
お墓参りはいつ行けばいい?行くべき時期と時間について解説します!
お盆やお彼岸にはお墓参りに行っているけど、その他はいつ行けばいいんだろう?とわからない人は多いのではないでしょうか?お盆・お彼岸を含めたお墓参りに行くべき時期や、いつどんな時間帯に行けばいいのかについてご紹介します。
最終更新日: 2020年12月17日
お墓参りに適する時期はいつ?

お盆やお彼岸はお墓参りに行く、というのは皆さん知っていますよね。
お盆やお彼岸にだけ行っておけばいいんでしょう?と考えている人も少なくないと思います。
ただ、もしかしたら「お盆やお彼岸以外にも行かなくていいのだろうか?」と思っている人や、「お盆・お彼岸に忙しくて行けないのだけれど、代わりに行ってもいい日はないのだろうか?」などと思っている人も案外多いのではないでしょうか。
今回、「終活ねっと」ではお墓参りに行くべき時期や時間について詳しく解説していきます。
お盆・お彼岸を含めたお墓参りに行くべき時期
何故それらの時期に行くべきなのか
お参りに行く時間帯

「終活ねっと」運営スタッフ
お盆・お彼岸の由来にいたるまで丁寧に解説しています。
お時間がない方でも、知りたい情報をピックアップしてお読みいただけます。
ぜひ最後までお読みください。
「終活ねっと」では、他にもお墓について解説している記事を多数公開しております。
お墓参りのあれこれについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
祥月命日・月命日
命日とひとくくりに言っても、祥月命日と月命日というものがあります。
それぞれいつを指すのか、ご紹介します。

祥月命日
祥月命日(しょうつきめいにち)とは、故人が亡くなったのと同じ月日を指します。
例えば、故人が5月24日に亡くなったのならば、毎年めぐってくる5月24日が祥月命日となります。
つまり祥月命日は、年に一度ということになり、一般的に「命日」と言うときは祥月命日を指します。
祥月命日という言葉は、故人が亡くなってから1年経った日を、古くから「少祥」、2年経った日を「大祥」と呼んでいたことが由来とされています。
「祥」は「さいわい」と読むことができ、凶が去り吉へと変化する、めでたいことのきざしという意味があります。
祥月命日にすること
故人が亡くなって1年目の祥月命日には一周忌、2年目には三回忌の法要を、家族や親族が集まって行います。
それ以降は、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌…と、3と7の数字がつく祥月命日に法要を行います。
三十七回忌の次は五十回忌となり、以降は50年ごとに法要を行うことになりますが、一般的には三十三回忌で弔い上げとし、法要を終了する場合がほとんどです。
それ以外の年の祥月命日は、家族だけで行います。
仏壇をきれいに掃除し、故人が生前好きだった食べ物や飲み物、お花をお供えします。
そしてお墓参りや卒塔婆供養をします。
月命日
一方、月命日とは、故人が亡くなった日のことだけを指します。
例えば、故人が5月24日に亡くなったのならば、祥月命日の5月24日を除いた毎月の24日が月命日となります。
月命日にすること
月命日には、故人の好きだった食べ物や花を仏壇にお供えし、焼香します。
一般的に、祥月命日のように親族を呼んでの法要は行わない場合が多いですが、家によっては祥月命日と同じように供養することもあり、お坊さんを呼んでお経をあげてもらったり、お墓参りに行ったりする「月参り」を行う場合もあります。
お盆

お盆はいつ頃?
伝統的には旧暦の7月15日に行われていましたが、新暦採用後は全国的に、8月13日~16日までの4日間をお盆とするところが多いようです。
ただし、東京や金沢の一部地域など、7月13日~16日をお盆としている地域や、養蚕が盛んだった地域では、農閑期の8月1日をお盆としているところもあります。
初日の13日を「盆の入り」や「迎え盆」、16日の最終日を「盆明け」や「送り盆」と言います。
お盆の由来
「お盆」とは、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という仏教行事の略称です。
盂蘭盆会は、サンスクリット語「ウランバナ(=逆さ吊り)」を語源とし、木に逆さに吊るされるような、耐えがたい苦痛を意味しています。
釈迦の弟子、目連尊者(もくれんそんじゃ)が餓鬼道に落ちて苦しむ母を救うために、釈迦の教えに従って、夏の3か月の修行を終えた僧たちに食べ物を盆に盛って供養したところ、母を救うことができたという説法に基づくそうです。
また日本には、仏教より以前から古神道において行われていた神事で、初春と初秋の満月の日には地上へ先祖が戻って来て、それを迎えもてなすというものがありました。
これらの仏教の教えと日本古来の神事が習合し、初春のものがお正月に、初秋のものがお盆の風習となったと考えられています。
起源は定かではありませんが、8世紀頃にはすでに夏に先祖供養を行う風習があったそうです。
お盆の間はいつ行くのが良い?
お盆は4日間ありますが、その中でいつお墓参りをするのが良いのでしょうか?
厳密な決まりはありませんが、一般的には初日の13日に行くのが良いとされています。
入り盆の13日は、ご先祖様があの世から帰ってくる日です。
帰ってきたご先祖様は、お盆の期間中、家で家族と共に過ごします。
そのため早く迎えに行った方が長く過ごせると、13日の朝早くにお墓参りをした方が良いそうです。
しかし、宗派や地域によって異なることが多く、13日にお墓に迎えに行って16日にお墓へ送り届けるため、2回お墓参りをする場合や、13日にお迎え、14か15日にお墓参り、16日に送る、で3回お墓参りをする場合もあるそうです。
浄土真宗のお盆
浄土真宗では、亡くなった人はすべて極楽浄土へと旅立ち、この世に帰ってくることはないとされており、霊や供養という考え方自体がありません。
したがって、お盆にご先祖様を迎えるということはせず、迎え火や盆の飾りなどもしません。
とはいえ、ご先祖様を大切にする行事であることは他の宗派と同じです。
お盆は故人を偲び、命の尊さなど自己を顧みる大切な期間と考えられています。
お彼岸

お彼岸はいつ頃?
お彼岸は、春と秋にあります。
太陽の動きによるため、毎年いつと決まっているわけではなく、年によって多少の変動がありますが、だいたい3月21日頃を「春分の日」、9月23日頃を「秋分の日」といい、それぞれの前後3日間の期間がお彼岸とされています。
また、初日を「彼岸入り」、春分・秋分の日を「中日」、最終日を「彼岸明け」と言います。
彼岸の由来
「彼岸」とは、サンスクリット語「波羅密多(パーラミター)」が由来です。
波羅密多は「到彼岸」と訳されます。
三途の川のこちら側、我々のいる煩悩や悩み、迷いに満ちた世界を「此岸(しがん)」と言います。
此岸の者が、六波羅蜜の修行(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)によって煩悩から悟りへと至り、仏いる向こう側の世界「彼岸」に到達できると考えられており、彼岸は六波羅蜜の修行をする期間と言われています。
また、此岸は東、彼岸は西に位置する(西方浄土)とされています。
そこで、真東から昇った太陽が真西に沈む春分・秋分の日を、此岸と彼岸が近くなる日、すなわち故人を供養するのに最適な日としたと考えられています。
お彼岸のお墓参りは日本のみ
彼岸という言葉は仏教由来ですが、実は、インドなどの他の仏教国では、お彼岸にお墓参りをするという習慣はありません。
日本には仏教より以前に神道があり、神羅万象すべてのものに神様が宿るという自然崇拝の考え方が根付いていました。
農耕民族であった日本人は、種まきの春には豊作を願い、収穫の秋には豊穣を感謝する習慣があり、そのような自然信仰とご先祖様への感謝という考えが結び付いて、春分の日・秋分の日に先祖供養を行うようになったと考えられているようです。
なお、国民の祝日の法律には、「春分の日=自然をたたえ、生物を慈しむ日」、「秋分の日=祖先を敬い、なくなった人々を偲ぶ日」と書かれています。
お彼岸の間はいつ行くのが良い?
お彼岸は7日間ありますが、ではいつお墓参りに行くのが良いのでしょうか?
これについては、特に決まりはありません。
一般的には、中日にお墓参りに行く人が多いようですが、お彼岸の期間である7日間のうちの都合のいい日で問題ないそうです。
中日はお寺も霊園も大変混雑するので、中日前後にずらして行くという人もいます。
今年の春/秋のお彼岸がいつであるか?を知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
年末・お正月
親戚一同が集まったり、実家に帰省することの多い年末やお正月も、お墓参りにはいい機会です。
家と同様、お墓も掃除をして新年を迎える準備をします。
年末のいつに行くべきかについては、特に決まりはありません。
ただし29日は「9=苦」として、大掃除やおもちつきも避けることから、お墓参りも行くべきではない、とする人もいます。
お墓参りは何時ごろ行くのが良い?
午前中が望ましいと言われている
お墓参りに行く時間はいつがいいのか?というと、一般的には午前中が良いと言われています。
これは、先祖を大切にするという考えから、お墓参りは1日の中の最優先事項である、ご先祖様を後回しにしてはいけないので午前中に行くべきとされているそうです。
また古くより、夕方薄暗くなってくる頃を「逢魔が時」といい、霊につかれやすい、悪いものが出やすいと言われていました。
実際、あまり遅くなるとお寺や霊園の閉園時間を過ぎてしまったり、迷惑がかかることもあります。
さらに、お墓をきれいに掃除をしたり、雑草を抜いたりするには時間もかかりますし、明るいうちに済ます方が効率も良いでしょう。
また、お墓は足場が悪いところも少なくありません。
暗くなってくると足元も危険です。
午後は?
では午後に行くのはタブーなの?というと、そうではありません。
午前中にお墓参りをする方が色々と理に適ってはいますが、お墓が遠方だったり、都合がつかなかったりで午前中に行けない場合、午後にお墓参りをしても差し支えありません。
午前中に行くのは無理だから…と、時間にこだわりすぎて足が遠のいていくよりも、午後からであろうとお墓に赴き、心を込めてお参りする方が、故人も喜ぶのではないでしょうか。
「終活ねっと」では、他にも終活に関する記事を多数掲載しております。
お墓参りに行く時間については、こちらの記事でも詳しく説明しております。
お墓参りはどれくらいの頻度で行く?
お墓参りには、行く回数や頻度といった決まりはありません。
今回ご紹介した祥月命日や月命日、お盆、お彼岸は、一般的にお墓参りに適した日ですが、もちろんそれ以外のいつ行ってもかまいません。
受験合格や、結婚、出産など、何か報告したいことがあった時、故人をふと思い出した時など、折りにふれて足を運ぶのも良いでしょう。
「終活ねっと」では、お墓参りに行かないことに関しての考え方について解説しております。
こちらもぜひお読みください。
お墓まいりの時期・時間について まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回、「終活ねっと」ではお墓参りに行く時期や時間について解説してきました。
お盆・お彼岸以外にも、お参りは命日やみんなが集まる年末・正月に行きやすい
お墓参りには午前中に行くほうがメリットがいっぱいある
お参りで大事なのは回数ではなく、故人を想う気持ちである
厳密には、いついつの何時頃に必ず行かなくてはいけないという決まりはありませんが、命日やお盆、お彼岸といった節目は、お墓参りに行く良い機会でもあります。
もちろんこれらの日以外にも、故人を偲び、手を合わせるのはいつでも良いとも言えます。
先祖を大切に思い、故人に思いを馳せることは、残された者への癒しにもなります。
この機会にぜひお墓参りに行ってみてください。
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