれば、門徒式章や略肩衣を着用するのが望ましい。
    数珠は必ずもっていくこと。

細かいところで浄土真宗ならではの作法が見えてきますが、庶民に好まれて広まった宗派だけあり、寛容で現実的な法要を営める内容となっています。
他の宗教の信徒の方でも、このような考え方もあるという相互理解の一助にしていただければ幸いです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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    近年では特定の職業の方を必要に応じて派遣できる派遣サービスが発達しています。そして、中にはお坊さんの派遣サービスというのもあり、最近でもAmazonなどが手がけていることで話題です。お坊さん派遣サービスとは一体どのようなものか、業界各社の比較をご紹介します。

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    四十九日の香典の金額相場っていくら?香典のマナー・書き方も解説!

    四十九日法要が行われる際には、香典を準備する必要がありますよね。では、四十九日法要に包む香典の金額の相場とはいくらなのでしょうか?今回は、四十九日の香典の相場についてと、香典のマナーから書き方まで解説したいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

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    一周忌のお悔やみの手紙の書き方について、例文やマナーを紹介します

    お世話になった方の一周忌などの法事に参列できないときは、お悔やみの手紙に香典を添えて送ります。いざという時に慌てないよう、例文があると心強いですよね。そこで今回の終活ねっとでは、例文をご紹介しながら、一周忌のお悔やみの手紙について解説いたします。

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    33回忌法要への香典の金額はいくら?香典の書き方や水引きも解説

    年忌法要はお住いの地域や宗旨により方法はそれぞれ異なりますが、33回忌の法要は節目に当たる大きな法要ですよね。法要の際、恥をかかないように基本的な香典マナーはきちんと知っておきたいものです。この記事では、33回忌の香典の相場やマナーについて説明していきます。

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    13回忌の香典の金額相場はいくら?故人との関係別に紹介します

    13回忌法要に参列するにあたり、香典はどのくらい包めばいいんだろうと悩んでいる方はいませんか?久しぶりに親族が一同に会する中で、香典のマナーを知らないことで恥をかきたくないですよね。今回は、13回忌法要における香典の金額相場について詳しく説明します。

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