真言宗の大切なお経【般若心経】の意味とは!?

真言宗の大切なお経【般若心経】の意味とは!?

ほとんどの宗派で【般若心経】が読まれていますが、真言宗もその一つです。このお経はとても有名で、短くてなじみのあるものですが、この数百数十文字のお経にはどのようなことが書かれ、どんな意味があるのでしょうか?真言宗のことと共に、お経の意味も見てみましょう

最終更新日: 2020年11月26日

真言宗のお経の意味について

困った人々

皆さんが一度は聞いたことのある、お経。
法事や葬式の際に必ず聞くものですが、その内容について知っている方は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回「終活ねっと」では、真言宗のお経の意味について、以下の内容を中心に解説していきたいと思います。

  • 真言宗って?

  • 真言宗のお経の特徴とは?

  • 真言宗の有名なお経【般若心経】の意味って?

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普段あまり気にしないお経の意味について、ここではわかりやすく解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。

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真言宗とは?

困った人々

真言宗は、弘法大師・空海によって平安時代頃に開かれた日本の宗派です。
大日如来を根本におく密教で、身(手に印を結ぶ)・口(真言を唱える)・意(心を静めて三昧の境地に入る)の三つの働きで『即身成仏』できるという教えです。

真言宗の悟りの世界を示す経典は同じですが、掴むための手法や作法に多少の違いがあるため、流派ごとに各々本山を設けています。

大きくは二つに分かれており、高野山を中心とする古儀派と、京都智蹟院を中心とする新儀派です。
古儀派の本山には、高野山金剛峰寺・東寺・醍醐寺・仁和寺・大覚寺などがあり、新儀派の本山には、智蹟院・長谷寺などがあります。
一言で真言宗と言っても様々な宗派があるため、それぞれによって葬儀の流れや作法にも違いがあります。

真言宗の葬儀の特徴

葬儀

密教と呼ばれる宗教故に、他の宗教とは違う葬儀の特徴があります。

灌頂(かんじょう)

真言宗の葬儀の中で最も特徴的なもので、故人の頭に水をそそぎかけます
これは密教ならではの儀式で、これを行うことで仏の位にのぼることができるとされています。

土砂加持(どしゃかじ)

これも密教で行われる儀式で、土砂を洗い清めて護摩を修し、光明真言を本尊の前で唱えます
これによって生まれた砂には、苦悩を取り除く・死体にまくと柔軟になる・墓にまくと罪過が消える
などの効果があるとされています。
真言宗の葬儀では、この土砂を遺体にかけて納棺します。

葬式でお経を読む意味

困った人々

葬式でのお経の時間は、眠い・退屈と思ってしまう人もいるのではないでしょうか?
しかし、お経を読むということには、きちんと意味があります。

お経とは目に見えない物ですが、目ではなく心で見る物なのです。
お経は唱えるだけで功徳があり、深い意味を理解できなくても、すでにその言葉には力が備わっているとされています。
故人のためにできる唯一のことが祈ることであり、気持ちをこめてお経を読むだけで効果があると言われているのです。

そして、お経には心を落ち着かせる効果があり、読まれている間は静かに心を落ち着かせ、誰にも邪魔されることなく故人との思い出を振り返る時間にもなるのです。
ですから、葬式でのお経にはとても大事な意味があるのです。

真言宗のお経の一つ【般若心経】について

葬儀

真言宗でも読まれるお経の一つです。
般若心経の正式名称は『般若波羅蜜多心経』です。
各宗派で用いられる際に、頭部に「仏説」や「摩訶」をつけて表記されます。

題名の意味

【仏説摩訶般若波羅蜜多心経】と書き、読み方は『ブッセツマーカーハンニャーハーラーミーターシンギョウ』で、区切り方は《仏説・摩訶・般若・波羅・蜜多・心・経》です。
この教えは、仏様がおっしゃったもので、心豊かに安らかになるためのものです。
それぞれの意味について解説していきましょう。

1.仏説(ぶっせつ)

仏様が説いたという意味です。
どこかの誰かが無責任に言った訳ではなく、仏様がおっしゃっているということです。

2.摩訶(まか)

梵語(お釈迦様の時代のインドの言葉)で「マハー」という言葉の音写です。
偉大な・大きなという意味です。
ただの不思議ではなく、とても不思議なことを『摩訶不思議』と言いますが、その摩訶です。

※音写…インドから中国に言葉が入った時に、発音に近い漢字を当てはめる事

3.般若(はんにゃ)

「智慧」を表す「パンニャー」という言葉の音写です。

4.波羅(はら)

「あちらの岸」という意味の「パーラム」の音写です。
日本でいう「彼岸」の事です。
彼岸に対して「こちらの岸」を「此岸」と言い、私たちがいるのが此岸で、むさぼり・わがまま・おろかさなど、苦しみが生じる場所です。
反対に、苦しみがなく安らかな気持ちでいられるところが彼岸です。

5.蜜多(みった)

「到る」という意味の梵語「イター」の音写です。

6.心(しん)

大事なものという意味です。

7.経(きょう)

「経」という漢字は、縦糸のことを意味します。
インドの言葉は横書きですから、仏様の教えも横長の板に横書きです。
この横長の板をつなぐのに縦に通されたのが縦糸(経)です。
そこで、仏様の教えが書かれたものを経というわけです。

まとめると、【仏様が説いた(仏説)彼岸に到るための(波羅蜜多)偉大な(摩訶)智慧の(般若)大事な(心)教え(経】となります。

本文の意味

般若心経の本文は、大きく四つに分けることができます。
その中に、『心安らぐ彼岸に到るためにどんな智慧をどのように身に着けるべきか』が記されています。

1.誰がどのように般若を得たか

観音菩薩が悟りを得る修行の中で、この世の五蘊には実体がないことを明らかにし、苦しみから解き放たれる方法を見つけたことが記されています。

※五蘊(ごうん)…人間の意識を構成する五つの要素の事

2.弟子への呼びかけ

古い弟子である舎利子に呼びかけています。
前半には、この世の形あるもの全てに実体がなく、実体がないからこそあらゆる形を得ることができる。
これは人間の感覚についても同じであると記されています。

後半では、実体がないのであれば、生まれること・消えること・汚れることはなく、清らかでもなく、増えも減りもしないと記されています。

3.空の思想の解説

弟子への呼びかけに続く形で解説されています。
真実の世界では、目に見えるもの、それによって感じたこと・思ったことなど全てが存在せず、無知からくる悩みもありませんが、その悩み自体は尽きることがありません。
苦しみはなく、それを解決する方法も知る方法もありません。

だからこそ苦しみを知る観音菩薩はこだわりを持たず、全ての夢想・欲から離れることで涅槃へと至ることができたと記されています。

4.般若心経の真言について

真言は並ぶことのない言葉であり、これにより苦しみは解き放たれるとされ、それこそが般若心経だと記されています。
真言とは、「羯諦・羯諦・波羅羯諦・波羅僧羯諦・菩提薩婆訶」の部分で、「往ける者よ・往ける者よ・彼岸に往ける者よ・彼岸に全く往ける者よ・さとりよ・幸あれ」という意味があります。

お経の意味まとめ

仏壇

今回、「終活ねっと」では、お経の意味について解説してきました。
日本には昔から「言霊」という言葉があるように、短いお経の中にもたくさんの意味が込められていることを理解いただけたでしょうか?

以下が今日のまとめとなります。

  • 真言宗とは、弘法大師空海によって、平安時代ごろに開かれた宗派の一つである。
    真言宗は大日如来を根本におき、身・口・意の3つの要素で「即身成仏」できるという教えがある。

  • 真言宗の葬儀の特徴は、大きく分けて2つある。
    ひとつは灌頂といい、故人の頭に水をそそぐことで仏の位にのぼることを目的としている。
    ふたつめは土砂加持といい、土砂を洗い清めて護摩を修し、光明真言を本尊の前で唱えることである。

  • 真言宗の般若心経の正式名称は『般若波羅蜜多心経』という。
    般若心経の題名は【仏説摩訶般若波羅蜜多心経】と書き、これは心安らかになるという意味が含まれている。
    本文は主に4つに分けることができ、『心安らぐ彼岸に到るためにどんな智慧をどのように身に着けるべきか』とうことが明記されている。

これから先、真言宗のお葬式でお経に触れる機会がありましたら、少しでも意味を思い出しながら故人と最後のお別れをしてみて下さい。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

「終活ねっと」では、葬式・法事・お墓など、終活に関する様々な情報を発信しています。
ぜひ、色んな記事をご覧になり、今後の参考にしてみてください。

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