お盆の起源や語源を知っていますか?お盆行事の由来も合わせてご紹介

お盆の起源や語源を知っていますか?お盆行事の由来も合わせてご紹介

お盆とは、夏の時期にご先祖様をお迎えして一緒に過ごすという日本に古くからある年中行事のひとつですが、その起源や語源についてご存知でしょうか。なぜ「お盆」というのか、どんな歴史があるのか。今回は知れば知るほど不思議なお盆の起源と語源について詳しく解説します。

最終更新日: 2019年08月28日

お盆の起源について

お墓

お盆といえば、夏の行事のひとつです。
その由来や起源について詳しく知らなくても、お盆の時期が近づけば、スーパーの店頭にお供え物や盆飾り、仏花などがたくさん売られるようになります。

でも、なぜ「お盆」などという名称になったのでしょうか。
私たちが普段使う、物を乗せるお盆と関係があるのでしょうか。
また、いつ頃から始まった行事かご存知でしょうか。

今回「終活ねっと」ではお盆の起源について、

  • お盆とは?

  • 日本独自のお盆の起源

  • お盆行事の起源

といったテーマを中心に、お盆の起源や語源ついて詳しく解説解説します。
お盆についてもっと詳しく知っておきたいという方のお役に立てば幸いです。

どうぞ最後までお付き合いください。
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2019年のお盆・お盆休みについて知りたい方は下記の記事をご覧ください。

お盆についての詳しい知識やマナーはこちらをご覧ください。

お盆とは?

仏壇

まず、お盆とはどういう行事なのか、簡単にまとめておきましょう。

お盆の時期はいつ?

お盆とは、ご先祖様の霊をあの世からお迎えして一緒に過ごす期間のことです。
8月15日を中心に行う地域が多いですが、7月にお盆を迎える地域もあります。

全国的には、8月13日から16日までをお盆とする地域が多いです。
古来より農業人口の多い日本では、真夏が比較的ゆっくりできる時期でした。
農作業は一休み、家族でゆっくり過ごしながらご先祖様の供養をしていたのです。

お盆の時期が地域によって異なる理由は、明治時代に入ってから行われた暦の改定が大きく関係しています。
改暦により暦が1ヶ月早まったことで、従来通りの時期にお盆を行う地域と、暦に合わせてお盆を行う地域とに分かれたのです。

お盆にすること

お盆の過ごし方は、地域や各ご家庭によって様々です。
どんなことをするものなのか、例を挙げてみました。

  • 家族や親戚で集まって食事・団らん

  • 盆飾りやお供えを用意する

  • お墓参り・お墓の掃除

  • 法要・お坊さんを招いてお経をあげていただく

  • 盆踊りや灯籠流しなど地域のイベント

日本独自のお盆の起源

お墓

では、ここからお盆の起源について詳しく解説してまいります。
もともとお盆とは何だったのか、日本ではどのように広まっていったのか、ひとつひとつ紐解いていきましょう。

お盆の由来

お盆の由来・起源については、はっきりとしたことはわかっていません。
「お供え物を置くお盆がそのまま起源となっている」という説もあるのですが、「盂蘭盆」が元になっているという説が有力なようです。

お盆は、盂蘭盆経(うらぼんきょう)というお経が起源になっていると言われています。
このお経には、お釈迦様の弟子のひとりである目連(もくれん)という人物の話が深く関わっています。

あるとき、目連が己の持つ神通力によって、亡くなった母親が地獄で逆さ吊りの罰を受けていることを知ります。
餓鬼道(飲食できず飢えに苦しむ世界)に堕ちてしまったのです。
母親を救いたい一心で、目連はお釈迦様に教えを乞いました。

するとお釈迦さまは、このようなことをおっしゃったのだそうです。
「7月15日(旧暦・現在の8月中旬)に大勢の修行者たちに食べ物を与えてみんなで食べれば、そのうちの一部分が母親の口にも入って救われるでしょう」

目連が修行者たちに食べ物を施したところ、母親は救われました。
これがお盆の起源と考えられています。

お盆の語源は中国?

盂蘭盆経というお経にもある「盂蘭盆(うらぼん)」という仏教用語が、お盆の語源と言われています。
これをもとに、盂蘭盆会(うらぼんえ)という仏教行事が行われるようになりました。

盂蘭盆とはサンスクリット語の「ウランバナ」という言葉を表したものです。
古代イランの「ウルヴァン」という単語がもとになっているという説もあります。
ウランバナは逆さ吊り、ウルヴァンは霊魂という意味を持ちます。
盂蘭盆経のお話の内容から、逆さ吊り=ウランバナが語源であるという説が広く知られています。

サンスクリット語とは、古代インドの文学語で梵語とも呼ばれています。

残念ながら、はっきりとした記録はありません。
しかし遥か遠い昔に、インドや中東地域で使われていた言葉が中国で漢字となり、やがて日本に渡ってきたと考えてよさそうです。

お盆は仏教行事?

盂蘭盆という仏教用語がもとになっているため、お盆は仏教の行事であると考えがちですが、実は少し違います。

日本では古来より、年に1~2度、祖先の霊を供養する行事が行われていました。
後に仏教が伝来し、もともと日本にあった行事と結びついて、現在のお盆が形が確立していったのでしょう。
現在ではお寺を中心として行われることが多いですが、日本のお盆は、日本古来の風習と仏教の融合によって生まれた行事なのです。

日本では、推古天皇14年(西暦606年)が盂蘭盆会を初めて行ったと伝わっています。
初の女性天皇として知られるあの推古天皇です。
7月15日に斎を設ける、つまり食事の席を設けたとの記録が残っており、これが日本のお盆の起源であると言われています。

この後、平安時代頃から主に宮中など身分の高い人たちの間で、お盆の行事が行われるようになりました。
お盆が庶民に定着したのは、江戸時代に入ってからのことです。

お盆行事の起源

お墓

お盆では、ご先祖様をお迎えするための様々な習慣や行事があります。
それぞれどんな意味があるのでしょうか。
お盆の様々な行事の起源や由来について解説します。

迎え火・送り火

迎え火・送り火とは、ご先祖様をお迎え・お見送りするために焚く火のことです。
一般的には盆の入りの13日の夕方に迎え火を焚き、16日の夕方に送り火を焚きます。

火は古くから、お盆には欠かせないものとされてきました。
京都の夏の風物詩ともなっている五山送り火(大文字焼)も、送り火のひとつです。
電気のない時代のこと、ご先祖様の霊が迷わないよう足元を照らす灯の役割を担っていたのです。

迎え火・送り火のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらもぜひ参考になさってください。

盆踊り

盆踊りの起源についても、いくつかの説があるようです。
中でも、平安時代中期の僧侶、空也(くうや)上人が起源であるという説がよく知られています。

空也は念仏を庶民にも広めたいと考えていました。
そこで手に持っていた瓢箪を叩きながらリズミカルに念仏を唱え、それに合わせて踊るという方法を編み出します。
これは「念仏踊り」「踊り念仏」と呼ばれるようになります。

この「念仏踊り」が後々、お盆の行事と結びつき、ご先祖様や故人を供養するための踊りとして定着していったのだそうです。
賑やかに踊ってご先祖様をお見送りするという意味も込められていたと考えられています。

「念仏踊り」は鎌倉時代中期の一遍(いっぺん)上人によって全国に広まっていきました。
広まりと共に、祖先の供養というより、衣装や音楽、振り付けなど娯楽・芸能的な要素が濃くなっていき、現在に至ります。

ところで、明治時代以前に使われていた「太陰太陽暦」、つまり旧暦は、月の満ち欠けをもとにして作られた暦でした。
旧暦の7月15日は満月となります。
盆踊りは明るい月明りの下で行われていたのです。

お墓参り

日本で現在のような墓石を使ったお墓が建てられ始めたのは、江戸時代の中頃に入ってからと言われています。
ただし石のお墓は高価であり、身分の高い人や一部の富裕層の間のお話でした。
時代劇などで墓石の前で手を合わせお参りするシーンを見ることがありますが、庶民にはまだまだ縁遠い存在だったのです。

墓石によるお墓が一般化したのは昭和30年代に入ってからのことです。
高度経済成長期、豊かになった日本では各地に墓地や霊園が作られ、一般人もお墓を購入するようになっていきます。
以後、お墓は家族の象徴であり、心のよりどころであると考えられてきました。
お盆に墓参りをする習慣も、この頃から定着していったものと思われます。

ただし、亡くなった人を埋葬し弔うという風習は、 旧石器時代の遺跡からも見て取ることができます。
これを墓参りと考えると、数千年もの歴史があると考えてよいかもしれません。
始めは土の上に寝かせ自然に土に還すという方法でしたが、徐々に穴を掘って土に埋めるようになり、瓶や棺が作られるようになっていきます。
平安時代に入ると、木製の墓標を立ててお墓を作ることが多くなりました。

時が経つにつれてお墓の形も変わってきましたが、ご先祖様や故人に手を合わせるという思いに変わりはないようです。

お墓参りのあれこれについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

お盆と終戦記念日が同じ時期なのはなぜ?

お墓

お盆の時期、新聞やテレビなどのニュースで報道されることがあります。
8月15日は「終戦記念日」です。
お盆と終戦記念日が重なっているのは、何か意味があるのでしょうか。

終戦記念日とは、第二次世界大戦集結の日です。
辛くもお盆のである8月15日に終戦となりましたが、これはまったくの偶然です。
終戦記念日とお盆には何の関係もありません。

終戦の日を8月15日と定めたのは昭和57年(1982年)のことで、詳しく言うと「戦没者を追悼し平和を祈念する日」という意味を持ちます。
実際に終戦した日はというと、ポツダム宣言の受諾は8月14日、正式な停戦命令の発布は16日、降伏文書への署名は9月2日と開きがあるため、いつ戦争が終わったのか定めることは難しいのです。

終戦記念日は戦争が終わった日というより戦没者を追悼する日であり、たまたまお盆と重なっているだけということになります。

お盆を英語で言うと?

お墓

お盆は日本独特の行事です。
英語圏の国々には、お盆のような行事は見当たりません。

英語でお盆を表記するときは、そのまま「Obon」とします。
外資系の企業なら、お盆休みは「Obon holiday」で通じるはずです。

では、お盆を英語で説明するにはどう言ったらよいでしょうか。

Obon is a traditional Japanese event.
(お盆は日本の伝統的な行事です)

Obon is an annual Buddhist ceremony.
(お盆は年に1回の仏教儀式です)

Obon is a ceremony to welcome the soul of the ancestors from the heaven.
(お盆は天から祖先の霊を迎え入れる行事です)

日本の文化をよくご存じの方ならわかってもらえるかもしれませんが、祖先の霊が……と説明すると怖がる人も多いかもしれません。

お盆の起源のまとめ

お墓

いかがでしたでしょうか。
今回「終活ねっと」では、お盆の起源や語源について解説いたしました。

  • お盆の起源には諸説あるが、仏教用語の「盂蘭盆会」がもとになっているという説が広く知られている。

  • 盂蘭盆とはサンスクリット語で「逆さ吊り」のこと。餓鬼道に堕ちた人を救済するため7月15日に飲食をしたことが起源と言われている。

  • 日本のお盆は、日本で昔から行われていた先祖を偲ぶ儀式と仏教が結びついて生まれた行事である。

  • お盆に欠かせない迎え火や送り火は、明るく火を灯してご先祖様が迷わないようにするために始まったものとされている。

  • 盆踊りは、念仏を世に広めようとして始まった「念仏踊り」が起源と言われている。

  • 石でお墓を建てるようになったのは江戸中期で、庶民に広まったのは昭和30年代と言われているが、お墓に手を合わせる風習は原始時代より続いている。

  • お盆と終戦記念日が重なっているのは偶然で、関連はない。

亡くなった方を偲び敬う気持ちは、今も昔も変わらず続いています。
お盆はそうした大切なことを思い出させてくれる大切な行事なのです。

時代と共に、お盆の在り方や形式は変わっていくかもしれませんが、ご先祖様を思う心はいつまでも持ち続けていきたいものです。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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