墓地の相続税について

墓地の相続税についてご存知ですか?
終活の中で自分が亡くなった時のことを考えて、ご遺族にどれだけの遺産が相続されるのかを計算する人もいらっしゃるでしょう。
そこで今回終活ねっとでは墓地の相続税について
- 墓地に相続税がかかるのかどうか
- 墓地の生前購入をする理由やメリットの整理
- 墓地の生前購入をする際に注意するべき点
以上の点を中心にご紹介していきます。
相続税対策を考えている人や終活をしている人に役に立つ記事となっております。
墓地の生前購入に関することや相続税に関する情報をわかりやすくまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。
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墓地に相続税はかかるのか

そもそも墓地に相続税はかかるのかと疑問に思う方も多いと思います。
実は、墓地に対して相続税はかかりません。
墓地だけでなく、墓石なども相続税の課税対象とはなりません。
墓地は一般的に課税対象となる相続財産とは異なり、「祭祀財産」という部類に含まれます。
この祭祀財産は相続税の対象外とされています。
国税庁からも公式に「墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物」は相続税の対象ではないと通達が出されているため安心です。
墓地が相続税の対象ではないため、お墓の生前購入が注目されています。
さらに2015年1月から相続税に関する法律が改正されたことにより、その注目度は高まっています。
相続税に関する法律の改正で大きく変更されたのは基礎控除対象額です。
改正前後の基礎控除対象額の算出方法は以下の通りでした。
-
改正前
5000万円+法定相続人の数×1000万円
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改正後
3000万円+法定相続人の数×600万円
上記の式に法定相続人が2人の場合を想定して計算すると改正前は7000万円で改正後は4200万円です。
改正前後の差額である2800万円が改正後は相続税算出の際に控除されないため、その影響は大きいですね。
墓地を生前購入するべき理由・メリット

いままで墓地の生前購入が増えていることに触れました。
それでは、墓地を生前購入をするべき理由・メリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは具体的に生前購入をするべき理由・メリットがあるのかをご説明します。
相続税対策となる
上記でもご説明した通り、墓地は祭祀財産という相続税の対象とならない財産に分類されるため、生前購入することで相続税対策となります。
通常であれば人が亡くなりご遺族に財産を相続した場合は相続税という税金が課せられます。
この相続税は全ての財産が対象になるわけではありません。
一方、生前に墓地を購入しご遺族に相続する場合は墓地が祭祀財産となるため、相続税がかからないのです。
手元にある現金を墓地という物に変えて相続することになるので、支払った金額分が相続税対策となるわけです。
また、墓地だけではなく仏壇や礼拝物といった物も生前に購入し相続しても相続税の課税対象とはならないので、仏壇や礼拝物といった物も生前に購入しておいた方が節税の効果は大きいです。
お墓の土地は債務控除の対象ではない
墓地の生前購入のメリットとしてお墓の土地は債務控除の対象ではないことが挙げられます。
債務控除とは、いわばマイナスの財産です。
借金や未払金などが債務控除に該当します。
相続税はプラスの財産から債務控除などの控除類を差し引いた金額に対して相続税率を掛けて算出します。
先に書いた通り、被相続人が亡くなった後に墓地などを購入したとしても、その購入にかかった費用は債務控除としてはカウントすることはできません。
従って、ご遺族は相続税と墓地などの購入費用を二重に支払う必要が出てきます。
だからこそ生前に墓地を購入することで、その墓地を相続税の課税対象から外すことが重要になってくるのです。
不動産所得税や固定資産税がかからない
墓地は土地であるため購入すれば不動産所得税や固定資産税がかかると思っている人がいるかもしれません。
実は、墓地の購入には不動産所得税や固定資産税がかかりません。
墓地を「購入する」と言葉上では言いますが、墓地の場合は家や車を購入するという意味合いとは異なります。
墓地を購入する際には霊園や寺院などに永代使用料というものを支払います。
この永代使用料の意味合いとしては、その購入した土地を墓地として借りるために支払うお金となります。
つまり墓地の所有権を得るわけではなく、墓地の使用権を得るということになるのです。
墓地は所有するものではないので不動産所得税や固定資産税の対象とはなりません。
従って、墓地を生前購入することによって不動産所得税や固定資産税の余計な費用を支払うことを懸念している場合は、その心配はなく安心できます。
納得のいくお墓を選ぶことができる
自分の死後に自分の好みのお墓をご遺族に伝えることは不可能です。
自分の好きなお墓を元気なうちにご遺族に口頭で伝えることやエンディングノートに書き残すことはできますが、頭の中のイメージを残された人に100%伝えることは難しいものです。
生前購入は自分が納得のいくお墓を選ぶことができるという点で有効です。
仏教的には生前にお墓を建立することは寿陵(じゅりょう)と言われています。
生きているうちにお墓を用意することは縁起が悪いと考える人が多いですが、実は寿陵は縁起が良いことだとされています。
寿陵は長寿や家内安全などに繋がると仏教的には信じられているため、気持ちの面でも墓地の生前購入をすることはスッキリするのはないでしょうか。
家族の負担を軽減できる
人が亡くなると多くのことをやらなければなりません。
葬儀の準備・知人や仕事の関係者、親族などへの連絡・残された遺品の整理など多岐にわたります。
墓地や墓石の準備などもその中のひとつです。
自分が亡くなる前に墓地やお墓の準備ができるのであれば、元気なうちにやっておくことで残された家族にかかる時間的・経済的な負担は軽くなります。
つまり、家族の負担を軽減できるという点でも生前購入のメリットはあります。
家族からしても大切な家族の一員の死を受け止め、できればゆっくりとお別れをした方が、気持ちの整理もつきやすいこともあります。
家族を思う気持ちが強いのであれば、生前購入は検討すべき重要な事項です。
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墓地を生前購入する際の注意点

墓地の生前購入に関するメリットをみて、生前購入を検討してみようと考えた人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、生前購入のメリットを最大限に受けるためには気を付けなければならないこともあります。
ここでは墓地を生前購入する際の注意点についてご紹介します。
ローンで購入しない
上記でご説明した通り、墓地やお墓、仏壇といった物は相続税の課税対象になりません。
しかし、これらのものをローンを組んで購入した場合、未払金が残ってしまう可能性があります。
未払金が残っている場合、相続する人が未払金を支払う必要があるため、相続税対策として有効でなくなってしまうため注意が必要です。
墓地やお墓といった相続税の対象外となるものはできるだけローンで購入しないようにしましょう。
生前購入できる墓地か確認する
気に入った墓地の生前購入を検討しようと思っても墓地によっては生前購入ができない場合があります。
全ての墓地が生前購入できるとは限らないのです。
墓地を探す際にはまずは生前購入ができる墓地か確認することをオススメします。
生前購入できない墓地として一例を挙げておくと、公営墓地は生前購入することが難しいです。
公営墓地の購入にはいくつかの条件がありますが、ご遺骨があるかどうかもその条件のひとつとなる場合があるからです。
家族・親族と相談する
墓地の生前購入をするにあたって、家族・親族とよく相談するようにしましょう。
亡くなる前に事前にお墓を用意しているということを知らせるということはもちろん、それ以外にも墓地の購入には多くの費用がかかります。
墓地のような高額の買い物をする場合には家族によく相談しておいた方がトラブルにならずに済みます。
また自分が亡くなった後にお墓の管理をするのは家族になります。
家族の住まいからアクセスの悪い墓地を購入してしまっては、後々お墓の管理が難しくなり迷惑がかかってしまいます。
さらにお墓は個人だけでなく、残された人達が亡くなった時に入る可能性もあります。
その人達が入るのを躊躇うようなデザインは控える方がいいでしょう。
墓地の生前購入をする際には、購入にかかる費用・墓地のアクセス・お墓のデザインについてよく検討することが大切です。
以下の記事では、お墓にかかる費用の相場をご紹介しています。
お墓の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
お墓や墓石の費用相場はいくらなの?値段の内訳や購入のコツもご紹介
墓地・霊園でお墓の購入をする際に一番気になる費用。墓石や土地代など、一体何にいくらかかるのかでしょうか?今回終活ねっとでは、お墓の費用相場や値段の内訳・購入のコツまで、お墓の費用に関する疑問点を全て解説します。ぜひ最後までご覧ください。
維持費がかかる
墓地を生前購入することは相続税対策などには有効な手段ですが、先に購入することで維持費がかかるということにも注意が必要です。
墓地を購入した場合、永代使用料の他に一般的には年単位で5千円〜1万5千円程度の管理費用なども発生します。
寺院墓地にお墓を建てる場合には護持会費といったお布施を払うことにもなります。
そのような経済的負担が生前に必要になってくることもよく検討し、生前購入するかどうかを決めた方が良いです。
以下の記事ではお墓の維持費について詳しく解説しています。
お墓の維持費についてさらに知りたい方はぜひご覧ください。
お墓の維持費ってどのくらい?払えなかったらどうなるの?
お墓に維持費がかかるということを知っていましたか?知らなかったという人も多いのでは?そこで今回はお墓の維持費とは、またどのくらいかかるのかなど気になることについて紹介していきます。
墓地の相続税まとめ

今回終活ねっとでは墓地の相続税について見てきましたが、いかがでしたか?
この記事の内容をまとめると以下になります。
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墓地に相続税はかかるのか
墓地は祭祀財産と呼ばれる相続税の対象外とされる財産に分類されるため相続税はかからない。
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墓地を生前購入する理由・メリット
墓地は相続税がかからないが、墓地を死後に購入する場合、墓地費用を債務控除として計上することができないため生前購入が有効。墓地を生前購入しても不動産所得税や固定資産税はかからず経済的な負担は小さい。自分で自分が好きなお墓を選ぶことができるため納得がいく。家族の経済的・精神的負担も軽減できる。
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墓地を生前購入する際の注意点
墓地や仏壇などをローンで購入してしまうと相続税の課税対象となってしまう。公営墓地のように生前購入が難しい墓地もある。お墓の購入にかかる費用・墓地のアクセス・お墓のデザインについて家族や親族とよく検討する。墓地の管理費用や護持会費などの維持費がかかる場合もある。
墓地の生前購入する際の注意点はいくつかありますが、それよりも家族の相続税の負担や家族に墓地の用意をしてもらう手間が軽くなる点など、生前購入のメリットは大きいのではないでしょうか。
今回の記事が、墓地の生前購入のきっかけになれば幸いです。
終活ねっとではお墓に関する様々な記事を紹介しています。
以下の記事ではお墓選びのポイントや失敗しないお墓の選び方について紹介しています。
今回の記事を見て、実際に生前購入を検討している方はぜひご覧ください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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