
【解説】納骨堂と永代供養墓の違いは?納骨堂での供養の費用相場は?
様々な供養の形が広がりを見せる昨今、納骨堂や永代供養という言葉が注目を集めています。納骨堂と永代供養とは一体どういうものなのでしょうか。この記事では、納骨堂と永代供養の違いや納骨堂で行うことのできる永代供養についてご紹介していきます。
最終更新日: 2020年12月17日
納骨堂と永代供養について

少子化の影響などにより、お墓のあり方やお墓に対する考え方が大きく変化してきていますね。
お墓の後継者がいないということで従来のようなお墓以外での供養方法を考える人も増えてきています。
このような時代の変化に伴って、お墓の事情も大幅に変わってきています。
現在では幅広い選択肢から供養の方法を選べるようになってきており、ご自分に合った供養方法をきちんと知っておきたいものですよね。
また、終活を意識し始めると、納骨堂や永代供養といった言葉を耳にする機会も増えることでしょう。
しかし、納骨堂や永代供養の違いについて実はよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回「終活ねっと」では、新たな広がりを見せつつある納骨堂と、永代供養とは何かについてご説明していきます。
納骨堂と永代供養ってどんな違いがあるの?
永代供養をしてくれる納骨堂の場合、どのくらい費用がかかるの?
永代供養をしてくれる納骨堂にはどんなメリットとデメリットがあるの?

「終活ねっと」運営スタッフ
お墓を建てることだけが供養ではありません。
様々な供養方法があることを知ることで、ご自分やご家族にぴったりの供養方法が見つかるかもしれません。
いざという時に慌てることがないように、この記事を参考にしていただけると幸いです。
ぜひ、最後までお付き合いください。
永代供養の納骨堂について更に詳しく知りたい方は、「終活ねっと」の以下の記事をご覧ください
納骨堂と永代供養の違いとは

納骨堂や永代供養という言葉はなんとなく聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。
最近では終活についてテレビコマーシャルでも見かけることが増えてきました。
また、近年のライフスタイルの変化に伴って、納骨堂を「新しいお墓の一つ」として選ぶ方も増えてきているようです。
では、そもそも納骨堂と永代供養の違いにはどんなものがあるのでしょうか。
その違いから見ていってみましょう。
永代供養とは
永代供養というのは、「供養の方法」のことを言います。
お子さんやお墓を継ぐ人がいないという場合に、お寺や霊園がその家族に代わってお墓の管理と供養を引き受けてくれるのです。
そして、寺院や霊園が家族に代わってご遺骨の管理、供養を行なってくれるのが永代供養です。
特にお墓の管理をしたり引き継いだりしてくれる家族がいない方の間で、「お墓を持たない供養の一つ」として選ばれるようになってきています。
お墓を建てるのには、数百万円単位でのお金が必要になってくるため負担に感じるご家庭もあるでしょう。
そのため、永代供養は個々のお墓を建てないので費用を安く抑えることができ、お墓の費用を安く抑えたいという方にも選ばれています。
また、ご遺骨の管理、供養はきちんと寺院や霊園が行なってくれるため安心感もありますね。
お墓の管理や維持というのは、思った以上に苦労が絶えないものです。
残された家族にそういった苦労をかけたくないということから、永代供養を自ら選ぶという方もいます。
納骨堂とは
次に、納骨堂について解説します。
納骨堂とは、ご遺骨を骨壷に入れて安置しておくための「室内のお墓」のことを言います。
納骨堂とは骨壷に入れたご遺骨を安置する建物の総称で、納骨殿や霊堂と呼ばれることもあります。
個人はもちろんのこと、夫婦などの単位で骨壷を個別に安置するという点がお墓とは違う点であると言えるでしょう。
また、骨壷のまま収められるという点や、一つのスペースにたくさんのご遺骨が安置されているという点も従来のお墓とは異なる点です。
最初に維持管理費を支払えば恒久的に供養してもらえる永代供養も受けられます。
ただし、三十三回忌などの寺院が定めた期間に達すると、合祀墓と呼ばれるお墓に移されることが一般的です。
合祀墓に移ったあとは他の方のご遺骨とともに供養を受けることになります。
しかし昨今では、ライフスタイルや家族のあり方の変化などから、お墓の代わりとして利用する人が増え始めました。
そして納骨堂の運営元も様々ですが、寺院が運営する納骨堂のイメージが一番強いかもしれませんね。
その他には、自治体が運営する公営の納骨堂や、宗教・財団・社団法人が運営する民営の納骨堂もあります。
永代供養墓と納骨堂の違い
永代供養というのは供養の方法の一つであることをご紹介しました。
では、永代供養をしてもらう場合どんなお墓に入るのでしょうか。
永代供養を選んだ際に入るお墓は、合祀墓、個人墓、夫婦墓、集合墓など、納骨堂以外のお墓となります。
これら納骨堂以外のお墓で永代供養を受けられるのが永代供養墓なのです。
次に、永代供養墓と納骨堂の違いを見ていきましょう。
まずは、永代供養墓についてです。
お墓といえば、先祖代々受け継いで子孫が管理・供養していくものという考え方が一般的ですね。
しかし、永代供養墓の場合は受け継ぐ後継者がいないという場合や、残される家族にお墓での苦労をかけたくないなどの考え方から、基本的には「一代限りの供養を望む」という方向けのお墓と言えます。
例外はありますが、永代供養墓は個人もしくは夫婦という単位での供養となり、子孫に受け継ぐということはありません。
お墓がその管理、供養をしてくれるという点からも一代限りのお墓ということになります。
また、納骨堂はご遺骨を安置する室内のお墓であるのに対し、永代供養墓は屋外に設置されていることが多いようです。
樹木やモニュメント、塔などの下に遺骨が埋葬されていることが多く、そのほとんとが年間維持費も不要となっています。
次に納骨堂についてご説明していきます。
納骨堂では、室内に安置されている遺骨の収め方に様々な種類があることが特徴です。
仏壇式やロッカー式、棚式という安置の仕方が一般的ですが、中には室内にお墓を建てることのできる施設もあります。
よく例えられるのは、お墓は一戸建てであり納骨堂はマンションであるという言い方ですね。
樹木やモニュメントなどシンボルとなるものの下に遺骨が埋葬される永代供養墓の場合は、個別に遺骨に相対することはできません。
しかし、納骨堂の場合はご遺骨が個別に安置されるケースが多いため、お墓参りに行くというイメージも持ち続けやすくなります。
また、もう一つ大きな違いとしては、納骨堂は家族で引き継ぐことができるという点でしょう。
納骨堂のスペースを受け継ぐという形で代々使用できるケースがあります。
この点でも納骨堂は一般的なお墓と似通った部分があると言えますね。
永代供養墓を選ぶと、寺院や霊園がその供養と管理を引き受けてくれます。
納骨堂の場合は永代供養を受けられるところもありますが、お墓を持たずにご遺骨を安置するスペースを得るという形式になるため、残された家族が供養や管理を行うことができます。
納骨堂で行う永代供養にかかる費用

納骨堂で永代供養を受ける場合はどの程度の費用がかかるのでしょうか。
お墓のことを考えた時には費用の問題はつきものです。
永代供養の納骨堂にかかる費用について、それぞれの形式の相場をまとめてみました。
合祀式
合祀式の納骨堂では複数の方のご遺骨が同じ場所に埋葬されます。
多くの人々と一つのお墓を共有するイメージのお墓です。
また、合祀式の納骨堂では、埋葬が済むとそのあとはお寺や霊園に管理と供養を任せることができるため費用を抑えられるのが特徴です。
合祀式の納骨堂の費用の相場としては、10万円前後とお考え下さい。
そして、年間管理料などの費用もかからないところが多いようです。
ロッカー式
ロッカー式というのはその名の通り、ロッカーのように整列した棚にご遺骨を収めるタイプです。
コインロッカーを連想してしまうことから以前は敬遠されがちでした。
しかし、最近ではロッカー式の納骨堂には華やかなデザインのものが増えています。
小さな仏壇のようになっているものもあり、かなりイメージが変わってきました。
個別のスペースに分けられているためプライバシーも守られます。
また、ロッカー式の納骨堂の利用者の増加に伴い、値段も幅広いのが特徴です。
ロッカー式の納骨堂で永代供養を選択した場合の費用相場は一人用で20万円~50万円程度です。
利用する納骨堂ののサービスや規模によっても価格の変動が大きいのが特徴です。
位牌式
位牌式の納骨堂では、内仏様の周りに位牌を立てる形をとります。
ご遺骨は別の場所に安置されるという点がロッカー式とは異なります。
また、納骨堂に必要な場所をあまり取らず形状もシンプルなため比較的安価です。
他の供養方法に比べて相場は10万円~20万円と言われています。
しかし、お寺によっては収める位牌のサイズを指定されることがあるため、事前の確認が必要です。
「終活ねっと」では、位牌の購入・相談を承っております。
メーカー様より位牌を直接仕入れているため、スピーディーかつ手ごろな価格での販売が可能です。
位牌の購入をご検討中の方、位牌についてなにか疑問がある方は、下記のリンクから気軽にご相談ください。
仏壇式
仏壇式の納骨堂は、上の壇に仏壇を設置し、下の段に位牌を置くことができます。
扉を開けると仏壇が設置されており宮殿や灯篭を用いて飾り付けされています。
下段の遺骨を安置するスペースが広めに作られているため、家族で使用することが可能です。
大きさや家族での使用も可能なことから、他のタイプのものより費用が高くなります。
仏壇式の納骨堂の費用の相場は100万円前後です。
また、納骨堂の中ではスペースが広めなタイプのためお参りのしやすさがあります。
機械式
近年増加する傾向にあり、認知されるようになってきたものが機械式の納骨堂です。
スペースの有効活用が可能なため、より多くのご遺骨を収納することができます。
契約時に渡されるカードでタッチパネルを操作することで遺骨が目の前に運ばれてくるという近代的なタイプです。
また、比較的新しい形式の納骨堂であるため建物や設備が新しく綺麗という特徴があります。
設備の充実などから、費用相場は50万円~100万円程度となっています。
ただし、機械式の場合は永代供養を行なっていることがあまりないので事前に確認しておきましょう。
納骨堂での永代供養のメリット・デメリット

納骨堂での供養を選択した場合に考えなければならないのは、「なぜ納骨堂にするのか」「納骨堂に誰が入るのか」「お墓参りをするのはどういう人なのか」といった点です。
納骨堂では一般のお墓とはお墓参りの形式が違うケースも考えられます。
たとえそれが本人の意思であっても、親戚などに話が通っていないとトラブルになってしまうことも考えられます。
そういったことを避けるためにも、次に挙げられる永代供養の納骨堂のメリット・デメリットを参考にしていただき、事前にしっかりと検討してみてください。
メリット

まず、永代供養の納骨堂のメリットについて紹介していきます。
承継者が必要ない
永代供養は基本的に、はじめに一式料金を払ってしまえばその後は費用が発生しません。
また、お墓の管理、供養などの墓守をお寺や霊園に任せることができます。
そのため、費用面でも管理面でも承継者が必要ないため心配することはありません。
お墓の跡継ぎがいない方でも安心して利用することができますね。
管理料を必要としない
お墓を建てて守っていくときに必ず必要になるのが管理料です。
民営霊園の場合、年間で5000円〜1万5000円の管理料が必要となります。
しかし、永代供養の場合は管理料が必要ありません。
一般のお墓と比べても管理料が必要ないのは大きなメリットといえますね。
費用が安い
お墓を建てるときには、土地代や墓石代など様々な費用が必要になりますよね。
百万円単位での出費になりますし、その後にも檀家に支払うお金や管理費なども出てきます。
お墓を建てて終わりというわけではなく、継続して出費があるのですね。
しかし、納骨堂の永代供養の場合は墓石の購入が必要ないために費用をかなり安く抑えることができるのです。
デメリット

次に、永代供養の納骨堂のデメリットについて紹介していきます。
一度合祀されると取り出すことができない
永代供養を受けた場合、ある一定の期間がくると合祀墓に移されるというケースがほとんどです。
これは、三十三回忌まで、などご遺骨の収蔵機関が設けられているためです。
永代供養の期間を更新をすることも可能ですが、その場合は新たな費用が発生します。
また、一度合祀墓に移されるとご遺骨を取り出すことはできないため注意が必要です。
供養の実感がわかない場合もある
納骨堂の場合はお墓に手を合わせてのお墓参りはできません。
そのためお墓参りや供養の実感を得られないという方も中にはいらっしゃいます。
従来通り、お墓に手を合わせるというお墓参りをしたいという方にとっては違和感を覚えることもあるかもしれません。
「終活ねっと」では、他にも永代供養について解説した記事を多数掲載しております。
以下の記事では、納骨堂のメリット・デメリットについて解説していますのでこちらの記事も参考にしてください。
納骨堂と永代供養まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回、「終活ねっと」では納骨堂と永代供養について解説してきました。
今回の記事のポイントをまとめてみましょう。
納骨堂というのは定められた建物の中に個人単位でご遺骨を収蔵するスペースであり、永代供養というのは寺院や霊園が遺族に代わって供養を行う供養方法である
納骨堂でも永代供養が受けられる
納骨堂には様々な形式があり、値段も幅広い
納骨堂で永代供養を受けるときには後継者が不要であったり費用が安く抑えられたりというメリットがある
期限が来て合祀墓に移ると遺骨の取り出しが不可能であることやお墓参りの実感は得にくいなどのデメリットもある
お墓選びをどうするかということは、ご自身はもちろん家族にとっても非常に大切な問題です。
時代の変化を受けてお墓の選択肢が増えてきたこともあり、どんな選択をするのかきちんと考えたいところですよね。
そして、正しい知識を得ることも終活の一つです。
故人が安心して眠ることのできる環境を整えられるよう、この記事が少しでもお役に立てば嬉しい限りです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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