
火葬の意味って?火葬場・火葬式の相場や流れから服装まで全て解説!
日本では通夜・告別式の後に火葬をするのが一般的です。ご遺体を弔う方法は土葬もありますが、火葬の意味はどういうことなのか、火葬場や火葬費用の相場、火葬式の流れも気になりますよね。 この記事では、火葬の意味、火葬場・火葬式の相場や流れから服装まで全てを解説します。
目次
最終更新日: 2020年02月09日
火葬について

一般的な日本の葬儀は、葬儀・告別式の後に火葬を行うという流れで行われます。
遺体を弔い埋葬する方法は火葬の他に土葬もありますが、なぜ日本では火葬が行われているのでしょうか。
火葬の意味はどういうことなのか、火葬場や火葬費用の相場、火葬式の流れや火葬の手続きなども、どのようなものなのか、知りたいところですよね。
そこで、今回「終活ねっと」では、火葬について以下の事項を解説します。
日本における火葬の意味
火葬場の利用料の相場
火葬だけの葬儀とは
火葬を行う時間帯・時間
火葬前に棺に入れる副葬品
火葬を行うための手続き
火葬炉の仕組み
火葬場の仕組み
海外での火葬
動物・ペットを火葬する際の費用相場
火葬場・火葬式の相場や流れから服装まで全てを解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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葬儀にかかる費用についてわからないことがある方は、「葬儀費用の相場はいくら?内訳や料金を安くする方法、注意点まで解説」をご覧ください。
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日本における火葬

まず日本における火葬について、意味や火葬割合、火葬を行うタイミングなどを簡潔にまとめていきます。
時代によって火葬に対する対応が変化していたり、地域によって火葬するタイミングが違っていたりします。
火葬の意味
火葬は、言うまでもなくご遺体を焼却して葬る方法です。
日本では縄文・弥生時代から火葬が行われていたとの説もありますが、一般には仏教の伝来とともに火葬が広がったとされています。
火葬のことを「荼毘(だび)に付す」ともいいますが、火葬を意味するインドの言葉に由来する仏教語です。
火葬を英語で何という?
火葬は英語で cremationといいます。
動詞形では「cremate」といい、言い換え表現として「the burning of a dead body into ashes」などがあります。
明治時代では火葬が禁止だった?
明治に入ると神道系の人々が仏式で行われる火葬に反対したため、新政府は明治6年(1873年)に火葬禁止令を出しました。
しかし仏教徒による反対や衛生に関する問題、何よりも都市部では土葬の土地の確保が難しかったことなどから、2年後には火葬禁止令は廃止されました。
現在の日本での火葬の割合
日本は世界一火葬割合が高い国です。
火葬割合は、明治初期に火葬禁止令が出された直後は30%以下でしたが、次第に火葬割合が増え、現在はほぼ100%になっています。
火葬割合が高い理由は、葬儀の主流が火葬を基本とする仏式であること、都市部では土葬をするほど土地に余裕がないこと、などが影響しています。
葬儀で火葬を行うタイミング
葬儀で火葬を行うタイミングは、葬儀・告別式の後であることが一般的ですが、お葬式の前に行う地域もあります。
お葬式の前に行う「前火葬」、後に行う「後火葬」、それぞれについて解説していきます。
前火葬
前火葬は、葬儀式の前に火葬を行うもので、タイミングは、通夜の前・後の2通りあります。
多いのは甲信越・中部地方で見られる通夜後に火葬し、葬儀・告別式になる形です。
通夜前に火葬し、通夜・告別式をする例は、北海道・東北で見られます。
火葬の順序の違いは、地域の事情や亡くなった場所と葬儀場の位置関係などの影響もありす。
降雪地域では訃報を受けてもすぐ葬儀に参列することは難しく、火葬を先に行うこともあります。
後火葬
後火葬は、葬儀を終えてから火葬することです。
現在の日本では一般的な方法で、通夜、葬儀・告別式の後に出棺し、火葬します。
土葬は法律で禁止されているの?
土葬を禁止する法律はありません。
墓地・埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)では、下記の通り土葬も火葬も同じ扱いになっています。
ただ自治体で土葬を禁止している場合があり、また土葬を受け付けない墓地が多いのが実態です。
墓地埋葬法3条
埋葬又は火葬は、死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、行つてはならない。
墓地埋葬法4条
埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に行つてはならない。
墓地埋葬法5条
埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければならない。
火葬場の利用料の相場

火葬場の利用料は、東京都とそれ以外の地域で差があり、また公営と民営でかなり違いがあります。
火葬場の利用料は、大きく式場利用料と火葬料に分けることができますが、実際には区別せずに使われていますので、何が含まれているか注意する必要があります。
東京都の場合
東京都の火葬場は、公営と民営があります。
公営の火葬場は、23区に都営と南部5区共営の臨海斎場の2か所、都下に8か所あります。
公営の火葬場は、故人や家族が地域の住民であれば、式場利用料・火葬料は安い設定が一般的です。
公営火葬場の式場利用料は、地域住民の場合、控室を含め一式で3万円~10万円が多いです。
公営火葬場の火葬料は、23区は区民が4万円~6万円、区外は7万円~8万円です。
都下の公営火葬場の火葬料は、地元市民は無料が多く、市外は5万円~8万円です。
市外の住民は、市民より高いものの、民営火葬場よりは安い利用料設定になっています。
公営火葬場 | 式場利用料 (控室含む) |
火葬料 | ||
市区内 | 市区外 | 市区内 | 市区外 | |
瑞江葬儀 (江戸川区春江町、都営) |
ー | ー | 6万1000円 | 7万3200円 |
臨海斎場 (大田区東海、大田・品川・港区・目黒・世田谷区共営) |
10万円 | 30万2000円 | 4万円 | 8万円 |
府中の森市民聖苑 (府中市浅間町) |
3万円 ~10万円 |
利用不可 | 無料 | 利用不可 |
立川聖苑 (立川市羽衣町) |
無料 | 8万円 | ||
青梅市民斎場 (青梅市長淵) |
6万円 ~10万円 |
無料 | 8万円 | |
八王子市斎場 (八王子市山田町) |
4万円 ~5万円 |
無料 | 5万円 | |
南多摩斎場 (町田市上小山田町) |
5万円 ~14万 |
無料 | 5万円 | |
瑞穂斎場 (西多摩郡瑞穂町) |
3万円 ~5万円 |
6万円~10万 | 無料 | 8万円 |
ひので斎場 (西多摩郡日の出町) |
13万円 | 25万円 | 1万円 | 8万円 |
日野市営火葬場 (日野市多摩平) |
ー | ー | 無料 | 5万円 |
民営の火葬場は、23区内に7斎場、23区外に多摩斎場1か所、計8か所あります。
民営火葬場の式場利用料は10万円~25万円位ですが、ほかに控室使用料が1万円~9万円位かかりますので、公営より高いです。
火葬料は一般的な最上等のクラスは5万9000円ですが、無料のことも多い公営よりは高いです。
民営火葬場(23区) | 式場使用料 | 火葬料(最上等) |
桐ヶ谷斎 (品川区西五反田) |
24万3540円 ~97万2000円 |
5万9000円 |
代々幡斎 (渋谷区西原 ) |
10万8000円 ~24万3540円 |
5万9000円 |
堀ノ内斎 (杉並区梅里) |
24万3540円 | 5万9000円 |
落合斎場 (新宿区上落合) |
24万3540円 | 5万9000円 |
戸田葬祭 (板橋区舟渡) |
17万2800円 ~32万4000円 |
5万9000円 |
四ツ木斎 (葛飾区白鳥) |
21万6000円 | 5万9000円 |
町屋斎場 (荒川区町屋) |
24万3540円 | 5万9000円 |
民営火葬場 (多摩) |
||
多摩葬祭 (府中市多磨町) |
24万8400円 ~41万400円 |
5万9000円 |
東京以外の場合
東京以外の火葬場は民営火葬場は多くはなく、公営が多いです。
式場利用料は、地域によってかなり違いがありますが、市民の場合は安ければ1万円~5万円前後です。
式場利用料(公営) | 式場利用料(民営) | |
札幌市 | 2万3000円(控室) | |
横浜市 | 市民:5万円~22万円 市民以外:7万5000円~33万円 |
33万円 |
大阪市 | 約1万円~12万円 | 10万円~20万円 |
東京以外の地域の火葬料は、公営火葬場は市民の場合は無料~5万円位で1万円前後が多いです。
火葬料(市民) | 火葬料(市民以外) | |
札幌市(市営) | 無料 | 4万9000円 |
仙台市(市営) | 9000円 | 2万7000円 |
横浜市(市営) | 1万2000円 | 5万円 |
横浜市(民営) | 5万6000円 | 同左 |
名古屋市(市営) | 5000円 | 7万円 |
大阪市(市営) | 1万円 | 6万円 |
福岡市(市営) | 2万円 | 7万円 |
広島市(市営) | 8200円 | 5万9000円 |
火葬だけの葬儀とは

火葬だけの葬儀とは、文字通りご遺体の火葬だけを行い、通夜や宗教的儀式・告別式などを行わない葬儀で、一般に直葬・火葬式といいます。
通夜や告別式を行いませんので、一般に参列者も少なく、葬儀代や会食費があまりかからないため、費用もかなり安くすみます。
近年、費用が安いと直葬を選ばれる方も増えていますが、関係者の理解が得られていないときや、菩提寺への相談が十分でないときは、トラブルになりますので注意が必要です。
火葬式は具体的にどのようなものなのか、火葬式の流れなどを詳しく解説していきます。
火葬式の流れ
火葬式の流れは、一般に次のようになります。
火葬式は、納官・出棺・火葬・骨上げという流れで行われます。
葬儀社の手配
ご逝去の際はご遺体の搬送・葬儀の手配がありますので、まず葬儀社を決め
なければなりません。
複数者に見積もりを問い合わせ、内容を確認し、葬儀社を決めましょう。ご遺体の搬送・安置
ご自宅以外で亡くなられたときは、葬儀社に連絡してご遺体を搬送してもらいます。
ご遺体は死後24時間は火葬することができませんので、自宅か安置所に安置します。死亡届の提出
病院でもらう死亡診断書(死体検案書)を添付して死亡届を役所に提出し、火葬許可書をもらいます。
手続きは、葬儀社の方が代行してくれます。納棺
葬儀社の方がご遺族の立会いの下に故人のご遺体を棺に納めます。
納棺は火葬前夜か出棺の直前に行います。
故人の思い出の品やお花をご遺体の周りに入れます。出棺
最後のお別れをして、ご遺体を火葬場へ搬送します。
この時にお坊さんに読経をお願いすることも多いです。火葬
火葬前に炉前などで最後のお別れをします。
お坊さんにお経を読んでもらうことも多いです。骨上げ(収骨)
火葬後に骨上げをし、ご遺骨が納められた骨壷を受け取ります。
火葬式にかかる費用相場
次に火葬式にかかる費用の相場を見ておきましょう。
火葬式にかかる費用は、地域や火葬のやり方により違いますが、10万円~30万円位が相場です。
費用の内訳は、次のとおりです。
遺体搬送費:2万円~3万円
ご遺体の搬送のための寝台車の費用です。
病院からご自宅への搬送とご自宅から火葬場までの搬送分が必要です。棺などの費用:6万円前後
ご遺体を納める棺などの費用です。
火葬場利用料:5万円~15万円
式場・控室の利用料と火葬料です。
骨壺代:5000円~2万円
ご遺骨を納めるための骨壷の費用です。
火葬式(直葬)にかかる費用の相場について、内訳や注意点をさらに詳しくお知りになりたい方は、次の記事をご覧ください。
火葬式での服装
火葬式の服装は、基本的に一般の葬儀のときと変わりなく、ご遺族は喪服が正式です。
参列者がご遺族だけの場合は多少簡略化することもありますが、男性は、白いシャツと黒いネクタイを着用し、ベルトや靴・靴下も黒にします。
女性は、黒いワンピースかスーツなどを着用し、肌の露出は控え、薄化粧にします。
葬儀での服装マナーについては、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
火葬式にも香典は必要?
火葬式のやり方、参列者の範囲にもよりますが、基本的に香典は必要です。
一般の親族が参列する場合の香典は、1万円位が多いです。
身内だけの火葬式であればご遺族で相談して香典は必要ないとする場合もあります。
火葬前の出棺の挨拶例文
火葬式のときの出棺の挨拶は、火葬式に参列する方の範囲にもよりますが、通常の葬儀のときの挨拶と格別変える必要はありません。
ただ参列者がごく親しい身内などに限られているときは、その場の雰囲気に応じて簡略にしたり、省略する場合もあります。
また(亡父)生前中は何かとお世話になり、ありがとうございました。
皆様にお見送りいただき、(亡父)もさぞかし喜んでいることと思います。
今後とも(亡父)同様のご指導ご鞭撻をお願いいたします。
本日は誠にありがとうございます。
火葬後に行う骨上げとは
骨上げは、火葬が終わった後に、ご遺族などが故人のご遺骨を拾い骨壺に納めることです。
骨上げの方法は宗教宗派や地域によって異なりますが、一般に次のように行います。
収骨室へ移動
火葬が終わると担当者から連絡がありますので、ご遺族は収骨室へ移動します。
拾骨(収骨)
案内の方から骨上げのやり方の説明がありますので、説明に従って骨上げをしましょう。
最初に喪主が骨上げし、ご遺族・近親者など、故人と縁の深かった方から順次二人一組となり、お骨を箸で拾い上げます。
足の方からお骨を拾いはじめ、上半身の方へと骨上げをしていきます。
最後にのど仏を喪主と故人とつながりの深いご遺族のお二人で拾って納めます。
東日本ではお骨をすべて拾う全収骨ですが、西日本では部分収骨が多いです。骨壺・埋葬許可証の受領
収骨が終わると、ご遺骨を納めた骨壺と火葬済みの押印がされた埋葬許可証が骨箱に入れられて火葬場の担当者から渡されます。
火葬の時間について

火葬を行う時間帯や火葬にかかる時間について説明していきます。
火葬を行う時間帯は?
火葬は、12時~14時頃に行われることが一般的です。
火葬場の稼働時間は火葬場によって異なりますが、通常は10時~15時のところが多く、遅くとも16時には受付が終わります。
事前に予約時間を確認しておき、遅れることのないように段取りしましょう。
火葬にかかる時間はどれくらい?
火葬にかかる時間は、火葬炉やご遺体の個別の事情によって多少違いはありますが、火葬そのものは1時間程度です。
準備などの時間を含めると1時間半から2時間近くになります。
火葬前に棺に入れる副葬品

ご遺体を納めた棺には、お花や亡くなった方が愛用した物・思い出の品、写真などを納めます。
どのようなものが副葬品として棺に納められているのか、また副葬品としてはいけないものはどのようなものなのか、少し具体的に説明していきます。
お花
故人の好きだったお花を入れる方は多いです。
出棺のときに、ご遺族や参列者が棺に別れ花を入れますが、副葬品の花は別に用意しましょう。
入れるお花に特に制限はありませんが、臭いがきついとか、色が濃いのではと気になるときは、葬儀社の方に相談すると良いでしょう。
外来語がそのまま定着していることも多い花の名前ですが、日本語の「和名」を知ることで、より深くその花を知ることができるのではないでしょうか?身近な花の、美しい「和名」について気になるという方はこちらの記事も併せてご覧ください。
故人が愛用していたもの
故人がお気に入りだった洋服や帽子・マフラーなどの小物を入れると良いでしょう。
故人の愛読書・絵画や食べ物・飲み物も少量なら大丈夫です。
副葬品として入れてはいけないもの
ご遺体と一緒に納める副葬品としては、不適当なものもあります。
副葬品のガイドラインを定めている自治体もありますので、事前に確認しましょう。
危険物(爆発物・薬品類など)
ライターやスプレー缶、電池・薬品などは爆発・引火の危険性がありますので、副葬品としてはいけません。
不燃物(金属類・ガラスなど)
メガネ・腕時計・ネックレス・指輪などの金属やガラスなどは、燃え残るだけでなく、ご遺骨を傷つける恐れもあり不適当です。
故人が生前身に着けていた入れ歯やペースメーカーなどの医療器具で判断に困るときは、葬儀社か火葬場の担当者に相談してみましょう。有害物(プラスチック・ビニール・カーボン製品、電池など)
プラスチック・ビニール・カーボン製などのものは、燃やすと有害物を排出するものもあります。
さらに溶けてお骨に付着したり、変色させてしまう恐れがあり、火葬炉を傷めるものもありますので、不適当です。
このような素材のゴルフクラブ・テニスラケット・CDなどを入れるのは控えましょう。その他(水分の多いもの・多量のものなど)
水分の多い果物や本が好きだからと多量に入れると、燃焼の妨げにもなりますし、灰が多くなり収骨の妨げともなりますので、控えましょう。
火葬を行うための手続き

火葬を行うための手続きを説明していきます。
ご遺体の火葬を行うためには、死亡届を提出し、火葬許可証を発行してもらう必要があります。
死亡届の提出
死亡届は、人が亡くなったことを役所に届け出るものです。
死亡届は戸籍の変更に必要なだけでなく、火葬・埋葬などの葬儀後に続く一連の大事な儀式の前提となる必須の手続きです。
死亡届を出すときには、医師の死亡診断書(死体検案書)を添付する必要があります。
死亡診断書は、基本は病院の医師に書いてもらいますが、事故死・不審死などの場合はご遺体を検案した医師が死体検案書を書きます。
死亡診断書の用紙は、多くの公共団体では死亡届と1枚の用紙になっています。
A3サイズの横型の用紙の左半分が死亡届、右半分が死亡診断書(死体検案書)の形が多いです。
死亡届には亡くなった方の氏名など必要事項をご遺族が記入し、死亡診断書とともに提出します。
死亡届の提出先・提出期限・届出義務者などは次のとおりです。
死亡届の提出先:次のいずれかの市区町村役場
亡くなった場所
亡くなった方の本籍地
届出人の住所地・所在地死亡届の提出期限:死亡を知った日から7日以内
休日夜間を問わずいつでも受け付けてもらえます。
ただ出張所では時間外は受け付けないこともありますので、確認しましょう。
夜間・休日は埋葬許可証を発行してもらえませんので、注意しましょう。死亡届の届出義務者:同居の親族など
次の順に届出義務がありますが、順序にかかわらず届出できます(戸籍法87条1項)。
同居の親族
親族以外の同居者
家主・地主・家屋管理人・土地の管理人
次の方は届出義務はありませんが、届出できます(戸籍法87条2項)。
同居の親族以外の親族
後見人・補佐人・補助人・任意後見人
死亡届は基本的に故人のご遺族が出すものですが、葬儀社の方が代行して提出することが多いです。
火葬許可証の発行
ご遺体の火葬や埋葬をするときは、必ず公共団体の火葬許可・埋葬許可が必要です。
火葬許可証や埋葬許可証を発行してもらうためには、死亡届の提出が必要です。
火葬許可証は火葬の際に火葬場の担当者に渡すと火葬終了後に印を押して返され、それが埋葬許可書になります。
とても重要な書類ですので、大切に保管しましょう。
火葬炉の仕組みについて

ここで火葬炉の仕組みについて 、説明していきます
火葬炉には2種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
火葬炉とは
火葬炉はご遺体を火葬する施設で、主に台車式とロストル式の2種類があります。
台車式とロストル式では燃焼効率が違い、火葬時間に差があるなどの違いがあります。
台車式とロストル式の仕組みについて、詳しく解説します。
台車式
台車式は、ご遺体を納めた棺を台車に乗せ、そのまま火葬炉に入れて火葬する方法です。
仕組みは、電動のチェーンコンベアーで台車を動かして火葬炉に納め、耐火扉を閉めて施錠し、バーナーに点火して火葬するものです。
平成以降に新設された火葬場で取り入れられており、現在では一般的に用いられている方式です。
台車式の特徴となる主なメリットとデメリットは次のとおりです。
メリット
棺をそのまま火葬するのでご遺骨がきれいに残ること。
参列者に炉内を見せないこと。
燃焼騒音がほとんど聞こえず、ご遺骨を取り出すときも臭気や熱気がないこと。デメリット
コストが高いこと。
燃焼時間が長いこと。
環境には良くないこと。
ロストル式
ロストル式は、金属棒を炉内に格子状に渡したロストル(roster)に棺を乗せて火葬するものです。
仕組みは極めて単純で、格子部から落ちたご遺骨を受けるための高温の骨受皿が下部にあります。
ロストル式を採用している火葬場は3%程度と少ないです。
メリット
構造が単純で設備コストが安いこと。
燃焼効率が高く、燃焼時間が短いこと。デメリット
ご遺骨の形が崩れること。
炉前に燃焼音、臭気・熱気がもれること。
炉内部をご遺族が見れてしまうこと。
火葬炉の温度
火葬炉の温度は、800℃〜1200℃と決まっています。
火葬場には窒素化合物やダイオキシンなどの排出を規制する大気汚染防止法が適用されています。
ですから、火葬場は有害物質が発生しない高温にしなければならないのです。
ただ火葬温度が高過ぎるとご遺骨が細かくなりすぎ、逆に温度が低いと大きい骨が残りますので、最近は全自動センサーを使い温度調整を行っています。
火葬炉の種類や仕組みについてい詳しくお知りになりたい方は、次の記事をご覧ください。
火葬場の仕組み

火葬場には、告別室・炉前室・控室などがあります。
それぞれどのようなものか、簡単に説明します。
告別室
告別室はご遺族が故人に最後のお別れをする場所です。
出棺の前にも最後のお別れがありますが、ご遺族がご遺体を目にする真に最後の機会になります。
柩の小窓を開け、故人のお顔をしっかりと心に刻み最後のお別れをしましょう。
お坊さんに来ていただきお経を読んでいただき、焼香することも多いです。
炉前室
炉前室は火葬炉の前にある空間です。
火葬場によっては、告別室ではなく炉前室で読経や焼香、骨上げをします。
ご遺族のみのごく少人数のときは、炉前室で最後のお別れをすることも多いです。
控室
控室は、ご遺族と火葬場まで来ていただいたお坊さんなどが火葬を待つ間に使用する部屋です。
控室では、精進落としや茶菓のおもてなしをします。
海外での火葬

海外での火葬の状況について説明します。
埋葬方法には大きく火葬と土葬がありますが、どちらを選ぶかは宗教との関係性が高いです。
キリスト教やイスラム教国では土葬が多く、ヒンドゥー教国では火葬が一般的です。
キリスト教では亡くなった人の復活が信じられており、イスラム教では肉体が無くなる火葬は禁忌ですので、ご遺体は燃やさずに土葬で埋葬するものとされています。
一方人口の8割がヒンドゥー教徒のインドでは、肉体から霊魂を解放させると火葬が一般的です。
かって儒教の影響が強かった中国・韓国は土葬が主でしたが、儒教的な考えが弱まり、現在は半数近くが火葬になっています。
アメリカ
アメリカではキリスト教徒が圧倒的に多く、土葬がメインでした。
しかし、近年火葬が急激に増えており、火葬の割合が半分近くになっています。
火葬が増えている理由は、費用面と土葬に適した土地が不足してきたことがあります。
アメリカでは極めて高火力の火葬炉を使用しますので、ご遺体は完全に灰になってしまいます。
もはやご遺骨ではなく、ご遺灰になって容器に入れられて引き渡されます。
ご遺灰は自宅に安置したり、ペンダントなどに加工することもありますが、 散骨を選ばれる方が多いようです。
ヨーロッパ
キリスト教が流布しているヨーロッパでも次第に火葬が増えていますが、基本的には土葬がメインです。
ペットについては、一部に霊園があり火葬して埋葬する例もあるようですが、それほど一般的ではなく、火葬費用の例・相場は見当たりません。
動物・ペットを火葬する際の費用相場

動物・ペットを火葬する方法としては、個別立会火葬・合同火葬・個別一任火葬・出張火葬などの方法があります。
それぞれ具体的にどのように行うのか、費用と合わせて説明します。
個別立会火葬
個別立会火葬は、亡くなったペットなどの火葬を専門業者に依頼しますが、火葬には飼い主が立ち会う方法です。
人の火葬と同様の儀式を行うこともあり、ペットを家族の一員として弔いたいという飼い主のご希望にそう方法です。
費用はプランにもよりますが、ペットの重さで違います。
小型のペットであれば2万円前後ですが、30kgを超えるような大きさですと5万円以上になることもあります。合同火葬
合同火葬は、他の家族のペットと一緒に火葬する方法です。
焼骨が他のペットと混ざりますので、お骨拾いはなくお骨の返還もありません。
費用は、小型のペットであれば5000円~1万円、大きいペットでも1万5000円~3万円と比較的低めの費用になります。
ペットを供養したいが費用は抑えたい、という方に適した方法です。個別一任火葬
個別一任火葬はペットの個別火葬ですが、火葬のすべてをペット専門の葬儀者にお任せする方法です。
葬儀社の方がご自宅まで来て、ペットの遺体を預かって持ち帰り、ペット火葬場で火葬を行ったうえで、ご遺骨を返骨してくれます。
費用は、火葬のやり方などにもよりますが、小型のペットは1万円~、大きなペットの場合は4万円~が相場です。訪問火葬(移動火葬車)
訪問火葬は、ペット火葬の専門会社が、ペットの火葬を自宅で行ってくれる方法です。
車にペットの火葬設備を乗せた移動火葬車がご自宅を訪問し、駐車場などのスペースを使い火葬します。
ご自宅に適当な火葬場所がないときは、別の場所に移動して火葬を行うこともあります。
費用は距離もよりますが、小型のペットは1万円~2万円、大きなペットは2万円~5万円が相場です。
ペット火葬施設が遠く、行くことが難しい場合には便利です。
ただ追加で出張料金を請求されることもありますので、料金の内訳の確認が必要です。
ペットの火葬方法については、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
火葬についてまとめ

いかがでしたでしょうか?
今回「終活ねっと」では、火葬について、意味、火葬場の相場や流れなどを解説してきました。
この記事の内容をまとめると以下のようになります。
火葬はご遺体を焼却して葬る方法で、日本の火葬割合はほぼ100%で世界一高い。
火葬を行うタイミングはお葬式の前・後の両方ある。火葬場の利用料は、東京都23区は高く、公営は民営よりかなり安い。
東京都の公営火葬場の火葬料は、23区は区民4万円~6万円、23区外は市民無料が多い。火葬だけの葬儀はご遺体の火葬だけ行い、宗教的儀式・告別式は行わない。
一般に参列者も少なく、費用も10万円~30万円と安くすむ。火葬を行う時間帯は、12時から14時頃が多い。
火葬そのものは1時間程度で、準備などを含め1時間半から2時間近くになる。火葬前に棺に入れる副葬品は、お花・故人が愛用した物などがある。
危険物・不燃物・有害物などは、副葬品としてはいけない。火葬の前に死亡届を提出し、火葬許可証を発行してもらう。
火葬炉は遺体を火葬する施設で、台車式とロストル式がある。
火葬場には、告別室・炉前室・控室がある。キリスト教やイスラム教国では土葬が多く、インドでは火葬が一般的である。
アメリカは土葬が多かったが、近年火葬が半分近くに増えている。ペットの火葬は、個別立会火葬・合同火葬・個別一任火葬・出張火葬などがある。
ヨーロッパにもペット霊園のようなものはあるが、ペットの火葬は一般的ではない。
火葬と言ってもやり方はいろいろあり、利用料なども異なることがお分かりいただけたと思います。
火葬は真に故人との最後のお別れですので、悔いの残らないようにしたいものです。
この記事が参考になれば幸いです。
「終活ねっと」では、葬儀に関する記事を多数記載しています。
以下の記事では、葬儀費用について内訳や安くする方法も解説しています。
こちらもあわせてご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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また、葬儀をするにあたって必要なあらゆる知識を記事にまとめています。
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