お盆のしきたりについて知っていますか?日本各地のしきたりもご紹介

お盆のしきたりについて知っていますか?日本各地のしきたりもご紹介

1年の中でもご先祖様を供養する時期であるお盆ですが、実はお盆にまつわるしきたりは地域によってさまざまです。今回はお盆の時期の一般的なしきたりや特定の地域にしか見られない風習について詳しく見ていきますので、地元に帰省した折にお役立てください。

2019-09-04

お盆のしきたりについて

お墓

お盆の時期といえば、先祖代々のお墓やご自宅にある仏壇に参って手を合わせたり、お供え物をしたりするといったしきたりがあります。
しかし、お盆にまつわるしきたりは実はこれだけにとどまらず、仏壇に施す飾りや各地の伝統行事などさまざまな形があり、中にはお祭りとして楽しめるものも多いです。

お盆は1年でも指折りの行楽シーズンでもあるため、ご先祖様の供養だけでなく、各地のお盆のしきたりを見たり味わったりすることで、より人生を豊かにできるでしょう。
もちろん、お盆にまつわるさまざまなしきたりをご自身の家でのお盆の過ごし方に取り入れるというのもおすすめです。

そこで今回終活ねっとでは、お盆にまつわるさまざまなしきたりについて見ていきます。

  • 一般的なお盆のしきたりをご紹介します

    地域や宗派に関係なく、全国的に多く見られるお盆関係のしきたりについてご紹介します。

  • 日本各地のお盆のしきたりにはどのようなものがあるのか?

    全国各地に見られる独特のお盆関係のしきたりや伝統行事について詳しくご紹介していきます。

  • 実は関東と関西ではお盆の日程に違いが

    お盆の日程が関東と関西でどのように異なるのかについて簡単にご説明します。

  • 世界のお盆のしきたりには何がある?

    海外でのお盆のしきたりについて、韓国とメキシコを例に挙げて見ていきます。

お盆の時期を伝統に基づいて過ごしたり、またお盆の時期に各地を旅行するという方にとって耳寄りな情報をまとめましたので、ぜひとも最後まで読んでいただければ幸いです。
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2019年のお盆・お盆休みについて知りたい方は下記の記事をご覧ください。

お盆についての詳しい知識やマナーはこちらをご覧ください。

一般的なお盆のしきたりをご紹介!

仏壇

最初に、地域や宗派を問わずにほぼ全国的に共通して見られるお盆のしきたりについてご紹介します。
初めて知ったという方は、これを機にぜひともご自宅でお盆を過ごす際にご活用いただければ幸いです。

精霊棚の飾り付け

日本仏教の多くの宗派では、お盆の時期に仏壇に精霊棚(しょうりょうだな「盆棚」とも)と呼ばれる祭壇を設けます。
精霊棚とは、お盆の時期にあの世から戻ってきているご先祖様をお迎えするための祭壇のことです。

そして、精霊棚には精霊馬などさまざまなものを飾ることでご先祖様をおもてなししたり供養したりします。

なお、仏教の宗派の中でも浄土真宗では精霊棚を用意しません。
浄土真宗では亡くなった方は極楽浄土で生まれ変わるものと考えられていることから、故人の霊がお盆に戻ってくるという考え方がないためです。

精霊馬

精霊馬とは、お盆の時期にご先祖様の霊を乗せてあの世とこの世とを往復する際に使われる牛や馬を表したものです。
ナスとキュウリにつまようじをつける形で表現され、キュウリはご先祖様が乗る馬を、ナスはご先祖様が携える荷物を引っ張る牛を意味します。

以下のリンクに貼ってある記事により詳しいことが載っていますので、精霊馬についてさらに知りたいという方はそちらの記事をぜひともご参照ください。

盆花

文字通り、お盆の時期に精霊棚にお供えするお花のことです。
盆花にはご先祖様の魂が宿るとされているため、お盆の精霊棚には必要不可欠な飾りとされています。

盆花として代表的なものが、キキョウやミソハギなどです。
特にミソハギは、もともと禊(みそぎ:罪や穢れを清める神道の儀式のこと)に使われた花であることから、お盆の時期にご先祖様を供養するためのお花として飾られます。

水の子

精霊棚にはさまざまな食べ物をお供えしますが、その中でも欠かせないものの1つが水の子です。
水の子とは、蓮の葉もしくは清水を満たした器の上にきれいに洗った米やさいの目状(サイコロ状)に切ったキュウリやナスを盛り付けたものを指します。

故人の霊は常に飢え乾いて苦しんでいると考えられているため、故人ののどの渇きをいやすというのが精霊棚に水の子をお供えする意味です。

盆提灯

お盆で飾るものといえば盆提灯も欠かせません。
お盆に飾る盆提灯には、大きく分けて新盆に飾る白い提灯と新盆以降に飾る家紋や絵柄のついた提灯とがあります。

このうち新盆に飾る提灯は、初めてこの世に戻ってくる故人の霊が途中で迷うことなく無事にご遺族の待つ家の仏壇にたどり着けるための目印です。
このため、普通の盆提灯と異なって無地で白く、なおかつ飾り方も異なります。

盆提灯についてより詳しいことについて知りたいという方は、下記のリンクの記事をぜひご覧ください。

迎え火・送り火

お盆の時期に多くの家庭で必ずといって良いほど行うのが、迎え火と送り火と呼ばれる儀式です。
お盆のうち最初の日(13日)を迎え盆、最後の日(16日)を送り盆といいます。
そして、迎え火と送り火はそれぞれの日の夕方に故人の霊をお迎えしたり、また見送ったりするために行うものです。

やり方については、玄関先で焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの皿の上におがら(麻の芯の部分)を入れて火で焚きます。
特に迎え火の場合、その日の午後のお墓参りで使った火を提灯などに移して持ち帰り、そのままおがらを焚くのに使うことが多いです。

迎え火や送り火についてより詳しいことは、以下の記事をぜひご参照ください。

仏壇へのお供え物

お盆の時期はご先祖様が戻ってきている仏壇へのお供え物も必要です。
ここでは、お盆の時期の代表的なお供え物についてご紹介します。

団子

お盆の時期にはさまざまな団子がお供えされます。
主なものとして、迎え盆の日にお供えするお迎え団子、14日や15日にお供えするおちつき団子、送り盆の日にお供えする送り団子があります。

お供えする日によって呼び方が違いますが、各家庭につき同じ種類の団子をお供えするのが一般的です。
ただし、ご家庭や地域によってそのまま丸い団子を積んだ形とする場合やきなこをつけてお供えする場合などがあります。

特に、甲信越地方では安倍川もち(静岡名物)をお供えするといった地域独特の団子の用意の仕方もありますので、詳しいことはご近所の方などに聞いてみると良いでしょう。

そうめん

そうめんといえば夏の風物詩ともいえる食べ物ですが、実は仏壇にお供えするそうめんには特別な意味があります。
それは、ご先祖様があの世へと帰る際にお土産を縛るための紐としての意味です。

お盆の時期は子孫の人々が故人の霊にさまざまなお供えをします。
故人の霊がお供えをすべて持ち帰るためにも、そうめんを紐として用い、さらに牛にひいてもらう必要があるためです。

このため、あくまでもご先祖様が無事にあの世へと帰れるようにという願いを込めてお供えするものといえます。
なお、地域によってはそうめんの代わりにうどんをお供えする場合もあります。

霊供膳

霊供膳(りょうぐぜん)とは、精霊棚に滞在しているご先祖様の霊に召し上がっていただくための料理のことです。
白飯や汁物、煮物など5種類の献立から構成されており、肉や魚を使わない精進料理となっています。

なお、宗派によって霊供膳の料理の置き方が異なるので注意が必要です。
例えば真言宗の場合、手前(仏壇奥側)から見て左手前側に飯椀(白飯)、右手前側に汁椀(汁物)を置きます。
そのうえで左上側に平椀(煮物)、右上に漬物を載せた高坏、真ん中に壺椀を置くのが一般的です。

ちなみに、浄土真宗では霊供膳についても精霊棚を用意しないのと同じ理由でお供えすることはありません。

日本各地のお盆のしきたり

仏壇

ここまでは日本全国でも比較的多くの地域で見られるお盆のしきたりについて見てきました。
しかし、地域によっては独特のしきたりがあり、中には伝統行事にまでなっているものも多いです。

そこで、地域独特のお盆関係のしきたりについて見ていきます。
お盆の期間に旅行にお出かけの際には、ぜひともご自身で見て楽しむと良いでしょう。

京都

京都独特のお盆のしきたりとして、お盆の最終日(送り盆:8月16日)の日の夜に行われる五山送り火です。
京都周辺にある5つの山で盛大に火を焚いてご先祖様をお見送りする行事で、三大祭(祇園祭、時代祭、葵祭)と並んで京都を代表する伝統行事に数えられています。

特に東山の大文字山(如意ヶ嶽)で行われる大文字焼きは非常に有名で、午後8時から点火されるのが習わしです。

ほかにも京都独特のお盆のしきたりには迎え盆(8月13日)の迎え鐘や六道まいり、さらに8月23・24日の地蔵盆参りなどもあります。

福岡

福岡でもお盆関係の独特の風習が残っています。
福岡を含め九州全域ではお盆の時期に綱引きを行う風習がありますが、福岡県筑後市にある熊野神社で8月14日(お盆2日目)に行われる久富盆綱引きというものが有名です。

この行事では、全身に煤を塗り腰にみのを付けて黒鬼に扮した地元の小学生たちが大綱を引いて街中を練り歩きます。

沖縄

沖縄の場合は本土のほとんどの地域と異なり、旧暦7月13日から15日(2018年の場合、8月23日から25日)の3日間にお盆を迎える風習があります。
このうちの13日がウンケー(お迎え)、15日がウークイ(お送り)となっており、ウークイの日の送り火の際にはあの世でのお金であるウチカビを燃やすのが一般的です。

また、お供え物に関する風習も独特で、ご先祖様の霊のためにお供えする料理(精進料理)は来客の分まで用意するというしきたりもあります。
さらにお盆中に用意する料理は、初日に沖縄独特の炊き込みご飯を、2日目のナカビ(中日)には間食として甘菓子やソーメン、3日目には重箱料理が主です。

また、沖縄ではお盆の時期にエイサーと呼ばれる踊りが催されます。
単に家内円満を願ったり祖先崇拝を行ったりするためだけに限らず、沖縄を代表する重要な伝統芸能ともいえる行事です。

長崎

長崎でもお盆の最終日(8月15日)である送り盆に精霊(しょうりょう)流しと呼ばれる伝統行事が行われます。
精霊流しでは、その年に初盆を迎えたご家庭では精霊(しょうろう)船と呼ばれる盛大な山車に故人の霊を載せて流し場(終着点)まで運ぶことで、故人があの世に戻るのを見送るものです。

また、普通のお盆を迎えたご家庭でもわらを束ねたこもに果物などを包んで流し場まで運び、ご先祖様の霊を見送ります。
精霊流しの際には爆竹を鳴らしたり花火を上げたりするため、お盆の行事にしては祭りのようなにぎやかさです。

ちなみに精霊流しは長崎のほか、熊本県の天草地方や佐賀県でも行われております。
中には、天草地方などのように精霊船を海に流す場合もあり、地域により精霊流しの内容もさまざまです。

関東・東京と関西でお盆の日程が違う?

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お盆の時期と聞くと8月中旬をイメージする方も非常に多いでしょう。
しかし、実は地域によってお盆の時期が若干異なる場合があります。

私たちが普段よく耳にする8月中旬は、関西地方など全国的に常識としているお盆の時期です。
しかし、東京など関東地方では8月ではなく7月中旬をお盆の時期としています。

このような違いが見られるようになったのは、明治時代に現在の太陽暦に改めたことが原因です。
太陰暦(旧暦)から太陽暦(新暦)に改めた際に、関西など全国のほとんどの地域が新暦に合わせてお盆を迎えるようになり、一方関東などでは旧暦のままで行っているという理由があります。

世界のお盆のしきたり

Korea

お盆という時期は日本だけのものというイメージが強いですが、実は海外でもお盆関係の行事が見られます。

ここでは、韓国とメキシコの事例をとりあげてみましょう。

韓国

韓国のお盆は百中といい、やはり日本と同じようにあの世から戻ってきたご先祖様の霊を子孫の人々がお酒や旬の穀物・果物などをお供えしておもてなしします。

ただし、日本との大きな違いとしてお盆祭りは行われません
韓国でももともとは仏教が盛んでしたが、李氏朝鮮時代(1392~1911)に仏教が大きく衰退したことに伴って、お盆の時期でもそこまで盛大に行事を行わなくなったためです。

メキシコ

実はお盆は太平洋の向こうのアメリカ大陸のメキシコでも迎えられます。
10月31日から11月2日に死者の日と呼ばれるメキシコ先住民の人々が祝っていたお盆行事が行われ、メキシコでは1年の中でも最大のお祭りの時期です。

もともとはトウモロコシや豆類の収穫の時期に合わせて8月に行われていました。
しかし、大航海時代にヨーロッパ人が侵略して先住民がキリスト教に改宗されたことが原因で現在の時期に切り替わりました。

お盆のしきたりのまとめ

お墓

今回終活ねっとでは、お盆にまつわるしきたりについていろいろと見てきました。
今回の内容をまとめますと、以下のようになります。

  • 一般的なお盆のしきたりとして、仏壇にご先祖様の霊が滞在するための精霊棚を用意し、そこに精霊馬や水の子などで飾ったうえで、霊供膳などでお供えをする。
    また、盆提灯を用意したり、お盆の初日と最終日にはそれぞれ迎え火と送り火を焚く。

  • 全国各地には地域ごとのお盆のしきたりがある。
    京都の五山送り火や福岡(筑後市)の久富盆綱引き、長崎の精霊流し、沖縄独特のお盆などが代表的である。

  • お盆の時期は関西など全国のほとんどの地域では8月中旬だが、東京など関東では7月中旬に迎える。
    これは、明治時代の暦の変更の影響によるものである。

  • お盆は日本だけでなく世界各地でもあり、それぞれで独特のしきたりがある。
    韓国では百中、メキシコでは死者の日と呼ばれるものがあり、日本とは異なったお盆の行事となっている。

今回見てきたように、お盆のしきたりは一般的なものもあれば、全国各地の独特のものもあります。
中には観光客も楽しめるような伝統行事となっているものも多いのです。
そのため、お盆の時期に旅行に出かける場合は各地の伝統行事を通じて、現地に息づくお盆のしきたりを味わってくると良いでしょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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