
一周忌の香典の金額相場はいくら?香典袋の書き方や入れ方も解説!
一周忌法要における香典はどのようにしたらよいのでしょうか?一周忌の法要はご遺族にとって大切な場ですから、金額や書き方など失礼のないようにしたいものです。今回の記事では一周忌の香典について、香典袋の表書きや名前の書き方、金額の相場などを分かりやすく解説します。
目次
最終更新日: 2020年03月01日
一周忌の香典について

一周忌は、故人が亡くなってから満1年目の命日のことです。
一周忌には家族や親しい方が集まって法要をしますが、一周忌の香典はいくらくらいにしたらよいのでしょうか。
お葬式のときには香典を出すのは当然と思うでしょうが、一周忌の法要では香典は必要なのか、香典を包むとするとどのくらいが良いのか、などよく分からないという方もいらっしゃると思います。
一周忌の香典の金額相場だけでなく、香典袋の書き方や渡し方などのマナーもどのようにしたらよいのか、心配ですね。
そこで、今回「終活ねっと」のこの記事では、一周忌の香典の金額相場について以下の事項を中心に解説します。
そもそも一周忌法要とは、何か?
一周忌の香典の金額相場は、いくらくらいか?
一周忌の香典袋の書き方は、どのようにしたらよいのか?
一周忌の香典に関するマナーは、他にどんなことがあるか?
一周忌の香典にお返しは必要か?

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一周忌の香典の金額相場についてのご紹介だけではなく、香典袋の書き方やマナーなど香典袋に関するあらゆる情報をまとめております。
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「終活ねっと」では一周忌に関する様々な記事を紹介しています。
一周忌の基礎知識について知りたい方はこちらをご覧ください。
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一周忌法要とは何か

まず、一周忌法要とは何かということをご説明します。
故人が亡くなった日から1年目の命日を一周忌と言います。
この一周忌に行う法要が一周忌法要です。
一周忌法要の際には、亡くなった方のご家族や親戚の方を中心に、亡くなった方の友人や知人など親しい関係者が集まり、故人を偲び供養します。
一周忌法要は、菩提寺やご自宅などで執り行います。
葬儀の際と同様に、お坊さんにお経をあげて頂き、参列した関係者が順次焼香をします。
法要の会場が菩提寺やお墓の近くであればお墓参りをして、その後会食をします。
一周忌は忌明けとなる四十九日の次の葬儀後の節目の法要で、一周忌が済むと喪が明けます。
一周忌の香典の金額相場はいくら?

それでは本題の一周忌の香典の金額相場についてご説明します。
香典を出される方が故人とどのような関係にあるかによって、香典の金額はかなり違います。
故人と近く親しい関係であれば当然香典の金額も高くなります。
一周忌の場合は参列される方は基本的に会食にも出られることが多いと思いますが、その場合は食事代も考慮して多めに包みます。
また香典を何人かでまとめて包む場合もありますが、その場合は多少違いがあります。
故人との関係別の香典の金額相場と連名や夫婦で包む場合について、ご説明します。
故人との関係別の金額相場
故人と関係の深い人や年長者、目上の人などは多めに包みます。
まず故人との関係別の香典の相場を見ていきます。
親(自分が子供)の場合
亡くなった方が自分の親の場合は、一番近い関係になります。
香典を出す子供の年齢や社会的立場などにもよりますが、香典を最も多く包むべき関係です。
この場合の香典の相場は、3万円~10万円くらいです。
子供でも社会人になったばかりであれば、収入などに応じて1万円くらいのこともあります。
逆にそれなりの年齢で社会的な地位がある場合は、10万円以上のことも珍しくありません。
義父母の場合
亡くなった方が自分の義父母、つまり配偶者の親の場合です。
義父母の一周忌の場合は、基本的に自分の親が亡くなった場合と同じ額の香典を包みます。
同居・別居に関係なく一般的に3万円~10万円くらいが相場です。
祖父母(自分が孫)の場合
亡くなった方が祖父母、つまり自分が孫のときは、1万円~3万円くらいが相場です。
祖父母と同居していた場合などで、親同様の関係のときは多めに包むこともあります。
また大学生などの場合は5000円くらいでも問題ありません。
叔父・叔母などの親戚の場合
亡くなった方が叔父・叔母の場合は、1万円~3万円が香典の相場です。
それ以外の親戚のときは、関係がそれほど近くないので5000円~1万円が相場です。
叔父・叔母や伯父・伯母でも、普段全くお付き合いがない場合もあります。
逆に日常行き来したり、お世話になったりしていることもあると思います。
亡くなった方とのお付き合いの程度・日常的な関係の深さによって、香典の金額は増減します。
知人・友人の場合
亡くなった方が知人・友人の場合は、5000円~1万円が相場です。
この場合も、香典を出す方と友人との付き合いの深さなどによって異なってきます。
会食に出席するときは他の場合と同様に多めに包みます。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典の金額相場について、関係別・法要別に詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
連名で包む場合
次に、香典を連名で包む場合についてご説明します。
亡くなった方が会社の同僚や学生時代の友人のときは、同じ部署の同僚や同級生と連名で香典を包むことも多いです。
この場合には、1人当たりいくらくらい包むのが良いのか迷いますね。
連名で包む場合は、香典の合計が個人で包む場合の金額と同じ位かそれ以上を1つの目安とします。
会社の上司・同僚や友人に不幸があった場合、個人で香典を出すときは5000円~1万円を包みます。
ですから、数人の連名であれば、1人当たり1000円~3000円の香典を包むことになります。
連名の場合、合計した金額は端数がない区切りの良い金額にします。
単純に均等配分すると端数が出るときは、年齢や職責が上の方を多めにするなどして調整します。
また、区切りがよいと言っても、縁起が悪いとされる4千円や9千円など4・9の数字にならないように注意しましょう。
1人当たりの負担金額が1000円程度と少額の場合は、相手の負担も考えて香典返しを辞退した方がよい場合もあります。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典を有志一同で包む場合の金額相場や香典袋の書き方についても詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
夫婦で包む場合
一周忌には親しい親族が集まりますので、ご夫婦で出席することも多くなります。
ご夫婦で出席する場合は、夫婦2人分の香典をまとめて包みます。
香典の金額は亡くなった方との関係にもよりますが、会食に出席されないときはご夫婦で2万円程度が目安です。
通常であればご夫婦で会食に出席されるでしょうから、その分も考慮すると3万円程度になります。
一周忌の香典袋の書き方について

香典は、不祝儀用ののし袋である香典袋に包みます。
香典袋の書き方は、宗教ごとに違うところもあります。
実は香典や香典袋という言い方自体が仏教の用語で、神道やキリスト教では使いません。
しかし一般的に香典・香典袋という言い方が、あまり気にせずに使われていますので、ここでもそのまま香典・香典袋と使います。
一周忌の香典袋の表書き・名前・中袋の書き方・注意点などを、宗教ごとの違いも含めてご説明します。
表書きについて
香典袋の表書きは、宗教や宗派によって違います。
一周忌の際の香典袋の表書きの書き方について、仏式・神式・キリスト教式の場合に分けて、違いを見ていきます。
仏式の場合
一周忌の香典袋の表書きは、仏式の場合は「御仏前」や「御香料・御香典」がよく使われます。
仏式の場合、葬儀から四十九日までの法事では御霊前を一般に使いますが、四十九日の忌明け後は御仏前にします。
ただし、亡くなった方はすぐ仏になると教える浄土真宗は、最初から御仏前を使います。
香典袋は、蓮の絵が付いたものがよく使われますが、無地でも構いません。
表書きの下の水引は5本が基本です。
水引きの色は、黒白が一般的です。神式の場合
神式にも仏式の年忌法要と同様の式年祭があり、一周忌にあたる儀式を神式では一年祭と言います。
一年祭では、一周忌と同じように親戚や親しい友人・知人を招いて祭礼を行います。
神道では亡くなった方はその家の守り神になるとされており、神前に玉串や榊を供えて祀ります。
玉串や榊はいわば仏式のお香やお線香にあたるものです。
ですから、神式の場合ののし袋の表書きは「玉串料・御榊料・御神前」などと書きます。
神式の祭礼ののし袋は、蓮の絵が付いているものは使いません。
水引を使うときは、主に黒白の結び切りを使います。キリスト教式の場合
キリスト教式の場合も、亡くなって1年後に仏式の一周忌や神道の一年祭にあたる追悼式があります。
キリスト教にはカトリックとプロテスタントがありますが、追悼式はどちらも大きな規模で行われます。
カトリックは追悼ミサ、プロテスタントは昇天記念日・記念集会などと言います。
キリスト教式の追悼式の際ののしの表書きは、「御花料」がよく使われます。
カトリックは「御ミサ料」、プロテスタントは「献花料」とすることも多いです。
キリスト教式では「御霊前」も使いますが、プロテスタントは使わない宗派もあります。
のし袋は、仏式用の蓮の絵がついているものは使いません。
キリスト教では、十字架かユリの花がついたものか、白い封筒にします。
水引はつけません。
名前の書き方
次に、香典袋の名前の書き方についてご説明します。
名前の書き方は、個人で香典を包む場合と連名で包む場合があります。
個人で出す場合
個人で香典を出す場合は、名前は表書きの下段中央に氏名をフルネームで書きます。
家名を書くだけの方もおられますが、フルネームの方が紛らわしくなく、分かりやすいです。
3人以下の連名で出す場合
会社の同僚や学生時代の友人などと連名で香典を出す場合です。
3名以下の連名でしたら全員の名前を香典袋の表に書きます。
その場合の氏名の記載の順番は、目上の方あるいは年が上の方を中央に書き、順次左側に全員の氏名を書いていきます。
特に立場や年齢の違いなどがないときは、五十音順にするとよいです。
4人以上の連名で出す場合
連名で香典を出す場合で人数が4人以上になるときは、香典袋の表に全員の名前を書くのは控えます。
表には「同期有志」・「○○部一同」あるいは「代表○○他」などと代表者名を書きます。
その上で、香典を出された方全員の氏名・金額・住所を書いた別紙を中袋などに入れておきます。
香典袋の表あるいは別紙に、会社名・学校名・サークル名などもきちんと書いておくと、どういう関係の方か相手も分かりやすく親切です。
夫婦で出す場合
夫婦で香典を出す場合は、夫の氏名だけを書くことも多いですが、夫婦連名とすることもあります。
夫婦それぞれが故人とのお付き合いがあり、それぞれの立場で弔意を示したいときなどです。
そのような場合は、別々に出すのも妙ですので夫婦連名にします。
その場合は、夫の氏名を中央に書き、その左に妻の名前を書き添えるのが一般的な書き方です。
中袋の書き方
香典袋には、香典のお札を入れための中袋あるいは中包が入っています。
この中袋・中包みには、香典を出される方の住所・氏名と金額を書きます。
それぞれの書き方は、次のようにします。
住所氏名の書き方
住所・氏名は、中袋の裏面に書く形式のものが多いです。
住所・氏名は、受け取った方が香典を整理してお礼状を書く際に参照します。
表に名前を書いたからと省略する方もいますが、はっきり読みやすい字で書くのがマナーです。
金額の書き方
香典の金額は、記載欄の指定がなければ中袋の表の中央に書きます。
縦書きで漢数字で「金壱萬円」のように書きます。
円を旧字体で「圓」と書く方もいますが、円が一般的です。
最近は旧字体の「萬」も「万」と書く方が多く、それでも構いません。
他の数字は、旧字体の壱・弍・参・伍・拾・仟(阡)などが一般的によく使われています。
金額の後に「(円)也」と付けることもありますが、付けても付けなくても、どちらでもよいとされています。
中袋の裏面に金額の記入欄が横書きで指定されている場合は、「10,000円」などと記入します。
金額の書き方は定まったマナーではありませんが、間違いがあってはいけませんので、明確に書くことが大切です。
濃い墨で書く
お葬式のときは突然の訃報に悲嘆しているとの趣旨で香典袋の表書きは薄墨で書くのがマナーです。
しかし、忌明けとなる四十九日法要の後は普通の濃い墨で書き、薄墨は基本的に使いません。
そのため、一周忌の香典袋は普通の濃い墨で書きます。
ボールペンやサインペンで書いても良いか
香典袋の表書きは、基本的に墨で書くものですので、筆あるいは筆ペンを使うのが望ましいです。
筆ペンなどの代わりにサインペンを使う方もいますが、ボールペンはNGです。
中袋については、情報を正確に伝えることが重要ですので、筆で書きにくいときはボールペンを使っても良いです。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典袋の正しい書き方を詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
一周忌の香典に関するその他のマナー

一周忌の香典については、これまでご説明したこと以外にも、いくつかマナーがあります。
他のマナーについて簡潔にまとめてご説明します。
新札は使用しない
お葬式のときは新札を使用しないのがマナーです。
それは葬儀を予想して新札を準備していた、と相手に思わせるのを避けるためです。
それでは、予定が分かっている一周忌の場合は新札を使っても良いのでしょうか。
一周忌などの法要でも、新札を使うのは失礼だと受け止めるご遺族もおられます。
折角新札を準備しても、やはり不快感を与えかねませんので、新札を使うのは控えた方がよいです。
新札でない方がよいといっても、汚れているお札は失礼ですので避けましょう。
もし新札しかなければ、新札を折り曲げてあとをつけてから入れましょう。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典で新札を使う場合のマナーについて紹介していますので合わせてご覧ください。
お金の入れ方
香典のお札は、向きを揃えて香典袋に入れます。
その際、お札の顔が印刷されている方(表)を袋の裏に向けて、顔が下を向くように入れます。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典袋へのお札の入れ方とお札の向きなどについて解説していますので、合わせてご覧ください。
香典袋の渡し方
香典袋は、裸のまま手渡しするのではなく、袱紗に包んで持参します。
斎場などの受付で、袱紗から出して、相手から表書きが読めるような向きにして両手で渡します。
ご自宅で渡すときは、香典袋を袱紗の上に乗せて渡すとよいです。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典を渡すタイミングと渡し方や注意点について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
香典は郵送しても良いのか
香典は郵送しても良いです。
香典を送るときは、現金をそのまま裸で送るのではなく、香典袋に入れて現金書留にします。
法要に出席できない場合は、お詫びの言葉を添えておきます。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典を郵送する方法・手順などについて詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
一周忌の香典にお返しは必要?

最後に、一周忌の香典返しは必要かという疑問にお答えします。
結論を簡単に言いますと、一周忌の香典返しは必要です。
香典返しの金額は葬儀の場合と同様で、頂いた香典の3分の1~半額程度が相場です。
香典返しの表書きは「志」などとし、のしはつけません。
法要・会食に出席される方には、お帰りの際に引出物としてお渡しします。
法要に出席されない方には、別途お礼状を添えて送ります。
「終活ねっと」の以下の記事では、香典返しの基礎知識について詳しく解説していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
一周忌の香典についてまとめ

今回「終活ねっと」では、一周忌の香典について、香典袋の書き方や香典の金額などを解説してきました。
以下に今回の記事の要点をまとめました。
一周忌法要は故人の満1年目の命日の法要で、菩提寺などで法要を行い、お墓参りして会食するのが通例である。
一周忌の香典の相場は、故人との関係によって違い、親しい関係であれば高くなる。
会食に出るときは、食事代も考慮して多めに包む。
連名の場合、合計した金額は端数がない区切りの良い金額にする。香典袋の表書きは、仏式は御仏前、神式は玉串料、キリスト教は御花料がよく使われる。
名前は、個人は氏名を、3名以下連名は全員の氏名を、4人以上連名なら○○一同などと書き、全員の氏名を別紙に書く。
香典袋の表書きは、筆あるいは筆ペンを使うのが望ましく、ボールペンはNGである。中袋には、香典を出す方の住所・氏名・金額を明確に書く。
金額は、一般に縦書きで漢数字で「金壱萬円」のように書くことが多い。一周忌の香典については、新札は使用しない・お金の入れ方・香典袋の渡し方などについてもマナーがある。
一周忌の香典返しは、葬儀の場合と同様に必要である。
ご覧いただいたように、一周忌は大事な法要で、葬儀のときと香典の金額、表書きの書き方・マナーなどはそれほど大きな差はありません。
一周忌の香典などで悩まれることがあれば、今回の記事を参考にしていただければと思います。
「終活ねっと」では、他にも葬儀や法事に関する様々な記事を掲載しています。
ぜひ他の記事もあわせてご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました