
お墓にお供えする葉っぱは何?水受けに浮かべる理由や合わせる花は?
お墓にお供えするものにお花は欠かせません。しかし、お花の代わりに葉っぱをお供えするという場合も少なくありません。それでは、どのような葉っぱをお供えすればよいのかについて、決まりはあるのでしょうか?今回はお墓にまつわる葉っぱについて考えていきます。ぜひ最後までお読みください。
最終更新日: 2020年12月16日
お墓にお供えする葉っぱは何と言う葉なのか

お墓参りをしたときに見られる葉っぱはどのような種類の植物のものなのでしょうか?
ここでは、お墓でよく見られる植物について、それをお供えする理由やお供えするタイミングにも触れながら見ていきましょう。

「終活ねっと」運営スタッフ
今回、「終活ねっと」ではお墓参りに行くとみられることがある葉っぱについて、以下の項目を中心に解説していきます。
- お墓にお供えされている葉っぱは何?
- 榊・柴と樒の違い
- 仏花と一緒に葉っぱをお供えしてもいい?
- 仏壇にお供えされる葉っぱは何?
時間がないという方やお急ぎの方も、知りたい情報をピックアップしてお読みいただけます。
ぜひ最後までお読みください。
お供えしてある葉の名前
お墓にお供えしてある葉っぱは樒(しきび/しきみ)という植物です。
植物学的にはマツブサ科シキミ属に分類される常緑樹で、仏教であれば宗派に関係なく法事などでお供えされるのに使われるため、寺院の境内でも植えられている姿を見かける機会が少なくありません。
ちなみに、樒は花から根に至るまで毒を含んでおり、食べると死亡するほどのものですが、実はこの特徴が仏事でお供えするようになった理由に深く関わってきます。
なぜ樒をお供えするのか
それでは、なぜ仏教では樒をお供えすることが多いのでしょうか?
これには、先ほども見た樒の持つ特徴に加え、日本でもともと土葬が広く行われていたことと深い関係があります。
土葬は文字通り故人のご遺体を土の中に埋めるという埋葬法ですが、昔は野犬などが土を掘り返してご遺体を荒らすということも少なくありませんでした。
そこで、毒の成分を含む樒をご遺体の埋まっている場所の近くに植えることで、死体を荒らされるということを防ぐようにしたのが、樒をお供えするようになった理由です。
加えて、樒は強い香りを発する特徴も持っており、その香りでご遺体の発する腐臭を消すことにも用いられていました。
また、その香りはお線香の香りを彷彿させるものでもあるため、現代でもなおお線香の香料に使われています。
どのような時に樒をお供えするのか
現在でもお供えのためによく使われる樒の葉っぱですが、それではどのようなタイミングでお供えをするのでしょうか?
お墓でお供えする場合もありますが、よりお供えをする機会が多いのは葬儀会場においてです。
古くから樒の香りは魔よけの力があるとされており、お清めの意味でよくお供えがされます。
このほかにも後で触れるように仏壇にお供えされることも少なくありません。
榊・柴などの葉っぱと樒との違いは?

日本において宗教関係で葉っぱをお供えする場合といえば、榊や柴をイメージする方も多いでしょう。
そこでここでは、榊・柴などの葉っぱと樒との違いについて解説していきます。
榊はどのような時にお供えするの?
では、榊はどのような時にお供えするのでしょうか?
榊と聞くと、多くの方は神社で神主の方が神様にお祈りを捧げる際に左右に振る姿を思い浮かべるのではないでしょうか。
もともと榊は日本の神話の中で神様のいる場所に建てた植物であったことから、神道の中では非常に大切な存在と位置づけられる植物です。
特に、毎月1日と15日、そしてお祝い事のたびに神棚にお供えするために使われるという場合が多く見られます。
柴はどのような時にお供えするの?
柴もまた日本人にとってお供えする植物の葉っぱとしてなじみ深い種類の1つです。
こちらは樒と同じように仏教関係でお墓や仏壇にお供えするために使われます。
ただし、樒との違いはといえば、あまりはっきりしたものとはいえません。
樒も「ハナシバ」という別名を持ち、柴と非常によく似ていて区別がしにくいためです。
仏花と一緒に葉っぱをお供えしてもいいのか

お墓参りに出かけますと、葉っぱを仏花と一緒にお供えしてあるのがよく見られますが、これははたしてお墓参りのマナーからして大丈夫なのでしょうか?
結論から書きますと、一緒にお供えしても大丈夫です。
ただし、あくまでもお花の方がメインであるため、お花が目立つようにお供えするとよいでしょう。
また、お供えする葉っぱの種類によって意味も変わってきますので、事前にその葉っぱの種類をお供えすることにどのような意味があるのかについては知っておくとよいといえます。
仏壇にお供えする葉っぱについて

ここまでお墓に葉っぱをお供えすることについて見てきましたが、葉っぱをお供えするということは仏壇でもよく見られることです。
そこでここでは、仏壇にお供えする葉っぱの種類について見ていきます。
樒は仏壇に供える葉っぱとしても使われる
お墓でよくお供えされる樒の葉っぱですが、実は樒は仏壇に供える葉っぱとしても使われます。
もともと樒は、弘法大師空海が密教の修行で使うために用いて以来、仏教でよく使われる植物とみなされるようになりました。
そのため仏壇にお供えする葉っぱの定番の種類ということとなり、実際のところ樒を挿した花瓶の水は腐りにくいとさえいわれています。
ただし、毒分が強いため、飾るときには注意が必要です。
その他の仏壇に供える葉っぱ
最後に、その他の仏壇に供える葉っぱについて見ていきましょう。
仏壇にお供えする葉っぱは、樒の他にも槙(まき)が挙げられます。
見た目がとても涼やかであるうえ、日持ちもよいため仏壇に飾る葉っぱとしても重宝される種類です。
このほかにも、先ほども見た柴も仏壇にお供えする種類としては適しています。
お墓にお供えする葉っぱについてまとめ

いかがでしたか?
今回、「終活ねっと」ではお墓にお供えする葉っぱについて見てきました。
今回の内容をまとめますと、以下のようになります。
お墓にお供えされる葉っぱは樒という植物で、かつて土葬が一般的だったころに埋葬したご遺体を野犬などに掘り返されないように植えられていたことが由来でお供えされるようになった。お墓や仏壇にお供えするほか、葬儀会場でも魔よけのために設置される。
日本で宗教関係でお供えされる植物は、他にも榊や柴が挙げられる。榊は神道において神棚や祭壇にお供えされ、柴は樒と同じようにお墓や仏壇にお供えされる。
お墓に葉っぱをお花と一緒にお供えすることはできるが、あくまでも花の方を目立たせたり、お供えする葉っぱの種類ごとの意味をよく理解したうえでお供えしたりするのが望ましい。
仏壇にお供えする葉っぱとして樒や槙、柴などが挙げられる。
終活に取り組んでいく中ではお墓参りや法事に立ち会うということも少なくなく、その中で葉っぱをお供えするという機会もあることでしょう。
それを通じて、終活でご自分のお墓や仏壇についてどのような葉っぱをお供えしてもらいたいのかについて考えてみるのも悪くないことといえます。
ちなみに、お墓や仏壇には樒がよくお供えされるのはここで見てきたとおりですが、全体的に毒を含んでいますので、扱いにはくれぐれも注意してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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