真言宗の葬儀のお布施の相場とは?お布施の書き方や包み方も解説!

真言宗の葬儀のお布施の相場とは?お布施の書き方や包み方も解説!

仏教の葬儀では、宗派によってそのしきたりやマナーがいろいろ異なります。中でも頭を悩ますのが、お布施の金額だといわれています。真言宗ではどれくらいの相場なのでしょうか?今回は、真言宗の葬儀のお布施について、その相場や書き方、包み方などについて解説します。

最終更新日: 2020年12月18日

真言宗の葬儀のお布施について

葬儀

ひと口に仏教の葬儀といっても、宗派によってそのしきたりやマナーは様々です。

日本の伝統仏教の一つである真言宗は、弘法大師でお馴染みの空海が平安時代に開いて、現代まで約1200年にも及ぶ歴史のある宗派です。

それだけに、真言宗の葬儀の特徴、お布施の金額や書き方のマナーなど、いろいろ心配される方も少なくないでしょう。

そこで、今回の「終活ねっと」では、真言宗の葬儀のお布施の相場やお布施の書き方、包み方について紹介します。

  • 真言宗の葬儀の特徴

  • 真言宗の葬儀のお布施の金額相場

  • 真言宗の葬儀のお布施の書き方

  • お布施の包み方

  • 葬儀でお布施を渡すタイミング

  • お布施以外に渡す心付け

以上の項目を軸に解説していきます。
真言宗の葬儀のお布施のことでお悩みの方は、ぜひ最後までお読み下さい。

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真言宗の葬儀の特徴

葬儀

真言宗の葬儀は、故人を成仏させ、真言宗の本尊である大日如来の支配する「密厳浄土(みつごんじょうど)」という仏様の世界に送り届ける儀式といえます。

真言宗は、修行によって教えを授かった人にのみ示される密教であるため、葬儀には以下のように、他の宗派にはない密教に基づく特徴的な儀式があります。

  • 枕経を唱える
    枕経とは、本来臨終に際して枕元でお坊さんが唱えるものでしたが、現在では死後すぐに行われる供養の儀式の一つとしてお経をあげています。
    枕経は、宗派によっては省略する場合がありますが、真言宗では原則として行うことが多いようです。

  • 灌頂(かんじょう)を行う
    灌頂とは、故人の頭に水をそそぎかける儀式で、故人が仏様の位に上ることができるという意味を持つ、密教特有の儀式の一つです。

  • 土砂加持(どしゃかじ)を行う
    納棺の際には、洗い清めた土砂を火で焚き(護摩)、光明真言(真言宗における大事な短いお経の一つ)を108回唱えてご遺体にかけます。
    これにより、仏様の力で浄土に生まれ変わることができるといわれています。

  • お焼香の回数は原則3回
    お香は、1回1回、額まで押しいただいてから火種に投入します。
    「大日如来様、弘法大師様、ご先祖様」に帰依するためといわれています。

真言宗の葬儀のお布施の金額相場

葬儀

お布施とは、葬儀の際に、お坊さんが読経や戒名を授けてくれたことに対する謝礼です。

この場合、「読経料」や「戒名料」は、一般的にはそれぞれを単独でお坊さんにお渡しするのではなく、併せて「お布施」という形でお渡しするのが慣例となっています。

真言宗の場合、戒名料と読経料を合わせたお布施の相場は、一般的に50万円~70万円程度、高い場合は100万円以上と、非常に幅が広くなっています。

お布施の金額は地域や、お寺の格式、お寺との普段の付き合いの程度、葬儀規模などによっても様々に変わりますので、お布施でいくらぐらい包めばよいのか、親類や檀家に聞いてみるか、あるいは直接お寺のお坊さんに相談してみるのがよいでしょう。

戒名料

真言宗における「戒名」というのは、ひと言でいうと故人の「来世での名前」です。

真言宗の葬儀において、お坊さん(導師)から故人が成仏できるように、俗名に替えて授けられるのが「戒名」です。
故人は、戒名を授かることで仏様の弟子となり、来世でご先祖さまの一員となって、子孫を代々にわたって守っていく存在となるのです。

真言宗の場合、戒名は「〇○院(院号)△△(道号)□□(戒名)◇◇(位号)」の合計9文字から構成されるのが基本になります。
このうち、最後の「位号」にはランクがあり、これによって戒名料も変わってきます。

「お布施」の説明でも述べたように、戒名料も、いくら包むのかはあくまでご遺族の気持ち次第であり、特に決まった料金というのは存在しないことになっています。
また、同じ宗派であっても、地域やお寺の格式などによって、金額に様々な幅があります。

従って、「戒名料」という単独の名目でお坊さんにお渡しすることはまずありませんが、真言宗の場合、一般的に以下のような相場になっていますので、一つの目安として参考にしてください。

【一般】△△□□信士(男性)・信女(女性)→30万円〜50万円
【上位】△△□□居士(男性)・大姉(女性)→50万円〜70万円
【上位】○○院△△□□信士(男性)・信女(女性)→80万円~
【上位】○○院△△□□居士(男性)・大姉(女性)→90万円~
【最上位】○○院殿△△□□大居士(男性)・清大姉(女性)→100万円~

上位の「院信士」「院信女」や「院居士」「院大姉」、さらに最上位となる院居士・院大姉となると、故人の生前の人徳はもとより菩提寺や宗派、社会への貢献度などが考慮されるため、単にお金をはずめば誰でも授かるというものではありません。

真言宗では、基本的に、戒名は遺族の希望にもとづいて、お坊さんが授けてくれますが、故人の先祖代々の戒名や親族の戒名などとの釣り合いを考慮してくれるでしょう。
ご遺族側から特に希望がなければ、戒名料30万円~50万円程度のランクのものから提示されることが多いようです。

戒名を授けてもらう時は、決して見栄を張る必要はありませんので、お坊さんとよく相談して決めるようにしましょう。

読経料

読経料とは、お経を読んでもらったことへの謝礼です。

戒名料と併せて「お布施」としてお坊さんにお渡しする場合が一般的です。
お通夜、告別式、火葬前と、通常は1回の葬儀で3回お経を読んでもらいますが、お布施をはずむとお経を読む時間が長くなるといわれています。

ただし、お経の料金ではなく、戒名料同様あくまでご遺族側からの「感謝の気持ち」を表すものとして考えられているので、特に定まった金額があるわけではありません。

「読経料」という名目で単独にお坊さんにお渡しすることはまずありませんが、参考までに、おおよその相場を示しておきます。

相場は、宗派やお寺の格式、地域などによって様々に異なりますが、真言宗の場合、20万円~25万円というのが平均的な相場といわれています。

真言宗の葬儀のお布施の書き方

葬儀

お布施の書き方については、宗派や地域により多少の違いはありますが、ここでは、真言宗も含めてごく一般的なお布施の書き方について説明します。

お布施を奉書紙に包んだ場合や、白封筒を使用する場合は、表面に表書きを書いて、裏面には何も書きません。

ただし、お布施用の封筒を使用する場合は、たいてい中袋が付いていて、その中袋の裏面には住所や金額を記入する欄があるのが一般的です。
そうした場合には、住所や金額を書き入れましょう。
その際、金額を書く場合は、独特のマナーがあります。

まず、金額の冒頭に「金」という文字を入れ、最後には単位として「圓也」という文字を記入します。
金額は旧字体の漢数字を使用します。
一は「壱」、二は「弐」、三は「参」、十は「拾」、万は「萬」という具合で、たとえば十万円の場合は「金壱拾萬圓也」、二十万円は「金弍拾萬圓也」、五十万円は「金伍拾萬圓也」というように書きます。
金額記入欄が横書きの場合でも、できるだけ漢数字で書くのが望ましいでしょう。

筆記具は、原則として毛筆を使用します。
毛筆が容易に手に入らなかったり、毛筆で書き慣れない場合は筆ペンでも構いませんが、ボールペンやサインペンは避けましょう。

表書き

お布施を包んだ奉書紙や白封筒の表面に書き入れるのが「表書き」です。

表書きとしては、まず上段中央に「御布施」または「お布施」と書きます。
市販の封筒にあらかじめ表書きが印字されている場合は、そのまま使用して構いません。

名前の書き方

表書きの下段中央に、喪主の氏名(フルネーム)または「〇〇家」と書きます。

薄墨で書く?

お布施の表書きを毛筆または筆ペンで書くときは、濃墨(通常の真っ黒な墨)を使用します。

濃墨に対して、薄墨というものがありますが、こちらは「悲しみで硯(すずり)の上の墨に涙がこぼれて薄まった」とか「急な訃報で、墨をする間もなかった」という意味が込められており、香典などの弔事用に使われます。

お布施は、お坊さんに対するお礼の気持ちでお渡しするものなので、薄墨を使う必要はないのです。
市販されているお布施用の封筒を見ても、濃墨で印字されています。

市販の筆ペンには濃墨と薄墨の2種類があるので、購入するときに間違えないように気を付けましょう。

お布施の包み方

葬儀

お布施の包み方には、基本的に「奉書紙(ほうしょがみ)」という白色で上質の和紙に包む方法と、「白封筒」または「のし袋(不祝儀袋」に入れる方法の2種類あります。

「奉書紙」に包む方法が最も丁寧で、正式なマナーとされていますが、「できれば奉書紙を使用するのが望ましい」という程度に考えてよいでしょう。

奉書紙は、大きな文具店や仏具店、インターネットで入手できますが、すぐに用意できないときはコンビニでも買える白封筒でも構いません。

奉書紙を使う場合は、まずお札を包む半紙か白い中袋を用意します。
半紙でお札を包んだ「中包み」か白い中袋にお札を入れたものを、奉書紙で包みます。

奉書紙はツルツルしている面が表、ザラザラした面が裏なので、間違えないように注意します。
奉書紙で包むときは、上側を折り返した部分に下側をかぶせるように折っていき、仕上がりです。

袋はのし袋?封筒?

お布施は、奉書紙で包むのが正式なマナーといわれているものの、現代では、白い無地の封筒やのし袋(いわゆる不祝儀袋)に入れる形の方が一般的に多く行われているようです。

そこで、封筒やのし袋を使用する際の注意点を説明します。

封筒は、白い無地のもので、郵便番号欄のないもの、中が二重になっていないものを選びます。
二重になっていると、「不幸ごとが重なる」といわれ忌み嫌われので、避けましょう。

白封筒やのし袋の中には、あらかじめ「御布施」と印字されているものもあります。
表書きをする手間が省けて便利です。

白封筒ものし袋も市販のもので構いませんが、お布施はとかく高額のお札を入れることが多いので、あまり安っぽく見えるものはふさわしくありません。

お布施の金額に合わせて、それにふさわしいしっかりとした立派なものを選ぶようにしましょう。

水引きの選び方

一般的に、お布施を奉書紙で包んだものや白封筒に入れたものには水引きを付ける必要がなく、のし袋に入れた場合は水引をつけるのがマナーとされているようです。

真言宗の場合は、水引きをつける場合が多いようです。
水引をつける場合は、水引きの色や結び方に注意して選ぶ必要があります。

一般的に、水引きには慶事用と弔事用の2種類があります。
慶事用の水引きは、色が紅白か金銀で、結び方は結婚式などのように一度きりのお祝い事のときには「あわじ結び」が、出産や入学などのように何度でも繰り返してもよいとされるお祝い事のときには「蝶結び」が使用されるのが一般的です。

弔事用の水引きは、色が黒白か双銀で、結び方は「あわじ結び」が一般的です。

水引きの結び方の違いは、ひと目見ただけではわかりづらいかも知れませんので、色で慶事用か弔事用かを判別するとよいでしょう。
お布施には、弔事用の黒白か双銀色で「あわじ結び」の水引きを使用します。

お金の入れ方

お布施の場合、お金の入れ方は、香典の場合と逆になります。

すなわち、1万円札の表面(福澤諭吉の肖像画がある方)を上にして、奉書紙や封筒の表面に来るように入れます。

このとき、「封筒からお札を取り出して、すぐ肖像画が見えるように入れる」と覚えておけば、間違わずにすむでしょう。

香典袋へのお札の入れ方について詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。

新札でもいいの?

昔からの慣例として、慶事の祝儀などには新札、弔事の香典などには旧札を用いるとされています。

これは、予測できない不幸に対してあらかじめ準備をしていたという失礼を避けるための配慮からきている日本独特の習慣です。

しかし、お布施は、故人のためにお経をあげてもらったことなどへのお礼としてお渡しするものなので、弔事というわけではありません。
従って、お布施には新札を使用するのが一般的です。

ただ、葬儀自体は予測できないものですから、必ずしも全て新札を用意できるとは限らないでしょう。
そのため、お布施に使用するのは、新札でも旧札でもどちらでもよいといわれています。
ただ、旧札でもできるだけきれいなお札を使用するのが望ましいですし、新札を使用するのに多少抵抗を感じるのであれば、新札に少し折り目を付けて使用しても構いません。

葬儀でお布施を渡すタイミング

葬儀

お坊さんにお布施を渡すタイミングとしては、特に決まりごとはありませんが、葬儀が始まる前か終わった後のいずれかになります。

お坊さんを葬儀場にお迎えしたときに、控室に案内して、挨拶した際にお布施をお渡ししてもよいでしょう。
ただ、葬儀前は会葬者への対応などで何かと慌ただしく、挨拶のみでお布施をお渡しするのをうっかり忘れてしまうこともないとはいえません。

また、葬儀前にお布施をお渡しすると、葬儀が終わるまでお坊さんが保管しなければならなくなります。
大金を保管するのはかなりの神経を使いますから、そこまでお坊さんに気を使わせるのは非礼に当たるのではないかという考えもあります。

一方、葬儀が終わった後なら、お坊さんも喪主側も時間的にも精神的にもひと息つける余裕ができるので、十分感謝の意を込めてお布施をお渡しできるでしょう。

基本的にはどちらでもよいのですが、一般的には、葬儀がすべて無事に終わった後にお渡しする方が多いようです。
もし、お渡しするのをうっかり忘れはしないか心配な場合は、葬儀初日のお通夜の後にお渡しするように心がければよいでしょう。

そして、万一、葬儀後にお渡しするのを忘れてしまったら、翌日にお寺まで出向いてお渡しします。

日頃からお付き合いの深い菩提寺なら、あらかじめお坊さんにお断りして、お布施は葬儀後翌日に改めてお寺に出向いてお渡しすることもできます。

お布施以外に渡す心付け

葬儀

お布施以外にお坊さんにお渡しする心付けとして、「御膳料」と「お車代」があります。

いずれも、お布施といっしょにお渡しするのが一般的です。

御膳料

通常、お通夜の後には「通夜ぶるまい」、火葬後には「精進落とし」と呼ばれる、葬儀後の会食が行われます。

こうした会食の席に、お坊さんが出席されないときに、お食事の代わりにお渡しするのが「御膳料(おぜんりょう)です。
御膳料の相場は、だいたい5千円~1万円が一般的です。

お坊さんが、会食に出席された場合は、もちろんお渡しする必要はありません。

御膳料の相場についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

お車代

「お車代」は、お坊さんが葬儀場まで足を運んでもらったことへのお礼としての交通費です。
実際にかかった交通費にいくらか上乗せして、切りのよい金額にします。

お坊さんが電車やバスを利用することはまずないので、通常はタクシー代ということになります。
お坊さんのお寺と葬儀場との距離にもよりますが、だいたい5千円~1万円が一般的な相場といわれています。

葬儀をお寺で行う場合や、お坊さんの移動に関わる車を自分たちで手配したり、あるいは自分たちで送迎する場合は、お車代をお渡しする必要はありません。

お坊さん手配サービスなどを利用する場合はともかく、菩提寺のお坊さんに依頼する場合は、お車代を払うまでもなく、やはり自分たちで送迎するか、ハイヤーを手配して差し上げるのが礼儀とされています。

真言宗の葬儀のお布施まとめ

葬儀

いかがでしたか?

今回の「終活ねっと」では、真言宗の葬儀のお布施の相場やお布施の書き方、包み方について、解説してきました。

以下、簡単に今回のまとめを紹介します。

  • 真言宗の葬儀では、枕経に加えて灌頂、土砂加持といった密教独特の儀式が行われる。

  • 真言宗の葬儀のお布施の金額相場は、内訳となる戒名料のランクによって大きく異なり、総額50万円~70万円程度、高い場合は100万円以上と、非常に幅が広い。

  • 真言宗の葬儀のお布施には、濃墨の毛筆または筆ペンで表書きのみ記入し、裏面には何も書かなくても構わない。ただし、中袋がついていてその裏面に住所や金額の記入欄がある場合は記入する。

  • お布施の包み方は、新札を奉書紙に包むか白封筒に入れて、弔事用の水引をかけるのを基本とする。

  • 葬儀でお布施を渡すタイミングとしては、葬儀の前後が考えられるが、実際には葬儀が無事終了した後にお渡しする方が多く、その方がお坊さんも喪主も余裕が生まれるので望ましいといわれている。

  • お布施以外に渡す心付けには、食事代としての「御膳料」と交通費としての「お車代」がある。

真言宗の葬儀にはいろいろな特徴がありますが、しきたりやマナーには特別難しいものはありません。
もし、わからないことがあれば、菩提寺のお坊さんか親族に聞いてみましょう。

お布施の金額についても、悩むようなことがあれば、率直にお坊さんに聞いてみるのが一番です。
通常は「お気持ちで」というところであっても、日頃からお付き合いを深めておけば、お坊さんの方も気軽に相談に乗ってくれることが多いものです。

「終活ねっと」では、「葬儀へのお坊さんの手配方法や費用、お坊さんへのお礼や挨拶」に関する記事以外にも、以下のように葬儀の基本の記事を多数掲載しておりますので、参考にしていただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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