どんな特徴があるの?真宗高田派(浄土真宗)について

真宗高田派は浄土真宗の一派で、開祖親鸞の弟子の真仏が開いたと伝えられています。浄土真宗では本願寺派、大谷派が大きな規模をもつ分派ですが、高田派はどんな違いを持っているのでしょうか。作法やしきたりなどから、高田派の特色を述べてゆきたいと思います。

目次

  1. 真宗高田派ってなに?
  2. 真宗高田派のお葬式の作法
  3. 真宗高田派のお経
  4. 法名
  5. 真宗高田派の仏具
  6. まとめ

真宗高田派ってなに?

困った人々

真宗高田派は浄土真宗のうちの一派で、「真宗高田派」という名称が正式名称になります。
いったいどのような宗派なのでしょうか。

真宗高田派のはじまり

真宗高田派は1225(嘉禄元)年に浄土真宗の開祖である親鸞が下野国(いまの栃木県)に如来堂(のちの専修寺)を開いたところから始まりました。
言い伝えによると夢のお告げがあったためだといいます。
その後、親鸞は京に戻る時に弟子の真仏に教団の管理をまかせ、以後真宗高田派の歴史は今日まで続いています。
ちなみに、真宗高田派という名称が公称として使われるようになったのは1877(明治10)年からです。

本寺・本山

真宗高田派は本寺と本山があり、本寺は栃木県真岡市の専修寺(せんじゅじ)、本山は三重県津市一身田の専修寺になります。
現在は本山の専修寺の方が中心的な役割を務めています。
本山は1465(寛正6)年、第10世の真慧(しんけい)上人の時代に作られました。
真慧上人は各地に教えを広め、特に伊勢の地域で信仰が高まったため信仰の拠点としてお寺を作りました。
その後、本寺が兵火で失われたため本山の役割が強くなり、現在に至っています。

真宗高田派のお葬式の作法

焼香

真宗高田派ではお葬式の時の焼香は三回行いますが、押しいただくことはしません。
押しいただくとは、焼香の時につまんだお香をひたいのところまで持っていくことです。
焼香の時はお香をつまみ香炉にくべる動作を三回繰り返します。
ちなみに、本願寺派では1回、大谷派では2回焼香を行います。
本願寺派も大谷派も押しいただく行為はありません。

念珠(ねんじゅ)の持ち方

左手で持ちます。
合掌するときは、親玉を上にして両手を念珠に通し、一輪は房を左に垂らします。
二輪は弟子玉のついた房を左へ、房だけを右へ振り分けます。

真宗高田派のお経

真宗高田派のお経では「文類偈(もんるいげ)」を読むことが特徴として挙げられます。
浄土真宗でよく読まれる正信偈と同じく、内容は阿弥陀如来をたたえる偈(うた)になっています。

法名

戒名とは言わない

真宗高田派だけでなく浄土真宗全般のきまりになりますが、戒名の代わりに法名(ほうみょう)という呼び方を使います。
浄土真宗には戒律がないため、受戒した人に使う名称である戒名という呼び方はしません。

法名は生前にいただく

浄土真宗では、基本的に法名は生前に本山におもむいてつけてもらいます。
この法名をつけてもらう儀式を帰敬式(ききょうしき)といいます。
帰敬とは帰依敬礼の略で、仏道を心から信じて敬うという意味です。
すでに臨終している場合はそれぞれのお寺で法名をつけてもらいます。

真宗高田派の法名のきまり

真宗高田派では、つけてもらえる法名が他派とは少し違います。
真宗高田派では「釋+道号2字+法名2字」の計5字が法名になります。
釋とは釈の旧体字で、釈迦の弟子という意味です。
他派では女性には釋尼(しゃくに)とつけるところがありますが、真宗高田派では区別はありません。
また、他派では寺院に貢献した人に院号がつけられる時がありますが、真宗高田派では院号は用いません。

真宗高田派の仏具

本尊・脇懸(ほんぞん・わきがけ)

真宗高田派では、仏壇の中の本尊は阿弥陀如来、脇懸は左に九字十字名号(みょうごう)、右に親鸞聖人をおきます。
九字十字名号とは「南無不可思議光如来(なむふかしぎこうにょらい)」という九字名号と「帰命尽十方無碍光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)」という十字名号をあわせた言い方で、名号とは阿弥陀如来の称号のことです。
意味は、前者は「思い量ることのできない光の仏に帰依いたします」、後者は「すみずみまで余すところなく光を届ける如来に帰依いたします」になります。

具足

具足とは仏前や仏画の前に供える仏具のことで、三具足と五具足があります。
三具足とは花瓶、香炉、燭台のことで、五具足は花瓶二つ、燭台二つ、香炉一つの組み合わせを言います。
普段は三具足を飾り、法要など特別な場合のみ五具足を飾ります。
真宗高田派の場合は麟鳳亀龍(りんぽうきりゅう)をかたどったものを使います。
徳のある霊獣である麒麟が香炉の蓋に、鳳凰と亀が燭台に、龍が花瓶といったようにそれぞれの器具にあしらわれています。

輪灯(りんとう)

真宗高田派で使う輪灯(りんとう、仏壇内部の両脇に吊り下げて使う明かりのこと)は桐紋の入っているものを使います。
真宗高田派では桐紋とのゆかりが深く、さまざまなところで使われています。
それというのも、第15世堯朝(ぎょうちょう)上人の内室である高松院は津藩主の藤堂家出身であり、藤堂家の家紋が五七桐紋だったからでした。
堯朝上人が32歳の若さで世を去ってから、高松院は藤堂家の力を借りつつ真宗高田派のために尽力したと伝えられています。

仏飯

真宗高田派や本願寺派では仏壇にお供えする仏飯は山形に盛ります。
これは蓮の花のつぼみのかたちをあらわしているためです。
蓮の花は汚い泥からきれいな花を咲かせるため、苦しみから悟りに到る象徴として仏教では神聖なモチーフとされています。

大谷派では仏飯を円筒形に盛ります。
きれいな円筒形になるのは盛槽(もっそう)という円筒形の器具を使ってかためるためです。
大谷派の仏飯が円筒形である理由は蓮の実をあらわしているためと言われています。

仏花

本山では松の木をいける様子が有名であり、「高田の一本松」と呼ばれています。
一般の家庭では、特にきまりはありません。

まとめ

お墓

真宗高田派の特色、おわかりいただけたでしょうか。
違いを知って、真宗高田派を好きになる人がもっと増えてくれることを願っております。
細かいところは地域やお寺によって違うところもあるでしょうから、一つの目安として参考にしていただければ幸いです。

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