
葬儀後の食事とは?精進落としの意味や内容・マナーをご紹介!
葬儀後に行う食事のことを精進落としと言います。言葉は聞いたことあるけれど、具体的な内容は知らないという方も多いのではないでしょうか。この記事では精進落としにはどのような意味があるのか、葬儀後に食事をする場所や料理内容、精進落としでのマナーなどをご紹介します。
2019-10-26
葬儀後の食事に関して

精進落としという言葉をご存じでしょうか?
聞いたことはあるけど、具体的にはあまり…という方も多いのではないかと思います。
精進落としとは一体どのようなもので、どうやって進めていくのが正しいのでしょうか?
今回の終活ねっとでは葬儀後の食事の意味や進め方、マナーについてお伝えしていきたいと思います。
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精進落としって何?何のために行うの?
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精進落しの場所、食事内容について
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精進落としの挨拶はどのようにする?
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精進落としのNGマナー
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通夜振る舞いとの違いとは?
以上のことをご説明いたします。
もしもの時にあわてることのないように、今のうちにしっかりと学んでおきましょう。
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葬儀後の精進落としとは

まず初めに精進落としの概要を説明させていただきます。
ここでは精進落としという言葉の意味や何のために行うのか、行う場所や料理内容などを知ることができます。
精進落としの意味とは
精進落としとは葬儀後に行う会食のことを言います。
かつてはその言葉の通り「精進料理を落とす(終わらせる)」という意味でした。
昔は親戚など近しい人が亡くなった後は肉や魚などを摂取することを避け、四十九日の忌明けまでの間は精進料理を食べていました。
その精進料理をやめて、通常通りの食事に戻す際の最初の食事が精進落としのもともとの意味です。
日常生活へと戻っていくための一つの区切りとしての儀式だった訳です。
しかし現代では様々な生活スタイルがありますから、四十九日まで精進料理を食べ続けるというのはなかなか難しいものがあります。
精進料理では肉や魚などはもちろん、卵や乳製品なども絶ちますから、現代人の食事には適応しない部分が多くあるわけです。
そのため現在は精進落としの本来の意味合いは薄れ、葬儀後に食事や酒を用意して僧侶や故人の親戚や親しい友人をもてなす場へと変化しています。
故人へのお悔やみの気持ち、参列者への感謝の気持ちが込められた宴席の場というのが現代での精進落としなのです。
食事を行う場所
食事を行う場所は精進落としをどのタイミングで行うかによって異なります。
火葬中に行う場合は斎場に戻ったり、場所によっては火葬場で行うことが出来ることもあるようです。
火葬が終わるまでに1時間程度かかりますので、ただ待つだけではなくその間に精進落としを済ませてしまおうという効率的なやり方です。
遠方からの出席者が多い場合などは葬儀後あまり時間が取れないこともありますので、こういった合理的なやり方も一つの方法ではあります。
ただ、これだと慌ただしくて故人を偲ぶには余裕がないと感じる方も多いようです。
そういった場合は、葬儀後に故人の自宅や料亭などに移動して行うことになります。
時間はかかりますが、故人との思い出をゆっくりと語り合いたいなら葬儀後に行いましょう。
どちらが正しいということはありませんので、出席される方の意向に沿って行うと良いと思います。
精進落としの料理内容
精進落としの料理内容は仕出し弁当や懐石料理などが一般的です。
参加する人数に合わせてお膳を用意するようにしましょう。
費用の相場は1人当たり3000円~6000円程度ですが、人数が多く食事代を抑えたいということであれば仕出し弁当を頼むのが良いですね。
料理の中身については最近ではあまり細かい決まりはありませんので、出席される方の年齢や嗜好などに合わせると良いかと思います。
ただ注意していただきたいのが、お祝いを連想するような食材は避けるべきということです。
例えば、鯛や伊勢海老などは葬儀後の食事というシチュエーションを考えるとふさわしくないでしょう。
また、最近ではアレルギーを持っている人も多くいますので、事前に確認できるようならしておいた方が安心ですね。
参列者への感謝を表す場ですから、精進落としにも「出席していただく」という気持ちを忘れずに、参加された方への心配りが見られる内容にしましょう。
お店を予約する際や仕出し弁当を頼む際には「精進落とし用である」ということを伝えておくと、それにふさわしい内容で料理を出してもらえます。
くれぐれも伝え忘れの無いように気をつけましょう。
葬儀後の精進落としの挨拶とマナー

精進落としとはどのようなものなのか分かったところで、次はもう少し踏み込んでみましょう。
喪主の挨拶や精進落としでのマナーなど、実際の精進落としの場で役に立つ情報を載せています。
挨拶の内容
精進落としはまず喪主、または親族代表の挨拶から始まります。
挨拶の内容はまず第一に葬儀が無事に済んだことの報告や、生前の故人へのご厚誼への感謝の言葉を述べると良いでしょう。
それから今後のご厚誼のお願い、食事を勧める言葉、結びの言葉と続いて行きます。
出席する方々は親しい間柄ですから長々と堅苦しくしゃべる必要はありません。
伝えたいことだけ簡潔に述べましょう。
また、1時間程度で締めの挨拶をしますが、納骨や法要の予定が決まっているならその時伝えておきます。
挨拶の内容に関してはインターネットや本などで様々な例文が出てきますので、それらを参考にすると良いと思います。
とはいえ、感謝を伝えるための挨拶ですから丸写しで述べるのは良くありませんね。
出席者に気持ちが伝わるよう必ず自分自身の言葉で述べるようにしましょう。
精進落としのマナー
主催側のマナーとしては、まず座席順に気を配りましょう。
最上座に座っていただくのは僧侶です。
続いて故人の会社関係者や友人、親族と座っていただき、喪主や遺族は一番下座に座ることになります。
座っていただくときに参加者が困ることのないよう、予め座席を決めておきましょう。
挨拶のあとは実際に食事が始まるわけですが、精進落としでは、杯をあげるとき「乾杯」ではなく「献杯」と言います。
献杯をする際に注意してほしいのがグラス同士を当てて音を立てないこと、声高らかに唱和せずに静かに唱和することです。
お祝いの場ではありませんから、派手な振る舞いはふさわしくありません。
食事が始まると喪主や遺族は一人ひとりの席を回ってお酌をします。
丁寧に気持ちを込めてお礼を言いながらお注ぎしましょう。
呼ばれて出席する際に注意して欲しいのが話題の選択です。
精進落しは故人のための集まりですから、故人に全く関係のない話は控えましょう。
また、葬儀後の食事とはいえ、故人の死に結びつくような話(最期の様子など)もしない方が良いですね。
そして、これは当然のことですが、お酒が入って失礼のないように注意しましょう。
同じく食事である通夜振る舞いとの違いは?

葬儀後の食事を「精進落し」と呼ぶのに対し、通夜後の食事を「通夜振る舞い」と呼びます。
精進落しでは人数分のお膳が並びますが、通夜振る舞いでは寿司桶やオードブルなどの大皿料理が並び、めいめいがそれを取り分けて食べることになります。
そのため、予め参加人数が決まっている精進落しとは違い、通夜振る舞いでは人数の幅を持たすことができます。
通夜振る舞いで食事をすることが故人の供養につながりますし、お清めの意味もありますので、招待されたら出来る限り参加するようにしましょう。
基本的なマナーは精進落しとさほど変わりはありません。
大声で騒ぐことなく、故人との最後の食事を楽しみましょう。
葬儀後の食事のまとめ

いかがだったでしょうか?
今回の終活ねっとでは、精進落としについて書かせていただきました。
ではここでおさらいをしておきましょう。
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精進落しとは葬儀に出席してくれた親しい人たちをもてなすための「葬儀後に行う会食」のことである
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精進落しは斎場や故人の自宅、料亭などで行う
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料理は仕出し弁当や懐石料理が一般的
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挨拶は簡潔に感謝の気持ちをこめて
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最上座は僧侶に、下座に向かって故人の会社関係者や友人、親族、遺族と座る
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葬儀後の食事を精進落しと呼ぶのに対して、通夜後の食事を通夜振る舞いと呼ぶ
これらが今回のポイントとなりますので、しっかりと覚えておきましょう。
今回は葬儀後のことについて書かせていただきましたが、終活ねっとには他にもたくさんの記事があります。
よろしければそちらも読んでみてくださいね。
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