天台宗の葬儀の流れや特徴って?お布施の相場や仏具もご紹介します!

天台宗の葬儀の流れや特徴って?お布施の相場や仏具もご紹介します!

天台宗は日本の仏教のきっかけとなったとされ、天台宗のお寺は全国に4千ほどがあります。今回は天台宗の葬儀について詳しく解説いたします。天台宗の葬儀での式次第や特徴の解説を中心に、気になるお布施の相場や天台宗特有の仏具についてもご説明いたします。

最終更新日: 2020年02月29日

天台宗の葬儀について

葬儀

葬儀について知っておくことは、終活の大きな柱のひとつです。

現在は、時代の変化にともない、家族葬や自由葬といった葬儀の形式が増えています。
しかし、宗教の形式で見ると、仏教式の葬儀がほとんどを占めているのが実情です。
葬儀全体のうち約4分の3が仏教式で行われているというデータもあります。

同じ仏教式の葬儀でも、葬儀のしきたりは宗派によって違ってきます。

そこで今回は、仏教の天台宗での葬儀について詳しく解説いたします。
今回の「終活ねっと」では、次の項目にそってご説明いたします。

  • 天台宗について

  • 天台宗の葬儀の式次第
    枕経・通夜と葬儀について

  • 天台宗の葬儀の特徴
    顕教法要・例時作法・密教法要など

  • 天台宗の葬儀で使われる道具

  • 天台宗の葬儀のお布施

  • 天台宗の葬儀における香典のマナー

文化庁編『宗教年鑑』によると、天台宗のお寺は全国に約4千か所あります。

今回の記事は、天台宗のお寺の檀家の方はもちろん、天台宗での葬儀に参列する方にも役に立つ内容となっております。
ぜひ最後まで目を通していただければと思います。

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天台宗について

葬儀

天台宗は、最澄によって平安時代の初期(800年頃)に開かれました。
信仰があればどんな人も救われるとされる大乗仏教の代表格として、天台宗は日本の仏教の始まりのきっかけになりました。
実際に天台宗の教えから、臨済宗・曹洞宗・浄土宗・浄土真宗などが展開したとされています。

最澄は中国の天台山で修行をして、日本にその教えを伝えました。
天台宗は法華経を経典として、比叡山延暦寺が総本山です。
天台宗には、念法真教や天台寺門宗といった各宗派があります。
文化庁編『宗教年鑑』によると、これらの宗派を合わせた天台宗全体の信者数は、約150万人となっています。

天台宗の葬儀の式次第

葬儀

天台宗の経典である法華経には、すべての人々は仏になることができるという教えが書かれています。
お釈迦様は久遠実成(くおんじつじょう)の仏であり、未来永遠まで人々は救われるとされる考え方です。

天台宗の葬儀は、こうした考え方をもとに、天台宗ならではのしきたりにそって行われます。
ここでは天台宗のお通夜と葬儀の式次第を詳しく見ていきましょう。

枕経・通夜

枕経(まくらぎょう・まくらきょう)とは、納棺をする前に亡くなった方のそば、まさに枕元であげるお経です。
ご自宅に安置した故人の枕元で、お坊さんがお経をあげます。
枕経は天台宗のお通夜の特徴のひとつです。

臨終誦経

臨終誦経(りんじゅうじゅきょう)は、阿弥陀経をあげて、故人が極楽浄土に行けるように祈ります。
阿弥陀経は極楽浄土の様子や阿弥陀仏について説いている大乗仏教の共通の経典で、故人の極楽浄土への往生を願うお経です。

臨終誦経は、かつては臨終の場において行われましたが、現在では亡くなった後に行われます。
病院から自宅に亡くなった方を運び、枕元に小さな祭壇を用意してから、臨終誦経となります。

通夜誦経

通夜誦経(つやじゅきょう)は、朝と夕方に行われます。
朝に行う法華三昧(ほっけさんまい)では、精神を集中させて法華経をひたすら読み上げます。
夕方には阿弥陀経を読み上げますが、朝とは対照的に静かな抑揚での読みかたで行うこととされています。

天台宗のお通夜は、阿弥陀如来のお迎えを待つお経をあげて、故人が極楽浄土に導かれるよう祈る大切な儀式です。

剃度式

剃度式(ていどしき)は、水やお香で故人の身体を清める儀式です。
本来の剃度式には、故人の髪にカミソリを当てて、仏様のもとへ出家する意味が込められていました。
現在では、実際に髪を切ることはせず、カミソリを髪に当てる真似をしてお坊さんが辞親偈(じしんげ)を唱えます。
辞親偈には、家族との縁を切り出家する意味があります。

剃度式では、辞親偈の後に、懺悔文(ざんげもん)・授三帰三竟(じゅさんきさんきょう)が唱えれらた後、故人に戒名が与えられます。
剃度式は、臨終誦経・通夜誦経と並んで、天台宗のお通夜での大きな特徴です。

葬儀

天台宗の葬儀の大きな特徴は、受戒(じゅかい)と引導(いんどう)です。
受戒は戒名を授かることを意味し、お通夜での剃度式の後に行われます。
一方の引導は、仏様の教えによって成仏することを約束して言い渡されることを表します。

天台宗の葬儀の流れは次のとおりです。

導師入場~随法回向

導師とはお坊さんのことです。
葬儀の参列者全員が着席して、導師入場を待ちます。
天台宗の葬儀では、導師の後に脇導師と呼ばれる補助役のお坊さんも参列することがあります。

随法回向(ずいほうえこう)は、故人の成仏を祈って唱える声明です。
随法回向には、お通夜と葬儀での功徳が故人の成仏につながりますようにという願いが込められています。

導師入場から随法回向の間には、列讃(れっさん)と奠茶(てんさ)があります。

列讃・奠茶

列讃は導師入場のときの穏やかな曲から始まります。
導師が入場したら、参列者全員が起立をして列讃を唱えます。
列讃は梵語で表した声明で、故人が阿弥陀如来に迎えられて成仏するよう祈りが込められています。
列讃が終わると、ドラとシンバルのような打楽器が打ち鳴らされます。

奠茶は故人にお茶をお供えします。
お湯をお供えする奠湯(てんとう)を行う場合もあります。

引導下炬

引導下炬(いんどうあこ)は、故人が極楽浄土に旅立つ大切な儀式です。
導師は霊前に進み出て、故人が必ず成仏できることを明言します。

このときに導師が言い渡すのが、引導です。
ちなみに、引導を渡すという慣用句はこの儀式から来ています。

引導を明言した後に導師が行うのが、下炬(あこ)です。
これは、線香を持った手で空中に円と梵字を描く儀式です。
下炬では、下炬文(あこもん)と呼ばれる、故人の功徳を称える言葉が導師によって唱えられます。

弔辞拝受~出棺

次に行われるのが、弔辞の拝受です。
故人と特に親しい間柄だった方が、祭壇の前に進み出て、お別れの言葉を読み上げます。
弔電の読み上げもこのときに行われます。

弔辞拝受の後は、導師によるお経と回向文(えこうもん)があげられます。
回向文には法華経をはじめとする経典の功徳が、故人とそれ以外の方々にも与えられるようにという祈りが込められています。

回向文が終わると導師が退場し、最後に出棺となります。

天台宗の葬儀の特徴

葬儀

天台宗は顕教(けんぎょう)と密教(みっきょう)の両方を合わせ持つ仏教の宗派です。
顕教と密教の特性は、天台宗の葬儀に反映されています。
ここでは、天台宗の葬儀での主な特徴をご説明いたします。

顕教法要

顕教法要とは、天台宗の経典である法華経を唱えて懺悔をすることを意味します。
懺悔をすることで、その人が元々持っている仏性がより磨かれると考えられています。

懺悔の対象は、日常のなかで持つ利己主義の心や他人への差別、何かへの執着など多岐にわたります。
顕教法要は、これらの煩悩を捨て去り、自分の持つ仏性を高めることにつながります。
天台宗の葬儀では、法華経・阿弥陀経などがあげられます。

例時作法

例時作法は、死後に極楽浄土に行けるように主に阿弥陀経を唱えて祈ることを意味します。

天台宗の葬儀での例時作法には、故人の供養だけでなくご先祖様の追善供養の目的も込められています。
また、例時作法によって現世も極楽のような素晴らしい浄土にしようという願いも込められています。

例時作法は天台宗の葬儀の大きな特徴と言えます。

密教法要

密教とは、仏様の悟りをそのまま表わす秘密の教えです。

天台宗の葬儀の密教法要では、光明真言を唱えます。
オン、アボキヤ、ビロシャナで始まる光明真言は、密教における修法のひとつとして、大切な文言となっています。
密教法要によって、故人が極楽浄土に行けるように祈り、供養を行います。

お経の種類

天台宗の葬儀で唱えられるお経は主に次のとおりです。

  • 法華経

    天台宗の主要な経典です。
    死期を悟ったお釈迦様が最後の教えを説くところから始まります。
    誰でも成仏できることをたとえ話を使ってわかりやすく説いています。

  • 阿弥陀経

    極楽浄土の様子や極楽浄土にいらっしゃる阿弥陀仏のことを説いています。
    お経ではシャーリーホという言葉が有名です。
    このシャーリーホとはお釈迦様の十大弟子の一人、舎利弗(しゃりほ)を指しています。

  • 般若心経

    正式な名称を摩訶般若波羅蜜多心経と言います。
    大乗仏教の大切な教えの数々、特に空(くう)の教えについて詳しく説いているお経です。
    もとは600巻にも及ぶ長い経典ですが、特に大切な教えをまとめたものが般若心経であると言われています。

焼香

天台宗の葬儀での焼香は、お線香で行う場合と抹香で行う場合とがあります。
焼香は、いずれの場合も数珠を左手に持って行います。

お線香の場合は、3本のお線香を右手で持って火をつけ、軽く振って火を抑えます。
このとき息を吹いて火を消すのはマナー違反です。
線香立てには、手前側に1本、向こう側に2本を並べて立てるようにします。
ほかの参列者の方のお線香とぶつからないように、少し距離を開けてお線香を立てます。
丁寧に合掌礼拝して、席に戻ります。

なお、参列者が多いときなどはお線香を1本のみで行う場合もあります。
3本か1本かは、焼香のときにほかの参列者の方を見て判断するとよいでしょう。

また、抹香の場合、焼香は3回が原則です。
右手の3本指でお香をつまみ上げ、額の高さに持ち上げます。
香炉の上に手を置いて、つまんでいたお香を静かに落とします。
これを3回繰り返した後に、丁寧に合掌礼拝して、席に戻ります。

数珠

一般的な数珠は丸い玉が連なった形状ですが、天台宗の葬儀では、薄い円形の珠が連なった数珠を使います。
この数珠を平珠と呼びます。

数珠は基本的に左手で持ち、合掌するときは親指と人差し指にかけて房を垂らして持つのがマナーです。

平珠は天台宗で特有の数珠です。
ほかの宗派の方で丸い形の数珠しか持っていない場合は、お手持ちの一般的な数珠を持って参列してもマナー違反には当たりません。

天台宗の葬儀で使われる道具

葬儀

葬儀で使う道具には、祭壇・棺・経机などがあります。
ここでは、一般的な葬儀での道具と天台宗の葬儀特有の道具をご説明いたします。

一般的な仏具

一般的に葬儀で使う道具は、白木や紙の素材が多いのが特徴です。
これは長持ちしない物を選ぶことで、葬儀が一度きりであることを示しています。

棺・仏衣・ドライアイスといった納棺に関係する道具と、祭壇・骨壺・経机・香炉・写真立てといった葬祭に関係する道具があります。

自宅の仏壇に飾る道具としては、仏像・位牌・線香立て・写真立てなどがあります。
これらは宗派を問わず用意する仏具です。

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天台宗特有の仏具

天台宗の葬儀に特有の仏具としては、木魚(もくぎょ)があります。
木魚は木に魚の模様を彫った道具で、お経を唱えるときに叩いてぽくぽくと鳴らします。
木魚を叩く棒を木魚倍と呼びます。

また、鉦吾(しょうご)といって、金属製のお皿の形をした仏具があります。
鉦吾は、木魚と同じようにお経を唱えるときに叩き、かんかんという音を鳴らします。

天台宗の仏壇では、釈迦如来像・阿弥陀如来像をご本尊として祀ります。
そのうえで南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)の言葉をお唱えします。

天台宗の葬儀のお布施

葬儀

葬儀では、お坊さんに感謝の気持ちを込めてお布施をお渡しします。
お布施の金額は、相場がわかりにくいものです。
ここでは、天台宗の葬儀でのお布施の相場を見ていきましょう。

金額相場

天台宗の葬儀のお布施の相場は、地域によって金額が多少変わりますが、全国平均としては3万円から5万円が目安です。
この金額は、お通夜と葬儀・告別式の両方での読経に対するお布施です。

このほかにお車代として、お坊さんに交通費をお渡しします。
お車代の相場は1万円が目安です。

戒名の相場

戒名(かいみょう)は、仏門に入った証しとして亡くなった方に授けられる名前です。
天台宗の葬儀に限らず、仏教の葬儀では、お坊さんから戒名を与えられて付けることになります。
戒名のお礼としてお渡しするお布施を戒名料と呼びます。

天台宗の戒名には、信士・信女、居士・大姉、院信士・院信女、院居士・院大姉があります。
戒名料は、どのような戒名を授かるかによって金額が変わってきます。
相場の目安としては、信士・信女の場合で30万円、院居士・院大姉の場合で100万円です。

お布施の渡し方

天台宗の葬儀でのお布施は、葬儀を終えた後にお礼を述べながらお坊さんにお渡しします。
お金を入れてお布施と表書きした白い封筒を、お盆に乗せてお渡しするのがマナーです。
このお盆は黒塗りの四角いお盆で、切手盆と呼ばれています。

もし切手盆がない場合は、ふくさに包んでお布施をお渡しします。

このお布施の渡し方は、天台宗の葬儀に限らず他の宗派の葬儀でも同様に行います。

天台宗の葬儀における香典マナー

葬儀

葬儀では、ご香典に関してもいくつかのマナーがあります。
ここでは必ず守りたい天台宗の葬儀におけるご香典のマナーをご説明します。

書き方

天台宗の葬儀での香典袋の表書きは、「御霊前」または「御香典」と書きます。
名前は必ずフルネームで書き入れます。
「御霊前」または「御香典」の表書きより、やや小さい文字で名前を書くのが正しいマナーです。

香典袋の表書きは、毛筆または筆ペンで書くようにします。
サインペンやボールペンでの記入は失礼にあたるので気をつけましょう。

金額相場

一般にご香典の金額は、亡くなった方との関係によって決まります。
親族の場合、主な金額の相場は次のとおりです。

  • 両親または義理の両親 5万円から10万円

  • 兄弟姉妹 3万円から5万円

  • 祖父母または叔父叔母 1万円から3万円

この他に、友人や仕事関係者の場合は5千円から1万円、知り合いや近所の方の場合は3千円から5千円が相場となっています。

香典袋の書き方・金額相場のいずれも、天台宗だからといって特別なしきたりはありません。
葬儀一般の場合にしたがって、ご香典の金額を決めるとよいでしょう。

天台宗の葬儀についてまとめ

葬儀

天台宗の葬儀について、式次第や特徴を詳しく解説してきました。
いかがでしたでしょうか。

今回の「終活ねっと」は、次の点がポイントでした。

  • 天台宗は最澄によって平安時代の初期に開かれた。
    法華経を経典として、比叡山延暦寺が総本山である。
    天台宗全体の信者数は、約150万人である。

  • 天台宗の葬儀では、亡くなった方の枕元であげる枕経がある。
    お通夜では臨終誦経・通夜誦経・剃度式が特徴である。
    天台宗の葬儀の式次第は、導師入場から随法回向・列讃と奠茶・引導下炬・弔辞拝受から出棺となっている。

  • 天台宗の葬儀の特徴としては、顕教法要・例時法要・密教法要・お経(法華経・阿弥陀経・般若心経)・焼香(線香または抹香)・数珠(薄い円形の平珠)があげられる。

  • 天台宗の葬儀で使われる道具は、一般的な仏具の他に木魚・鉦吾がある。

  • 天台宗の葬儀のお布施は、3万円から5万円が全国平均である。
    戒名料の相場は信士・信女で30万円、院居士・院大姉で100万円である。
    お布施は切手盆に乗せてお渡しする。

  • 天台宗の葬儀でのご香典は、表書き・金額相場ともに一般の葬儀でのしきたりと同様である。

天台宗の葬儀について知っておくことは、ご遺族側・参列者側のいずれの立場としても役に立ちます。
今回の記事を皆様の終活に役立てていただければと思います。

「終活ねっと」では、今回の記事のほかにも葬儀に関するさまざま解説を掲載しています。
それらの解説もご参照いただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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