
永代供養までの流れについて申し込みから埋葬後まで全て解説します!
近年、承継問題などでお墓に対する考え方が変わってきました。従来の家族や一族がお墓を守っていく形ではなく、個人や夫婦単位で決められた期間だけ供養してもらう永代供養も増えてきました。この記事では、永代供養の流れについて紹介します。
最終更新日: 2020年06月26日
永代供養の流れについて

少子化や高齢化の流れから、お墓を守ってくれる人がいないなどの承継問題が増えてきています。
また、ご家族に経済的な負担をかけたくないと考える方も増え、それに伴いお墓の形も変わってきました。
そうした流れの中で従来の墓地に代わり、人気を集めているのが永代供養という埋葬方法です。
しかし、この永代供養について詳しくはわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回、「終活ねっと」では永代供養の流れについて
そもそも永代供養とは?
永代供養までの流れと供養後について
永代供養で埋葬した後の流れ
永代供養にかかる費用は?
永代供養のメリット・デメリット
といったポイントを中心に詳しく解説していきます。
永代供養とは

永代供養とは、家やご家族の代わりにお寺や霊園が供養、管理することを言います。
永代供養墓でもご家族やお友達などは自由にお参りできます。
ご家族や身寄りがいない場合も、無縁仏や無縁墓になることはありません。
永代供養墓の形は様々ですが、大きな仏像やモニュメントが設置されており、その墓前に花立などが用意されている形のものが多いです。
お参りにきた方はこの大きな仏像やモニュメントの前でお参りすることになります。
ご遺骨の安置方法としては、骨壺からご遺骨を取り出して他のご遺骨と一緒に埋葬する合祀タイプと、ご遺骨を棚や壇などの安置スペースに骨壺もしくは遺骨袋などに入れて安置する個別埋葬タイプの2つに分かれています。
個別埋葬タイプも13回忌や33回忌の節目で合祀されることがほとんどです。
また、永代供養の場合は宗旨・宗派を問わないところが多いですが、お寺によっては檀家になる必要がありますので事前に確認しましょう。
樹木葬なども永代供養になります。
永代供養までの流れと埋葬後について

永代供養は個人でお墓を継承していくのではなく、供養・管理をお寺や霊園が行ってくれる方法だということはわかりました。
では、永代供養まではどのような流れになるのでしょうか。
ここでは、永代供養までの流れと実際に埋葬した後について解説していきます。
生前予約の場合
近年では、お墓をご自分で生前予約する方が増えてきました。
生前予約は、ご自分が生きているうちにお墓を探したり埋葬方法を決めることができます。
お墓や埋葬方法の生前予約はご自分で探し、選ぶことによって周囲の環境や供養の方法などを知ることができるので、安心できます。
また、永代供養にかかる費用を事前に払っておくことで、その後に費用がかかることがなく、ご家族や親族に経済的な負担をかけずに済みます。
ただし、契約書などはご家族にもわかるようにしておき、内容についてもよく話し合っておくことが大切でしょう。
また、お墓や永代供養を生前に予約することで、相続税を節税できることも覚えておきましょう。
お墓から永代供養への変更の場合
実はすでにお墓を持っている方でも永代供養に変更することは可能です。
従来のお墓から永代供養に変更するには、まず墓じまいを行わなければなりません。
勝手にお墓からご遺骨を取り出すと墓地・埋葬に関する法律に違反することになり、罰せられることがあります。
必ず、決められた手順で墓じまいを行いましょう。
墓じまいから永代供養墓への改葬までの流れは下記のとおりです。
墓じまいはお墓がある市町村の行政機関で「改葬許可申請書」をもらい、必要事項を記入の上、お墓のある寺院や霊園から署名・押印をもらってください。
新たに納骨する永代供養墓のあるお寺や霊園から「使用(納骨)許可書」をもらいます。
「使用(納骨)許可書」をもって、再度今までお墓のあった市町村の行政機関に行き、「改葬許可書」を発行してもらいます。
これまでのお墓で「閉魂供養(閉眼供養)」をしてもらい、ご遺骨を取り出します。ご遺骨の取り出しとお墓の整理は石材店に依頼しておきます。
新しいお寺や霊園にご遺骨と「改葬許可書」を持参してください。
永代供養墓に納骨もしくは合祀します。
墓じまいにはお墓の供養や撤去に費用がかかります。
金額はお寺や霊園、石材店によって違うので事前に確認し、相談しておきましょう。
また、改葬の手順・必要書類も市町村によって違いがあるので、事前に調べておきましょう。
永代供養を申し込むのに必要な書類は?
永代供養をお願いするお寺や霊園が見つかったら、永代供養を申し込む必要があります。
永代供養の申し込みに必要な書類と流れについて説明します。
永代供養墓の見学などを行い、購入手続き、供養方法、費用、利用条件などを理解した上で、永代供養墓を決めます
永代供養墓の契約、購入をします
このとき、必要な書類はお寺や霊園によって違いがありますが、一般的には
「申込書」「使用許可願書」「使用誓約書」などに記名、捺印して提出
「戸籍謄本」「印鑑登録証明書」「身分証明書」などの書類を提出
することになります。
契約が終了したら、永代供養料を支払います。
また永代供養料のほかに、墓碑銘に刻印する費用・管理費などが別途かかる場合があるので、事前にお寺や霊園に聞いておくことが大切です。
埋葬後の食事は?
従来の納骨式と同じで、永代供養墓に埋葬した後は参列していただいた方々と食事をすることがあります。
ただし、永代供養の場合僧侶を呼ばないで納骨を行う場合もあります。
その場合は納骨後の会食を行わないことがほとんどです。
会食を行うかどうかは、ご家族や親族と相談して決めればよいでしょう。
会食する場合は、故人の思い出を偲ぶ場となりますので、偲ぶのにふさわしいお店を探しましょう。
永代供養で埋葬した後の流れ

永代供養でご遺骨を埋葬した後は、どのような流れになるのでしょうか。
永代供養後は、普通ご家族の供養・管理は必要なくなります。
そして永代供養では、お寺や霊園で日々の供養や年2回のお彼岸に合同供養を行ってくれることがほとんどです。
また、永代供養墓の清掃なども、お寺や霊園が定期的に行っているので、ご家族がお墓を管理する必要がありません。
しかし、お寺や霊園はずっと供養してくれるのでしょうか?
そして、お寺や霊園が供養・管理してくれているので、お墓参りに行ってはいけないといったルールはあるのでしょうか。
ここでは永代供養でご遺骨を納骨した後の流れを紹介します。
永代供養には期間が決まっている
永代供養は期間が決まっている場合が多いです。
特に永代供養の個別埋葬の場合、決められている期間は個別に納骨されていますが、契約の期間が過ぎたらお骨を取り出して合祀する場合がほとんどです。
合祀されても、お寺や霊園で手厚く供養されることには変わりません。
永代供養の期間はお寺や霊園によって違いはありますが、十三回忌・三十三回忌・五十回忌のいずれかで合祀されることが多いです。
契約期間が何を意味するのかも知っておく必要があります。
期間が契約してからの期間なのか、それとも納骨してからの期間なのか確認する必要があります。
また、複数の人数で契約した場合には最後のご遺骨が納骨されてから契約期間のカウントが始まることもあります。
契約期間のカウント方法にはお寺や霊園によって違いがあるので、契約する前に確認することが大切になります。
また、お寺や霊園によっては契約の期間を延長することもできます。
その場合は、契約延長にかかる費用を支払う必要があります。
お墓参りに行ってもいいの?
永代供養の場合お墓参りに行ってもいいのでしょうか?
お墓参りには自由に行くことができます。
ただし、ほとんどの永代供養墓が個人のお墓と違って、プライベートな空間はありませんので、ゆっくり時間をかけて故人と語りあうと言うのは難しいでしょう。
しかし、お寺や霊園によっては永代供養墓の前にベンチがあり、ゆっくりとした時間を過ごすこともできます。
公営の霊園・墓地の場合、お線香を焚けないところもあります。
お墓参りのあれこれについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
永代供養にかかる費用は?

永代供養にかかる費用は墓地・霊園の種類や、永代供養墓のタイプによっても金額が変わります。
合祀タイプで10万円から、個別埋葬タイプで30万円からが相場だと言われています。
他にも墓碑銘に名前を刻印する費用や管理費などが別にかかることもありますので、事前に調べておきましょう。
いずれにしても、墓石を用意する従来の埋葬方法にくらべて安価となります。
永大供養の料金相場について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
永代供養のメリット・デメリット

永代供養の流れについて説明してきましたが、永代供養のメリット・デメリットにはどんなことがあるのでしょうか。
メリット
永代供養のメリットとしては以下のことが挙げられます。
お寺や霊園が供養、管理をしてくれる
無縁仏、無縁墓になることはない
ご自分の望む埋葬方法を家族と相談して生前予約できる
従来のお墓より費用が抑えられ、ご家族の負担を減らせる
事前に費用を支払っておける
宗旨・宗派を問わないところが多い
デメリット
永代供養のデメリットとしては以下のことが挙げられます。
合祀後はご遺骨を取り出せない
個人的な法要を行えない
従来のお墓がある場合は墓じまいをする必要があり、手続きが必要となる
永代供養の流れについてまとめ

いかがでしたか。
今回は永代供養の流れについて解説しました。
この記事を読んで
永代供養は承継問題やご家族の経済的負担をなくせる
永代供養は合祀タイプ・個別埋葬タイプがあるが、期間が来ると合祀される
永代供養は生前予約でき、節税することもできる
従来のお墓から永代供養に変更する場合は、勝手にお骨を取り出すことはできず、手続きを行う必要がある
永代供養にする場合、用意する書類などがある
埋葬後の食事は、ご家族で相談して決める
永代供養で埋葬した後の供養、管理はお寺や霊園で行ってくれる
永代供養墓へのお参りは自由にできる
永代供養には期間があるが、延長することもできる
永代供養にももちろん費用がかかるが、従来の墓石を用意する埋葬方法よりは安価である
ということがわかりました。
永代供養はご家族に負担をかけることなく、事前予約することで埋葬方法などを自分で決められる供養の仕方です。
これからの埋葬方法として、お墓を考えるときの候補になるのではないでしょうか。
「終活ねっと」では、永代供養の流れの他にも永代供養について、興味深い記事があります。
ぜひそちらもご覧ください。
永代供養について詳しく知りたいあなたへ...

永代供養をお探しの方は
「DMMのお墓探し」で
DMMのお墓探しでは、安心して終活を始めるために、永代供養の値段(見積り)やアクセス・特徴を比較した情報をまとめております。資料請求や電話対応も無料で承っておりますので、是非ご利用ください。