東京都の霊園募集について

東京都の霊園は、環境や立地が良いうえに、なによりも公立の霊園であるという安心感があるため、終活中の方で気になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、都立の霊園は誰でも入れるわけではありませんし、公立ならではの細かなルールもあります。
「申し込み資格はどんなもの?」「東京都の霊園募集はどう行われるの?」「どうやって申し込めばいいの?」という疑問を持たれている方も多いことでしょう。
今回終活ねっとでは、東京都の霊園募集について
- 都立霊園の募集の流れと申込方法
- 都立霊園の募集スケジュール
- 都立霊園応募の資格
- 都立霊園応募時の注意
以上のポイントについて解説していきます。
都立霊園をご検討されている終活中の方には保存版の内容になっています。
ぜひ最後までお読みください。
また、人気の都立霊園ランキングについて知りたい方は、こちらもご覧ください。
【平成30年度】都立霊園の申込方法・募集要項・費用相場をご紹介!
都立霊園へはどのように申し込みをすれば良いのでしょうか?申し込みまでの流れ、今年度の募集要項、費用相場、都立霊園一覧、注意点、都立霊園のお墓の区分、特徴、手続きについても解説しています。資料請求や見学予約を無料で行うことも可能です。
東京都の霊園募集の流れ・スケジュール

東京都の霊園募集の流れ・スケジュールを見ていきましょう。
都立霊園の募集開始から、当選者決定までの流れを説明します。
東京都立の霊園募集の流れ
東京都の霊園募集の流れを順に見ていきます。
東京都の霊園募集の公示
東京都の霊園募集の公示とは、都立霊園の募集の概要の発表のことです。
各施設の募集数、使用料・管理料、受け付け開始時期などが公表されます。
都立霊園の募集の公示は例年5月末に行われます。
公示内容は、都立霊園のホームページ「TOKYO霊園さんぽ」、「広報東京都」の6月号と7月号に掲載されます。
「広報東京都」は毎月1日に新聞折り込みで各家庭届けられる、東京都の広報誌です。
都の施設、区市町村の窓口・出張所・区民センター、公立図書館、公立文化施設、金融機関、都営地下鉄・JR・私鉄線の駅、公衆浴場、生活協同組合の店舗、医療機関、警察署、保健所、郵便局、4年制大学などでも入手することができます。
またWEB広報東京都では、バックナンバーの閲覧もできます。
お申し込み
お申し込みについて申し込み書の入手方法から、申し込み完了までの手順を説明します。
都立霊園使用者の募集 申し込みのしおり
まず、施設ごとの募集定員や、スケジュール、募集に関する詳しい情報が記載された「東京都立霊園使用者の募集 申し込みのしおり」を入手しましょう。
申し込み書はその中に挟み込まれています。
申し込みのしおりの配布期間は6月下旬から、申し込み締め切り日までです(正確な配布期間は公示をご確認ください)。
配布場所
都立霊園使用者の募集 申し込みのしおりの配布場所は
- 都庁第一、第二本庁舎1階・2階の案内コーナー
- 各都立霊園、青山葬儀所及び瑞江葬儀所の窓口
- 都内各区市町村及び千葉県松戸市役所の窓口(配布窓口は、区市町村にお問い合わせください
- 公益財団法人東京都公園協会 本社 (〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2-44-1 東京都健康プラザハイジア10階)
となっています。
申し込み受付期間
申し込みのしおりを読み、希望施設を決めたら、申し込み書を書いて提出しましょう。
申し込みの受け付け期間は、7月の頭から中旬までのおよそ2週間(正しい日程は公示をご確認ください)です。
申込方法は、インターネット申し込みと、郵送の2つの方法があります。
インターネットから申し込む場合の方法
インターネットから申し込む場合は、まず事前登録が必要となります。
事前登録は、「東京都立霊園使用者の募集 申し込みのしおり」の配布と同時に始まります。
事前登録をすませ、受付開始したら、申し込みに進んでください。
なお、申し込み受付け期間は、インターネットも郵送も同じです。
郵送で申し込む場合の方法
郵送で申し込む方は、「東京都立霊園使用者の募集 申し込みのしおり」に挟み込まれた申し込み書を使用します。
黒ボールペンで必要事項を書き込み、申し込み書の所定の場所に切手を貼って郵送します。
締切日の当日消印有効です。
受付番号
申し込みが受理されると受付番号が発行されます。
申し込み番号は郵送にて通知されま、その後受付状況(倍率)の発表が行われます。
当選発表
当選者は、受付番号を使用した抽選によって決定されます。
抽選会は公開で、例年、8月末に開催されています。
抽選は一連番号方式で行われ、当選者(及び当選順位)、補欠者(及び補欠順位)が決定します。
希望者は抽選会に参加できますが、抽選結果には影響がありません。
抽選結果は、都立霊園の窓口、公益財団法人東京都公園協会霊園課窓口と、都立霊園公式ホームページに掲載されます。
抽選結果は、受け付け番号を発行した全員に対して郵送で通知されます。
また、当選者には別途簡易書留にて当選墓所や書類審査の日時等の連絡が届きます。
書類審査
10月初旬、当選者は、申し込み資格条件を充たしているかどうかを確認する書類審査を受けます。
書類審査は、簡易書留で届いた日時に、指定場所に出向いて、対面で行われます。
健康上の理由など、特別な理由がない限りは、申込者ご本人が出向かないといけません。
書類審査後、引き続き、使用許可申請を行います。
なお、合葬埋蔵施設の当選者は、郵送によって書類審査、使用許可申請を行います。
支払い
書類審査を通過し、使用許可申請を行うと、11月上旬に使用料及び管理料(管理料がかからない施設もあります)の納入通知書が届きます。
支払いは納入期限までに、納入通知書に記載された金額を指定した金融機関で行います。
納入期限をすぎると、棄権したものとして取り扱われるので、注意してください。
使用料が50万円以上の施設の場合は、分割納入を選ぶことができます。
分割納入を希望する方は、書類審査時に申請してください。
使用許可
使用料及び管理料の納入が確認されると、いよいよ「埋蔵(収蔵)施設使用許可証」が交付されます。
この使用許可証は、お墓を使用する権利を示す唯一の証書です。
ご遺骨を納骨する際や、お墓の工事を行う時など、今後のさまざまなお手続きに必要な書類ですので、申込者ご本人が、大切に保管してください。
また、使用許可証の交付時に「都立霊園使用の手引き」も同送されてきますので、この手引を参考にお墓の発注や納骨など、今後の計画を立てましょう。
スケジュールの例
ここまでの工程のスケジュールを整理しておきます。( )内は平成29年度に実際に実施された日付です。参考にしてください。
- 5月末 (5月25日) 募集の公示
- 6月中旬(6月23日) 申し込みのしおり配布開始/インターネット事前登録開始
- 7月上旬(7月3日) 受け付け開始
- 7月中旬(7月18日) 受け付け締め切り
- 8月上旬(8月10~) 受付番号発行
- 8月末(8月29日) 抽選会実施
- 9月上旬(9月8日~) 抽選結果通知/書類審査の日程通知
- 10月初旬(10月2日~6月) 書類審査/使用許可申請提出
- 12月中旬(12月中旬~) 埋蔵(収蔵)施設使用許可証交付
東京都立の霊園応募資格

都立霊園の応募資格は、施設によって異なります。
ここでは、主な施設の応募資格をご紹介します。
霊園ごとに細かい条件も付されているケースあります。
必ず、該当年度の申し込みのしおりでご確認ください。
一般埋蔵・立体埋蔵施設、長期収蔵施設
埋蔵施設は、すでにお守りしているご遺骨のある方のみが対象となります。
資格条件
- 申込者には、すでにお守りしているご遺骨のある。かつそのご遺骨は分骨ではない。
- 申込者が都内に継続して 5年以上居住しており、それを住民票で証明できる
- 申込者が、ご遺骨から見て、親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)である
- 申込者が、ご遺骨に対し、葬儀の喪主、法事の施主等、あるいは死亡届等を提出した等、ご遺骨を守っていく立場にある
1~4までの用件を全て充たしていなければなりません。
改葬骨について
ご改葬骨に関しては、霊園と施設によって異なります。
平成29年度の実施要項では
ご改葬骨受け入れなし:多磨霊園(みたま堂以外)・小平霊園・八王子霊園が改葬骨
ご改葬骨受け入れあり:多磨霊園(みたま堂)・八柱霊園・青山霊園・谷中霊園
となっていました。
年度によっても対応が異なることもありますので、当該年度の申し込みのしおりをご確認ください。
合葬型埋蔵施設
合葬型埋葬施設には、ご遺骨のみ埋蔵する施設と、申込者ご本人やご存命のご家族も将来一緒にお入りになれる施設があります。
それぞれ条件をご紹介します。
遺骨申し込み
遺骨申し込みの条件は
- 現在守っているご遺骨がある方。ご遺骨の分骨は不可、改葬骨は可
- 申込者が都内(八柱霊園の場合は松戸市も可)に継続して3年以上居住しており、それを住民票で証明できる
- 申込者が、ご遺骨に対し、葬儀の喪主、法事の施主等、あるいは死亡届等を提出した等、ご遺骨を守っていく立場にある
- 2体施設の場合は1体目のご遺骨と2体目のご遺骨が、婦・親子・兄弟姉妹いずれかの関係でなければならない
1~4までの用件を全て充たしていなければなりません。
遺骨生前申込み
お守りしているご遺骨と、申込者ご本人が将来がお入りになるために申し込める施設の場合、遺骨の生前申込みとなります。
2体施設 ご遺骨+申し込み者ご本人
3体施設 ご遺骨+ご遺骨+申込者ご本人
3体施設 ご遺骨+埋蔵予定者+申込者ご本人
の3通りの区分があります。
- 現在守っているご遺骨がある方。ご遺骨の分骨は不可、改葬骨は可
- 申込者、及び埋蔵予定者が都内(八柱霊園の場合は松戸市も可)に継続して3年以上居住しており、それを住民票で証明できる
- 申込者が、ご遺骨に対し、葬儀の喪主、法事の施主等、あるいは死亡届等を提出した等、ご遺骨を守っていく立場にある
- 遺骨及び埋蔵予定者は、 申込者と夫婦・親子・兄弟姉妹いずれかの関係でなければならない
1~4までの用件を全て充たしていなければなりません。
生前申込み
申し込み者ご本人を含め、ご存命の方だけで申し込める施設の場合、生前申込みとなります。
- 申込者、及び埋蔵予定者が全員が、都内(八柱霊園の場合は松戸市も可)に継続して3年以上居住しており、それを住民票で証明できる
- 申込者、及び埋蔵予定者は全員存命であり、申込者と夫婦・親子・兄弟姉妹いずれかの関係でなければならない
1~2の用件を全て充たしていなければなりません。
過去の都立霊園の募集倍率

都立霊園は人気が高いことで知られています。
では気なる都立霊園の募集倍率は、実際にどの程度なのでしょうか。
倍率はその年の状況によって変化しますが、参考として平成28年度の実際の倍率をあげておきます。
一般埋葬施設平均:6.1倍
谷中霊園一般埋葬施設:13.3 倍
一般埋葬施設で最も倍率の高かったのは、立地の良さから人気の高い谷中霊園で、募集数60に対して795の応募がありました。
多磨霊園一般埋葬施設:2.9倍
一般埋葬施設で最も倍率が低く、当たりやすかったのは、募集数の多い多磨霊園でした。募集数380に対して1,093の応募がありました。
多磨霊園の長期収蔵施設(みたま堂):32.9倍
多磨霊園の長期収蔵施設は毎回人気が高く、募集数30に対して960の応募がありました。
合葬埋蔵施設
八柱霊園合葬埋蔵施設:1.3倍
小平霊園合葬埋蔵施設:22.9倍
都立霊園応募の注意点

都立霊園応募の注意点を説明します。
特に注意するポイントについて説明するのでよく読んでください。
申し込みのしおりをよく読む
応募に必要な情報は、申し込みのしおりに記載されています。
希望する霊園の施設の申し込み条件、全体の進行スケジュールなど、申し込みのしおりをよく読んで確認しましょう。
居住用件について
申込者は、申し込み月の特定の日付け時点(H29年の場合は7月15日でした)で、都内に(八柱霊園への申し込みの場合は都内又は松戸市)継続して 5年以上、ないしは3年以上(合葬施設の場合のみ)、居住していなければいけません。
また、それを住民票で証明する必要があります。
ご注意いただきたいのが、これが、居住用件として申込者の条件だということです。
ご遺骨が5年以上、東京都にお住まいだったとしても、申請の条件を充たしたことにはなりません。
居住要件の期間内に都内で転居している場合(八柱霊園の申込者は、都内及び松戸市内で転居している場合)は、書類審査の際に、現在居住の住民票に加え、必要年限内に居住していた全ての区市町村の住民票の除票も必要になります。
また、合葬埋蔵施設で申込者以外にも存命の埋蔵予定者がいらっしゃる場合は、埋蔵予定者にも申込者同様の居住要件が求められます。
また、申込者本人と住所が異なる場合は、それぞれの住民票が必要になります。
夫婦・親子・兄弟姉妹であっても、他府県に居住する方を埋蔵予定者にすることはできません。
補欠が繰り上げになることがある
補欠の繰り上げの可能性もあります。
当選を辞退する人や、書類審査で失格となる人がでた場合、公開抽選で決定された補欠順位の上位から順に、繰上げになります。
繰上げ当選者には、書類審査の日時や使用場所を簡易書留で順次通知します。
繰上げは、翌年の1月中旬まで行われます。
補欠当選していたとしても、それまでに繰上当選の通知が無ければ、落選となり、次年度への繰り越しはありません。
区画は指定できない
申し込みの際に選択できるのは、霊園と埋葬施設の種別を選択だけです。
霊園内の場所や、広さなど、区画の指定はできません。
当選順位によって、大きな面積から順に割れ振られ、同じ面積の区画があった場合は施設番号順に割り当てられます。
当選区画を変更することはできず、当選者間での交換も禁止されています。
同一世帯で複数の申し込みはできない
同一世帯でも複数の申し込みはできません。
うっかりインターネットと郵送の両方で申し込みをしてしまったり、ご親族で二重に申し込みをしてしまっても、無効になります。
うっかりミスのないように、また重複のないよう、ご兄弟姉妹、ご親族とは連絡をとった上で申し込みましょう。
東京都の霊園募集まとめ

終活ねっとでは今回、東京都の霊園募集について手順などを中心に説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
都立霊園に申し込む際に、特に注意すべきポイントをまとめておきます。
- 公示で募集内容を確認し、「応募のしおり」を入手する
- 応募のしおりをよく読み、手続きをすすめる
- 申し込みはインターネットと郵送の2つの方法がある
- 埋蔵施設は、すでにお守りしているご遺骨がないと、申し込みができない
- 申込者は5年(合葬施設の場合は3年)以上、都内に居住していなければならない
都立霊園は環境や立地が良いのでお参りが楽しく、公立ならではの安心感を得ることができます。
反面、個人個人の事情を汲みとってくれないので、少し不自由な部分もあります。
都内でお墓をとお考えの終活中の方は、この記事を参考にご検討ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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