
神棚に飾る葉っぱとは?名前/意味/交換/処分/お供えについて解説
葉っぱのついた植物は、公園や街路樹などさまざまな場所で見ることが出来ます。自宅にある神棚でも葉っぱを飾りますが、どんな植物なのかということを知らない人は多いのではないでしょうか。この記事では神棚に飾る葉っぱについて解説します。
目次
最終更新日: 2019年11月02日
神棚の葉っぱについて

葉っぱのついた植物は、公園や街路樹など自然を感じられるところであれば、さまざまな場所で見ることが出来ます。
自宅に設置してある神棚にお供えするものの1つとして、植物は必要不可欠な存在です。
しかし、神棚に葉っぱのついた植物を飾ることには慣れていても、どんな植物なのかということまでは知らない人も多いのではないでしょうか。
他にも「神棚に葉っぱを飾る理由とは」「神棚の葉っぱはいつ頃交換するのか」など、疑問を感じる点や知りたいことなどは沢山あることと思います。
神棚で当たり前のように飾られている葉っぱだからこそ、どんな植物なのかは知っておくことをおすすめします。
今回の「終活ねっと」では、神棚に飾る葉っぱについて
葉っぱの名称と神棚に飾る理由
神棚の葉っぱはいつまで飾るのか
神棚の葉っぱの捨て方
作り物の葉っぱでも問題ないか
神棚へのお供え物
以上のことを解説していきます。
神棚にお供えする米や水についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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神棚の葉っぱの名前・飾る意味は?

神棚で飾る葉っぱは、目にすることはあっても名称やその意味を知らない方は少なからずいらっしゃるでしょう。
ではまず神棚に飾る葉っぱの名称と飾る意味を解説していきます。
神棚に飾る葉っぱの名前は?
神棚に飾る葉っぱの名前は榊(さかき)といいます。
榊がよく育っている場所は四国や九州などで、初夏に花がつき、冬近くには黒い実が生る植物です。
榊の葉っぱの表面はツヤツヤしており、先端は尖っています。
榊の語源は諸説ありますが、神様のいる聖域と人間がいる世界の境目に立っている木という意味の「境木」からきている説が有力とされています。
他にも葉っぱが落ちないことから「栄える木」、聖なる木と言われている「賢木(さかき)」などの説もあります。
榊が一般的ではない一部の地域では、椿や松などを榊と呼んでいるところもあります。
また、榊の種類は姫榊(ひさかき)と本榊がありますが、飾るのはどちらでも構いません。
どうして飾るの?
神棚に榊を飾る理由は目印の名残や依り代など諸説あります。
宗教施設がなかった時代、神様は樹木や大岩などに宿っていると考えられていました。
そのため、聖域となる場所が一目見ただけですぐ分かるように、榊を始めとした常緑樹を目印として近くに植えたとされています。
また、榊は「木」「台」「雷」を合わせた漢字と言われています。
昔は先端が尖っている植物を媒介にして、神様との意思疎通ができると考えられていました。
さらに雷は尖った物に落ちやすいことが影響して、神様も同じ場所に降りるという考えが生まれたという説もあります。
そのため、先端が尖っている榊が依り代として選ばれたとされています。
神棚の葉っぱは枯れるまで飾る?

榊を神棚に飾る際は左右一対が基本となります。
飾り方によっては一方だけが枯れるということもありますが、右側が先だった場合、神道では良いことと考えられています。
左側の榊はご先祖の神様、右側の榊は自分がいる地域を守護する鎮守様(ちんじゅさま)が降りています。
もしも右側が枯れた場合は鎮守様の守護が働いた結果、左側の場合はご先祖とのつながりが希薄になっているということです。
しかし、出来れば榊が枯れる前に交換・処分をする必要があります。
1日と15日
榊を交換・処分するタイミングとして、1日と15日が挙げられます。
このタイミングを推奨する理由は神道にとって縁起が良い日であり、月次祭(つきなみのまつり)が行われる日でもあるためです。
月次祭は神恩感謝(しんおんかんしゃ)や氏子崇敬者の安泰などを祈るお祭りで、毎月1日と15日に実施されています。
このお祭りのタイミングに合わせ、神棚に飾っている榊も新しい物に替えるという考えです。
毎月1回は神社へ参拝する月参りも1日、または15日に合わせる人が多いです。
枯れたり、変色した場合
榊が枯れたり、変色した場合も交換・処分をするタイミングです。
理由としては「見栄えが悪い」「不浄が溜まる」などが挙げられます。
見栄えが悪い状態を放置するのは神様に失礼ですし、神棚は常に清浄にしておく必要があるためです。
また、榊を飾るために使用する道具は「榊立て」といいますが、その中に入っている水は毎日交換します。
さらに榊立ては洗剤でしっかり洗った方が、榊を長持ちさせることが出来ます。
神棚の葉っぱはどう処分する?

一定期間、神棚に飾った榊を処分する方法はいくつかありますが、家庭ゴミとして捨てても問題はありません。
神社でも神主さんが榊を普通のゴミとして処分しているところはあります。
どうしても気になるという人は神社にお焚き上げを依頼したり、捨てる前に塩を振りかけて清めたりするなどの方法が挙げられます。
家庭ゴミとして処分したいけれど、他のゴミと一緒にすることに抵抗がある人は別の袋に入れましょう。
また、神棚のお札の処分方法についても気になる方は以下の記事も合わせてお読みください。
神棚の葉っぱは造花でもいい?

結論から申し上げますと、神棚に飾る榊は造花でも構いません。
一番良いのは生花ですが、「定期的に取り替えるのが難しい」「夏場は長持ちさせにくい」などのデメリットもあります。
その点、造花は取り替える手間がかからず、枯れる心配をする必要もないのです。
また、造花でも神様に対する敬意があれば、失礼には当たりません。
しかし、枯れることはなくても放っておけば汚れや埃が溜まっていくので、掃除はしっかりやっておくことをおすすめします。
榊以外に神棚にお供えするもの

神棚の左右に飾る榊は基本的に1本ずつですが、地域によって榊の数は異なります。
そのため、違う地域に引っ越した際はお近くの神社などに問い合わせ、榊について聞いてみると良いでしょう。
また、神道では血や病気などに寄って来る邪気を穢れとしています。
女性は生理を理由に期間中は神社に立ち入ってはいけない、神棚へのお供え物や掃除などもしてはいけないと言われていました。
今ではその考えも薄れつつありますが、気にする人は他の家族に頼むなどして対応しましょう。
米
榊以外に神棚へお供えする物の1つがお米です。
お米は時間をかけて太陽の光を浴びながら成長します。
そのお米に溜まっている光のパワーを神様に捧げるためにお供えするのです。
お供えする際は生米の方が楽ですが、炊き立てのご飯があればそちらをお供えしても問題ありません。
同じお米なので、赤飯や炊き込みご飯をお供えしても良いのです。
しかし、神道では四つ足の動物を穢れとみなしているため、豚などの肉が入っていた場合、お供えするのは避けましょう。
塩
神棚へのお供え物として、塩も忘れてはいけない大切なものです。
塩は料理の際に欠かせないものであり、時代によっては貴重品として扱われていた時もありました。
さらに塩はその場の空間や人の心身を清める力があります。
そのため、塩をお供えしておくことで、神棚の周囲は常に清らかな状態を維持することが出来るのです。
塩は植物よりも傷みにくいため、頻繁に交換する必要はありません。
交換した後の塩は料理に使ったり、榊を処分する際のお清め用に取っておくなどがおすすめです。
水
神棚にお供えする物の1つとしてお水も挙げられます。
お水も塩と同じくお清めのために必要な存在です。
お水は傷むのが早いため、毎日必ず交換した方が良いです。
特に夏場は傷みやすく、放置する期間が長いと徐々に臭いが酷くなってきます。
そして邪気を呼び寄せることになり、不浄な気が溜まってしまいます。
そうなる前に新しい新鮮なお水と交換しましょう。
古いお水の方はキッチンに捨てても良いですが、植物にかける方法もあります。
お酒
神棚へのお供え物にはお酒も含まれます。
お米を供える理由は太陽のパワーを神様に捧げるためと先述しましたが、稲魂(うかのみたま)という神霊が宿るためという説もあります。
稲魂が宿っているお米は上質なお供え物となるため、お米から造ったお酒も同様にお供え物として最適と言われているのです。
水と同じくお酒も傷みやすいため、毎日新しい物と取り替えた方が良いでしょう。
以下の記事では、これらのお供え物の配置や順番を解説しておりますので、さらに詳しくお供え物について知りたい方は以下の記事も合わせてお読みください。
神棚の葉っぱについてのまとめ

いかがでしょうか。
今回の「終活ねっと」では、神棚に飾る葉っぱについて、以下のことを解説してきました。
神棚に飾る葉っぱの名前は「榊」
榊の語源は、神様と人間の世界の境目にある「境木」葉っぱが落ちない「栄える木」
聖なる木という意味の「賢木」など、諸説あり榊を飾る理由は神社がなかった時代は神様のいる場所の目印として近くに榊を植えていた、先端が尖っている植物に神様が降りてくるという考えから榊を依り代にした
榊を交換・処分するタイミングは月次祭が行われる1日と15日
見栄えが悪く不浄が溜まりやすいため、枯れたり、変色した場合も交換・処分榊の処分方法は家庭ゴミとして捨てるが、気になる人は塩を振りかけるなどして対応
神様への敬意があれば造花でも問題ないが、掃除はやった方が良い榊以外に神棚にお供えするものはお米・塩・お水・お酒
理由としてお米は太陽の光の力を捧げるため、塩とお水はお清めのため、お酒は稲魂という神霊が宿るお米で造っているため
榊を始めとしたお供え物の定期的な交換は出来ないという人もいます。
その場合は出来るところから始めてください。
神様への感謝の気持ちを忘れなければ、お供え物が欠けてる日があっても不敬にはならないでしょう。
「終活ねっと」では、他にも神棚に関する記事を数多く掲載しております。
以下の記事では神棚の正しい設置場所について解説しているので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。