
一周忌にふさわしいお花の選び方とは?お花を贈るときのマナーも解説
故人の方が亡くなってちょうど1年の節目で行われるのが一周忌です。その際にはぜひとも故人が喜びそうなお花をお供えして、真心から故人のことを偲びたいという方も多いでしょう。そこで今回は、一周忌のお供えにふさわしいお花の選び方について解説していきます。
目次
最終更新日: 2019年12月29日
一周忌にふさわしいお花の種類とは?

愛する方が亡くなられてからちょうど1年の節目の法要が一周忌です。
四十九日法要などと同じように盛大にとり行われるのが一般的ですが、せっかく1年の節目に行う一周忌なのでぜひとも良いお花をお供えしたい方も多いでしょう。
とはいえ、一周忌の際に故人のためにお供えするお花といっても、どのようなものがふさわしいかという点で悩む方も少なくありません。
だからこそ、花の種類の選び方で悩むという方もいるでしょう。
そこで今回「終活ねっと」では、一周忌の際にお供えするのにふさわしいお花について選び方を中心に見ていきます。
あわせて、お花をお供えする際のマナーについても紹介していきたいと思います。
一周忌のお花にかかる金額はどのくらいが相場なのか?
一周忌にお供えするお花の選び方のポイントは?
一周忌のお花を贈るときのマナーとは?
一周忌のお花代を包む場合のマナーとは?
一周忌のお花のお返しは必要なのか?
近くに一周忌があるという方や、いざという時に備えて一周忌の知識を身につけたい方向けにわかりやすくまとめましたので、最後まで読んでいただければ幸いです。
一周忌の基礎知識について知りたい方はこちらをご覧ください。
お坊さんを安く手配したいという方は、DMMのお坊さんをぜひご利用ください。
一周忌のお花の金額相場

一周忌のためにお花を用意するといっても、その際の費用がどのくらいであるのかというのは重要な問題です。
まずは、一周忌のお花を選ぶ際の金額相場について見ていきましょう。
一般的には、5千円~1万円というのが一周忌のお花の相場です。
実はこの金額の相場は、お花以外のお供え物(お菓子など)の場合でも一般的とされています。
ただし、5千円~1万円という金額の相場はあくまでも目安です。
地域やご家族の慣習によって異なることも多いため、事前にご家族やご近所の方などに確認しておくと良いでしょう。
さらに、あまりにも高額のお花を選ぶと、ご遺族側の方がかえって困惑しますので注意が必要です。
一周忌にお供えするお花の選び方

それでは、一周忌にお供えするためのお花の選び方のポイントについて見ていきましょう。
主なポイントとして、明るい色のお花や故人が好きだったお花、毒や棘のないお花という点を挙げていきます。
明るい色のお花
一周忌などの年忌法要(決まった年の故人の命日に行われる法要のこと)でおすすめのお花として、まず明るい色のお花が挙げられます。
年忌法要はすでに故人の四十九日が過ぎて、仏様になった段階で行われるためです。
このため、もはや故人の最期を悲しむ段階ではなく故人を偲ぶ段階となっているため、明るい色のお花をお供えして良いとされています。
加えて、一周忌を迎えたご遺族の方の心情を察して、心が和ませるために明るい色のお花をお供えするというのも理由の1つです。
なお、おすすめの色は故人が男性の場合は淡い紫、女性の場合はピンク系、子供の場合はベイビーカラーのファミリアが挙げられます。
また、定番のものとして胡蝶蘭や白い菊もおすすめです。
故人が好きだったお花
故人が生前好んでいたお花をお供えするというのも1つの選び方です。
故人の霊が喜ぶだけでなく、故人のご遺族に対しても真心や誠意が伝わります。
ただし、できればアレンジメントという形で持参したり送ったりするとなお良いでしょう。
花束で持参したり贈ったりした場合は、お供えする前に花瓶に活け直すという手間がかかるためです。
いくら故人が好きだったお花を贈るにしても、ご遺族側に余計な手間をかけさせない工夫も必要といえます。
毒や棘がないお花
色が明るいものや故人が好きだったお花ならばどの種類でも良いわけではありません。
実は仏式の法事では絶対にお供えしてはいけないお花の種類もあります。
それが毒や棘のあるお花(ヒガンバナやバラなど)です。
仏壇やお墓にお供えしたお花はそのまま故人のもとに届くとされており、毒や棘のあるお花をお供えすれば故人の霊や仏様に喜ばれません。
また、毒や棘のあるお花のほかにも、香りの強いお花(しきみなど)もタブーとされています。
逆に言えば、毒や棘がなく、香りも極端に強くない種類のものであれば無難です。
一周忌のお花を贈るときのマナー

一周忌でお供えするお花を選んでも、一周忌に参列できない場合は郵送して贈るという方法が一般的です。
ただし、郵送でお供えするお花を贈る際には守るべきマナーがあります。
気持ちよく送るためにもしっかりと覚えておきましょう。
お花を送る時期
お花を贈る際には時期もまた大切です。
法要の当日に届くようにすると、ご遺族の方が不在で受け取れないことも多いため、おすすめできません。
最も無難なのは事前に一周忌法要の日時を確認したうえで、余裕をもって間に合うように送ることです。
遅くとも、法要の前日に間に合うようにすると良いでしょう。
もちろん、より前の日に届くようにするというのもおすすめです。
宛名はどうする?
お供えのためのお花を郵送するとなると、当然ながら宛名をはっきり記載しておくことが大切です。
故人のご自宅で一周忌法要を行う場合は、法要の喪主を宛名にして送ります。
もし、故人のご自宅の家主が喪主ではない場合は、その家の家主を宛名にしましょう。
ほかにも同居している方に知っている人がいる場合は、その方宛に送っても問題ありません。
法要を故人の菩提寺など寺院で行う場合は、会場となるお寺に直接送ることもできます。
ただし、この場合は2つの点に注意が必要です。
1つには、送付先のお寺に事前に断りの連絡を入れることが挙げられます。
事前に連絡をしておけばお寺側もスムーズに受け取ることができるでしょう。
そして、もう1つは送付先住所にお寺の住所を、送付先の宛名に喪主もしくは法要を行う家の名前とすることです。
名札(立札)の書き方
一周忌でお花をお供えする時には名札(立札)を一緒に添えるのが一般的です。
名札には宛名は書かず、用途と差出人の名前を書きます。
ここでいう用途とは「御仏前」など、いわばのし袋でいう表書きのことです。
そして、差出人はお花を贈った方のことで、名前はわかりやすいように大きく書きましょう。
なお、名札を書く際には、一周忌の場合は普通の墨を使って問題ありません。
メッセージカードを添える
お花を贈る際には単に名札を付けるだけでなく、一言お悔やみの言葉を記したメッセージカードも一緒に添えると良いでしょう。
お悔やみの言葉のポイントとしては、故人の冥福をお祈りする内容やご遺族の今後の健康や幸福をお祈りする内容、「御仏前にお供えください」の一言があることなどです。
アレンジメントフラワーを贈ってもいいの?
上記で故人が好きだったお花を贈る際はアレンジメントで贈ると良いといいましたが、法要にアレンジメントでは失礼にあたるのではないかと考える方も少なくないと思います。
しかし、アレンジメントフラワーの場合だと改めて生ける必要が無くなり、手間が省けるというのが実際のところになっていて問題はありません。
そのため、明るい色や故人の好きだったお花を取り入れたアレンジメントで贈っても喜ばれるでしょう。
もしも、自信がない場合には花屋に一周忌のアレンジメントということをお伝えしたうえで、どの花は必ず入れたいという旨を相談してみると良いでしょう。
一周忌のお花代を包む場合

最近ではお供えするお花の代わりに、お花代という形で金銭を包んで贈る場合も増えてきています。
ここでは、お花代を包む際の金額の相場やマナーについてご紹介しましょう。
なお、お花代は香典とは別に包むというのがマナーです。
お花代の金額相場
お花代の金額の相場はいったいどのくらいなのでしょうか?
実際にお供えするお花を購入する場合の相場と同じか、それよりももう少し高めである場合が多く、一般的には5千円~1万5千円が基本的な目安です。
加えて、一周忌に参列できない場合にお花代を包む際の金額は、生前の故人との関係によって金額が大きく変わってきます。
例えば、故人が両親の場合であれば3万円~10万円、兄弟姉妹の場合は3万円~5万円といった金額が一般的です。
もちろん、こちらも実際のお花の場合と同じようにあくまでも目安であり地域やご家庭によっても異なることから、詳しい金額についてはご家族やご近所の方に確認しておくと無難でしょう。
お花代の書き方
お花代を包む際には、のしに表書きなどをマナーに沿って書くことが欠かせません。
まず、包む際に選ぶのし袋は不祝儀袋が基本です。
そして、不祝儀袋には表書きと包んだ方の名前を記します。
表書きは「お花料」や「御供物料」と書くのが一般的です。
名前については、原則として包んだ方個人の氏名をフルネームで記しましょう。
一周忌のお花のお返しは必要?

最後にお供えするお花やお花代を受け取ったご遺族側のお返しについて見ておきます。
なお、お返しは基本的に必要です。
お返しの金額相場
お返しの金額相場は一般的にはお供えされたお花の購入費用や、お花代として包んだ額の3割(3分返し)、または半額(半返し)でお返しするのが一般的です。
例えば、お花の費用やお花代が1万円の場合は3分返しで3千円、半返しで5千円相当の品物でお返しをします。
お返しにはお礼状を添える
なお、お返しの際には品物とともにお礼状も添えるのが一般的なマナーです。
ポイントとしては、お供えに対するお礼を簡潔かつ、単刀直入に記すという点が挙げられます。
なお、一周忌のお礼状の文例などについてより詳しいことは、下記リンクの記事をぜひともご参照ください。
一周忌のお花に関するまとめ

今回、「終活ねっと」では一周忌の際にお供えするお花について見てきました。
内容をまとめますと、以下のようになります。
一周忌のお花の金額相場は5千円から1万円が一般的な目安とされている。
地域やご家庭の慣習によってのことなるため、具体的な金額についてはご家族やご近所の方に前もって確認しておくと無難である。一周忌にお供えするお花の選び方のポイントとして、明るい色のお花や生前に故人が好んでいた種類のもの、毒や棘のない種類のものが挙げられる。
定番とされているものとして、白い菊や胡蝶蘭が代表的である。一周忌でお花を贈る際のマナーとして、お花を贈る時期は遅くとも法要の前日までに間に合わせるのが望ましい。
宛名は喪主やそのご家族(直接の知り合いがいる場合)とし、名札は「御仏前」などの表書きと贈った方の名前を記し、メッセージカードも添える。一周忌のお花代を包む場合、その相場は5千円から1万5千円が目安である。
ただし、参列できずに贈る場合は故人との関係を考えた金額を包む。
お花代の書き方として、表書きには「お花代」や「御供物料」と記し、名前については包んだ方個人の氏名をフルネームで書く。一周忌のお花のお返しについては、お供えしたお花の購入費用やお花代の金額の3割もしくは半額の価値の品物で返すのが基本的である。
さらに、お礼状も忘れずに添えるようにする。
一周忌にふさわしいお花を選ぶ際にポイントは、明るい色のお花や故人が生前好んでいたお花、そして毒や棘のないものが挙げられます。
中でも、故人が生前好んでいたものは故人の霊にとってのご遺族にとっても非常に喜ばれるうえ、真心からの供養の気持ちが伝わって良いでしょう。
一周忌を迎えるという方は、ぜひともこの記事やそのほか関係する記事・書籍などを読んでいただいて準備に役立てていただければと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
一周忌について、どんな服装で行けばよいのか、香典・お布施の金額はいくらなのかなど、遺族側・参列者ともに悩むことは非常に多いかと思います。
「終活ねっと」では、一周忌で行うことや準備などをまとめて解説しています。
ぜひ、以下のサイトもご覧になって、きちんとしたマナーで一周忌を迎えられるようにしましょう。