
公営の納骨堂の特徴は?他の納骨堂との違いを探ります!
お墓を建てるのには費用がかかるため、近年では、納骨堂や散骨で供養する方が増えてきています。今回は、その中でも公営の納骨堂での供養を考えている方のために、どんな特徴があるのかをご紹介します。公営と他の納骨堂との違いも含めて見ていきましょう。
最終更新日: 2017年10月27日
公営の納骨堂について

葬儀が済んでいざお骨を納めようと思っても、お墓の準備まで考えていなかったというケースは多いものです。
しかし、近年では土地の価格が上昇していたり、後継者がいなかったりという様々な事情からお墓以外での供養を考える方も増えてきています。
供養の方法について、お墓以外の選択肢をよく知らないという方も多いと思います。
そこで、この記事では供養の選択肢の一つとして納骨堂のご紹介をしていきます。
残された家族の不安や心配を軽くするために、またご自分自身が納得のいく場所で眠ることができるようにするために、どんなことができるでしょうか。
終活の一つとして、どんなお墓を選ぶかは事前にしっかりと考えておきたいものですね。
この記事で、公営の納骨堂について、その特徴や他の納骨堂との違いもあわせて、一緒に見ていきましょう。
納骨堂とはどんなものか
納骨堂で受けられるサービスと納骨の方法
公営の納骨堂とはどんなところなのか
公営と民営の納骨堂の違いとは
これらのことを、この記事の中でご説明してまいります。
そもそも納骨堂とは

納骨堂とは、骨壷に入れた遺骨を土の中ではなく室内で埋葬するための施設です。
もともとは遺骨をお墓に入れる前に、一時的に保管しておくための場所でした。
無縁仏のお骨も一緒にされていたため、あまり良いイメージを持っていないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、最近ではこれまでのネガティブなイメージを刷新するような、設備の整った建物のデザインも美しい納骨堂が増えています。
そのため、供養の一つとして納骨堂を選ぶという方も増えてきているのです。
納骨堂でどんなサービスが受けられるのか
では、納骨堂ではどのようなサービスが受けられるのでしょうか。
納骨方法の違いなどもあわせて、順に見ていきましょう。
遺骨の一時保管
先祖代々のお墓があり、四十九日の法要後にすぐに納骨ができるという方は問題ないのですが、中には実家が遠方であったり、突然の死によってまだお墓の準備ができていなかったりということもありますよね。
お墓を建てるのには、通常1ヶ月半から2ヶ月ほどかかると言われています。
その間は、手元に遺骨を置いておくという方法が一般的です。
しかし、中には納骨の期間を伸ばすことに抵抗がある方もいらっしゃいます。
納骨までの期間があまり長くない場合は手元供養でも構いませんが、お墓の準備に時間がかかりそうな時は納骨堂を利用することが可能です。
納骨堂の多くは三十三回忌までの間個別に安置されたのちに、その後合祀墓に移されることになります。
民営の納骨堂の場合、基本の料金を払えば1年ごとに安置する期間を変更できる納骨堂もあります。
東京都にある公営の納骨堂では、都立の霊園の中に一時的に遺骨を預けられる「一時収蔵施設」という施設を備えているところもあります。
1年間の収容期間が定められており、この間にお墓を見つけることが条件ですが、事情によっては最大で4回更新することができます。
お墓がすぐに準備できないという場合に、納骨堂を探してみるのも良いかもしれません。
永代供養
納骨堂では、永代供養が前提となっていることが多いです。
通常の永代供養墓と同じで、管理費をはじめに払えば永代供養が可能とお考え下さい。
管理者が、親族に代わって遺骨の管理や供養をしてくれます。
ただし、多くの場合三十三回忌など、一定の期間がくれば合祀墓に移されるという点だけ覚えておきましょう。
預かり期間や管理方法は、それぞれの納骨堂によってそれぞれ違いますので事前にしっかりと調べておくことをおすすめします。
納骨方法の違い

次に、納骨方法の違いについてご説明していきます。
納骨堂というのは知っていても、内部がどんな風になっているのか、またどのように大切な遺骨が納められているのかを知る機会はなかなかありませんよね。
納骨方法のタイプ別に簡単にご紹介していきます。
ロッカー式
納骨堂はロッカー式、というイメージをお持ちの方も多いと思います。
従来の納骨堂はロッカー式で、コインロッカーのような簡易なスペースに遺骨を安置するという形式が一般的でした。
現在でもそのスタイルの納骨堂は多く残っています。
他のタイプに比べて、価格が安いことが特長です。
ロッカーの中にお骨を納めるイメージです。
お参りは、ご遺骨に向かってする場合と、ご本尊がお参り専用で設置されている場合があります。
個別に仕切られており、扉を閉めれば小さなお部屋のようになります。
故人の専用のスペースといった印象が強く、お参りの時にもしっかりと向き合えそうですね。
棚式
棚式の納骨堂はロッカー式と似ている部分もありますが、ロッカー式とは違い安置スペースに扉はついていません。
その名の通り、棚の部分に位牌とともに遺骨を安置します。
もっともシンプルな収蔵スタイルだといえるでしょう。
仏壇式と同様、利用者が増えてきているため、デザインや料金など幅広く自由に選ぶことができるようになってきている点が魅力です。
仏壇式
仏壇式というのは、仏壇と納骨のスペースが一緒になっているタイプをいいます。
上段に仏壇、下段に遺骨が納められるようになっているため、上段と下段で空間に余裕があります。
家族の写真や思い出の品を一緒に置いておくことも可能です。
また、遺骨を安置するスペースが広いということもあり、家族で使用するという方も多いです。
墓石のお墓と似たイメージですね。
日本人にとって仏壇はとても親近感を覚えるものですから、お参りの際も心ゆくまで故人を偲ぶことができそうですね。
ただし、家族で使用できる点や、装飾も華やかになる点などから他のタイプに比べて費用は高くなります。
お墓式
屋内にお墓を建て、室内でお参りできるという特長を持つのがお墓式の納骨堂です。
屋内墓地とも呼ばれています。
屋内にあるため墓石が劣化したり、お墓参りの度に掃除をしたりするという面倒さがありません。
また、永代使用料が都市部では100万円前後、それ以外では50万円から建てられるということでその費用の安さも魅力です。
特に都市部では駅から近い立地にあるなど、利便性の高さも嬉しいところです。
天候に左右されずにお参りできる点も安心ですね。
ただし、生花や線香のお供えが禁止されているところもあります。
衛生管理やスペースといった観点から持ち込みが不可となっている物もあるので、お参りの時に持参して良いもの、悪いものは事前にきちんと確認することが必要です。
また、遺骨の管理のために空調を効かせるなど、屋外の墓地とはまた違った面での管理費用が必要になることがあります。
公営の納骨堂の特徴

納骨堂では、お墓を建てることが難しいという方でも、十分に故人の供養ができるということがわかりました。
少子化が進む昨今では、お墓を持てる人も少なくなっているといいます。
お墓を持つことだけが供養の方法ではないということですね。
残る家族には、できるだけ負担をかけたくないものです。
供養の方法は実に様々ですが、どんな種類があるのかをきちんと知って終活に役立てていただければ幸いです。
それでは次に、公営の納骨堂の特徴について説明していきます。
納骨堂には公営・民営・寺院が運営するものと3つのタイプがあります。
その中でも公営の納骨堂はかなりの人気があります。
どんな特徴があるのか、一緒に見ていきましょう。
費用が安い
公営の納骨堂の一番のポイントであり、魅力でもあるのがその費用の安さです。
公営の納骨堂と比較すると、約半分程度で利用することができます。
民営の納骨堂を利用した場合は、1体につき50〜100万円が相場です。
お墓を建てることを考えると、墓石の費用だけで100万円〜300万円かかるので、民営の納骨堂でも十分費用は安く済みますね。
しかし、公営の納骨堂の場合はさらに安価になるのです。
東京都にある公営の納骨堂の場合、2人用で25万円代に抑えることができます。
これだけを見ても、公営の納骨堂の費用がかなり安いということがいえますね。
宗教が自由
また、公営の納骨堂は生前の宗教や宗派を問わないという点もありがたいところです。
どんな宗教を信仰していたかや、属していた宗派に関係なくお墓に入ることができるので、納骨堂の宗教・宗派を調べたりする手間を省くことができます。
例えば寺院の納骨堂の場合、納骨前の宗派は問われないことが多いのです。
しかし、納骨後はその寺院の宗派に合わせた供養となるため、宗派が違うという時には戸惑ってしまいますね。
公営の納骨堂は、供養に対しても宗教の儀礼や決まりごとはありません。
お参りの際は、個人の信仰していた宗教・宗派に沿った形で自由にお参りをすることができます。
申し込みの際にも、この点を問われることはありません。
人気で空きが少ない
公営の納骨堂は、その費用の安さから大変な人気でなかなか空きがでないというデメリットがあります。
まず、前提として掲げられている募集条件に合致していることが必要となります。
その上で応募者が多い場合には抽選となり、当選した人だけが納骨できるというシステムになっています。
では、募集要項や募集する時期はどのように調べたら良いのでしょうか。
公営の納骨堂を利用できる条件や資格は、各自治体によって異なります。
市区町村の広報誌やホームページに掲載されているので、確認をしてみましょう。
自治体によってはその人気の高さから、倍率が約20倍ほどになる地域もあります。
定期的に確認し、問い合わせてみることが必要です。
審査が厳しい
公営の納骨堂を利用したいと思ったら、まずは募集の資格があるのかどうかを確認してみましょう。
応募をするのにも条件があり、それを満たしていないと応募することもできないためです。
各自治体により違いはありますが、主に下記のような内容です。
応募する自治体に住民票があり、かつ在住している
住民票がある地域に一定期間住んでいる(この期間も様々です)
遺骨がすでに手元にある
1年以内に納骨することができる
葬儀の際に喪主を務めた
その地域に墓地を持っていない
だいたい、このような条件にかなっていないと応募することが難しいようです。
応募者が多い場合には抽選となるため、応募したからといって確実に利用できるわけではないというのは難点かもしれません。
公営の納骨堂と他の納骨堂との違い

では次に、公営の納骨堂は他の納骨堂と比べてどんな違いがあるのかを説明していきます。
供養の形式が様々に変化していっているため、納骨堂にも実に多くの種類があるのです。
それぞれに特徴があるので、ご自身にもご家族にも納得のいく形式を選びたいところですね。
民営の納骨堂
民営の納骨堂は、運営の主体は民間の会社です。
実際の管理、供養はお寺と提携して行っているというところがほとんどです。
納骨年数や建物のデザイン、大きさ、サービス内容などが充実しています。
その分公営の納骨堂よりは費用が高くなりますが、選択肢の幅が広く応募条件も厳しくはないので利用しやすいといえるでしょう。
寺社の納骨堂
寺社の納骨堂は寺院が運営、管理を引き受けています。
少子化や人口が少なくなってきた背景を踏まえて、檀家にならなくとも利用できるというお寺も増えてきているようです。
宗派に合った寺社の納骨堂で供養してもらった方が安心という方は、こちらを利用するのも良いかもしれません。
また、寺社に限らず近年では神社や教会が運営している納骨堂も出てきているようです。
合祀の納骨堂
石碑や観音像、涅槃像などが設置された納骨堂を目にしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これらの象の下に、他の方の遺骨とともに納められて供養されるのが合祀の納骨堂です。
一度このお堂に入ると、お骨を取り出すことはできないという点に注意が必要です。
お骨を取り出すことができないため、後から他の場所にお骨を移すということもできません。
一定の期間を過ぎてから合祀墓に入れるケースと、最初から入れるケースとの2通りがあります。
どちらも、管理費用は発生しないというメリットがあります。
公営納骨堂の料金相場

公営の納骨堂の料金は、どのくらいの相場なのでしょうか。
これは利用の条件や自治体によっても幅があるため、一概に相場はいくらとは言えません。
一般的に、納骨堂に遺骨を納める時の金額は遺骨の数によって決まります。
例えば民営の納骨堂に1体を納める場合、50万円程度が相場です。
それ以外に管理費がかかる場合もあり、相場は年間で2万円程度といわれています。
また、家族や親族などと一緒に納骨する場合は100万円から200万円となっており、人数が増えればその分料金も上がっていきます。
一方、静岡県にある市営の納骨堂の場合は、期限付きの区画の利用で1体に付き年間5千円かかります。
管理費用は1年間で3千円程度です。
納骨堂の使用期間はほとんどが三十三回忌までとなっているので、上記の静岡県の納骨堂の場合は、33年間使用したとしても、約17万円のため大幅な差があるといえますね。
また、横浜市にある合葬式の市営施設では、60年間の使用料が1体に付き約7万円となっています。
このように、自治体によっても大きな幅があるので、まずはお近くの市営施設に問い合わせをしてみると良いかもしれません。
公営納骨堂の探し方

公営の納骨堂にご興味を持たれたら、お住まいの市区町村役場に行って尋ねてみましょう。
基本的に、募集をかけるのは1年に1回だけです。
また、インターネットで検索して調べることも可能です。
ご自身のお住まいの市区町村をインターネットで調べ、自治体の運営するホームページにアクセスしてみましょう。
ホームページ内に検索用のボックスがあれば、そこに「納骨」と入力すると情報を得られます。
問い合わせ専用の電話番号が表示されることもありますし、応募方法などが詳しく書かれたページを見つけることもできます。
首都圏の公営納骨堂

首都圏にある、公営の納骨堂をご紹介いたします。
ぜひ、参考にしてみてください。
東京都の公営納骨堂



東京都で人気の納骨堂ランキングはこちらからご覧ください。
神奈川県で人気の納骨堂ランキングはこちらからご覧ください。
神奈川県の公営納骨堂

千葉県の公営納骨堂

access_time8:30〜17:00
place 千葉市若葉区桜木1-38-1
JR千葉駅バスターミナル9番乗り場から
京成バス 市営霊園経由 御成台車庫行き
乗車時間約20分 市営霊園下車徒歩1分
公営の納骨堂についてまとめ
いかがでしたでしょうか。
公営の納骨堂について、下記のことがわかりました。
納骨堂には種類があり、費用も様々
ロッカー式や仏壇式などの供養方法があり、自由に選ぶことができる
公営の納骨堂は応募に条件があるが、当選すれば費用をかなり抑えることができる
自治体によっても費用は変わってくるので、ご自分がお住まいの自治体ではどんな霊園があるのかを調べてみると良いですね。
お金をかけたからいい供養ができるというわけではありません。
慣れ親しんだ土地で家族への負担も少なく供養をすることができるのは、公営の納骨堂の最大のメリットなのではないでしょうか。
とはいえ、募集条件など多少の制限もあります。
終活に必要なのは、ご自分の行く末だけでなく、家族にかかる負担もきちんと考慮するということです。
供養のスタイルは年々変わってきていますが、その中でも皆にとって最善の方法を選ぶことができると良いですね。
その選択肢のうちの一つとして、公営の納骨堂についても考えてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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