お墓の砂利の費用について

お墓まわりが土なので、雑草が伸び放題でうんざりした、また、雨上がりや霜が降りた後などに足元が悪くて困った、などということはありませんか?
参拝客が訪れる寺社仏閣や日本庭園などは、もともとはぬかるみを防止するために砂利が敷かれていただけあって、雨の日の参拝もさほど気にはなりません。
その砂利ですが、お墓まわりにも敷かれているのを見ることがありますが、多くは見た目の問題だけでなく、雑草が生えてくるのを予防するためでもあるようです。
そこで、
- 砂利を敷く費用はどのくらいかかるの?
- お墓に敷ける砂利の種類は?
- 敷いた砂利の手入れはするの?
- お墓まわりに砂利以外も敷ける?
など、ここでは、お墓の砂利敷きにかかる費用に重点を置いて、お墓の砂利について解説していきます。
玉砂利を敷いてお墓の管理を少し楽にするのも終活の一つとして考えてみてはいかがですか?
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お墓に砂利を敷く理由は?

農耕民族である日本人にとって、作物の収穫を産む土は大事なものとして扱われ、「土は金を生む
」という考え方から、子孫繁栄とも結びつけて考えられておりました。
そのため、お墓の周りもあえて土にしてあり、丁寧に雑草を抜いて管理しながら、祖先に子どものことや収穫のことなど多くの報告をしていたようです。
しかし、頻繁にお参りに出かけていても、夏場ならすぐに雑草が生えてきます。
伸びた雑草は、お墓の手入れを怠っているようにも見えるので、雑草を生えにくくするために砂利を敷くようになったようです。
ですが、砂利にはそれほど防草効果がないので、雑草をはやさないようにというよりは見栄えをよくするために置く場合がほとんどです。
また、砂利敷きは見た目にも綺麗で、神社など神聖な場所で敷かれているような玉砂利は、高級感も感じられるので特に好まれています。
砂利の費用っていくらぐらい?

では砂利を敷く費用はどれくらいなのでしょうか?
お墓の広さや予算によって、業者に頼むのかそれともご自分でDIYされるのかによって費用は異なります。
専門家に頼む場合
基本的に、お墓のことは石材店にお願いすることになりますので、既に建てた方はその時の専門家にお願いしてはいかがでしょうか?
また、砂利を敷くだけなら、造園会社でもできますし、今はお墓のリフォーム業者もありますので、お近くの業者に問い合わせてみてください。
専門家にお願いする場合は、施工費用のほかに砂利石の料金が、実費として掛かります。
施工費用は、業者によってまちまちですが、ただ砂利を敷くだけなら、1㎡あたり1500~2000円が相場のようです。
コンクリートを打つとさらに費用が掛かり、普通の大きさのお墓(2坪)でも最低8万円はかかるようですが、この金額は業者によってかなり差があるようなので、一度、見積もり無料のところで見積もりを取ってみるとよいでしょう。
その際には、お墓のまわりの砂利を敷きたい面積だけでなく、お墓の大きさも測っておくことをお勧めします。
個人で行う場合
砂利を敷くだけなら、費用を抑えるために、ご自分でDIYすることもできます。
ただ、お墓の場所と大きさを考えてからにしないと、階段を上った先にお墓があるようなところでは、砂利の運搬だけでも大変な作業になります。
面積あたり必要とされる砂利の計算式は
面積(1㎡)×厚み・深さ(cm)×20=砂利の必要量(kg)
例)1㎡に3㎝の厚みで砂利を敷く→1㎡×3㎝×20㎏=60㎏
ということになりますので、これを参考にして、かかる費用の概算をしてみてください。
砂利ってどこで買うの?
お墓を扱う石材店や砂利専門業者、ガーデニング業者、ホームセンターなどで買えます。
また、最近ではネット通販でも購入することができます。
新しく敷くのではなく、少なくなった砂利を補充するだけなら、通信販売でも充分間に合うことでしょう。
時には、リサイクルショップや地域の不用品無料交換会など、探せばいろいろとありますが、身近な方や祖先の遺骨のあるお墓に敷くことに、何の抵抗も感じない方でないと厳しいかもしれません。
砂利の敷き方ってどうするの?
土の上に直接敷くなら、最低でも4~5㎝の厚みは必要と言われています。
また、土が柔らかくなっていると、砂利が土に沈み込んでしまうので、敷く前には土を十分に固めておく必要があります。
ここでは、DIYされる方へ基本の敷き方を記しておきます。
- 敷きたい場所の計測をして、砂利を購入する
- 雑草や小石などを取り除いて、綺麗にする
- 敷く場所を整地する(平らにならして固めておく)
- できれば、除草シートを敷く
- 砂利を均等に広げる
土の上に砂利だけを敷いただけの場合は、転圧をしてしっかりと土を固めておいても、雨などで次第に砂利が埋もれていくようですし、生命力の強い雑草は砂利の間からも生えてくるので、砂利を敷いたからといって、必ずしも雑草が生えてこないというわけではないようです。
また、砂利の間から生えた草を抜くことで、再び土が柔らかくなってしまうこともあります。
砂利が土に埋もれることへの対策にもなりますので、できるだけ除草シートも併用することをお勧めします。
お墓に敷く砂利の種類

お墓のまわりに敷く砂利ですが、丸いものからとがったもの、黒いものから白いもの、大きいものから小さいものまで、砂利と一言でくくってしまうには、とても種類が豊富です。
お墓に使うなら、どんな砂利が向いているのでしょうか?
砂利は,もともとは自然に採れる石を指し、採れる場所によって山砂利、陸砂利、川砂利などありますが、自然の力によって丸くなるので、海砂利や川砂利とも呼ばれているようです。
ここでは、参考までに一袋(20㎏)の金額を記しておきますが、石の質、大きさや産地、また販売店によっても金額に差があることをご承知おきの上、費用を算出してください。
また、砂利の大きさは「分(ぶ)」で表されることが多いですが、1分は約3㎜くらいの大きさだとお考えください。
では砂利の種類を解説してまいります。
玉砂利
玉砂利とは丸く粒のそろった大きめの石のことを指し、最も好まれている砂利です。
基本的に天然の石ですから、大きさはいろいろですが、お墓のまわりに敷かれているのは5分から8分くらいが多いようです。
黒玉砂利 | つやありとつやなしがあり、高級感がある | 2000~5000円/20㎏ |
白玉砂利 | すっきりとした感じで、神社などでも利用される | 2000~2500円/20㎏ |
五色玉砂利 | カラフルで少し華やかな感じ | 1500~4000円/20㎏ |
大磯玉砂利 | グレーで少し地味な色合いの落ち着いた感じ | 2000~3000円/20㎏ |
砕石
砕石とは、石を砕いて小さくしたものなので、形状は尖っていますが、一般的に土台の基礎として使われるような不揃いなものではなく、ガーデニング用の形がそろったもの使用します。
玉砂利のような高級感はありませんが、相対的に落ち着いた雰囲気に仕上がります。
青砕石 | 乾いている時が青緑で、濡れると濃い青緑になる | 2000~2500円/20㎏ |
白砕石 | キラキラした感じが残った自然な質感 | 2000~2500円/20㎏ |
砂利
一般的に、建築現場では、砕石を「砂利」とも呼びますが、ここでいう砂利は玉砂利よりも小さい1分から3分くらいの大きさのものを指します。
日本庭園でもよく見かけられる砂利ですが、玉砂利より色が豊富で、歩いた時の踏み心地の良さが人気です。
玉砂利がもっと小さくなったものだと考えると、イメージがしやすいでしょう。
一般的によく売られているのはビリ砂利と呼ばれるものですが、「びり=一番下、けつ、どん尻」という語源からきており、サイズの小さい砂利をさします。
同じ「ビリ砂利」でも、販売店によって大きさや色合いにかなり差がありますので、現物をよく見てから購入しましょう。
また、今は輸入品の関係で単色の砂利の種類が増え、色も豊富にありますが、エクステリア用の華やかな色合いは避け、お墓という場所を考えて落ち着いた色合いを選ぶとよいでしょう。
瀬戸砂利 | 複雑な色合いが特徴 | 1500~3000円/20kg |
五色砂利 | いろいろな砂利を混ぜたもの | 1000~3000円/kg |
砂利にも手入れが必要?

砂利は敷いた時には綺麗ですが、敷き方や年月によって劣化します。
劣化すると言っても、壊れたり消えたりするわけではないのですが、お墓のある環境によっては、5年から10年くらいでメンテナンスが必要になってくるようです。
なので、砂利を敷くなら、将来的なメンテナンスの費用の計算も入れておいた方がよさそうです。
砂利に苔が生えてしまう
お墓に苔が生えやすい場所なら、敷き詰めた砂利にも苔が生えてきます。
大きめの玉砂利を敷いていれば、苔が生えると滑りやすくなりますので、苔を取り除く作業が必要になります。
バケツなどに砂利を入れて、丁寧に洗剤で洗う方法がありますが、とても手間な作業になりますので、砂利を敷いた面積が大きい場合には、費用がかかっても砂利の入れ替えをしたほうが良さそうです。
砂利が少なくなってしまう
土に直接砂利を敷いた場合には、少しずつ砂利が土に埋もれていきます。
その場合には、少なくなった砂利の上から、新しい砂利を補充しますが、少なくなる期間が短いようなら、除草シートを敷いたり、コンクリートで固めたりしてから砂利を敷いたほうが良いかもしれません。
お墓の砂利以外に防草対策はあるのか

見た目だけの問題ではなく、防草が一番の目的だったり、また、防草する範囲が広かったりするなら、砂利を敷かない方法もあります。
お墓の敷地が広い場合には、お墓に近い部分のみ砂利を敷き、歩く場所だけホームセンターなどで売られているような、敷石マットを敷き詰める方法もあります。
コンクリートを敷く
防草のためにコンクリートを敷き、砂利は入れないということもできます。
お墓のある場所によりますが、業者にお願いするなら、大体1㎡あたり1万円~1万8000円くらいが相場のようです。
お墓のまわりの水はけが心配でしたら、透過性コンクリートや水をかけると固まる砂を利用する方法があります。
水をかけると固まる砂は、素人でも扱え、不要になった時には砕いて砂に戻すこともできますが、耐久性の面ではコンクリートより落ちます。
防草シートを敷く
防草シートは砂利が土に埋もれないようにするために敷く場合もありますが、砂利の下から生えてくる雑草防止のために敷くことがほとんどです。
防草シートにもいろいろあり、ものによっては、劣化が早いだけでなくシートの隙間からも雑草が生えることがあるので、防草効果の高いしっかりしたものを選びましょう。
防草シートは1㎡300円くらいから購入できます。
敷く場所にもよりますが、上から砂利を敷かなくても十分気にならないような色合いの防草シートも販売されています。
道端の石を敷いてもいいの?

石なんて、どこにでもあるものだから、河川や海岸から勝手に取っても構わないのでしょうか?
国土交通省で「自由使用」はできるとされていますが、あくまでも「石拾い」程度に限られており、軽トラックなどで大量に採取することは常識の範囲を超えていますので、できません。
基本的にはどんな砂利を敷いても構わないようですが、新たに敷くことを考えているなら、事前に墓地の管理者に相談してから、お墓の色調に合わせた色合いのものを選ぶようにすると失敗が少なくて済みます。
お墓の砂利の費用についてのまとめ

砂利や防草シートなど、工夫次第でお墓まわりのわずらわしさを、何とかできることが分かりました。
お墓の砂利の費用についてですが、
- 業者にお願いして砂利を敷くだけなら1㎡1000~2000円が相場。(砂利の費用は含まない)
- どんな砂利を使っても構わないが、お墓と色調を合わせるなど、お墓にふさわしいものを選ぶ
- 一度敷いた砂利も、状態によっては入れ替えたり、補充したりしなければならない
ということが、わかりました。
ことあるごとにお墓参りに出かけ、丁寧にお手入れをされている方も、年を取るにしたがってその手入れが大変になってくることでしょう。
また、お墓参りが雑草を抜く作業だけで終わってしまう、なんてこともないわけではありません。
お墓まわりの雑草でお困りなら、ぜひ、多少費用がかかっても、砂利を敷くことを検討されてみてはいかがでしょうか。
何もしないで土のままでいるよりは、生えてくる雑草は少なくてすみますし、雨に濡れたり霜が降りたりすることで、足元が悪くなることは避けられそうです。
お墓の手入れを楽にしたりすることも、手抜きではなく、大事な終活の一つです。
最期までお読みくださり、ありがとうございました。
お墓を建てたいけどどうすればいいかわからない方へ...

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