お墓と花について

お墓参りをする時は花が欠かせません。花はお墓に眠っている故人を供養するためのものです。
またそれと同時に、美しい花が枯れてゆくその姿を見ることで、お参りをする側の人に対して、命のはかなさや尊さを訴えるという意味があるそうです。
供える花の種類に決まりはあるの?
供える花は特に決まりはなく、基本的には自由とされています。故人の好きだった花や家で育てている花、季節の花をお供えしてもよいでしょう。
地域や宗派のしきたりにもよるので注意
しかし、一方で以下のような決まり事があるともされています。
●仏花(菊・カーネーション・ストック・キンセンカ・リンドウ・グラジオラスなど)に限る。
●5色の場合、白・赤・黄・紫・ピンク、3色の場合は白・黄・紫の花を供える。
●亡くなってから四十九日までは白のみ、もしくは白を基調とした花を供える。
地域や宗派、また家庭ごとのしきたりや慣習を持っている場合もあるので、事前に確認をしてからお墓参りするとこをおすすめします。
お墓のお供えに向かない花
また、トゲや毒のある花、つる性の花、においが強い花はNGとされています。百合は仏花として定番ですが、においが強く、花粉が落ちることからお墓には向かないとされることもあります。傷みやすかったり花びらが散りやすいものもお墓にお供えするには不向きとされています。
お墓参りに適した長持ちする花

菊
お墓参りの定番ともいえる菊。大輪菊や小菊、スプレー菊などよく見かけますね。菊は邪気を祓うとされており、長持ちもするため、お墓参りに適した花として定番です。一年中安定して手に入るのもよく使われるポイントです。
ヒャクニチソウ(ジニア)
地植えの場合、100日ほども花が楽しめるとこから名が付いただけあって、切り花にしても花持ちが良いのが特徴です。花色が豊富で、一重咲や八重咲など花の咲き方にもバリエーションがあります。初夏から晩秋までの長い期間出回っているので手にも入りやすく、自宅の庭でも簡単に栽培することができます。
グラジオラス
初夏から秋まで見られるグラジオラスは、花にボリュームがあり色も豊富で豪華なため、お供え用の花として人気があります。水揚げが良く花持ちも良い花です。やせた土地でも元気に育ち、栽培も容易です。
トルコキキョウ
水揚げが良く、2~3週間花が持つトルコキキョウ。八重咲のものはバラにも劣らないゴージャスさがあります。春から夏にかけて出回ります。
造花はお供えしても良い?

こまめにお墓参りに行ける場合は、花が傷んだらすぐに処分して新しい花を供えることもできますが、そうでない場合には注意が必要です。放ったらかしにされた生花には虫がよってきますし、傷んで枯れてしまうと見た目も良くないですね。
そのため、お墓が遠方でたまにしか来れない場合は、お花をお供えし手を合わせた後、帰る際に生花を持ち帰ることを推奨しているところもあります。
造花もOK
そのような事情から、基本的には造花をお墓にお供えしても良いとされています。
生花が一日で枯れてしまうような暑い地域では、造花を供えるのが通常になっているところがあったり、また霊園によっては生花の処分が大変なため、造花のみというところもあるそうです。
造花を供える際の注意
造花は生花に比べて非常に軽く、上にボリュームが出るバランスになっているので、風にあおられやすく飛んで行ってしまうこともあります。強風でも飛ばないようにおもりを付けたり、簡単に抜けないような工夫をしましょう。
お正月にお墓にはどんな花をお供えする?

お正月は親族が集まることもあり、お墓参りに行く機会が多くなります。新年には家にお正月らしい花を活けたりするものですが、お墓にはどんな花がふさわしいのでしょうか?
お正月だからといった決まりは特にありませんが、松竹梅の入ったお供え用の花がお正月には販売されます。榊や樒と共に、南天を入れているのもよく見かけます。普段より少し華やかに、お正月らしい雰囲気を出すのもいいですね。
お墓への花の供え方

お墓に花を供える際は、左右対称になるように、また3・5・7本の奇数になるように飾るのが一般的です。全体的にひし形になるように飾りましょう。仏花として売られているものなどは、最初からひし形にまとめてくれているので便利です。
お墓に花を植えるのは良いの?

外国のお墓では、墓石の周りにたくさん花が咲いていたり、植えている花の手入れをしながら墓に眠っている故人と対話する場面を見ることがあります。日本でも、花が好きだった故人のお墓の周を花でいっぱいにしてあげたいと考える方もいるかもしれませんね。
お墓に花を地植えするのが良いかどうかは、そのお墓を管理しているお寺や霊園によって異なります。従って、まずは管理者に確認することが必要です。
お墓に花を植えるデメリット
お墓に花を植える場合、いくつかの問題点があります。
植物の根は意外に強いもの。根の張るものは墓石を持ち上げてしまったり、納骨堂にひびが入ったりすることもあります。また、枝やツタの張るものは隣のお墓へかかって迷惑になる可能性がありますし、種が他へ飛んで増えてしまったり、雑草が増える原因にもなります。そのため、植えてもよい花や植物は限られると考えた方が良いでしょう。
お墓と花についてのまとめ

お墓にお供えする花についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?決まった明確なルールはありませんが、その地域やしきたり、家族によって様々な慣習もあります。事前に確認をした上で、気持ちよくお墓に花を供えましょう。
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