葬儀は昔と今ではどう違う?時代ごとの葬儀や現代の葬儀の形をご紹介

現在は、人が亡くなったらお通夜、葬儀、告別式などを行うのが一般的です。しかし、葬儀が多様化する現代を見る限り、昔行われていた葬儀も時代ごとに変化して今の形になったと考えるのが自然です。今回はそんな昔と今の葬儀の違いについて、時代ごとに解説していきます。

目次

  1. 昔の葬儀について
  2. 葬儀はいつから始まった?
  3. 昔の葬儀を時代ごとに解説
  4. 昔と現代の葬儀で異なる風習
  5. 現代の特徴的な葬儀の形
  6. 昔の葬儀に関するまとめ

昔の葬儀について

葬儀

現在は、人が亡くなったらお通夜、葬儀、告別式などを行うのが一般的です。
しかし、葬儀が多様化する現代を見る限り、昔行われていた葬儀も時代ごとに変化して今の形になったと考えるのが自然です。

今回終活ねっとでは、昔と今の葬儀の違いについて、各時代ごとに解説していきます。

  • 葬儀はいつから始まったのか
  • 昔の葬儀を時代ごとに解説
  • 昔と現代の葬儀で異なる風習
  • 現代の特徴的な葬儀の形

以上の項目を中心に解説していきます。
昔と今の葬儀の違いについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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葬儀はいつから始まった?

葬儀

現代の日本では、約9割の家庭が仏式の葬儀を執り行っていますが、そもそもこのような葬儀はいつから始まったのでしょうか。

日本の葬儀の歴史を辿ると、縄文時代には既に屈葬という葬儀方法が確認されています。

これは故人の体を丸めた状態で埋葬することで、死者の霊が出てこないようにするというアニミズム(精霊信仰)の考えから生まれた葬儀方法です。

この時代はまだ仏教が日本に伝来していないため、葬儀の形も現在とは大きく異なります。

それでは、今のような仏式の葬儀が始まったのはいつ頃でしょうか。
仏教が伝来した時期にはいくつかの説がありますが、大体6世紀前半頃だとされています。

本来日本で信仰されていた神道に対して、置き換わるように全国に布教されていく仏教は、昔まで造られていた古墳を廃止し、薄葬令によって葬儀の形を大きく変えました。

そして6世紀前半に、当時の持統天皇が仏式の葬儀によって供養され、天皇家を中心に仏式の葬儀が全国へと広まっていったのです。

正確に仏式の葬儀が始まった時代は分かっていませんが、飛鳥時代〜奈良時代の頃には仏式の葬儀が認知され、平安時代には現在のような形式が出来上がったとされています。

昔の葬儀を時代ごとに解説

葬儀

現代でも人が亡くなったら、ほとんどの人が仏式の葬儀を行いますが、昔も同じような葬儀を行なっていたのでしょうか。

ここでは、各時代ごとの葬儀について詳しく解説していきます。

鎌倉時代以前の葬儀

前述した通り、仏式の葬儀が広まったのが仏教が伝来した飛鳥時代からで、平安時代には現在のような仏式の葬儀が形式化したと言われています。

この時代には既に、出棺の前に行われる葬儀や、輿(現代の霊柩車)に柩を入れて運ぶこと、そして最終的に収骨が行われていました。

しかし、形式は似通っていても火葬に対する価値観が現代と大きく違いました。
今ではほぼ100%火葬が行われていますが、当時は天皇家や貴族のような富裕層しか火葬は行えませんでした。

これは、当時火葬をするために使っていた薪が非常に高価な物だったからです。

そして、平安時代から鎌倉時代になると、浄土宗や浄土真宗といった仏教の宗派が次々と生まれ、庶民にも仏教の考えが広がり、ついには仏式の葬儀や火葬が一般的となりました。

ただし、火葬に関しては単純に場所が無かったり、火葬知識が足りなかったため、土葬と火葬の両墓制だったそうです。

江戸時代

江戸時代は、日本の葬儀の主流が仏式となった「決め手」となる時代です。

時は戦国時代、それまで仏教が民衆にも広まっていき、室町時代には寺院内にお墓を建てるなど、ますます現代の葬儀に近づいていました。

ですが、1549年にフランシスコ・ザビエルによってキリスト教が普及してから、流れが大きく変わります。

ザビエルがキリスト教を布教した後も、当時権力を持っていた織田信長のバックアップによって、ますます国内に布教されていきます。

しかし、日本のキリスト教徒たちは、度重なる国からの弾圧に堪え兼ね、ついには「島原の乱」を起こします。

これを皮切りに、幕府はキリスト教徒を完全に弾圧するため、檀家制度という国民を強制的にどこかのお寺に所属させる制度を設けました。

これにより、葬儀やお墓は全てお寺で管理されるようになり、完全に日本の葬儀が仏式となったのです。

明治時代

明治時代は、現在のように「葬儀を豪華に行う」ルーツとなった時代だと言われています。

今では当たり前のように用いられる華やかな祭壇や、最近は見かけませんが宮型霊柩車の原型となった輿を使った人力での葬列も、この時代に行われていました。

また、明治政府は日本固有の宗教である神道が無くなることを恐れ、一時的に神道を国教化し、同時に火葬などを禁止しました。

ですが、土葬用の土地が足りなかったり、火葬再開を望む声が多かったことにより、政府は火葬禁止を撤回し、そして一般化されました。

大正時代

大正時代の葬儀は、今の日本で行われている仏式の葬儀とほぼ同じです。

これまで寺院で行なっていた葬儀を自宅で行うようになり、葬儀と告別式を同日に行うようになったのもこの時代からです。

明治時代に行われていた、豪華な輿を使った人力での葬列も、道路を塞いでしまうというクレームを多く受け、代わりに霊柩車が用いられるようになりました。

このように人々の価値観やライフスタイルから、葬儀の形は時代ごとに変化していき、長い年月を経て今の葬儀が出来上がったのです。

昔と現代の葬儀で異なる風習

葬儀

昔も今も、人が亡くなった際は葬式をあげて故人を弔う習慣があったことは分かりましたが、それでも葬儀の形式が全く同じという訳でもありません。

具体的にどのような風習が異なるというのか、各項目を詳しく解説していきます。

喪服

現在は、葬儀に着ていく喪服は黒が基調となっていますが、古代より日本では白い喪服が一般的でした。

日本で最も古い文献の一つである日本書紀においても、葬儀の際は白い喪服を着ていたと記されています。

平安時代になると宮中の貴族のみが黒い喪服を着るよう定められましたが、一般庶民は白い装束のままでした。

一般庶民にとっては、その後約1,000年もの間は白い喪服が主流でしたが、転機を見せたのは明治時代の頃からです。

当時は文明開化の時代で、日本人は欧米の文化を積極的に取り入れてきました。
喪服に関しても例外ではなく、欧米では黒が主流であったため、上流階級の人々は黒い洋装の喪服を取り入れるようになりました。

それでもまだ一般庶民にとっての喪服は白が主流だったのですが、その後世界規模の戦争が勃発し、連日のように葬儀が行われる中、白い喪服では汚れが目立ってしまうため、一般庶民の間でも汚れが目立たない黒の喪服が一般化したと言われています。

しかし、現代でも日本の正式な喪服は白であるとされており、白い喪服を着ていたとしてもそれは決してマナー違反ではなく、1,000年以上にわたる日本の伝統的な喪服なのです。

現代の喪服については、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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葬列

葬列とは、遺体を入れた柩を輿に乗せ、遺族や関係者などが長い列を組みながら火葬場や墓地まで運ぶことです。

明治時代まで一般的に行われていましたが、大正時代になると車が道路を走るようになり、葬列のような長い時間道を塞いでしまう文化は徐々に廃れていきました。

そのため、大正時代に葬列は廃止され、代わりに誕生したのが現代でも走っている霊柩車です。
当時は葬列の名残として、宮型霊柩車という派手な輿を乗せた霊柩車が主流でしたが、現代ではほとんど見かけなくなりました。

火葬

現代では一般的な火葬ですが、昔は土葬が一般的でした。

6世紀前半頃に仏教が伝来してから、天皇家や上流階級では火葬が行われていたものの、火葬は場所やコストの問題がネックであったりと、一般庶民の間では火葬よりも土葬が主流でした。

明治時代になると、都市部を中心に埋葬する場所が無くなっていき火葬が主流となりつつありましたが、明治政府はこれを火葬禁止令によって阻止します。

しかし、埋葬する土地が無いことや、仏教徒からの激しい反発によりこれを2年で撤廃、以降は火葬場を積極的に増やすようになり、大正時代には現代のように火葬が一般的となりました。

現代の特徴的な葬儀の形

葬儀

歴史を見ると、文化というものはその時代の価値観に合わせて変化していくというのが分かります。
そして、現代でも価値観の違いから葬儀の形が大きく変化しているのをご存知でしょうか。

ここでは、近年注目されている特徴的な葬儀の形を一部紹介します。

家族葬

家族葬とは、遺族や近親者のみの少人数で行う葬儀のことです。

本来の一般葬と呼ばれる葬儀は、遺族以外にも、故人の友人や会社の上司、近所の方など多くの人が参列するものでした。

ですが、経済的な負担などの理由から、近年では少人数で行う家族葬が注目され始めています。

散骨などの自然葬

散骨(自然葬)とは、遺骨を粉末状になるまで砕き、それを海や山に撒くことで大自然に還すという葬儀方法です。

宗教的な価値観が薄れた現代では、それまで当たり前のように行われていた形式ばった葬儀ではありません。

故人の思入れのある場所で供養をするなどといった、自由な葬儀が注目を集めています。

自然葬の中でも海洋散骨について、以下の記事でより詳しく解説しております。
ぜひあわせてご覧ください。

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昔の葬儀に関するまとめ

葬儀

いかがだったでしょうか。
今回終活ねっとでは、昔の葬儀について詳しく解説しました。
以下、今回の内容をまとめます。

  • 仏式の葬儀は飛鳥時代〜奈良時代の頃に始まったとされている
  • 平安時代から鎌倉時代になると、浄土宗や浄土真宗といった仏教の宗派が次々と生まれ、庶民にも仏教の考えが広がり、ついには仏式の葬儀や火葬が一般的となった
  • 江戸幕府が定めた檀家制度によって、葬儀やお墓は全てお寺で管理されるようになり、仏教以外の宗教が弾圧された
  • 明治時代は、それまで一般的だった土葬も土地が無くなり、火葬が一般的となった時代である
  • 大正時代は、葬儀と告別式を同日に行ったり、霊柩車が使われるようになったりと、現代の葬儀の原型となった時代である
  • 喪服は、明治時代までは白が主流だった
  • 葬列は道路を塞いでしまうため大正時代に廃止され、代わりに霊柩車が使われるようになった
  • 明治時代まで土葬が一般的だったが、土葬をする土地が無くなったため、火葬が一般的となった
  • 家族葬は、親族や近親者などの少人数で行われる葬儀である
  • 散骨は、遺骨を粉末状になるまで砕き、それを海や山に撒くことで大自然に還すという葬儀方法である

近年、葬儀の形は大きく変わろうとしています。
ただ、これまでの歴史を見たら分かる通り、葬儀の形というのはその時代に合わせて変わっていくものです。

しかし、大切なのは葬儀の形ではなく、故人を偲ぶ気持ちであり、この気持ちだけは今も昔も、そしてこれからも変わっていくことが無いことを願っています。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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