
葬儀と暦の関係とは?葬儀の日程マナーや六曜との関係についても解説
葬儀についてはさまざましきたりがあります。友引や仏滅といった暦は葬儀の日程とどのような関係があるのでしょうか。このほかに葬儀の日程を決める時に気をつけたいのはどのようなマナーでしょうか。葬儀と暦の切っても切れない関係についてわかりやすくご説明いたします。
最終更新日: 2020年12月18日
葬儀と暦について

葬儀・お墓・仏壇をはじめ終活には幅広い分野が含まれます。
終活では最期までご自分らしい人生が送れるようさまざまな検討や選定を行います。
なかでも葬儀について考えることは終活の大きな柱です。
たとえば家族葬や一日葬など葬儀の形式は時代の変化に合わせて変化しつつあります。
しかし、葬儀には守らなくてはならないしきたりがあるのが事実です。
特に葬儀の日程を決めるにあたっては、暦に基づいてお通夜や葬儀を決める必要があります。
そこで今回は葬儀にまつわる暦について詳しく解説いたします。
今回の記事は次の点がポイントです。
葬儀の日程を決めるときのマナーについて
六曜と仏教の知識
日程を決めるときのポイント六曜の暦(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)について
キリスト教の葬儀にも暦は関係するのか?
葬儀の日程と暦の知識は切っても切れない関係です。
少し長い記事ですが、ぜひ最後まで目を通していただければと思います。
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葬儀の日程マナー

ご家族のかたに万一のことがあった場合、ご遺族のかたは悲しみのなかでもお通夜や告別式の日程を速やかに決めなければなりません。
暦にまつわるマナーをあらかじめ知っておけば、もし万一の場合でも慌てずに済みます。
ここでは仏教で行う葬儀について、日程に関するマナーを4つの項目でご説明します。
友引は避けた方がいい?
友引(ともびき)は、日ごとの吉凶を占う暦注(れきちゅう)の一つです。
友引には、よくない事・災い事が友人に及ぶ日、勝負をしても勝ち負けが決まらない日という意味があります。
読んで字の通り、友を引くという意味がお通夜と葬儀にはふさわしくないとされます。
また葬儀の日程を決める場合、告別式の会場と同時に火葬場を予約しなければなりません。
火葬場は原則として暦どおりにたとえば土日に休むという形はとれないので、友引の日を休みとする火葬場がほとんどです。
そのため葬儀を友引の日に設定するのは難しくなります。
したがって葬儀の日程は友引を避けるべきとされています。
六曜と仏教
六曜(ろくよう・りくよう)は中国で発祥した暦(こよみ)です。
六曜には、先勝(せんしょう)・友引(ともびき)・先負(せんぷ・せんぶ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)・赤口(しゃっこう)があります。
六曜は仏教と関係しているように思えますが、実は関係がありません。
仏教では日によって良い日と良くない日をあらかじめ決めることはしないとされています。
涅槃経(ねはんきょう)というお釈迦様が説く教えのなかには、吉日を選ぶこと無しと書かれています。
葬儀の日程で友引を避けるといったしきたりは、仏教上の教えに基づくものではなく、葬儀のマナーの大切な一つと言えます。
日程を決める時のポイント
葬儀の日程では友引を避けたほうがよいことがわかりました。
では葬儀の日程を決める時には、そのほかにどのような点に気をつければよいでしょうか。
日程を決めるにあたっては主に3つのポイントがあります。
葬儀の形式
かつての葬儀は、親族や友人知人のかたがた、ご近所のかたも参列して行う一般葬がほとんどでした。
しかし近年ではシンプルな葬儀を望むかたが増えたことから、家族葬や直葬といったように葬儀の形式がさまざまになってきています。
たとえば火葬のみを行う直葬の場合、お亡くなりになってから24時間経過後に火葬をするので、亡くなった次の日あるいはその次の日に火葬をすれば葬儀も終えたことになります。
また一般葬の場合、亡くなった日に葬儀社と打ち合わせをして、次の日にお通夜、その次の日に葬儀という日程になることが多いです。
このように葬儀の日程は、どういった葬儀を行うのか葬儀の形式によって決まってきます。
僧侶の予定
仏教の葬儀ではお坊さんに来ていただいてお経をあげてもらいます。
したがってお坊さんに連絡をして確実に来ていただける日時を押さえておく必要があります。
菩提寺がないためご自分でお坊さんの手配はできないという場合は、葬儀社からお坊さんを紹介してもらうことが可能です。
お坊さんは導師として仏教での葬儀には欠かせない存在です。
葬儀の日程を決める際はお坊さんの予定も確かめるようにします。
火葬場の空き状況
多くの火葬場が閉まる友引の日以外にも火葬場が使えない日があります。
すでに火葬の申し込みが一日分の定員となった場合、それ以上のご遺体は受け付けられません。
火葬場の規模にもよりますが、高齢化の影響を受けて大都市を中心に火葬場の混雑が問題となっています。
火葬場が混雑していて火葬の順番待ちをするケースもあるようです。
また一日のなかでどの時間帯に火葬を行うのかも考える必要があります。
葬儀の会場から火葬場に向かうことを想定すると、11時から14時といった昼の時間帯の火葬は早い段階で予約が入ることが多いです。
昼間は予約で埋まっていても朝早い時間帯の火葬は可能という場合もあります。
このように葬儀の日程は火葬場の空き状況を確かめてから決めるようにします。
できるだけ多くの人が来られる日程にする
葬儀は亡くなったかたをご供養して最後のお別れをする重要な儀式です。
亡くなったかたのご家族と一部の親しいかただけで行なう家族葬の場合を除いて、葬儀には可能な限り大勢のかたが参列できるような日程を選びます。
職場には慶弔休館の規定はあるものですが、どうしても外せない仕事がある、遠方に住むご親族がいて葬儀の場所に向かうのに時間がかかるといった事情が考えられます。
葬儀はできるだけ多くの人が来られる日程を選ぶようにしましょう。
下記の記事では、葬儀の日程の決め方やスケジュールについて詳しく説明しています。
こちらもあわせてご覧ください。
六曜の暦について

葬儀の日程を決める時は六曜の暦の友引を避けるようにします。
では六曜には友引のほかにどのような暦があるのでしょうか。
一つずつ見ていきましょう。
先勝
先勝(せんしょう・さきかち)とは先んずれば敵を制すという意味です。
一日のうちの先、午前中に物事を行うと良いという考えかたをします。
友引
友引とはもともと引き分けになってしまう勝負事に向かない日という意味でした。
その後、友を引くという漢字の読み方から、あの世に連れていく意味に受け取られ、現在では友引は葬儀の日程を避けるようにします。
なお友引は六曜では大安に続いて良い日とされています。
友引の日は昼の時間帯は物事を行うのに向きませんが、午前中と夕方から夜の時間帯は吉日とされています。
先負
先負(せんぷ・さきまけ)には先勝と反対の意味があります。
先んずれば負けるという意味で、急がずにじっくりゆっくりと過ごすと良いという考え方です。
先負の日の午前中は物事を行うのに向きません。
何かを行うなら午後の時間帯が吉とされています。
仏滅
読んで字のごとく仏様も幻滅するような縁起の良くない日という意味です。
六曜のなかで最も不吉な日とされ、結婚式のようなお祝い事は仏滅を避けて行います。
葬儀は仏滅に行うのは問題ありません。
大安
大安は大いに安しと読むことができます。
その読み方のとおり、六曜のなかで最も縁起が良い吉日という意味です。
大安には何か新しいことを始めるのに最も向いている日という意味もあります。
赤口
赤口(しゃっこう)は六曜のなかで仏滅の次に不吉な日とされています。
赤が火や傷を連想させることから、火事やケガに気を付ける日という意味もあるようです。
縁起が良くない赤口ですが、正午を挟んだ2時間の午前11時から午後1時までは縁起が上向いて吉になるのが特徴です。
なお赤口はしゃっくと読む場合もあります。
キリスト教式の葬儀にも暦は関係ある?

仏教の葬儀は友引を避けて行います。
ではキリスト教式で行う葬儀の場合、日程と暦は関係があるのでしょうか。
六曜の暦は仏教ともキリスト教とも関係がありません。
したがって友引や仏滅の日でもキリスト教での葬儀を行うことができます。
しかし、先ほど述べたように友引の日は閉まる火葬場が多いため、仏教と同じようにキリスト教の葬儀も友引の日を避けることが多いようです。
下記の記事では、キリスト教の葬儀について詳しく説明しています。
こちらもあわせてご覧ください。
葬儀と暦についてまとめ

葬儀と暦の関係について解説してきました。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は次の点がポイントでした。
葬儀の日程は暦に基づいて決める必要がある。友を引くという意味から友引は避けたほうがよい。友引の日に休む火葬場が多い。
仏教の教えに吉日を選ぶこと無しとある。六曜の暦と仏教は本来は関係がない。
葬儀は友引を避けるというのは、仏教上の教えではなく葬儀のマナーである。
葬儀の日程は、葬儀の形式、お坊さんの予定、火葬場の空き状況も検討して決める。
そのうえでできるだけ多くの人が来られる日程を選ぶとよい。六曜の暦について。先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口のなかで、最も縁起の良い吉日は大安、最も不吉な日は仏滅である。
キリスト教の葬儀の日程では六曜の暦は関係ない。友引の日は休みとなる火葬場が多いためキリスト教の葬儀も友引の日を避けることが多い。
葬儀と暦の関係およびマナーについて知っておけば、万一のことがあった場合でも葬儀の日程をスムーズに決めることができます。
今回の記事を皆様の終活にお役立ていただければと思います。
「終活ねっと」では今回の記事のほかにも葬儀にまつわるわかりやすい記事を掲載しています。
下記の記事では、葬儀費用の相場や葬儀形式別の費用について詳しく説明しています。
こちらもご参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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