
お布施の金額の相場はいくら?包み方や渡し方についても解説します!
葬儀や法事ではほとんど僧侶のお世話になります。このため読経や戒名などに対する謝礼であるお布施を包むのが作法です。お布施を包む際に気になるのが金額相場ですが、具体的にいくら包めば良いのでしょうか。今回はお布施の金額相場を、包み方などのマナーとともにご紹介します。
最終更新日: 2020年09月10日
お布施の金額の相場について

人生の中で何度か立ち会うことになる葬儀や法事では、多くの場合、お寺の僧侶に読経などという形で立ち会っていただくのが一般的です。
このため僧侶に対する謝礼としてお布施をお渡しするのが、古くからの作法とされています。
お布施を包む際に、多くの方が気になるものとして挙げられるのが金額相場です。
お寺側から厳密な金額が提示されるということがあまりないうえ、僧侶からも「お気持ちで結構です」とよくいわれるお布施ですが、実は目安とされる金額はある程度決まっています。
このためお布施を包むうえで、金額相場の目安について知っておくことはとても大切です。
そこで今回「終活ねっと」では、葬儀や法事などでお布施を包む際に欠かせない金額相場について、いろいろと見ていきます。
あわせてお布施の包み方や、お渡しする際のマナーなどについてもいろいろとご紹介しましょう。
お布施とはいったいどのようなものなのか?
葬儀や法事ごとのお布施の金額相場はいくらくらいなのか?
お布施の包み方に関するマナーとは?
お布施に包むお金のマナーとは?
お布施の渡し方とは?
お布施をいくら包めば良いのかがわからないという方や、お布施のマナーがよくわからないという方にとって、実際に役立てられる情報が豊富に詰まっています。
ぜひとも最後まで読んでいただければ幸いです。
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法事におけるお布施とは?

葬儀や法事などの弔事でよく聞かれるお布施ですが、いったいどのようなものなのでしょうか。
お布施とは僧侶に読経していただいたことに対して、感謝の気持ちとして菩提寺や仏様にお渡しする金銭のことです。
仏教で悟りに至るために欠かせない修行である六波羅蜜行の一環で、自分が持っているものを与える布施が由来とされています。
そして布施の中でも自分の持っている財産の一部を与える財施が、そのまま現在のお布施という形になりました。
お布施の金額の相場は?

お布施でいくらくらい包むべきなのかは、多くの方が気になるとともに、お布施が高いイメージもあるでしょう。
このためお布施の金額相場については正確な目安を知っておくことが、葬儀や法事の準備で欠かせません。
ここでは、葬儀や法事の種類ごとにお布施の金額相場がいくらくらいになるのかについて、詳しく見ていきます。
葬式・葬儀(お通夜/告別式)
葬式は大きく分けてお通夜と告別式とがありますが、一般的にはお通夜と告別式などでの読経の分と、戒名に対する謝礼をまとめて包むケースが非常に多いです。
このためお通夜と告別式の分を分けて考えた場合の相場は、実はあまり知られていません。
お通夜の分は式中の読経で5万円前後ですが、ほかにもお通夜が終わった後に戒名を依頼することが多いので戒名料も含めます。
戒名料は宗派や戒名の格にもよりますが、30~100万円ほどとされているため、お通夜の分だけで35~105万円は必要となるでしょう。
一方告別式では式で読経を行うほか、火葬の際にも読経してもらうため、読経2回分で10万円前後とされています。
ここまで出た金額相場を合計すれば45~115万円ほどですが、お車代と御膳料が必要な場合もあります。
お車代と御膳料はそれぞれ5千~1万円が相場のため、両方で1万円包む場合で計算すれば、46~116万円ほどと考えて良いでしょう。
戒名の宗派やランクごとの金額相場についてより詳しく知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
四十九日(49日)
四十九日は故人の葬儀後に行われる法要の中で、最も重要なものに数えられます。
仏教のほとんどの宗派では、亡くなった方は49日間霊の状態となった後で、生前の行いによって次の生まれ変わり先が決まると考えられているためです。
このため四十九日には、生まれ変わり先の決まる四十九日に盛大な法要を行い、故人がなるべく成仏できるように願う意味があります。
法要自体が盛大である分、多くの参列者が見込まれるために、お布施の相場も3~5万円と法事の中では高めです。
なお会場がお寺以外だったり、僧侶が会食に参列できなかったりする場合は、お車代と御膳料がそれぞれ5千~1万円の相場で必要な場合があります。
百箇日
百箇日は四十九日に比べるとあまりなじみのないものですが、故人が亡くなって100日の節目に、故人のご不幸を悲しむ状態を終わりにするために行う法要です。
百箇日の場合も、四十九日と同じように一周忌を迎える前に行われるため、四十九日ほどではないにせよ盛大に行われます。
このため参列者もある程度多く見込まれることから、お布施は3~5万円が一般的です。
なおお車代や御膳料が必要な場合は、それぞれ5千~1万円が相場とされています。
一周忌
一周忌は故人が亡くなってちょうど1年の節目であるため、四十九日と同じように多くの参列者が参列します。
同時に喪が明ける節目とされているため、なおさら重要なタイミングです。
このためにお布施の金額も四十九日と同じように、3~5万円が相場とされています。
お車代や御膳料が必要な場合は、それぞれ5千~1万円が相場です。
三回忌
三回忌は故人が亡くなって2年の節目で行われる法要ですが、故人が亡くなってある程度の時間が経っているため、参列する顔ぶれも故人のご遺族やご親族がほとんどです。
このためお布施の相場も1~5万円と、ある程度安めの金額を包んでも問題ありません。
三回忌でも、お車代や御膳料が必要であれば、それぞれ5千~1万円包みます。
七回忌
故人が亡くなって6年の節目で行われる七回忌は、三回忌以上に故人が亡くなって時間が経っており、場合によっては参列する顔ぶれも少なくなりやすいです。
お布施の相場自体は1~5万円と三回忌と同じくらいですが、参列する人数や香典の金額によっては相場の範囲内で少なめに包んでも良いでしょう。
七回忌でもお車代や御膳料が必要な場合は、それぞれ5千~1万円が相場とされています。
お盆(初盆)
毎年夏に迎えるお盆では、法要を行うこともよくあることです。
お盆の法要では、5千~2万円程度がお布施の相場とされています。
なおお盆の中でも、故人の四十九日後最初のお盆である初盆の場合は、普通のお盆よりお布施が高く、3~5万円が一般的です。
お盆についても初盆の場合も含めてお車代や御膳料が必要な場合は、それぞれ5千~1万円を包みます。
法事の種類やいつまで行うべきなのか知りたいという方は、以下の記事も合わせてお読みください。
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お布施の包み方は?

お布施を準備するには、金額相場とともに、包み方にまつわる作法についても知っておくことが大切です。
ここではお布施を包む際に使われる封筒の種類や表書きの書き方など、お布施を準備する際に欠かせない包み方のマナーをご紹介します。
どんな封筒を使う?
お布施が葬儀や法事などで使われる機会が多いため、コンビニなどでよく見かける黒白の水引がついた香典袋に包むのではないかと思う方も多いでしょう。
しかしお布施を包む際に使われるのは、白い無地の封筒が一般的です。
水引を掛けないのは、僧侶などにご不幸があったわけではないという理由によります。
白い無地の封筒は文房具屋などで入手できますが、選ぶ際には郵便番号を記入するための赤い枠や電話番号マークといった印字が一切ないものを選ぶべきとされています。
僧侶によってはこれらのマークがついているものを受け取ると、不快な気分になることもあるためです。
ほかにも奉書紙(ほうしょし)と呼ばれる、表が滑らかで裏にざらつきのついている和紙を使う方法もあり、より丁寧に感謝の気持ちを示すうえでおすすめといえます。
表書きの書き方
お布施を包む封筒が準備できたら、次は封筒などの表面上段に表書きを書きます。
お布施を包む際に一般的に使われる表書きは、そのまま御布施やお布施が一般的です。
より詳しく「読経料」や「御経料」、「戒名料」といった料金を表す表書きを使うこともあります。
ただお布施は本来労働対価ではないため、僧侶によってはその点に厳格な立場に立つ方もいることから、やはり「お布施」などと記すのが最も無難です。
なお場合によってお車代や御膳料を包む必要が出てくることもありますが、その場合はそれぞれ御車代や御膳料と記します。
金額の書き方
お布施の封筒などに記す項目で、マナーの面で表書きとともに重要なのが金額です。
金額は縦書きで封筒の裏面右側に記すほか、中袋を使う場合は中袋の表面に書きます。
金額を書く際は、「金○○圓」という形で記すのが作法です。
そして数字についても、漢数字の旧字体である大字を使います。
非常にややこしく書くのも面倒ですが、画数が多く書くのに手間がかかる分、数字の改ざんを防ぐ効果がある点がポイントです。
なお大字の一覧は以下の通りになっておりますが、4と9は縁起が悪いとされる忌み数として弔事で使われることはないため、省いてあります。
算用数字 | 普通の漢数字 | 大字 |
1 | 一 | 壱 |
2 | 二 | 弐 |
3 | 三 | 参 |
5 | 五 | 伍 |
6 | 六 | 陸 |
7 | 七 | 漆 |
8 | 八 | 捌 |
10 | 十 | 拾 |
100 | 百 | 百 |
1000 | 千 | 仟 |
10000 | 万 | 萬 |
お布施のお金のマナー

お布施を包む封筒などに、表書きや金額を書き込んだら、次はお札を作法に基づいて入れます。
ここではお札を包む際の作法について、いろいろと見ていきましょう。
お札の向きは?
まずお札の向きですが、お札で福沢諭吉などの肖像が印字されている表面を上に向けたうえで、封筒の口に近くなるように包むのがポイントです。
この入れ方は結婚式や入学祝いといった祝儀の入れ方と同じですが、お布施も僧侶や仏様に感謝するためにお渡しする理由があるため、慶事と同じようにします。
なおお札を2枚以上使う場合は、お札の向きがすべて一緒になるようにする必要があるため、一緒に覚えておくと良いでしょう。
新札を使っていい?
お布施のお札を包む際は、お札が新しいか古いかという点も注意が必要です。
お布施の場合は、新札を包むのが一般的なマナーとされています。
こちらもお札の向きと同じように、僧侶や仏様に対する感謝の気持ちを示すためです。
ただ葬儀の際に包むお布施の金額が100万円を超えることも多く、その場合は比較的多くの枚数の新札を準備する必要があります。
このような場合、すべてを新札でそろえるのに苦労することもあるでしょう。
もしすべて新札にするのが大変そうならば、なるべく新札を多くする具合で問題ありません。
お布施の渡し方は?

お布施の準備ができたら、あとは葬儀や法事の場で僧侶にお渡しするだけです。
ここでは葬儀などで僧侶にお布施をお渡しする作法をご紹介します。
お布施をお渡しする際は手渡しは厳禁で、お盆に載せるか袱紗を使うかの方法が一般的です。
お盆に載せる
お盆に載せる場合は、まず切手盆と呼ばれる小さめのお盆を準備します。
そして袱紗から取り出したお布施の封筒を、僧侶から表書きなどが読みやすい向きに載せ、感謝の言葉をお伝えしながら両手で差し出す流れです。
袱紗に包む
もしお盆が見当たらなかったり実際になかったりする場合は、お盆の代わりに袱紗を使います。
袱紗を使う場合は、まず袱紗からお布施を取り出したうえで袱紗を簡単にたたんでから、その上にお布施を載せます。
この場合も、僧侶から表書きなどが読みやすい向きにするのがポイントです。
そのあとは、僧侶に対して感謝の言葉などを伝えながら両手で袱紗ごと差し出し、僧侶が受け取るという流れになります。
お布施の金額の相場についてまとめ

今回「終活ねっと」では、葬儀や法事の際に読経などしていただいた謝礼としてお渡しするお布施の金額相場について、包み方や渡し方などのマナーとともに見てきました。
今回の記事で触れた内容をまとめますと、以下に挙げられる各ポイントの通りです。
お布施とは、葬儀や法事の際に僧侶や仏様に感謝する意味でお渡しする金銭のことである。
お布施の金額相場は葬儀や法事によってさまざまだが、葬儀の場合で45~115万円ほど、法事の場合で1~5万円が目安である。
お布施を包む際は白無地の封筒や奉書紙を準備したうえで、表書きに「お布施」や「御布施」と記し、金額は漢数字の旧字体である大字を使って「金○○圓」と書く。
お布施のお金を包む際は、なるべく新札でそろえたうえで、肖像が印字されている表面を上に向け、肖像が封筒の口に近いところに来るように入れる。
お布施を僧侶にお渡しする際は、お盆か袱紗の上に表書きなどを僧侶が読みやすい向きに載せ、感謝の言葉を伝えつつ両手で差し出す。
葬儀や法事の際に準備するお布施は、特に葬儀で包む場合は非常に高額になりやすいため、金額相場は気になりやすいでしょう。
葬儀や法事の種類によってさまざまであるため、それぞれの場合での目安を知っておくと準備しやすいです。
お布施を準備する際に、今回の記事の内容を振り返っていただけると良いでしょう。
「終活ねっと」では、他にも法事に関する記事を数多く掲載しています。
以下の記事では、法事の際の服装について解説しているのでぜひ参考にしてください。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。