チベットの葬儀は鳥が人を食べる?鳥葬の流れとその理由について紹介

チベットの葬儀は鳥が人を食べる?鳥葬の流れとその理由について紹介

葬儀と一口に言っても、国が違えば葬儀のやり方も違ってきます。チベットには「鳥葬」と呼ばれる葬儀があることをご存知でしょうか。この記事ではチベットの葬儀について、詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

最終更新日: 2019年07月09日

チベットの葬儀について

葬儀

人が亡くなった後に葬儀を執り行うことに関しては万国共通です。
しかし、葬儀と一口に言っても、そのやり方は国によって違ってきます。
日本と同じく仏教が主流のチベットでは「鳥葬」と呼ばれる葬儀を行っています。

日本ではあまり聞き馴染みのない葬送方法ですが、ご存知の方はいらっしゃるでしょうか。
名前から動物の鳥が出てくることはイメージできても、具体的な内容まで想像するのは難しいことでしょう。
「鳥葬はどんなものなのか」「チベットでは他にどんな葬儀があるのか」など、次から次へと疑問が湧き出てくることとおもいます。

今回の「終活ねっと」では、チベットの葬儀について

  • チベットの「鳥葬」

  • チベットの高僧が行う「塔葬」

  • 他にもあるチベットの葬儀

以上のことを解説していきます。
チベットで行われている鳥葬以外の葬儀についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。

チベットの葬儀では「鳥葬」が行われる

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日本でもかつては「野葬」と呼ばれる鳥葬と似た葬送方法が行われていた時代もありました。
そして時代は流れて明治時代の日本では、土葬が主流になっていきます。
しかし、衛生面や土地の問題などで、徐々に火葬が一般的になって今に至ります。

上記のような経緯から火葬や土葬は知られているものの、鳥葬はご存知ない方が多いことでしょう。
鳥葬は一般人を対象に行われるチベットの葬儀の1つです。
チベット高地やインドの一部地域などで行われています。

人間の遺体を鳥が食べる「鳥葬」とは

チベット語でチャトルと呼ばれている鳥葬は、故人のご遺体をハゲワシに食べさせます
鳥葬と呼ばれるのも頷ける葬送方法です。
鳥葬に慣れていない人から見れば、故人のご遺体を粗末に扱っているように感じることでしょう。

しかし、チベットの人たちは死後の人間の肉体を「魂が抜けた物体」と捉えています。
そのため「人間も数多くの命を奪い、食べてきたのだから、死後は他の命のために肉体を施そう」という考えで、鳥に食べさせるのです。

また、鳥葬でご遺体を食べた鳥は、そのまま天へ故人を送り届けてくれるという思想もあります。
このことから、中国では天葬とも呼ばれています。

どうして鳥葬をするの?

チベットの葬儀で鳥葬が取り入れられた理由の1つとして、環境が挙げられます。
先述したように鳥葬が一般的なのはチベット高地です。
火葬をするためにはたくさんの薪を確保する必要がありますが、チベット高地には大きな木がほとんどありません。

土葬をするためには地面を掘らなければなりませんが、チベット高地は岩山が多いのでご遺体の埋葬も難しいです。
仮に固い地面を何とか掘ってご遺体を埋葬できたとしても、チベット高地はかなり寒いため、微生物による分解がなかなか進まないという事情もあります。
そこでご遺体を鳥に全て食べつくしてもらうことが、チベット高地における葬儀になっていったのです。

鳥葬の流れ

鳥葬の流れは、最初にお坊さんが故人に向けてお経を唱えます。
亡くなった後はまだ故人の魂が肉体に留まった状態なので、お経で魂を抜くための儀式です。
儀式終了後は全裸になっている肉体を鳥葬台の上に寝かせます。

鳥葬台の周囲に「祈りの旗」と呼ばれる幕がかけられ、関係者以外はご遺体の様子を見ることができません。
次は鳥葬師と呼ばれる専門家が刃物を使い、ご遺体の皮膚や骨などを細かくバラバラに解体していきます。
鳥は口が小さいため、食べやすいように細かくする必要があるのです。

ご遺体の解体作業中は人肉の臭いが漂い、人体の切断される音などが響き渡るためか、基本的に家族が鳥葬の場に出向くことはありません。

チベットの高僧は「塔葬」という方式

お墓

チベットの鳥葬は環境や死に対する独特な考え方から、行われていることが分かりました。
しかし、鳥葬はあくまでも一般人向けの葬送方法です。
お坊さんと鳥葬師がいれば、誰でも比較的簡単に行うことができますし、土葬・火葬より手間や費用もあまりかからないことでしょう。

それでは手間や費用を気にしなくても良い立場の人の葬儀とは、いったいどんなものでしょうか。
ここでは塔葬について解説していきます。

塔葬とは?

鳥葬は故人が一般人だった場合に行われる葬送方法の1つですが、塔葬は身分の高い人たち専用の葬送方法です。
身分の高い人たちはダライ・ラマさんなど、高僧や貴族を指しています。
「霊塔」という塔の中にご遺体を収めることから、霊塔葬とも呼ばれています。

高僧や貴族といった身分の高い人たちの中でも立場に違いがあり、故人の地位やどこのお寺にいたかによって弔われる霊塔にも違いが出ます。
霊塔には金塔・銀塔・銅塔など、さまざまな種類があります。
いずれも綺麗な宝石で盛大に飾り付けられており、チベットの塔葬をよく知らない人でも地位の高い人が弔われていることはすぐに分かることでしょう。

塔葬の流れとは?

塔葬の流れとして、まずは香料入りの水でご遺体を清めます。
次に信者が「ハタ」と呼ばれている布を供え、故人へお祈りをします。
儀式終了後、もう一度香料入りの水で清め、ご遺体の腐乱を防ぐために塩を大量にかけます。

また、体内の液体を抜く塩の作用を利用して、ご遺体をミイラ化させるまで何度もかけます。
ご遺体の顔の形を泥でとり、ご本人の像を作ります。
ご遺体は服で豪華に飾り付け、作り上げた像と一緒に霊塔の中に収められます。

ご遺体によっては帽子をかぶらせる場合もあり、他には信者が捧げたハタをつけて香料をかけます。
そして信者は神仏として祀られている故人を参拝するため、霊塔に行くのです。

チベットのその他の葬儀

困った人々

鳥葬と塔葬についてご説明してきましたが、チベットの葬送方法は他にもあります。
ここでは日本でもお馴染みの火葬と土葬、そして水葬についてご紹介します。

火葬

火葬は塔葬と同じように高僧のための葬送方法とされています。
先述した塔葬の流れではご遺体をミイラにした状態で霊塔に収めるとご説明しましたが、場合によっては火葬して残ったご遺骨や遺灰を収めることもあります。

水葬

水葬は罪人や貧乏な人たちが行う葬送方法です。
ご遺体の腐乱などを考えれば、近所に大きな川があるところだけのやり方となります。
あらかじめご遺体をバラバラに解体してから、川に流していきます。

土葬

土葬は伝染病を患った人が亡くなった際に行われる葬送方法です。
もしも伝染病が完治せずに亡くなった場合、鳥葬で送れば肉体を食べた鳥から、水葬で送ればご遺体を流した川から、それぞれ病原体が広がる恐れがあるためです。

チベットの葬儀のまとめ

葬儀

いかがでしょうか。
今回の「終活ねっと」では、チベットの葬儀について以下のことを解説してきました。

  • 鳥葬はご遺体を鳥に食べさせる
    死後の人間の肉体を「魂が抜けた物体」と捉え、他の命に施すことを供養とする

  • チベット高地の環境は火葬や土葬に適さないため、鳥葬が選ばれた
    鳥葬の流れは仏僧がお経を唱え、鳥葬師が肉体を解体し、鳥が食べる

  • 塔葬は身分の高い人々専用の葬儀
    塔葬の流れは信者の祈りの儀式の前後にご遺体を香料入りの水で清め、塩をかけてミイラ化、豪華に飾り付けて霊塔に収めて祀る

  • 火葬は高僧のため、水葬は罪人や貧困者、土葬は伝染病患者に行われる

チベットの鳥葬は、死生観と環境が理由で行われていることが分かりました。
どこの国でもそれぞれの価値観で葬儀の内容は大幅に違ってくるようです。
日本と他国の葬儀を比較してみるのも、良い勉強になるのではないでしょうか。

「終活ねっと」では、他にも葬儀に関する記事を数多く掲載しております。
以下の記事では、葬儀にかかる費用に焦点を当てて詳しい解説をしていますので、ご興味があればこちらも合わせてご覧ください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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