作る?作らない?浄土真宗での位牌の扱い方を学びましょう

作る?作らない?浄土真宗での位牌の扱い方を学びましょう

日本国内で信徒さんが一番多い浄土真宗。教えや年忌法要など他宗派と違う仏事があり、中でも位牌の扱いが違います。位牌は用いず過去帳を使用します。しかし、昨今では、位牌を希望するご遺族の方も多くなっています。今回は、浄土真宗の位牌に関する扱い方をお伝えします。

最終更新日: 2020年02月28日

浄土真宗での位牌の扱い方

みなさんは浄土真宗では、位牌の扱い方が他の宗派と違うことをご存知ですか?

ご存知の方も、ご存知でない方も、ぜひこの機会に浄土真宗の位牌の扱い方について徹底的に学んでみましょう!

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終活ねっと運営スタッフ

今回「終活ねっと」では以下の項目について解説していきます。

  • 浄土真宗の基礎知識
  • 浄土真宗の場合に、位牌は必要なの?
  • 浄土真宗の過去帳・法名軸ってなに?

時間がないとお急ぎの方でも、興味のある項目をピックアップして読むことが可能です。

ぜひ最後までご覧ください。

浄土真宗についての基礎知識

「浄土真宗」は日本に数ある中の仏教の宗派の一つです。
鎌倉時代に、親鸞が師とする法然上人が説く「浄土往生」が真の教えと念仏し、親鸞が宗祖となり、日本全国に広めたのが浄土真宗です。
他の宗派では、信者を「信徒」と呼びますが、浄土真宗では、「門徒」と呼んでいます。

日本で一番信者が多いと言われている浄土真宗について紹介します。

浄土真宗の本山と宗派

  • 本山…西本願寺

  • 宗派…浄土真宗本願寺派

  • 御本尊…阿弥陀如来

浄土真宗の宗祖と教え

浄土真宗の開祖(宗祖)とその教えについて説明します。

宗祖…親鸞聖人

承安3年(1173年)に日野有範の長子として生誕。
9歳で出家し29歳までの20年間を比叡山で修行していたと言われていますが、記録が残っていないため当時の生活は不明とされています。

その後、比叡山を下り、専修念仏という教えを説かれていた浄土宗の開祖である「法然上人」のもとで修行を行いました。

教え…念仏成仏

浄土真宗は、「浄土三部経(仏説大無量寿経・仏説観無量寿経・仏説阿弥陀経)」と親鸞聖人の主著「教行信証」を根本の聖典としたもので、「念仏成仏」が教えです。
日々、阿弥陀如来に念仏することにより、故人は亡くなると即成仏すると言われ、残された遺族が成仏した故人を通して、念仏することにより、新たに阿弥陀如来の慈悲をうけるとされています。

阿弥陀如来に念仏(他力念仏)することによって、故人が仏さまとなり成仏する事で、「他力本願」の元となっています。
他力念仏とは、「阿弥陀如来の他力の中で念仏と共に生きていく」意味だと言われています。

浄土真宗の七高僧とは?

七高僧とは、親鸞が浄土教の祖師と定めて尊崇したインド、中国、日本の7人の僧侶を言います。
龍樹菩薩、天親菩薩、曇鸞大師、道綽禅師、善導和尚、源信和尚、法然上人がこれにあたります。

浄土真宗では、追善供養はない?

浄土真宗では、亡くなると阿弥陀如来の導きにより仏様となり、残された家族を見守っています。
残された家族は、亡くなられた人に対しては、読経することにより日々感謝をしましょうという教えから、故人を供養する追善供養はしていません。

浄土真宗は故人を供養するのではなく、故人を通して仏縁を重んじる教えなのです。

新盆やお盆の法要は、他宗教のように、故人が迷わないようにする迎え火や送り火の仏事は行いません。
しかし、仏壇の前で合掌し、阿弥陀如来とご先祖様に感謝の気持ちを伝えする法要は行います。

浄土真宗における仏壇の意味

浄土真宗では、仏壇は故人や先祖を祀る場所ではなく、阿弥陀如来がいる極楽浄土の世界を表している場所だといわれています。

故人や先祖が阿弥陀如来の導きで仏さまに成就したことを、毎日感謝する場所であると言われています。

浄土真宗の場合、位牌は必要?

浄土真宗では、礼拝の対象が阿弥陀如来であるために、位牌は使用していません。

もともと、位牌は中国の儒教の葬礼のしきたりでした。
浄土真宗では、仏教と無関係であるという事と、「位牌に魂が宿り供養する」という概念はないために位牌は必要なく、かわりに過去帳や法名軸を使用しています。

位牌は、もともとは官位や姓名を木札に記入し、神霊に供えるための中国の儒教のしきたりが日本に伝わったものですが、日本では仏教と儒教が混同したために、間違って広がり今日に至っています。

しかし、長い年月の間に広まった位牌の風習は、現代人に染みついてしまっているので位牌を用いないことに対しては難しい面もあります。
近年では浄土真宗でも位牌を希望する方も多いようです。

浄土真宗特有?過去帳・法名軸での供養

位牌を用意しないのは、浄土真宗だけです。
浄土真宗では、過去帳や法名軸に、法名、俗名、死亡年月日、年齢など寺院の僧侶に記入してもらいます。

法名軸

位牌と同じように、俗名や法名、没年月日、享年を記入してある掛け軸を仏壇に飾ります。

法名とは

浄土真宗では、戒名はつけません。
(「戒名」とは、仏教の中で、自ら心身を鍛錬し、自力でこの世にさとりを開くことを目指す自力聖道門の人々が出家する時に、これから守らなければならない戒律を師から授かりつけてもらう名前の事を言います)

浄土真宗では、出家により戒律を守る修行ではなく、普段の生活を続けながら、阿弥陀如来の救いを念仏することから、戒名は付けずに、法(教え)の名前として法名を付けています。

お釈迦様(釈尊)の内の一文字「釋(しゃく)」をいただき、法名として使っています。
10年前位までは、女性には「尼」がつけられていたそうですが、現在は男女ともに、「釋○○」と「釋」を統一して使っています。

他の宗派のように、居士や大姉などの位号は、差別に結び付くために浄土真宗では付けないこととされていますが、宗派や寺院に貢献した人に「院号」をつける場合があります。

過去帳

過去帳は、江戸時代に檀家制度の時に使用していた家系の記録の名残りだと言われています。
過去帳の中には、家系の先祖の記録が記入されていますので、一種の家系図と同じ役目になります。

位牌は多くても10枚程度の保存なので、この過去帳ならば、先祖代々の家系が分かりとても便利ですね。

位牌を作る場合について

浄土真宗では、位牌を作らないと言われていますが、近年では、位牌を希望される家系も多くなっています。
位牌を作る場合の書き方や置き方について紹介をしますので、参考にしてください。

また、位牌をご購入される際にはぜひ「終活ねっと」をご利用ください。
「終活ねっと」では、位牌の購入・相談を承っております。
メーカー様より位牌を直接仕入れているため、スピーディーかつ手ごろな価格での販売が可能です。
位牌の購入をご検討中の方、位牌についてなにか疑問がある方は、下記のリンクから気軽にご相談ください。

浄土真宗の位牌の書き方

位牌への文字の入れ方についてご紹介します。

表面

右側…寂年(死亡した年)
中央…法名(梵字)・釋○○
左側…寂月日(死亡した月日)

裏面:俗名を記入

中央…俗名 ○○○○
左側…「享年」か「行年」

位牌の置き方について

位牌の置く場所は基本的に、御本尊より下に置くのが決まりです。
位牌を用いない浄土真宗では、位牌の変わりが過去帳になりますので、位牌を置く場所は過去帳の脇になります。

位牌の魂入れはどうする?

浄土真宗では、位牌の魂入れは行いません。
仏壇や御本尊を新しく替える場合に「おあたまし」の儀式を行います。

本来、浄土真宗では、故人はなくなるとすぐに阿弥陀如来の導きで浄土に往生し、仏となると言われているために、故人の魂が現世に残ることや霊として現れるという考え方はありません。
そのため、位牌などの魂入れをするのではなく、 新たな仏さまとの出会いの縁を喜び、感謝することになります。

位牌の処分方法

位牌を用いない浄土真宗では、過去帳や法名軸を使いますので、位牌を処分する時は、刻印された法名や俗名、没年月日、年齢、関係などを過去帳や法名軸に書き換えましょう。
その後、寺院で引き取ってもらいます。

自分で処理する方法もありますが、位牌には故人の魂が宿っていると思っている日本人には心情的に、抵抗があると思いますので、寺院で引き取ってもらうことがベストですね。

宗派ごとの違いを理解しましょう

日本にはたくさんの宗派がありますが、宗派により教えや仏事に対する考え方が違います。
「門徒もの知らず」と他宗派を揶揄するような行いをせずに、それぞれの宗派を理解し、尊重することが最も大切です。

浄土真宗での位牌の扱い方:まとめ

浄土真宗の位牌についてお伝えしましたが、いかがでしたか。
位牌は必ず必要な仏具であるとインプットされていましたが、宗派により仏具などの用い方が違います。
今一度、ご自分の家系の宗派名を確認し、宗派の仏事を正しく理解しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「終活ねっと」では、他に以下のような記事を公開しています。
よかったら目を通していただけたら幸いです。

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